華月麟の幻想記   作:華月麟

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下賎な管狐

博麗神社の参拝客が減るどころか、どんどんどんどん増え続けてから約2週間程が経過した。

 

ガヤガヤ

 

 

霊「…」 ゲッソーリ

 

 

毎日毎日重労働を休むことなく続けていた霊夢が、そろそろ限界を迎えようとしていた。

 

麟「マ、マズい…!あの狐を捕まえないと、霊夢が死ぬぞ…!」

 

華「くっ…早く見つけないと…」

 

あ「(クンクン…)わうっ…!見つけました、あそこです!」 ビシッ!!

 

遂にあうんの嗅覚が狐の匂いを探知した。あうんはその位置を指差して示した。

 

麟「(バッ!!)どこだ…!」

 

麟が目を細めて参拝客達1人1人を見続けていると…

 

?(ヒソヒソ ピョンッ ヒソヒソ)

 

参拝客達の肩から肩へと飛び付き、参拝客達の耳元で何かを囁く狐の姿を発見した。

 

麟「そこか…!ミラージュ・ワゾー!!」 カッ!!!

 

華「きゃあっ!?」

 

狐の姿を見つけた直後、麟はミラージュ・ワゾーへと変身。

 

麟「…」 オォォォォォォォォォォォッ…

 

華「な、何をする気ですか…!?」

 

麟「まぁ見てろって…」 ジーッ

 

 

?(ヒソヒソ ピョンッ)

 

 

麟「(ピキーンッ!!)そこだ!いけっ、ファンネル!!」

 

 

ビ!!

 

 

ビ!!

 

 

ビ!!

 

 

ビ!!

 

 

狐が次の参拝客へ飛び移ろうとしたその時、麟は瞬時にファンネル達を射出!

 

 

キィィィィィンッ…!!

 

【挿絵表示】

 

 

 

?『コヤンッ!?』

 

 

麟「ビームバリア展開!!」 グッ!!

 

 

バッ!!バッ!!バッ!!バッ!!

 

ビシュィンッ!!

 

 

?『コヤーンッ!?』

 

狐は彼の放ったファンネルのビームバリア内に幽閉されてしまった。

 

麟(クイッ)

 

ヒュゥゥゥゥンッ…

 

?『コヤッ…?(ギョッ)コヤンッ!?』

 

バリア内には小さな狐が閉じ込められていた。

 

華「…これが、今回の犯人ですね」

 

麟「こいつには後で色々と喋ってもらうとして…」 ギロリ…

 

?(ビクゥ!?)

 

麟は鋭い眼光で狐を睨み…

 

麟「まずはお前が唆した人達を元に戻せ、話はそれからだ…!」

 

狐に、参拝客達へかけた術を解除しろと命令した。

 

 

 

 

~数分後~

 

 

狐を捕らえて数分後、狐の術が解けた事により、参拝客達は皆『なんで博麗神社に訪れていたんだろう…?』口々にそう呟きながら人里と帰っていった。

 

霊(チーンッ…)

 

あ「れ、霊夢さん!?」

 

魔「こりゃいかんな…早く部屋で寝かせてやろう…!」

 

あと一歩遅ければ、霊夢の魂は三途の川を渡るところであった。

 

 

麟「こいつは…一体何なんだ?一体、何が目的でこんな事を…」

 

華「おそらくこれは…"管狐"ね…」

 

麟「管狐!?取り憑いた奴に富を与えるだけ与えて、最後は破滅へと導かせる…あの!?」

 

華「えぇ、そのです」

 

麟「なんでそんな奴が…ていうか菅牧典の仲間がこんな所にも居るなんて…」

 

管狐『あ、あのぉ…』

 

麟「シャ…シャベッタァァァァァッ!!?」

 

華「言葉を話せる…随分と知能の高い管狐ね?」

 

麟「なら話早い。おいお前、何が目的で霊夢に取り憑いた?何が目的だ」

 

管狐『えっと…その…』 ウジウジ

 

華「なんですか…ウジウジとみっともない、さっさと話してしまった方が楽よ?」

 

管狐『は、はい…。貴方方は何か勘違いされているようですが、私が勝手に博麗の巫女に取り憑いたのではなく』

 

 

『博麗の巫女同意の元で取り憑いたのですよ?』

 

 

麟・華「「…は?」」

 

管狐の口から放たれた言葉は、想像を遥かに超えるほどのとんでもない内容であった。

 

麟「…え、つまりあれか?霊夢が『私に取り憑いていいよ』って許可が降りたって事か!?」

 

