華月麟の幻想記   作:華月麟

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最後のピアニッシモ

四姉妹が再会を喜び合っている時に

 

 

ギィィィィィィィィィ…

 

 

映「例の件、また1人見つけたそうですね」

 

 

皆『げっ閻魔…!!』

 

 

映「…酷い言い様ですね」

 

小町「いや…感動の場面に水を差した映姫様がシンプルに悪いと思いますよ…?」

 

霊「普通、感動の再会場面に乗り込む奴があるかしら?」

 

映「…反省します」

 

四季映姫・ヤマザナドゥ様が空気を読まずに水を差してしまい、台無しに。

 

麟「え、映姫さん、まだ猶予を与えてやってくれ…!せっかくの再会なんだから…!」

 

麟は慌てて映姫に、レイラへ対する猶予を与えるように懇願した。

 

映「もちろんそのつもりです…が、その前にそちらの霊に謝罪したい事があります」 

 

レイラ『えっ、私に?』

 

 

スタスタ

 

 

映「(ペコリ)この度は、是非曲直庁の関係者が本当にご迷惑をおかけしてしまった事を、謝罪させてもらいます」

 

映姫はレイラに深々と頭を下げ、謝罪をした。

 

レイラ『えっと…どういう事ですか?』

 

映「本来、貴女は冥界でしばらくの間過ごしてもらい、転生を待っているはずの身だあったというのに…うちの従業員がその業務を疎かにしてしまった事で、貴女は地底へと落ちてしまったのです…本当に申し訳ありません…」

 

麟「つまり、本来ならレイラは転生してたってことなのか?」

 

小町「そういう事になるね。でも、その従業員達が今までずっとその証拠を隠滅し続けて来たから今日までそれが明るみに出てこなかった…」

 

華「でも、守矢神社が起こした事件のおかげでそれがついに発覚した…」

 

映「そういう事ですね…はい」

 

良くも悪くも、守矢神社の不祥事で是非曲直庁の不祥事も露見し、何故今回のような善人の霊も地底から放出されたのかが判明したようだ。

 

 

ルナサ「そんな…今更遅いわよ…!?」

 

メルラン「レイラは地底で何百年もずっと彷徨い続けて来た!」

 

リリカ「今更そんな謝罪が何になるっていうの!?」

 

 

しかし…三姉妹は今更映姫から伝えられた真実に憤慨、非難した。

 

映「どう謝罪したらよいのやら…」

 

レイラ『謝罪なんていらないよ』

 

三姉妹

『レイラ!?』

 

映「えっ…?!」

 

レイラ『だって私、地底って場所でも結構楽しくやってたし♪』

 

レイラは『謝罪は不要、自分は楽しくやっていた』と言い出した。

 

メルラン「レイラ、そういう問題じゃ…『今更騒いでたって何にもなんないよ』うっ…」

 

麟「クスクス♪どうやら四女の方が大人らしいな?」

 

レイラ『いえーい♪』

 

 

ルナサ「レ、レイラがいいと言うなら…」

 

メルラン「私達も…」

 

リリカ「それでいいけど…」

 

 

流石に本人がよしとしているのに、これ以上騒ぐのはやめようと三姉妹はそう決めた。

 

映「せめてものお詫びとして、貴女のお願いというか…望みはありますか?」

 

レイラ『望み?う~ん…あっ!ピアノを弾いてくれたお兄さんと一緒にピアノを弾きたい!』

 

 

三姉妹

『えっ!?そこはお姉ちゃん達と一緒に演奏する流れじゃないの!?』

 

 

レイラ『…今まで私を怖がってたくせに』

 

 

三姉妹

『グホアッ!!!』 チーン

 

 

麟・雷「「あ、あらぁ…?」」

 

レイラの何気ない怒りが、三姉妹には効果抜群だ!

 

霊「なんというか…」

 

華「こういうことを言うのもあれですけど…自業自得ですね…」

 

そゆことは言っちゃあいかんのよ仙人。

 

 

~演奏開始!~

 

 

ストンッ

 

麟「一緒に演奏したいって言われてもなぁ…レイラの知ってそうな曲は、俺にとっては知らないも同然だからなぁ…」

 

ストンッ

 

レイラ『じゃあ、お兄さんが知っている曲を弾いてもいいよ?』

 

麟「俺が知っている曲ねぇ…」

 

そうレイラから言われたので、麟は自分が覚えている曲は何かと思い出していると

 

麟「…いにしえのうた、かな?」

 

レイラ『何それ?』

 

麟「まあ、俺が最初に弾き出すから上手い感じに合わせてくれよ」

 

レイラ『あいあいさ~』

 

意外にこの子とは楽しくやれそうだ。

 

麟「…!」

 

 

~♫

・いにしえのうたを弾き出す

 

 

レイラ(なるほど、こういう感じの曲なのね…)

『なら…!』

 

 

 

~♫

・それに合うメロディを奏で始める

 

 

 

~♫

 

 

 

部屋中に美しい音色が響き渡る…

 

 

 

