華月麟の幻想記   作:華月麟

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霊夢と一緒

温泉にゆっくり浸かって身体を癒し、楽しい宴会をしながら腹も満たした皆は、もう時間も遅いのでそれぞれの部屋で就寝していた。…が、1人だけは違った。

 

霊「…」 スタスタ

 

こんな夜遅くに、霊夢はとある場所へと向かっていた。

 

 

 

~麟の部屋~

 

 

コンコンッ

 

 

麟「ん?どうぞ~」

 

ガチャ…

 

霊「お邪魔するわよ、麟」

 

麟「霊夢?どうしたんだこんな夜遅くに」

 

霊「…そのセリフ、そっくりそのままあんたに返してやるわ。あんたこそ、こんな夜遅くまで起きて何してるのよ」

 

麟「何って、月見だけど」

 

霊「…まだお月見するには早すぎないかしら?」

 

麟「別に、秋じゃないから月見はしてはいけませんなんてルールは無いだろ?」

 

霊「それもそうね」

 

パタン

 

スタスタ…

 

麟「しっかしほんと、何しに来たんだよ」

 

霊「…」

 

麟「霊夢?」

 

霊(スッ…)

 

霊夢は無言で腕を麟へと伸ばし…

 

 

ギュ…

 

 

麟「…ありま?」

 

優しく麟を抱きしめた。

 

霊「…なんか、あんたをこうやって抱きしめるの…結構久しぶりな気がする…」

 

麟「久しぶり…?」

 

『この前の七夕祭りで、姫様抱っこしてやった記憶があるが?』と、霊夢にツッコミを言いそうになったが、この空気でそんな事を言うのは空気が読めなさすぎなのでは?と咄嗟に判断し、そっとツッコミを喉の奥底にしまった。

 

霊「(ギュウ…)あんたを抱きしめてると…落ち着くのよね」

 

麟「な、なんかあったのか?何か思い悩み事でも…?」 ナデナデ

 

霊「[ナデナデ]ん…。そうねぇ、思い悩んでるとしたら…最近あんたが色んな奴にモテすぎて困ってる事くらいかしら…」

 

麟「…それは、真面目に言ってるのか?それともふざけてるのか?」

 

霊「失礼ね…真面目に言ってるつもりだけど?」

 

麟「…さいですか」

 

霊「最近、ずっと二人きりになれなかったし…」

 

麟「確かに、ここ最近は色んな人達に絡まれたのは事実。でも、妹達はノーカンにしてくれよ?あいつらは妖怪ではあるけど、中身は子供そのもの…俺にとっても本当の妹同然なんだから」

 

霊「そこんところは、ちゃんと区別するように言い聞かせてるわよ…自分自身に。でも、それでも割り切れないわ…」

 

麟「はぁ…で?そんだけ俺に文句を垂れ流すって事は、俺に何かしらをしろって事なんだろ?何をしたらいいんだ?」

 

霊「あら…察しが良いわね」

 

麟「どれだけお前と過ごしてきたと思ってんだ…?それくらいは大体お前の喋り方とか顔を見れば分かるっつーの」

 

霊「(キュンッ…♡)そういうとこがズルいのよ…♡///」 ボソ…

 

麟「なんか言ったか?」

 

霊「な、なんも言ってないわよ…!///」

 

麟「あっそう?ほら、さっさと俺にどうすればいいのか教えてくれ」

 

霊「私と一緒に寝て、それだけよ」

 

麟「あいあいさー」

 

霊夢が珍しくわがままモードに突入!

ここ最近、麟と二人きりになれる時が無かったのが災いして、今まで溜め込んでいた物が溢れ出てしまったようなものなのだろうか?

 

 

 

 

~おやすみタイム~

 

 

麟「…」

 

霊「…」 ジー…

 

麟「あのぉ…霊夢さん?」

 

霊「なに…?」

 

麟「なんで俺の上に覆い被さってんだ…?一緒に寝るんだろ?」

 

霊「もう少し…"貴方"の顔を正面から見ていたいだけよ…」

 

麟「…パルスィからなんかそそのかされて」

 

霊「ないわよ」

 

麟「なら良いんだけど…」

 

霊「私だって人肌が恋しくなる時くらいあるわよ…」

 

麟「それ言ったら、誰にでもあるだろ」

 

霊「うっさいうっさい…」

 

麟「やれやれ…まあ、霊夢が満足するまでそうしてな」

 

今の霊夢に何を言っても駄々をこねられそうなので、これ以上口を出さない方が楽だと判断し、麟は口を閉じたのだが

 

霊「ねえ麟…」

 

麟「ん?」

 

霊「貴方って好きな人とかっているの…?」

 

麟「…ん!?」

 

霊夢から想定外な質問をされ、その沈黙がものの数秒で破られた。

 

霊「…」

 

麟「す、好きな人…?う、う~ん…」

 

霊「貴方って色んな人に好かれるでしょう?1人や2人くらい、惚れた子はいないのかなって…」

 

麟「う~ん…友達としては皆好きなんだがなぁ…異性としては?って聞かれると、誰も居ないかなぁ…」

 

霊「それはどうして…?」

 

麟「もし誰か1人を選んだとする、選ばれなかった人達はどうなるよ…?誰か1人を選んで、他の皆を傷付けるくらいなら…異性として見ない方が良いんじゃないかって思ってさ…」

 

まあ、簡単に言ってしまえば〖優柔不断〗という事である。

 

霊「相変わらず貴方って他人想いね…。いえ、他人想い過ぎよ…」

 

麟「だろうなぁ…申し訳ないけどそれを認めざるを得ないってやつだ」

 

霊「そんなに選べないなら、全員貰っちゃえば…?」

 

麟「は?ハーレムでも作れと?」

 

霊「皆からすれば『貴方が愛してくれるならそれで良い』ってスタンスだと思うけど…?」

 

麟「簡単に言うなっつーの。まあ…それが受け入れられるのなら、それでも良いのかもしれないけどな」

 

霊「ふふっ♪あ、それともう1つわがままを言ってもいいかしら?」

 

麟「簡単なわがままならな」

 

 

霊「私のおでこにでもほっぺにでもいいから、キスして…///」

 

 

麟「…は!?」

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