~旧都の喫茶店~
パルスィに案内され、旧都の喫茶店で一休みしていた。ほぼ地上の喫茶店と大差ない店である。
麟「(ゴク)ふぅ…まさか旧都にこんな喫茶店があるなんてな」
キ「さとりん達が旧都の観光開発を少しずつ進めてるんだよ」
ヤ「少しでも地上の人に旧都の良さを知って欲しいからってね♪」
麟「さとりがねぇ…流石は俺の妹だな」
キ・ヤ・パル『…(汗)』
(妹バカが出てる…)
麟「でも…本来の旧都が無くなるのも嫌だな、程々にしとけって伝えとかないと」
パル「あら…貴方は今の旧都が好みなの?」
麟「古い物は壊すのではなく、残しておくもの…なんでもかんでも新しくするのは良くないよ」
パル「なるほどね…ふふっ」 ジーッ…
麟「な、なんだよそんなにこっち見て…」
パル「別に?貴方が妬ましくて堪らないなと思っただけよ♪」
麟「ほえ…?」
いつもいつも『妬ましい』という単語が会話の一部として出てくる為、パルスィの本心は分からずじまいかと思ったが…
ヤ「ねぇキスメ…もしかしなくてもパルちゃん…」 ヒソヒソ
キ「うん…麟さんの事、気に入っちゃったかもね…」 ヒソヒソ
おっと?水橋パルスィ、麟に惚れてしまったか?
カランカランッ…
店員
『いらっしゃいませ〜!』
勇「ようやく見つけたぞ麟♪」
萃「やほ〜♪」
麟「あ、勇儀に萃香」
ヤ「やほー勇儀姐♪」
キ「やほー萃香姐♪」
パル「ゲ…せっかくこの時間を楽しんでたのに…」 ボソ
星熊勇儀と伊吹萃香が喫茶店に来店、偶然だろうか?
勇「旧都の奴らから『麟とパルスィさんが喫茶店に!』って聞いたからすっ飛んできたよ♪」
偶然じゃなかったわ。
萃「しかし珍しいね、パルスィが麟を喫茶店に誘うだなんて」
パル「何…問題でもあるのかしら?」 ジッ…
萃「いんや別に?」
勇(なんかパルスィの奴…機嫌が悪そうだな?)
麟「にしてもちょうどいい、ハッピーバレンタイン」 スッ
勇・萃
「「お?」」
麟「2人のバレンタインチョコだよ」
勇「おお!わざわざあたし達の為にかい?」
萃「なんだか申し訳ないねぇ♪」
麟「ちゃーんと酒入りガトーショコラとウイスキーボンボンにしてあるから」
勇・萃
「「(クンクン…)こ、これは酒の匂い…!!!」」
パル「あんたらは犬か」
勇「そういうパルスィ達はもう貰ってるのかい?」
パル「ええ、既に貰っているわよ」
ヤ・キ
「「じゃーんっ!!♪」」
萃「…随分と凝った作りをしてるねぇ」
麟「ぴーす♪」
萃「可愛いねぇ♪」
パル「それで…?私はもう少し麟とお茶をしたいのだけれど、まだここに居るつもりかしら?」 ゴゴゴゴゴ…
勇「おやおや、そんなにオーラを放つなんで珍しいじゃないかパルスィ。何か気分を害する事でもしたかな?」
パル「あんたらがここに来た事が、それにあたるかしらね」
萃「おいおい、麟を独り占めしようとはいい度胸だ」
パル「ふふふふふ…」
勇・萃
「「ふふふふふ…」」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
バチバチバチィッ…!!!
ヤ「な、なんか寒くない…!?」
キ「命を危機を感じます…!」
麟(ここの紅茶、美味いな?)
喫茶店内でおっぱじめられそうな大戦争、それに巻き込まれそうなキスメとヤマメ、そんな皆をガン無視して紅茶を楽しむ麟。カオス極まれり
麟「あ、そろそろ地霊殿行かないと…」
パル「(フゥ…)あら、もう行ってしまうの?」
麟「さとり達を待たせる訳には行かないんでね(ガタッ)紅茶ありがとう、美味かったよ♪」
パル「次は、暇な時に来てちょうだい。その時はお茶じゃなくてご飯を奢るわ♪」
麟「そうさせてもらいます♪んじゃこちそうさま」 ダッ!
勇「あ、麟!?」
麟はその場を颯爽と去り、妹達が待つ地霊殿へと向かった。
麟という火薬が無くなった事で
パル「はぁ…」
勇「行っちまったか…」
萃「さ〜て、麟のバレンタインチョコでも食うか♪」
キ・ヤ
「「ほっ…」」
一触即発状態だった火は、無事に鎮火された。