霊「…なんだか心が安らぐわね」

 

華「とても安心感のある曲ですね…」

 

小町「クカー…」

 

映「子守唄ではないと思うのですが…?」

 

 

 

 

麟「~♪」

・歌い出す

 

 

レイラ『…!♪』

・それに応えるように演奏

 

 

~♫

 

 

リリカ「綺麗な歌声…♪」

 

メルラン「思わず聞き入ってしまうような美しい歌声に演奏…」

 

雷「ここに居る者達だけの特別な演奏ね…♪」

 

ルナサ「…」

(この時間がずっと続けばいいのに…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麟「…~♪」

 

 

 

 

 

…♫

 

 

 

 

 

 

演奏は、ついに終わってしまった…。

 

 

霊「…」 パチパチパチ

 

霊夢が2人に拍手を送り

 

皆『…』 パチパチパチ

 

 

他の皆もそれに応じて拍手を2人へ送った。

 

 

麟「ふっ…」

 

レイラ『うふふ♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~さよならの時~

 

 

映「それでは行きましょう、レイラ・プリズムリバー」

 

レイラ『はい』

 

ついにレイラ・プリズムリバーともお別れの時が来てしまった…。

 

 

ルナサ「レイラ…!」 ダッ!!

 

 

メルラン・リリカ

「「お姉ちゃん!?」」

 

雷「ルナサ!?」

 

 

ダキッ…!!

 

 

レイラ『ル、ルナサお姉ちゃん…?』

 

ルナサ「貴女にもう一度会えてよかった…!心の底からそう思うわ…!」

 

レイラ『え、えへへ…私もだよ…♪』

 

 

メルラン・リリカ

「「レイラ!」」

 

 

ダキッ…!!

 

 

レイラ『メルランお姉ちゃん、リリカお姉ちゃん…』

 

メルラン「私達も、貴女にもう一度会えて嬉しかったわ…!」

 

リリカ「ピアノ、とっても上手だったよ…!流石は私達の妹だよ…!」

 

レイラ『3人も、私にとっては自慢のお姉ちゃん達だよ…!』 ギュ

 

 

4人は最後の別れを惜しみ、少しでも長く一緒に居ようと強く抱きしめた。

 

 

華「グスッ…良かったですね、お互いに…」

 

小町「最後は笑顔でさよならが一番気分が良いよ」

 

霊「あとは、いつかの転生を待つだけ…か」

 

 

麟「…」 ザッ…

 

 

麟は静かにその場を後にしようとしたが

 

レイラ『あ、待ってよお兄さん!』

 

麟「ん?」

 

レイラに引き留められてしまった。

 

レイラ『(スタスタ)最後に、お兄さんの名前を聞かせて欲しいんだ…♪』

 

麟「俺の名前は麟、華月麟だ」

 

レイラ『麟、最後に私と素敵な演奏を一緒に奏でてくれてありがとう』 スッ…

 

 

chu…♡

 

 

霊・華・雷・小町・映

『…あ』

 

三姉妹

『あーっ!!!///』

 

レイラ『えへへ♪このキスは演奏のお礼だよ♪』

 

麟はレイラから感謝のキスを頬に貰った。

 

麟「演奏の代金として受け取っておくよ」

 

 

三姉妹

『そんな事、どこで覚えて来たの!!///お姉ちゃん許しませんよ!?///』

 

レイラ『いつまでも子供扱いしないの~♪』 ダッ

・逃走

 

三姉妹

『待ちなさいレイラ!!』 ダッ!!

 

 

四姉妹の鬼ごっこが始まった。

 

 

<キャッキャッ♪

 

 

しかし、なんだかんだ楽しそうである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映「…コホンッ、今度こそ行きますよ?」

 

レイラ『は~い♪』

 

小町「鬼ごっこは楽しかったかい?」

 

レイラ『うん!♪』

 

レイラは三姉妹と数分間の鬼ごっこを楽しみ、今度こそお別れの時がやって来た。

 

レイラ『それじゃあ皆、バイバイ…♪』

 

 

ザッ…ザッ…ザッ…

 

 

レイラ達は冥界へと歩き始めた…。

 

 

ルナサ「今度、冥界まで会いに行くわ…!」

 

メルラン「その時は私達と一緒に…!」

 

リリカ「演奏しよ~…!?」

 

 

レイラ『うん!いつでも待ってるよ~!』 フリフリ

 

 

最後の約束を交わして、レイラと別れた…。

 

 

 

 

 

 

ルナサ「ううっ…レイラ…」 ポロポロ

 

雷「(ナデナデ)大丈夫よ、今度は必ず冥界で会えるでしょう…?」

 

ルナサ「…ええ(グイッ)そうね…!そうよね…!」

 

雷鼓に慰められたルナサは涙をふき取り、力強く前を向いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手のひら優しく触れる

 

それはピアニッシモのようだった

 

手を握られるだけで微睡む

 

弱さを知った

 

分かち合える尊さ

 

優しくされ優しくする真愛に

 

 

 

 

 

"言葉はいらない"

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