華月麟の幻想記   作:華月麟

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今日はお休み

麟「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ…ようやくのんびり出来る…」

 

本来は昨日のんびりする予定だったのに、魔理沙のせいでその予定がまさか今日にずれるなんて思ってもみなかった…。しかし、ただ次の日にずれるだけなら問題は無かったのだが…昨日の女王蜂キッスのせいで俺と女王が何故かあちこちへ逃げる羽目になってしまったが故に、疲労が尋常ではないほどに溜まってしまった…。ここまで疲れる予定じゃなかったんですがねぇ…?

 

麟「…まあ、今日はお悩み相談教室を開かないでのんびり一日を過ごしま「ごめんくださいにゃ~!」(ガクッ!!)…なんで毎回毎回こういう時に限って…!?」

 

今日はのんびりするぞと意気込んだ直後に来客だと!?ほんっと…ついてないや…。

 

 

スタスタ

 

ガララッ!!

 

麟「悪いけど、今日はお悩み相談教室は開かないよ?」

 

?「お悩み相談教室?ああ、階段前に立ててあったあの看板の話ですか?別に私はお悩みを相談しに来たわけではないですにゃ」

 

麟「そうか、なら帰ってくれる方が嬉し…今、『にゃっ』て言葉が語尾についてたか…?」

 

?「え?語尾に『にゃっ』て言いましたにゃよ?だって私は招き猫ですからにゃ♪」

 

麟「招き猫…?」

 

そう言われたので、改めて訪問者の容姿を見ると…本人の言う通り、小判と風呂敷を持った三毛猫の妖怪が立っていた。この子もお燐みたいなタイプの化け猫なのか?

 

麟「えっと…お名前は?」

 

ミケ「私は豪徳寺(ごうとくじ)ミケですにゃ♪そういう貴方は、噂の華月麟ですにゃね?千亦様からは話は聞いてますにゃ!」

 

麟「千亦さんの知り合いなのか!」

 

ミケ「ええ、そんなところですにゃ!」

 

麟「そっかそっか、立ち話もあれだから上がっていきな」

 

ミケ「お邪魔しますにゃ~♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麟「(トクトク…)それで?千亦さんの知り合いの君がどうして博麗神社まで来たんだ?あ、お茶どうぞ」

 

ミケ「あ、どうもですにゃ(ペロッ)んにゃっ!!!!」

 

やっぱりこの子も猫舌なのね…。氷でも入れてあげるべきだったな…。

 

麟「…大丈夫?」

 

ミケ「んにゃあぁぁぁ…(ヒリヒリ)い、一応大丈夫ですにゃ…。で、どうして博麗神社に来たかでしたにゃね?」

 

麟「うん、どうして博麗神社に来たのか教えてくれないか?」

 

ミケ「それは…ここで千亦様が作ったスペルカードを売りたいからですにゃ~!」

 

麟「…スペルカード?あんなもんを人間に向けて販売してんのか!?」

 

ミケ「人間には珍しいイラストカードはいかがですかにゃ?って名目で売ってますにゃ」

 

麟「それ…間違えてスペルカード発動しちゃわないか…?」

 

ミケ「そこら辺は大丈夫ですにゃ!相当の力を持っている人間にしか使えないようになったいますから、普通の人間には使えないようにしてますにゃ!」

 

スペルカードの安全装置はバッチリってわけか…それなら何も心配せずにここで商売をさせても別に構わないのか?

 

麟「でもなぁ…なんの対価も無しにここで商売させるってのもなぁ…」

 

ミケ「そこはご安心を!カードの売り上げの一部を、お賽銭としてさせてもらいますにゃ!」

 

あらま、意外にありがたい事してくれるなこの子。

 

麟「まあ、賽銭の量はほんの少量でいいよ。売り上げのほとんどはミケが貰いな?」

 

ミケ「い、いいんですかにゃ…!?」

 

麟「別に構わないよ?俺は博麗の巫女みたいにがめつくは無いんでね」

 

ミケ「な、なんてお優しい人間なのですかにゃ…!」

 

ゆーてそこまで俺は優しくないよと言いたいが…我慢だ。

 

麟「じゃあ早速、どんなスペルカードを売ってるのか見せてくれ」

 

ミケ「はいですにゃ!」

 

 

 

ズラァァァァァァァァァァァァァッ…

 

 

 

 

麟「…まあまあな枚数を持ってきたな?」

 

ミケ「千亦様が適当に渡してきたので私も中身は見てにゃかったのですが…こんなに入っていたとは…」

 

