トントンッカンカンッ
霊「ふっふふ~ん~♪」
魔「(ジーッ…)なあ麟、霊夢の奴は何をやってんだ…?」
麟「んあ?ああ…なんでも、奉納された物を整理してたら〖河童の腕〗ってのが見つかったらしくて、そいつを御神体に"仕立て上げて"参拝客を増やそう!て算段らしいぞ?」
魔理沙が博麗神社に来る数分前、河童の腕を見つけた霊夢が賽銭箱の前でなにやら作業を開始していたので彼が
麟「その腕をどうする気だ?」
と質問したところ
霊「この腕を御神体に仕立て上げて参拝客を集めるのよ!」 クワッ!!
と霊夢は意気込んで返答したという。
魔「…なんだそりゃ?」
麟「まぁ…一言でまとめるなら、罰当たりだな」
魔「だよなぁ…?巫女のやる事じゃないぜ」
麟「俺がこの前結構な賽銭を集めたっていうのに…」
※前編のお悩み相談でなかなかの賽銭額が入っていました。
魔「あいつは金にがめつすぎるんだよ…」
麟「俺、霊夢のああいうところが嫌いだわ」
魔「まあまあ…。あ、そういやさっき神社に来る前に珍しい奴とすれ違ったんだよ」
麟「珍しい奴?」
魔「ああ」
麟「どんな奴だった?」
魔「えっと…確か仙人だって言ってたな…」
麟「仙人?そんな人がなんで神社近くなんかに…「出来たわよ~!!」…あ?」
魔「ん?」
デェェェェェェェェェェンッ!!
霊「どうよ!」
30分ほどの作業もようやく終わったらしく、河童の腕は
麟「どうよと言われてもなぁ…」
魔「私達からしてみれば罰当たりなことしてんなぁとしか…」
霊「だってこの神社って参拝客が少ないじゃない?その理由は御神体が不明だから参拝客があまり来ないのだと私は思って」
魔「で、御神体をでっち上げたと?」
霊「これで御利益が上がるかしら?♪」
麟・魔
「「いいや、むしろ下がって罰が当たると思うが?」」
霊「何よ失礼しちゃうわね!?」
そもそも、誰のだかすら分からない腕を勝手に御神体に仕立て上げて、挙句の果てには御利益という欲の為だけに祀って利用するなんてド畜生がやる事である。
麟「俺がこの前、霊夢が不在の時にあれだけ頑張ったっていうのに…」 ジーッ…
霊「ギクゥ…ッ!?いや…その…あのお賽銭が不満ってわけじゃないのよ…!?ただ人の力を借りてお賽銭を集めるのはちょっとあれかな~って…!」 ギクシャク
麟「魔理沙、お前ん家って1人くらい住める隙間はあるか?」
・ガン無視
魔「おっ!?ついにその気になったか!♡お前がいつ私の家に引越してもいいように、ちゃんと掃除はしてあるからいつでもウェルカムだぜ!♡」 カモ~ン!!
霊「だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
ギャーギャー!!
3人がくだらない話で大騒ぎしていると…
ガランガランガランガラン!!
3人『!?』
突然、神社の
霊「早速御利益あり!?」 キラキラ
麟「偶然だろ」
魔「麟に同意」
霊「うるさいうるさい!効果があればそれでいいのよ!」 スタスタ
霊夢はどんな人が参拝に来てくれたのかを確認しに行った。
3人(チラッ)
?(パンッパンッ)
麟「…本当に来てる」
霊「やっぱり効果ありね!」
魔「あ、あいつだよ私がさっきすれ違った仙人」
麟「あ、そうなの?」
参拝客の見た目は前掛けを着ている…シニヨンキャップをつけた女性?といったところだろうか。よく見ると右腕は包帯でぐるぐる巻きである。
?「…」 スッ…
3人『!?』
参拝客が霊夢のでっち上げた御神体に触れようと、その手を伸ばしていた。
霊「ちょっと…!」
ズンズンズンズン!!
ガシィッ!!
?「…!」
霊「御神体に触れないで!」 グイッ!!
