華月麟の幻想記   作:華月麟

526 / 1036
ボヤ騒ぎと雨

モグモグ…

 

 

麟「あ、この肉じゃが美味い…!」

 

美宵「本当ですか!?お口に合ってよかったぁ♪」

 

マミ「ふぉっふぉっ♪お気に召したかの?」

 

麟「後でレシピを教えて欲しいくらいには…ね♪」

 

美宵「ふふっ♪いつでもレシピはお教えしますよ!」

 

麟「そいつは凄く有難い♪それにしても…ここの食事はどれも美味い、まだまだ学べそうな事がありそうだ…!」

 

マミ「お主は勉強熱心だのぉ♪」

 

麟は初めての鯢呑亭料理を心の底から堪能していた。美宵と鯢呑亭の店主が作る料理はどれも美味で、色々とここで学びたい事が出てきているようだった。

 

マミ「それにしても…なぁ麟」

 

麟「ん?」 モグモグ

 

マミ「…茨木華扇の様子は、その後どうかの?怪しい動きとかはあったかのぉ?」

 

麟「(ゴクンッ)いや…特に怪しい感じは無いな。でも…」

 

マミ「…でも?なんじゃい」

 

麟「あいつからは…仙人の気と、もう1つ何か別のオーラを感じるんだよ」

 

マミ「それは…どんな気じゃった?」

 

麟「…言葉では表現出来ないな、なんとも感じた事の無い気だったから」

 

マミ「そうか…まぁ、奴は警戒するに越したことはないからのぉ」

 

麟「あぁ、警戒は一応怠るつもりはないよ」

 

マミ「…そうしとくれ」

 

2人は茨木華扇から感じた違和感をお互いに話し合っていた。その内容があまりにも神妙なものだったので、鯢呑亭内の空気が若干凍り付いていた。

 

美宵「あのぉ…2人共?」

 

麟・マミ「「ん?」」

 

美宵「何か真面目なお話をしているようですけど…せっかく飲みに来たんだからそういう話は無しにしません?…話の内容はちんぷんかんぷんでしたけど」

 

マミ「…あ、すまんのぉ」

 

麟「どうも癖ってのは抜けないものだな…。色んな異変を見てきたから、何でもかんでも怪しく思えちゃうんだよね」

 

美宵「麟さんも、それなりに異変解決に参加してたんですか?」

 

麟「まぁな〜、神様とやり合ったくらいだし」

 

マミ「ブッ…!!?」

 

美宵「か、神様と…!?」

 

麟「あぁ、守矢の神とやり合ったし、どっかの秘神様ともやり合ったからな」

 

マミ「…改めてお主の話を聞いてると、色々規格外過ぎてのぉ」

 

美宵「はわ〜…?」 プシュー…

 

美宵は麟のスケールが大き過ぎる話に情報処理が追いつかず、頭の回路がオーバーヒートしていた。

 

麟「はは…なんか申し訳ない」

 

美宵「だ、大丈夫です…っ!多分…」

 

言葉の語尾に多分が着く場合、それは大丈夫じゃないのよ。

 

マミ「ふぉっふぉっふぉっ!まぁ、これが幻想郷じゃからな!」

 

麟「ふっ…だね」

 

美宵「あはは、そうですね!」

 

と、なんとかマミゾウが話のオチを笑いで締めてくれた時だった

 

 

『『火事だぁぁぁぁぁぁっ!!』』

 

 

麟・マミ・美宵

『!?』

 

鯢呑亭の外で『火事だ!』と叫ぶ住民の声が店内にまで聞こえてきた。

 

麟「マズい…!」 ガタッ…!!

 

ガララッ!!

 

ダッダッダッ!!