管狐『は、はい…』

 

華「これは…霊夢にも色々と聞かなければならない事がありますね…」

 

麟「はぁ…管狐を捕まえて解決!といかないなんて…」

 

骨折り損というやつである。

 

麟「とりあえず、お前が知っている事を全て洗いざらい話してもらおうか?」 ギロリ

 

管狐『は、はひぃ…』

 

 

 

 

 

 

霊「う、うーん…」

 

あ「ワゥゥ…」

 

魔「相当参ってんな…」

 

スタスタ

 

麟「おい、霊夢の様子はどうだ?」

 

魔「お、麟か?まぁ…会話は出来るくらいには回復してはいるぜ」

 

華「ならいいわ。ねぇ霊夢」

 

霊「んー…?」

 

華「(ズイッ)この子に見覚えはあるかしら?」

 

華扇が霊夢に管狐を見せてやった。

 

霊「…知らない」 プィ…

 

華「…そう」

 

魔・あ「「管狐?」」

 

麟「管狐ってのは、人間に取り憑いて自分の意のままに操ったり、富をかき集めたりする狐の妖怪だ」

 

あ「へぇ〜」

 

魔「すげーな…って、霊夢はそいつを使って参拝客を増やしたってわけか」

 

麟「本人はそのつもりだろうが…それはどうだかな?」

 

魔「…え?」

 

華「まぁ察しはついてるとは思いますが、管狐は良い事だけでは無いのですよ」

 

あ「…まぁ、美味しい話にはそういうのが付き物ですよね…」

 

魔「んで?なんで良い事尽くしじゃないんだ?」

 

麟「管狐は舌が肥えてる、つまり良い食事しか摂らないんだ。しかもこいつは本来、竹の筒に雄と雌を一対で入れなきゃならんのさ」

 

魔「ほむほむ…」

 

華「まぁ…それでも結局はどんどん増殖を繰り返して、最終的には取り憑いた相手の気力と富を喰らい尽くすんですがね」

 

魔(ズコーッ!)

 

霊「…え、てことは…?」

 

麟「餌は取り憑いた人間の富と気力、霊夢が死にかけてるのはそれが原因だ…」

 

華「それでなんですが…」

 

 

麟・華「「こいつを利用して、博麗神社の参拝客を増やそうと画策した…と管狐本人から聞いたんですがねぇ…どういう事か説明してもらおうじゃありませんか♪霊夢、お前の口から直接ね」」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

霊「え、えっと2人共…?なんでそんなに怒りのオーラを放っているのかしら…?」

 

麟「参拝客確保の為に妖怪を利用するなんて…!」

 

華「博麗の巫女として恥ずかしくないのかしら!?」

 

霊「…えへ」

 

 

麟・華「「えへじゃねぇんだよこの馬鹿野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」 ギャオォォォォォォォォォッ!!!

 

 

霊「ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!?」

 

 

麟と華扇にマジギレされた霊夢は、事が始まった根っこの部分から全て話し始め、何故管狐を利用しようと思ったのかまで全て白状した。

 

魔「はえー…管狐が私に化けて宴会に参加してたのか…」

 

霊「そいつが…酒のお駄賃代わりに、参拝客を呼び寄せてあげるって言うから…」

 

華「その口車に乗ったと?」

 

霊「はい…」

 

麟「馬鹿みたいな欲を出すからいけねぇんだよ。結局、今回稼いだ富は全部奪われてんだぞ?」

 

霊「はい…」

 

管狐『クスクス…♪』

 

麟「いや、なに『博麗の巫女マヌケ〜♪』みたいな感じに笑ってんだ?お前もこのまま解放するわけないだろ?」

 

管狐『コヤーンッ!?だってお話する事は全て洗いざらい…!』

 

麟「霊夢を苦しめたんだ、それ相応の罰を与えるのが世の理だろ?」

 

管狐『鬼…!悪魔…!』

 

麟「さて、この管狐は俺が預かる」

 

華「何か、その管狐を更生させられる知り合いが居るのですか?」

 

麟「あぁ、とっておきの妖怪が居るさ。てもその前に…紫さ〜ん?居るなら顔を見せてちょーだいな!」

 

 

ブ・ン

・スキマ展開

 

 

紫「(ヒョコッ)呼んだかしら?♪」

 

 

麟の呼び掛けに答えるかのように八雲紫登場!…暇人なのかな?

