華月麟の幻想記   作:華月麟

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天人様思い出の味

麟・天「「うーん…」」

 

天子が『私も宴会を開催したい!』と、唐突にとんでもないわがままを言い出したので、どんな宴会料理を提供するかが未だに思いつかず頭を抱えていたが…

 

麟「(ピコンッ)あ、良い事思いついたわ」

 

天「なになに!?」

 

ようやく麟が良い案を思い付いたようだ。

 

麟「天子が今まで地上で食べてきた、思い出の味を宴会料理にすればいいんじゃね?」

 

天「思い出の味?」

 

紫苑

「天人様が今まで地上で食べた料理で、1番記憶に残っている料理を宴会に…って事ですか」

 

麟「そんなとこ」

 

天「思い出の味…思い出の味…(ピコンッ!)1番記憶に残ってるのは、麟が作ってくれた豚汁かしらね!」

 

※174話の事である

 

麟「…え」

 

天子が1番記憶に残っている地上の料理…それは〖麟お手製の豚汁〗である。なんだか大人になった元子供にインタビューしてるみてぇ。

 

女苑

「…豚汁って、宴会料理としてはどうなのよ」

 

麟「もはや宴会というより炊き出しみてぇだな…」

 

女苑

「やっぱり、あんたもそう思うわよね…」

 

意外と女苑と麟の思考回路はそっくりさん?お互いに『宴会料理に豚汁って…もはや炊き出しでは?』と思っていたようだ。

 

天「なによなによ、人に聞いておきながらそんな反応する事ないじゃないよ…」

 

麟「まぁ…宴会ってなると、どうもコッテリガツガツした物ばっかり出るからな、たまにはありなんじゃない?紫苑はどう思う」

 

紫苑

「(ダラダラ…)美味しい物が食べれるならなんでも…」

 

麟「…ヨダレヨダレ」

 

女苑

「姉さん汚いわよ…」

 

紫苑

「あごめん」 フキフキ

 

麟「ふふっ…女苑、お前はどう思う?」

 

女苑

「まぁ…あんたが良いなら良いんじゃない…?」

 

麟「なら決まり。あとは…副菜をどうするかな?あ、豚汁作るならおにぎりも作るか」

 

女苑「…(汗)」

(とてもじゃないけど、全く宴会料理の話をしてるとは思えないわ…)

 

大丈夫だ女苑、こんな会話を聞いていたら多分他の皆もそう思うから。

 

 

 

 

 

麟「よし、早速宴会料理の材料を集めないといけないけど…その前に紫さんに会わないと」

 

麟の頭の中では、今回の宴会料理は〖和食〗が決定したようだが…何故八雲紫に用があるのだろうか?

 

天「紫?あ~、あの胡散臭い賢者か」

 

 

ブ・ン…

 

ヒョコッ

 

紫「誰が胡散臭い賢者よ、誰が」

 

 

天子・紫苑・女苑

『うっわ出た』

 

紫「ゲッ…厄病神コンビに猿天人!」

 

天「誰が猿天人だゴラァ!!!」

 

麟「はぁ…(汗)」

 

今の反応…どうやら紫は天子以外に、厄病神姉妹も苦手なご様子。

 

紫「失敬失敬…天界に住む"山猿"が正解だったかしら?」

 

麟・女苑

「「ブッフォッ!!!w」」

 

天「んだとゴラァ!?そんなに戦争がしたいか貴様!!!」

 

紫苑

「…逆に挑発してるでしょ(汗)」

 

紫「まあまあ山猿はさておいて」

 

天「さておくな貴様ぁ!!」

 

紫「麟~♡今、母を呼んだでしょう~?♡」 ダキッ♡

 

麟「うん、呼んだよ?紫さんのこと」

 

紫苑

「…え?今、この賢者…自分の事を母って…」

 

女苑

「ついに頭がイったか」

 

麟「いや、紫さんは俺の義母に近いよ」

 

紫苑

「ファッ!?」

 

女苑

「マジで!?」

 

麟「うん、マジだよ?ねっ、義母さん」

 

紫「(キュンッ♡)あぁ~ん♡麟~♡」 ギュー♡

 

麟が紫の事を〖義母さん〗と呼ぶのは永夜異変以来…つまり数年以上前の話である。

 

紫「(チュッ♡チュッ♡)可愛い我が義理息子♡」 ナデナデ♡

 

麟「[ナデナデ]にししっ♪あそうだ義母さん、ちょっとお願いがあるんだけど」

 

紫「何かしら!?♡息子の頼みなら何だって聞くわよ!!♡」

 

麟はお燐以外にも、幻想郷の賢者・八雲紫の扱いにも非常に長けている。なんなら彼から〖義母さん〗と呼ばれた張本人は、もうメロメロ状態。

 

麟「四季異変の時に、西洋タンポポくれたじゃん?あれをまた欲しくて」

 

紫「…何に使うの?」

 

麟「天子が宴会を開きたいって言うからさ」

 

紫「ヘ…?(グィィ…)だ、大丈夫なの…?あんな料理とか無縁そうな山猿に料理なんてさせて…」

 

天「おい、全部聞えてるぞ」

 

麟「大丈夫だよ、俺が料理の指導をするし」

 

紫「…貧乏神に厄病神もいるわよ?」

 

女苑

「おい」

 

紫苑

「そっちも全部筒抜け…」

 

麟「大丈夫だって、息子が信用出来ない?」 キュルンッ♪

 

紫「…そうね、息子が大丈夫だと言うのだから大丈夫ね!♡」 ボタボタボタ…

 

天子・紫苑・女苑

『鼻血鼻血、真っ赤なケチャップソースを今すぐ塞さげ』

 

紫「失礼…(フキフキ)分かったわ、タンポポの方は私に任せて頂戴。藍!」

 

藍「(ヒョコッ)紫様、お呼びですか?」

 

天「あ、賢者のとこの九尾じゃん」

 

藍「久しいな、天子。それで?なんでしょうか紫様」

 

紫「今すぐ西洋タンポポを採りに行くわよ!」

 

藍「い、今からですか!?一体何に…」

 

紫「可愛い可愛い息子からのお願いなのよ!!」 クワッ!!

 

藍「なるほど…それは大変です、すぐにでも行きましょう(即答)」

 

女苑

「まさかの即答!?どんだけバカ親なんだあの2人…」

 

 

 

紫「じゃあ麟…今から採って来るから、貴方は天人をよろしく頼むわよ?」

 

麟「は~い♪」 フリフリ

 

紫「はぁん…♡可愛いわぁ…♡」 ウットリ♡

 

藍「急ぎましょう紫様、ここで時間を食っていては大事に障ります」

 

紫「そうね、急いで行くわよ!」 スタスタ

 

藍「はっ!」

 

 

ブ・ン…

 

 

麟からのお願いを快く承諾してくれた紫は、藍と共に西洋タンポポを採りに旅立っていった。

 

麟「よし…俺達も具材集めと行きますか」

 

天「おーっ!」

 

紫苑・女苑

「「お、おーっ」」

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