霊「え…は…!?あんた、自分で何をいってるか分かっているの!?」
菫「わ、分かってるよ霊夢っち…。幻想郷の住人を外の世界へ連れて行くなんていうとんでもない事を私はやろうとしているくらい…」
麟「そもそも、なんで俺に彼氏役を演じて欲しいんだ?…まさかあのツーショット写真が原因とか言わないだろうな?」
菫「…その写真を皆に見せびらかして、厄介な事をしてしまいました…」
麟「お前なぁ…」
俺の予想だと、周りから『菫子って彼氏とかいないの?』というしつこい質問に対抗するためにあの写真を見せたら、思いのほか反響が大きすぎて実際に俺が出動しないと手に負えない所まで発展したとかそんなところか?
霊「尚更そんなくだらない理由で麟を幻想郷から連れ出させるわけにはいかないわ!そんな事をして幻想郷の存在が他の人たちにバレたらどうする気!?」
菫「お、お願い!もうすぐ春休み期間だから、その期間内だけでいいの!」
霊「ダメなものはダメ…」
麟「霊夢」
霊「な、何よ麟」
麟「お前さ、自分が約1ヶ月も幻想郷を留守にしていた立場なのに…よくそんな説教が出来るな?」
霊「ウグッ!?」
そう…何を隠そう、この博麗の巫女はこんな事を語ってはいるが…約1ヶ月も幻想郷を留守にしていた張本人でもある。それなのに菫子を説教する権利なんてあるのでしょうか?
菫「え、そうなの?」
麟「そうだぜ?」
菫「へー…」
霊「だ、だって…麟が行きたくないって言ったから麟抜きで行ったんじゃない…!」
麟「それは認めるよ。でも、約1ヶ月も帰って来ないとは思ってもみなかったわ!」
霊「本当に申し訳ございませんでした…」
麟「ったく…。いいよ菫子、何日か俺がお前の彼氏になってやる」
菫「マジ!?やったぁ!!」
霊「はぁ!?あんた本気で外の世界へ行く気!?」
麟「そうだけど?」
霊「旅行の時はあれだけ嫌がったのに!?」
麟「うん」
霊「…その、本当に大丈夫なの?(ボソボソ)外の世界のトラウマを抱えているんでしょう…?」
麟「…いつまでも怯えていたって何も変わりやしない、そう思っただけだ」
霊「覚悟ありなのね…?」
麟「…ああ」
過去からは逃げられない、だったら真正面から過去と向き合うだけだ。
菫「じゃあさじゃあさ、日程の話なんだけど…」
俺と菫子は、今後の方針をお互いに詳しく話し合った。
菫「て感じかな?」
麟「なるほどね、この日が終業式だからその日に来てくれと」
菫「そう!それで学校に着いたら、校門の前で待ってて欲しいかな」
麟「あいよ。てか、俺はお前の無理難題を聞いてやるんだから、〖衣食住〗のうち〖食住〗はお前が用意してくれよ?」
菫「あんまり期待しないでよ?」
麟「逆に、本当に酷いようなら1日で帰るが…?」
菫「…善処します」
麟「そうしてもらおう。最悪、材料さえ集めてくれれば俺が作ってやるから」
菫「麟の手料理かぁ…ジュルリ」
麟・霊「「よだれよだれ」」
菫「ハッ…し、失礼いたしました…///(スタッ)じゃあ、その日に絶対来てよね!」
麟「おう、任せとけ。てか、立ち上がったって事はそろそろお前もあっちに帰るのか?」
菫「そうだね!じゃあね霊夢っち、麟!」 パァァァァァァァ…
麟「じゃあな」
霊「じゃあね」
最後までせかせかしながら、菫子は外の世界へと帰っていった…。
麟「外の世界…か」
一体、あの頃からどれだけ変わったのだろうか…。そして、まだ"あそこ"は残っているのだろか…?
霊「麟…本当に行くのね?」
麟「覚悟は出来てる、ヤバくなったらすぐに帰るよ」
霊「気を付けてよね…?」 チュッ…
麟「…ん」
大丈夫だ…きっとトラウマなんて乗り越えられるはずだ…