霊夢が参拝客に御神体を触ろうとするのをやめさせるのと注意をする為に包帯が巻かれた右腕を掴んだのだが…
グググ…
グニャァ…
霊「…え?」
麟「ん!?」
魔「あっ!?」
その右腕が無残にもつぶれてしまった。
?「…あ」
霊「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
麟「ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!!参拝客の右腕をがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
魔「どわーっ!?霊夢お前!?何やってんだよ!!」
霊「ご、ごめんなさいごめんなさい!私はただ注意したくて右腕を掴んだだけで何も潰す気は…!」
?「大丈夫ですよ」
霊「…へ?」
シュルシュル…
キュッ…
?「ほら、元通り」
霊夢に潰されてしまった右腕は、すぐに元の形へと戻ったのだ。
麟「え…?あんた、もしかして右腕が無いのか…?」
?「ええ、私には右腕はありません。代わりにこの包帯を右腕として使っているのです」
魔「す、すげぇ…!あんな魔法があれば、身体の一部を失った人でも失う前の生活が出来るぜ…!」
魔理沙が参拝客の右腕に魅了されていると
霊「そんな事はどうでもいいのよ!何勝手にこの御神体に触ろうとしているのよ!?」
霊夢が横やりを入れ、参拝客に御神体を触ろうとした理由を問い詰めた。
?「こ、これは失礼…河童の腕がどんな代物なのか気になったもので…」
麟「…なんで腕の事を知っている?その事は霊夢と魔理沙と俺以外に知っている奴は居ないはずだが?」
霊「いや、そもそもあんた誰よって話なんだけど」
華「おっと、自己紹介が遅れましたね」
「私は〖
霊「…いちいち人の名前と顔なんか覚えてないわよ」
麟・魔・華
『…えぇ?』
巫女として…それはいかがなものか?というツッコミをしようかとも思ったが、グッとこらえてしまい込んだ。
麟「一応俺も自己紹介を…俺は麟 華月麟だ」
魔「霧雨魔理沙だぜ~♪」
霊「…え、これって私もする流れ?」
魔「そりゃあなぁ?」
霊「はぁ…私は博麗霊夢」
華「うふふ♪よく出来ました」
霊「なんだかなぁ…(ボソ…)んなこたぁどうでもいいわ!もう一度聞くわよ?なんで御神体に触れようとしたのよ!?」
麟「それと腕の話をどこで聞いた」
華「わぁ…一気に質問来たぁ…。えっと、とりあえず彼の質問から答えますね?どこで腕の話を聞いたかと言うと…鳥から聞きました♪」
麟「はぁ…?チョットナニイッテンノカワカンナイ」
華「いや、本当ですからね…?で、次に巫女の質問を答えましょう。盗む気はありません、だた中身がどんなものなのか気になっただけで…中身を見せてもらっても?」
霊「嫌だと言ったら?」
華「(ジッ…)どうしてもですか?」
霊「グヌヌヌ…はぁ、分かったわよ。けど、中身を見て気絶しないでよね?」
パカ…
華「…っ!?これは…!?」
魔「おうおうどしたんだそんな顔して(チラッ)…いぃっ!?なんだよこれ!?」
「マジもんの腕じゃねぇか!!!」
魔理沙と華扇は中身を見て驚愕した。そりゃあ…干からびた腕が箱に入っていたら驚くのも無理ないよね?
霊「そうよ、
華「問題しかないわよ!?貴女はなんてものを祀っているのよ!」
霊「別に害は無いからいいじゃない」
華「よくないわよ!大体、そんな危険な物を祀って何になるというのかしら?貴女は巫女としても自覚が足りなさすぎる!そんな姿を里乃人間が見たらどう思うかしら!?」
<クドクドガミガミ!!
3人(うっわぁ…めんどくせぇ…)
どうやらこの仙人は四季映姫・ヤマザナドゥ様と同じタイプの性格のようだ。
霊「(ピコーン)ああ、なんか昔から口うるさい仙人が居たと思ってたけど…あんただったのね?」
麟「昔からの知り合い?」
霊「いんや?そういうわけでもないわね」
麟「なんじゃそりゃ」
華「…そりゃ、ここ最近の若者は憤りの念を禁じ得ないですからね。このままでは人間達は生き抜く力を失い、死神に打ち勝つ力すら失って寿命を迎えるでしょう」
魔「寿命ね…(ピコーン)そうか、人間が長生きする為には仙人になるって方法があるもんな」
華「その通りです!」
麟「死神に打ち勝つ力ねぇ…」
華「…なにか?」
麟「俺は死神に打ち勝とうだなんて思った事もない。生きたいように生きて死ねるならそれが本望だろう?」
霊「…まぁ一理あるわ」
華「それでも…!「これだけは言わせてもらう」…え?」
麟「命の終焉とは、全ての命が持つ宿命。必ず最期というものは訪れる…それだけだ」
華「…」
魔「ただし例外もあります♪」
麟「(ズコッ!!)せっかくいい感じで締めれたのに台無しじゃねぇか!」
魔「大丈夫だ!お前は何をしてもかっこいいからな!」
麟「フォローになってない!」
魔「まあそれはさておき「サテオクナァ!!」えっと華扇だっけ?」
華「何か?」
魔「あんたは私達より長生きしているんだから、その秘訣くらいはご教授願いたいぜ♪」
華「…!ふっ…人間が長生き…か。いいわ、私もこの片腕を見て俗界に興味が出て来たわ♪」
魔「てことは!?」
華「人間にも妖怪にも言いたい事が山積みだから、これからはちょくちょくここに顔を出すわ♪」
魔「やったぜ!そう来なくっちゃな!」
霊「え~…」
華「少しはまともな人間になれるようにアドバイスを"たっっっくさん"!してあげますね♪」
霊「お断りします!」
魔「なははっ!!!」
こうして茨木華扇は博麗神社に往来を繰り返すうちに、博麗神社周辺にはあまりの量の人外がいる事、そしてその混沌に恐怖するのだが…自分の口で「博麗神社にちょくちょく来る」そう宣言してしまったので後悔しても遅いのだが…。
そして茨木華扇て出会った麟は…
麟(あの腕はどう見たって河童の腕なんかじゃない…。あの干からびた腕の手首に装着された鎖…あれは鬼だけが付けている特徴的な鎖!つまりあれは河童のではなく"鬼"の片腕だ…!でも勇儀が萃香は右腕を失っていない…とするとあとは…)
「茨木華扇…?」
霊夢の見せてくれた腕が河童の片腕ではなく、鬼の片腕であるという事を突き止めた。
それと同時に麟は茨木華扇の事を思い出し、ある事に気づいた…
"彼女の左腕には…あの特徴的な鎖がはめられていた"事を
麟「いやいやそんなまさか…仙人が元鬼だって?そんなバカな話があるか!…まさかな」
この片腕と仙人との出会いが後にとんでもない事件を起こし…とある者達による復讐が始まろうという事を…まだ誰も知らない。
そしてとある者の憎悪と、とある者達の憎悪が融合し、新たなる"闇"が生まれ出てしまうという事も…まだ誰も知らない…。
しかしそれはまだまだ先の話である…。