華月麟の幻想記   作:華月麟

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鳴りやまないピアノ

4人『(ズズズ…)ふぅ…』

 

 

華「この暑い日に…」

 

霊「熱々の緑茶…ね」

 

あうんが4人に「今、冷たいお茶をお出ししますね!」とウキウキでお茶を淹れようとした時、4人から『いいえ、あったかい緑茶でお願いします!』とまさかの返答。

 

 

ルナサ「…はぁ、落ち着くわ」

 

メルラン「今は夏なのに、私達には寒く感じてるよ…」

 

リリカ「それもこれもあの廃洋館での…」

 

雷「ポルターガイストが原因ね…」

 

 

4人『はぁ…』

 

4人は深いため息をついた。どうやら自分達の住処で起きているポルターガイストとやらのせいで相当眠れていないようだ。

 

ただ1つ…

 

麟「ぶっ…!騒霊なのにポルターガイストが怖いのか!?あははははっ♪こいつは傑作だ!」

 

そう、三姉妹は騒霊のくせにポルターガイストに怯えているのだ。

 

三姉妹

『笑うなぁ!命が惜しくば笑うなぁ!!!』

 

雷「あらあら…」

 

 

<ギャーギャー!!

 

 

霊「…楽しそうねぇ」

 

華「…ですね」

 

 

麟「いやぁ…すまんすまん♪で?詳しく話を聞かせてくれ」

 

ルナサ「あ、話を戻すのね…。オッホン…まあ話は数週間前くらいに戻るのだけど、ある時を境にうちの廃洋館の置いてあるピアノが鳴り始めたのよ…」

 

麟「…それは他の3人の誰かがイタズラでとかじゃなくて?」

 

雷「いいえ、ピアノが鳴るタイミングはいつも決まって私達4人が集まっている時だから…イタズラの可能性は無いわね」

 

麟「なるほど…皆の相談内容は把握した。…で、雷鼓さんはなんで三姉妹と一緒に居るわけ?」

 

雷「…え?」

 

麟「…え?」

 

リリカ「あれ?麟は知らないの?雷鼓姉は私達三姉妹をまとめ上げるリーダーなんだよ?」

 

麟「あ、そうなの?」

 

メルラン「私達三姉妹ってどうもお互いに自己主張が強くて…それが原因で解散の危機が発生したんだけど…」

 

雷「私が彼女達をまとめ上げて、新楽団〖ホリズムリバー楽団〗を結成したのよ!」

 

麟「ほ~ん…確かに雷鼓さんは姉御肌って感じがするからお似合いだな。…おっと話が脱線した、とりあえず4人の拠点としている場所に行って、そのポルターガイストの正体を突き止めればいいんだな?よし、早速行こう!」

 

三姉妹『おーっ!』

 

雷「おーっ♪」

 

 

華「…霊夢、貴女って本当に巫女なのよね?」

 

霊「…そうですけど」

 

華「…彼の方が巫女としてはふさわしそうですけど」

 

霊「…返す言葉もありません」

 

 

今まで霊夢がどれだけ責務をサボって来たかがよく分かる光景である。4人共、麟に事の内容を詳しく説明し、麟はその悩みに対して真摯に聞きながら尚且つ解決しようと動いてくれる。霊夢の場合は〖人間に被害が無ければそれでいいや〗精神なので真面目に悩みを聞き入れてくれないのがしょっちゅうである。

 

 

 

 

 

~廃洋館~

 

 

ここが4人の拠点、廃洋館である。霧の湖近くに建っており、近くには紅魔館も見えている。元々は〖プリズムリバー伯爵〗という男性が建てた屋敷であり、どういう理由でかは分からないが、ある時屋敷ごと幻想入りを果たしたらしい。

 

霊「ここが廃洋館ね…?なんだかんだ初めて来たわ」

 

華「ツタなので覆われていますね…廃墟になってからどれほど時間が過ぎているのかしら…?」

 

麟「ここが4人の拠点か…立派だね?」

 

ルナサ「というよりかは、私達三姉妹はこの屋敷で生まれたんだよ」

 

雷「私はただの居候だけどね…」

 

麟「…という事は、3人は元人間だったのか?」

 

メルラン「う~ん…確か私達はマジックアイテムの力で生み出されたんだったような…?」

 

リリカ「最初は幻影と幻聴のような物だったんだけど、いつの間にか自我と身体を持ってたんだよね~」

 

麟「誰が3人を作ったんだ?」

 

ルナサ「…レイラ・プリズムリバー、私達の創造主であり妹だった人間よ。はるか昔に天寿を全うして死んじゃったけどね」

 

麟「まあ…騒霊と違って人間には寿命があるからな…。よし、中に入るぞ」 グッ…!!

 

 

ギィィィィィィィィィ…

 

 

扉を開けると大きなエントランスホールがお出迎えだ。

 

麟「紅魔館よりは小さいけど、それでも立派な大きさだな」

 

と屋敷を見回していたその時だった

 

 

ポロンッ…♪

 

 

三姉妹

『ひいっ…!?』 ゾクゾクッ!!

 

どこからかピアノの音が聞こえてきた。

 

雷「き、聞こえた…!?今の音…!」

 

麟「あ、ああ…」

 

霊「確かに聞こえたわね…」

 

 

ポロンッ…♪

 

ポロンッ…♪

 

 

華「しかも何回も聞こえてますね…」

 

 

ポロンッ…♪

 

ポロンッ…♪

 

 

麟「まるで、こっちに来てと催促しているようだな…」 ザッ…

 

麟はゆっくりと一歩を踏み出した。

 

リリカ「ま、まさかピアノのある部屋に行くつもり!?危険だよ…!」

 

麟「いや、恐らくは大丈夫だ。霊夢、映姫さんを呼んできてくれ」

 

霊「まさか…このポルターガイストも前回と関係しているわけ?」

 

麟「多分な」 スタスタ

 

麟は躊躇いなくピアノの部屋へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ピアノ部屋~

 

 

ギィィィィィィィィィ…

 

麟「お邪魔しま~す…」

 

恐る恐る部屋へ入ると

 

 

ポロンッ…♪

 

ポロンッ…♪

 

 

まだピアノが独りでに鳴いていた…。

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