永「出来たわよ、お望みのペイント弾よ」
麟「ありがとう、永琳さん」
永「その代わり、絶対に外してはダメよ?」
麟「そのつもりだ。椛、影狼、行くぞ」 スタスタ
椛「はっ!」
影「了解!」
鈴仙「頑張ってくださ~い!」
スタスタ…
麟「さぁ…狩りの始まりだ…!」
~人里~
俺達は必要な物を全て揃え、人里にある物見台で最後の作戦会議をしていた。
麟「まずは、椛が千里眼で人里を監視。で、見つけたら俺にその視界をリンクさせてくれ」
椛「はい!」
麟「で、俺がその相手にペイント弾を撃つ。撃ったら弾が匂いを放つと思うから、影狼はその匂いを追跡し続けてくれ」
影「まっかせときなさい!(ドンッ!!)匂いをたどるのなんて朝飯前よ!」
椛「今の時間帯は昼時なので…昼飯前では?」
麟・影「「そーいう細かい事は気にしないの」」
椛「は~い♪」
麟「てか、もうお昼なのか…。じゃあ、おにぎりでも食べながら作戦会議を続けるか」
影「あら、おにぎりを私達の分まで?」
椛「なんかすいません…」
麟「気にせず食いな」
腹が減ってはなんとやら、お昼を食べながら作戦会議を続行。
影「(モグモグ)…麟、1つだけ質問いいかしら?」
麟「(モグモグ)何?」
影「(ゴクン)このマントは、着なきゃダメなの?」
椛「(モグモグ)そもそもこのマントはなんなんですか?」
麟「そいつは装着者の体温を吸収して、相手に自分の位置を把握させないための装備品だ」
椛「これ、いりますか?」
麟「相手に椛みたいな鋭い探知能力を持っている奴がいたら…マズいだろ?」
影「念には念をって事ね?」
麟「何事も念入りにな」
椛「(ズシィ…)マントにしてはちょっと重いですね…」
麟「まあ、2人にとっては造作もないだろ」
影「(バサッ…)まあ、このくらいならね」
椛「(バサッ…)あ、着るとそうでもないのか…」
麟「よし…昼休憩も終わったし、作戦を開始するぞ!椛と俺はここで監視、影狼は人里の路地裏で監視だ!」
影「了解!」
椛「はいっ!」
ついに、作戦決行の時がやって来た。
~作戦開始!~
椛「(ジーッ…)こちら椛、特に異常なしですどうぞ」
・無線式陰陽玉で通信
影『了解、こちらも特に異変はないわ。オーバー』
・路地裏で監視
麟(ガチャ ジャキンッ!!)
俺は狙撃のタイミングが来るまで弾を込めて待機している。
ヒュゥゥゥゥ…
心地良い春風が吹いている。
椛「今のところは本当に平和って感じですね…」
麟「だろうな、でも気を付けろ…急に来る可能性もあるからな」
椛「はっ!」
椛と影狼が人里を監視し続けて、約2時間ほどが経過した時だった。
『あれ!?ここに置いてあった野菜が無い!?』
ついに、犯人が動き出した。しかし…
影『…!?こちら影狼!八百屋に異変があった様子。しかし姿は見えず、どうぞ』
椛「嘘!?」
麟「影狼、そのまま監視を続けろ。どうぞ」
影『了解、オーバー』
椛「くっ…監視は続けていたというのに、やられた…!?」
椛に焦りが見え始めていた。
麟「落ち着け椛、お前なら見つけられるはずだ」
椛「は、はい…!」 ジーッ…
椛はその一言で冷静さを取り戻し、もう一度根気よく監視を続けた時だった
ピキ~ンッ…!
椛「そこか…!麟さん、見つけました!」
麟「何っ!?今すぐその視界をリンクしろ!」
椛「はい!」 スッ
椛が俺の背中に手を当て、その視界を俺にリンクしてくれた。
オォォォォォォォォォォォォッ…!!
麟の視界には椛が見ている同じ視界が見えていた。
麟(これが椛の見ている視界か…!)
「椛、標的はどこだ!」
椛「あの魚屋を見てください!」
麟「魚屋…?」 スッ
その言葉通りに人里の魚屋へ視線の方向を向けると
魚<ナンカフワフワウイテルヨ!!
誰も触っていないはずの魚が、何故か浮遊していた。
麟「あれか!?椛!」
椛「はい!恐らくそこに誰かが居るはずです!」
麟「まさか本当に透明能力を持っている奴がいるとはな…椛、耳を塞いでろ!」
椛「は、はい!」 ペタァ
椛は自身の耳をたたんで耳を塞いだ。
麟(距離1.2キロ…風力、北北西の風・風速約6メートルくらいか…?気温、約18℃…湿度は55%といったところか…)
「だが俺は…これ以上の長距離狙撃は経験している…。この程度、造作でもない!」
ジャキッ!!
麟「…」 スッ
引き金に指をかけ…
グッ!!
ガガゥーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!
椛「(ビクゥッ)うひゃあっ!?」
ついに弾丸が放たれた。
ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ…!!
ビシッ!!
?「いたっ…!!?」
弾丸は見事、命中した…。
麟「…命中」
ジャキンッ… カランカラン…
椛「影狼さん!バレないように追跡を開始してください!ターゲットが移動を開始しました!」
影『了解!すぐに貴女達も来てね!オーバー!』
ブツ…ン
影狼はそう言うと、ターゲットの匂いを辿りながら追跡を開始した。
麟「椛、こちらも追跡を開始するぞ」 ドウッ!!
椛「分かりました!」 ドウッ!!
3人(シュタタタタタタタタタタタタタタタッ…!!)
ついに3人は、今回の事件を起こした犯人の追跡を開始した。そしてその後を追跡し続けると…
ズザザザァァァァッ…
影「匂いはこの先まで続いているわ」
麟「ここは…魔法の森か?」
椛「まさか…魔法の森を拠点としているとは思いませんでしたね…」
3人共、魔法の森へと誘われていた…。