 

マミ・美宵

「「麟(さん)!?」」

 

麟は全速力で現場へと急行した。

 

 

 

 

 

 

ザワザワ…

 

 

麟「(ズザザァッ…!!)こ、これは…!?」

 

 

ゴォォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

 

鯢呑亭の近くの民家が激しく燃えていた。

 

麟「は、早く鎮火させないと、他の民家にまで延焼する…!」

(でも下手に能力は使えない…どうする…っ!?)

 

ミラージュ・ワゾーの能力を使えば、もしかすれば鎮火する事が可能だが…力というのはやたらむやみに見せびらかしては行けないものである為、〖ルールを守る〗か〖ルールを無視して力を使う〗、どちらの選択肢を取るべきか迷っていると…

 

 

ゴォォォォォォォォォォォォォォッ…

 

…シュゥゥゥゥゥゥゥゥ

 

 

麟「なにっ…!?」

 

 

誰も消火活動をしていないのに、火事が勝手に鎮火したのだ。

 

 

ザワザワ…

 

 

『鎮火した…!』

 

『でも…水もかけてないのにどうして…?』

 

『分からんが、他に延焼しなくてよかったな…』

 

 

周りの人々も今見た光景に疑問を持っていたが、周りの民家に延焼しなかった事、勝手に鎮火した事に安堵していた。

 

麟「そこのアンタ」

 

『わ、私ですか?』

 

麟「火事はいつ起きた?」

 

『火事は…ほんの数分前です…』

 

麟「ほんの数分前に民家は激しく燃え始めていた…取り残された人とかはいなかったか?」

 

『それが…ここに住んでいた人達は事前に避難していたらしくて…』

 

麟「…え?どういう事だ?」

 

『さぁ…?誰かに忠告されたらしい…ですよ?』

 

麟「分かった…どうもありがとう」

 

 

タッタッタッタッ…

 

マミ「麟…大丈夫か!?」

 

美宵「麟さ〜ん!」

 

麟が心配になり、2人も現場まで駆け付けてきた。

 

 

麟「2人共、どうしたんだ?」

 

マミ「お主が心配で駆け付けたんじゃよ!」

 

美宵「あ、どうやら消火出来たんですね?よかったよかった…」

 

麟「いや…皆で消火したんじゃなくて、勝手に鎮火したんだ」

 

マミ「…なんじゃと!?」

 

麟「この火事…色々とおかしな点が2つある」

 

美宵「…と言うと?」

 

麟「燃え始めて数分で鎮火する火事、事前に避難していた家主達…」

 

マミ「…確かに何か引っかかるのぉ」

 

麟「一体…何か起きているんだ…?」

 

麟が火事の現場を詳しく調べていると…

 

 

ポツ…ポツ…ポツ…

 

 

マミ「…ん?」

 

 

ザァァァァァァァァァァァァッ…!!!

 

突然、大雨が降り出した。

 

美宵「も、もう秋だっていうのに季節外れの大雨…!?」

 

 

ピシャッ!!

 

ゴロゴロゴロ…!!!

 

 

そして大きな雷までなり始めていた。

 

マミ「…少し避難した方が良さそうじゃな。麟、鯢呑亭に戻ろうぞ」 スタスタ…

 

麟「…ああ」 ザッ…

 

マミゾウに鯢呑亭の中へ避難しようと催促されたので、麟も鯢呑亭へ避難しようと歩き出した次の瞬間

 

 

ピキーンッ…!!

 

 

麟「…ん!?」 バッ!!

 

何かを感じ取り、咄嗟に空を見上げた。

 

 

ゴォォォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

ギュンッ!!

 

 

謎の光の弾が不可思議な挙動をしていた。

 

麟「あれは、なんだ…っ!?」

 

 

カッ!!!

・太陽拳!

 

 

麟「うっ…眩しいっ!くっ…!?」 バッ…!!

 

 

ザァァァァァァァァァァァァッ…

 

 

麟「弾が…消えた…?」

 

 

謎の挙動で空を待っていた光の球体は、突然光り輝くと…忽然とその姿を消した…。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。