 

麟「やほ、紫さん」 フリフリ

 

魔「おっす」 フリフリ

 

華「どうも」 ペコリ

 

あ「こんにちはです!」 ペコリ

 

霊「ども〜…」 グデーン

 

紫「…霊夢はどうしちゃったわけ?(汗)」

 

麟「まぁ…欲を出し過ぎた結果ってやつ。あ、今日そっちに泊まってもいいかな?」

 

紫「あら!♡家に泊まってくれるのかしら!?♡」

 

麟「藍さんに用があるんだ、泊まりはそのついで」

 

紫「うふふ♡それでも母はとても嬉しいわ?♡」

 

麟「ありがとう♪…霊夢」

 

霊「…はい」

 

麟「お前は管狐を利用して参拝客を集めようとした、事実だな?」

 

霊「…はい」

 

麟「お前は俺を失望させた…罰として、1週間華扇にみっちり教育してもらうから」

 

霊「…はい…はいっ!?」

 

華「あら、いいのですか?」

 

麟「たまには厳しくしてやらないとな」

 

華「…それもそうね」

 

霊「…え、麟は博麗神社に居るのよね?」

 

麟「何言ってんだ…?居るわけないだろ?1週間、俺は魔理沙の家に泊まるだから」

 

霊「はぁ!?」

 

魔「マ、マジで!?♡」 ドキンッ!♡

 

麟「てことでよろしくな魔理沙」

 

魔「お、おう!♡」

 

霊「なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!?」

 

麟「俺が相談教室であれだけ参拝客を増やしたってのに、それにも関わらずお前は欲を出して今回の件を招いた!流石に我慢の限界だよ!!」

 

霊(ガーンッ!!!)

 

麟「だから、1週間は帰りません!」 プイッ!!

 

霊「う、うわぁんっ!!!」 ピェェェッ!!

 

あ「泣いちゃった…」

 

華「あらら…(汗)」

 

麟「てことで紫さん、家に連れてってちょんまげ〜な」

 

紫「はいはい♪1名様ご案内〜♪」

 

麟「魔理沙、明日からよろしくな〜」

 

魔「おうよ!♡早く家の中を綺麗にしねーとな!♡」 バビュンッ!!

 

 

 

 

 

 

~マヨヒガ~

 

 

紫のスキマを経由して、麟はかつての家へとやってきた。

 

麟「(スタッ)ここに来るのも…久しぶりだな」

 

紫「あれから十数年も経ったのねぇ…時が流れるのは本当に早いわ…」

 

ザッザッザッ…

 

藍「おかえりなさいませ、紫様。おや?麟じゃないか、何か用でも?」

 

麟「うん(ズイッ)この管狐に教育をみっちりして欲しくて」

 

管狐『コヤンッ!?き、九尾様…!?』

 

藍「この管狐が…お前に何かしたのか?」

 

麟「俺じゃなくて霊夢にね」

 

藍「…何かあったのか?」

 

麟「えっと…カクカクシカジカシカクイムーブ、コンテ・トレビアーン!!」

 

麟は博麗神社で発生した案件を藍にこと細かく説明した。

 

藍「なるほどなぁ…霊夢がそんな目に…」

 

紫「まぁ話を聞いた感じだと、霊夢の自業自得よね」

 

藍「まぁそれにしてもです、この管狐は色々と調教のしがいがありそうね…♪」 キラーンッ☆

 

管狐『ひぃっ…!?』

 

麟「頼めるかな?」

 

藍「任せておけ!この管狐は菅牧典より遥かに調教しやすいだろうしな!」

 

麟「それを聞いて安心したよ。あ、今日泊まっても良い?」

 

藍「(ピクッ)何故それを早く言わなかった…!?ああ…!今すぐ麟の好物の買い出しだ!お前も付き合ってもらうぞ、名も無き管狐!」

 

管狐『は、はいぃっ…!』

 

早速、管狐は八雲藍によってこき使われる事になりそうだ。

 

その後、八雲藍の元で教育(教育というなの調教)を受ける事になった管狐は、毎日毎日厳しいしごきを彼女から受けるという事が決定された。

 

そして、事の発端を招いた博麗の巫女は

 

華「ほら!ちゃんとここも掃除しなさい!」

 

霊「は、はいぃぃ…」 フキフキ

 

茨木華扇に厳しい説教と教育を、1週間みっちりと受ける事となってしまった。自業自得だけどね!




番外編・魔理沙との同棲ストーリーも書きます

霊夢は、麟が1週間居ないと

  • クソザコナメクジになる
  • 雷獣の時より酷い廃人になる
  • 上記2つを同時に発症する
  • 心を入れ替えて、多少はまともに
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