麟「…何よ、急に助けてくれって」
今日は1日のんびりゆっくり休みたいと思っていたのに、この白黒魔法使いはどんな面倒事を持ってきたってんだ…?
魔「本当は霊夢にでも頼もうかと思ってたんだが…まさかのあいつが不在だと!?だから最終手段として、お前に助けてもらいたいんだ!」
麟「俺、今日は1日ゆっくり過ごしたいんだけど…」
魔「頼むぅ…!あとで何かお礼するから…!」 オネガーイ!!
麟「はぁ…今日のお悩み相談教室は、本来ならお休みしたいんだが…特別にお前の為"だけ"に開いてやるよ」
・だけを強調
魔「ほんっとうにすまない…!」
魔理沙と俺の仲だ、魔理沙がここまで俺に助けを懇願して来るということは余程のトラブルなんだろう…。
正直に言えば〖関わりたくない〗というのが本音だが、本当に困っているからこそ俺に助けを求めてくるのだから、その願いを無下には出来ない。
麟「ほい、とりあえずお茶を飲め」 コトッ
魔「わ、悪いな…(ゴクゴク)っふぅ〜…」
麟「で?わざわざ俺のとこに来てまで助け舟を求めるって、今回はどんなしくじりをしたんだ?」
魔「別に毎回毎回しくじってるわけじゃないっつーの!…実はな」
麟「うん」
魔「私の家〖霧雨魔法店〗が、ミツバチどもに占拠されそうなんだ…!!」
麟「…はぁ?」
ギュアァーン…!!
麟「ったく…まさか昨日の今日で、またリグルの力を借りる事になるとはな…!」
リグ「私は別に麟さんの役に立てるなんて光栄だよ♪」
魔「リグルも悪いな…私の面倒事に付き合わせちまって…!」
魔理沙の口から〖ミツバチ〗というワードが出てきたので、虫とのコミュニケーションが幻想郷の中で誰よりも得意としているリグルを呼びに太陽の畑で遊んでいた所を召集して、3人で魔理沙の家へと全速力で向かっていた。
リグ「虫が関係してるなら、私が居ないと話は始まらないよ!」
魔「た、頼りになるなぁ…」
麟「逆にそのくらいの心持ちでいてくれる方がありがたい!…少しスピードを上げるぞ!」 ギャウゥゥゥゥッ!!
ガギュゥゥゥゥゥゥンッ…!!
リグ「ま、待ってよ麟さん…!」 ガギュゥゥゥゥゥゥンッ…!!
魔「家の主である私を置いていくな〜っ!!!?」 ビュウゥゥゥゥンッ!!
~霧雨魔法店~
ブアッ…!! スタッ…
麟「よし、到着だ」
リグ「(スタッ)ここが霧雨魔法店かぁ…」
魔「(スタッ)あ、あれ…?私が家に居た時はミツバチどもが常に家の周りを飛び交っていたのに…」
麟「…そのミツバチが1匹もいないぞ?」
霧雨魔法店に到着した俺達だったのだが…魔理沙が言っていたミツバチ達が1匹も見当たらない…。まさか逃げたか?それならそれで万事解決になるからありがたいのだが…。
麟「(スタスタ)とりあえずは調査するに限る…か」
リグ「あ、待ってよ…!」 タッタッタッ…
魔「お、おい気をつけろよ2人共…!どこにあいつらが潜んでるか分からないんだから…!」 タッタッタッ…
麟「(スタスタ)きーつけろって言われてもなぁ…」
リグ「(スタスタ)虫の気配が1ミリもしないから気をつけようが…」
とりあえず現在の状況を調べる為に魔理沙の店に近づき始めた瞬間だった…
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…!!
麟「(ピクッ…)2人共止まれ…」 ピタッ
リグ「…へ?」 ピタッ
魔「(ピタッ)ま、まさか…!?」
一瞬だが…虫の羽音が微かに聞こえてきた。しかも…
麟「(ピキーンッ…!!)…なんだこの量は!?魔理沙!最初はどのくらいのミツバチが魔理沙の家に居たんだ!?」
魔「え…!?え…えっとぉ…ミツバチ巣箱1箱分くらい…かな?」
麟「つまりは約100匹くらいか…?いや…そんなはずは無い、明らかにその何十倍の数が魔理沙の家に居やがるぞ…!?」
魔「うそぉ!?」
感じ取れてしまった…とんでもない量の生命力を。
麟「(ゴクリ…)やってやんよ…!」 スタスタ
俺は意を決して、魔理沙の家へと歩き出した。
魔「な、何してんだ麟!よせ!?」
リグ「危険だよ麟さん!」
麟(少しでも危険を感じ取れば相手から飛び出てくれるはずだ…!そこを狙えばなんとか…)
2人の忠告を無視しながら家へと近づき出した時だった
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…!!!
ブワァァァァァァァァァァッ…!!!
麟「来たか…!(チラッ)マジかよ…なんつー数だ!?」
リグ「ひぃっ…!?」 ゾクッ
魔「ぎゃーっ!?明らかにミツバチの数が増えてらっしゃるうぅぅぅっ!!!?」
もはや目視では数え切れないほどのミツバチが一斉に飛び出したのだ。しかし…魔理沙の家から飛び出してきたミツバチは、ただのミツバチではなく
麟「ん…!?」
蜂(…オォォォォォォォォォォッ!!!)
・言葉では表現出来ないオーラ
1匹1匹が、体内に魔力を蓄えている変異体〖魔法蜂〗だったのだ。
リグ「こ、これってミツバチじゃなくて魔法蜂!?」
魔「嘘だ!?最初はただのミツバチだったはず…。まさか…蜜に含まれる微量の魔力を摂取し続けて進化したのか!?」
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…!!!
麟「や、やばいな…これは…!」
ザァァァァァァァァァァァァッ…!!!
リグ「ま、マズい…っ!」
魔法蜂が一斉に、麟目掛けて大移動を始めたのだ。
魔「麟、逃げろっ!!!」
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…!!!
麟「…ん?」
しかし彼は、微かな違和感を感じ取った。
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…!
麟(蜂達に…元気が無いような…?)
最初の始動こそ、魔法蜂は勢いよく動いていたが…麟に近づこうとすればするほど動きが鈍くなっていのだ。
麟「…まさか?(ゴクリ…)一か八か…やってみるか!」
「「ファータモガーナ・フォーゲル!!」」 カッ!!
バオォォォォォォォォォォォォッ!!!
リグ「わひゃぁっ!?」
魔「おぉっ…!一気に片付けてくれる気か!?」
麟は何故か蜃気楼の鳥へと変身した。
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…
麟「蜂達、俺の方においで!」 バッ!!
リグ・魔「「…はぁっ!?」」
麟は両手を広げ、蜂達にこちらへ近づくように催促した。
蜂『…!』
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"…!!!
ズァァァァァァァァッ!!
蜂達はその言葉に従い、麟に目掛けて突き進み
ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ゥ"……!!!
彼を包み込んでいった…。
魔「り、麟ーーーーーーっ!!!」