麟「はぁ…ちょっと作り過ぎじゃないか?」

 

ミケ「これでも少ない方ですにゃ…」

 

麟「…マジか」

 

俺はミケが持ってきてくれた様々なスペルカードを眺めていた。どれも面白しうな効果を発揮しそうなカードばかりである。

 

麟「結構いろんなのがあるんだな…?」

 

ミケ「龍珠の種類によって効果も変わりますので、様々な効果のスペルカードが出来るんですにゃ!」

 

麟「ほーん?(チラッ)…うん?」

 

 

オォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

 

数十枚のカードの中に…1枚だけ異様なオーラを放つスペルカードが混じっていた…。

 

麟「(スッ…)この異様なオーラを放っているスペルカードはなんだ…?」

 

ミケ「あ…それは…!?」

 

オォォォォォォォォォォォォッ…!!!

 

麟「…明らかに他のスペルカードとは別物、それどころか危険すらも感じるぞこのスペルカード…」

 

ミケ「そ、それは…」

 

麟「…ミケ、この変なオーラを纏っているスペルカードはなんだ?」

 

ミケ「え、えっと…」 アタフタ…

 

麟「答えろ!!」

 

ミケ「(ビクゥッ!!)は、はいっ!そのスペルカードは、千亦様が偶然作ってしまった失敗作ですにゃ…!」

 

麟「偶然出来ただと…?スペルカード製作にもそういった偶然が起きるものなのか?」

 

ミケ「龍珠の中には稀に危険な力がこもってる物もあるのですにゃ。…本来であればそういって龍珠は取り除いて制作するのですが…千亦様が試しに1枚作ったら、そんな危険なカードが出来てしまったというわけですにゃ…」

 

麟「なんで捨てなかった?!」

 

ミケ「下手に扱って、スペルカードが暴発したらどんな効果を発揮するか分からなかったから、仕方なく商品の中に入れたんだと思いますにゃ…」

 

麟「はぁ…」

 

あの神は何を考えてやがる…?こんなスペルカードが他の誰かに渡って発動されでもしたら、下手したらヤバいトラブルが発生してしまうかもしれないってのに…。

 

麟「こいつを誰にも渡さない為には…これしかないか…」

 

ミケ「…にゃ?」

 

麟「…やっぱり商売の条件を変えさせてもらう。ミケ、このスペルカードを定価の半額で俺に売ってくれ、そうすればここでの商売を認めよう」

 

ミケ「…え!?買ってくれるんですかにゃ!?」

 

麟「他の誰かが買うよりかはずっと安全だからな」

 

ミケ「…それを売ったら、ここで商売してもいいのですかにゃ…?」

 

麟「もちろん、その代わり…千亦さんとこに帰ったらこう伝えといてくれ『スペルカードづくりをするのであれば、もっと安全なスペルカードを作れ。危険な力がこもった竜珠なんか使うな』ってね」

 

ミケ「はいですにゃ!」 ビシッ

 

 

 

 

チャリ~ンッ

 

 

ミケ「毎度ありですにゃ!」

 

麟「よし…契約成立だ!」

 

ミケ「これからお世話になりますにゃ♪」

 

こうして俺は、ミケから危険なスペルカードを買い取り、ミケのスペルカード販売を承認した。

 

 

その後、香霖堂で霖之助さんにスペルカードを調べてもらうと…驚くべき事実を知る事となった。

 

 

 

~香霖堂~

 

 

香「…麟君、君はこんな危険なスペルカードをどこで手に入れたんだい…?」

 

麟「え…そんなに危険なスペルカードなの…?」

 

香「ああ…このスペルカードの名は〖根絶 その時だった〗…だ」

 

麟「根絶…?つまりは何かを抹消するって事なのか…?」

 

香「そうだ…。間違った使い方をすれば、幻想郷の神を…いや、幻想郷そのものだって消せてしまう…とんでもない1枚だよ」

 

麟「う、嘘だろ!?」

 

香「いや…本当だ。麟君、もう一度聞くよ?こんな物をどこで手に入れたんだい」

 

麟「えっと…スペルカードを販売してる招き猫から…」

 

香「…製造元は?」

 

麟「幻想郷市場の神様…」

 

香「ならその神様に伝えといてくれ、『君が作るカードは危険すぎる』とね」

 

麟「…そのつもりだよ」

 

香「…そうかい」

 

 

 

 

 

まさかこのスペルカードが、幻想郷そのものを破壊出来てしまう可能性を秘めたスペルカードとは…思いもしなかった。

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