華月麟の幻想記   作:華月麟

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いつだって貴女のそばに

菫「私の…本当の彼氏になって…!」

 

 

菫子は、ついに自分がこの3日間で芽生えた麟へ対する思いを吐き出した。それは必死に、本気で麟を愛するが故に…。

 

麟「菫子…」

 

菫「私には麟しかいないの…」

 

麟「…どうしてそう思う?」

 

菫「だって…こんなに楽しい春休みなんて初めてだったから…。麟とだったらこんな楽しい毎日を過ごせるでしょ…!?だから…」

 

 

麟「…それは出来ない」

 

 

菫「ど、どうして…!?だって麟の生まれはこっちなんでしょ!?なのにどうして、こっちで生きたいとか思わないわけ!?」

 

麟「…それは」

 

 

「幻想郷には、俺の"家族"同然の人達がいるから…それ以外に理由は無い」

 

 

菫「っ…!」

 

麟「幻想郷は、俺のような存在を受け入れてくれた唯一の故郷であり帰るべき家…だから俺は幻想郷から離れるなんて事は出来ない。今回みたいに数日間はこっちに来るとかは出来るけどな」

 

菫「うう…」

 

麟「お前の気持ちは凄く嬉しいよ。でも…俺はそれでも幻想郷に帰る、家族が居るから」

 

菫「そ、そうよね…ごめんなさい無理な事を言ってしまって…(ニコ…)い、今の話は聞かなかったことにして…?」

 

そう言うと菫子は無理矢理作った笑顔を彼に見せた。…誰が見ても無理して笑顔を作っていると分かってしまうくらいにゆがんだ笑顔を…。

 

麟「はぁ…こうなる事を見越して、お前へのプレゼントを買っといて正解だったよ」 ゴソゴソ

 

菫「私に…?プレゼント…?」

 

麟「そうだ」

 

 

ゴソゴソ

 

 

そう言うと彼は菫子の両腕にブレスレットを1つずつ装着させてやった。

 

菫「こ、これって…!?」

 

右腕にはジャスミンのような白いブレスレットを

 

そして左腕には…桜色の美しいブレスレットを…。

 

麟「昨日の出店で買ったブレスレットだ、お前に似合うと思ってな」

 

菫「あ…え…?」

 

突然の事に菫子の頭は状処理が追いついておらず

 

麟「この2つのブレスレットはな、ある花言葉が込められてるんだ」

 

菫「花言葉…?」

 

 

 

麟「右腕はジャスミンをイメージして作られたブレスレット。ジャスミンの花言葉は〖あなたと一緒に〗。左腕のブレスレットは桜をイメージしたブレスレットで、桜の花言葉は〖私を忘れないで〗だ」

 

 

菫「…!」

 

麟「これは俺なりの持論になるけど…」

 

 

「菫子がその2つを大切にしてくれている限り、俺は常にお前の心の中にいるし、そばにいる」

 

 

麟「ってとこかな…」

 

若干無理矢理なところもあるが、それは本人がどう思ってくれるかだから俺の意見はいらん!

 

菫「…ふふっ、なによそれ…」

 

菫子はついに自然な笑顔を見せてくれた。

 

麟「ようやく笑ってくれたな」

 

菫「だって…こんな素敵なプレゼントを貰っちゃったらさ、笑わないわけにはいかないじゃん…!」

 

麟「そうか…ふっ…」

 

 

 

 

 

 

サァァァァァァァァァァァァァ…

 

 

 

 

 

 

心地良い春の夜風が吹き、春風によって舞い上がる桜の花びらがとても幻想的である。

 

麟「じゃあ、俺はそろそろ本当に帰るが…お前はもう大丈夫か?菫子」

 

菫「ええ…もう大丈夫よ…」

 

麟「そうか…それじゃあな菫子、また幻想郷でな?」

 

菫「うん…」

 

麟(スッ…)

 

別れの言葉をお互いに交わした麟は、霊夢からもらったスペルカードを出し

 

 

麟「スペル発動!帰還〖リターンオブハクレイ〗!」

 

 

カッ…!!

 

キュィィィィィィィィィィィンッ…!!

 

ビシュィンッ…!!

 

 

スペルを発動、眩い光と共に消え…幻想郷へと帰還。

 

 

サァァァァァァァァァァァァァ…

 

 

麟が去った後は、ただただ優しい春風が吹いていくだけであった…。

 

 

 

 

 

菫「ありがとう…麟…っ!」 ポロポロ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カロン 君と願った永遠の旅は

 

今 

 

目の前から 現実に変わる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日の博麗神社~

 

 

霊「~♪」

 

サッ…サッ…サッ…

 

麟「(スタスタ)ふわぁぉ…おはよう霊夢…」 シパシパ…

 

霊「あら、おはよう麟。昨日はよく眠れた?」

 

麟「まあまあってとこ」

 

霊「あら…それは残念」

 

 

「麟!!」

 

 

霊「…ん?」

 

麟「お…?」

 

 

ザッ…!!

 

 

菫「…」

・外の世界の菫子は睡眠中

 

 

麟・霊「「菫子!?」」

 

 

菫「…!」 ダッ!!

 

 

タッタッタッタッ…!!

 

 

麟「ちょちょちょちょ!?」

 

霊「いきなりなになに!?」

 

 

菫(ドウッ!! ピュ~ンッ…)

 

 

麟「!?う、うおぉぉぉぉぉぉっ!!?」

 

 

ダキッ!!

 

 

菫「えへへ♡」

 

菫子は突然走り出したかと思えば、麟に飛びつくと同時に抱き着いた。麟も菫子の突然の奇行には最初こそ混乱したものの、すぐに意図を理解して優しく抱きしめた。

 

麟「い、いきなり飛び掛かるから何事かと思った…」

 

菫「ごめんなさい…麟に会えたのが嬉しくって♡」

 

麟「別に気にしちゃいねーよ…」

 

霊「私は気にするけど?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

麟「…(汗)」

 

菫「ふふふっ♪霊夢っち」

 

霊「…なに?」

 

 

菫「悪いけど…私は麟の事を諦めるつもりは無いから♪」

 

 

霊「…は?」

 

麟「にししっ♪」

 

菫「私も霊夢っちと同じで麟が大好き。だから、私も麟を手に入れる為に本気を出すわ」

 

霊「ふぅん…?この幻想郷のほとんどが麟の事を好いているけど、それでも覚悟はあるというわけね?」

 

菫「麟が本当の彼氏になってくれるなら、私は絶対に諦めないわ!」

 

霊「…その意気やよし。なら私も菫子に麟が奪われないように妨害をし続けるから♪」

 

菫「望むところよ!…でもその前に」 スッ

・顔を近づけ

 

 

chu…♡

 

 

霊「あーっ!!?」

 

麟「…あらら?」

 

菫「えへへ♡麟、大好きよ♡」 ニコッ♡

 

麟「…困ったな?♪」

 

麟は菫子のファーストキスを頬に貰ってしまった。

 

これで麟を狙う乙女が、どうやらまた1人増えてしまったようだ。

 

霊「菫子!今すぐ弾幕勝負といこうじゃないの!!」

 

菫「上等よ!強くなった私の力、見せてあげるわ!!!」

 

麟「ほどほどにな~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして麟と菫子の生活は終わりを迎えるも、菫子には新たな目標が出来た。それは…

 

 

 

 

〖華月麟を自分の物にする事〗

 

 

 

 

である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カロン 僕ら行くんだ あの宙の果てに

 

もう心配ないだろう?

 

またこうして

 

 

 

 

 

"再び逢えるから"

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