華月麟の幻想記   作:華月麟

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やしょうま

翌日

 

麟「くかー…すぴー…」

 

橙・お燐・ミケ(化け猫形態)

『ゴロゴロ…♪スピー…』

・麟のお腹上で仲良くすやぁ

 

あうん

「むぅーっ…」

 

 

~博麗神社の台所~

 

 

トントントンッ

 

霊(割烹着姿)

「ふっふふ〜ん♪」 ウキウキ♪

 

早苗(割烹着姿)

「ふふっ♪」 ルンルン♪

 

霊夢と早苗が、台所でウキウキしながら何かを作っていた。

 

ガララッ

 

華「何か良い匂いがするけど、何を作っているのかしら?」

 

早「あ、仙人様!」 ペコリ

 

霊「何を作っているって…やしょうまよ、やしょうま」

 

華「やしょうま?」

 

早「私の田舎では、涅槃会の時によくこれを作って食べてるんです♪」

 

華「そうなのね?」

 

早「はい!これがないと信州の春は訪れません!」

 

華「あ、そう…(汗)それにしてもやしょうまって、お団子なの…?見た目はラーメンに乗ってるナルトみたいだけど」

 

早「まぁ有り体で言ってしまえばただのお団子ですが…霊夢さん、切ってみてください」

 

霊「分かったわ」

 

ストンッ

 

パッ

 

華「あら、意外に綺麗ね」

 

やしょうまを切ると、断面には美しい模様が入っていた。

 

早「やしょうまは、こうやって模様の付いたお団子にするのが特徴なんですが…正直に言うと、由来がよく分からなくて…」

 

華「涅槃会にはお団子を配る風習があるの」

 

早「へぇ〜?そうなんですね」

 

華「だから、このやしょうまが何を表しているか容易に想像が付く。これはお釈迦様のお骨…ハッ!?」

 

 

「「つまり…仏舎利…」」

 

 

早「え…こんな綺麗な見た目でお骨なんですか?」

 

華「さ、さぁ…?私も、つい流れで言っただけだから…」

 

霊「(ハム…)それにしても、美味しいは美味しいけれど…味の濃さはこれでちょうどいいのかしら?」

 

早「麟さんにも味見してもらいます?」

 

霊「そうね、そうしましょうか。麟〜!ちょっとこっち来て〜!」

 

 

スタスタ…

 

 

麟「…んだよ、人が気持ちよく猫達と寝てるってのに。ふわぁあぉ…」 ウトウト…

 

霊「あ、ごめんなさい」

 

華「…寝起きって感じのテンションと顔ね」

 

早「麟さん、ちょっと口を開けてもらっても良いですか?」

 

麟「くちぃ〜…?(パカッ)あー…」

 

早「はい、あ〜んっ♪」 ポイッ

 

麟「あー…(パクッ)んっ…」

 

モグモグ…

 

霊「あーっ!?」

 

華「あらぁ…」

 

早苗はサラッと自然に、麟へ対するあーんを実行!手馴れている…

 

麟(モグモグ…)

 

早「どうですか?やしょうまって言う食べ物なんですけど」

 

麟「(ゴクン)これ…団子なの?それともお餅なの?まずそこを知りたい」

 

やしょうまを食べた麟は目が覚めたようだ。呂律の調子が良くなっている。

 

早「えっと…一応お団子の分類です。美味しくなかったですか…?」

 

麟「いや美味いよ?美味いけど…2個目をくれとはならないな」

 

霊「あら、意外とお気に召さなかった?」

 

麟「甘いから飽きる。しょっぱいのが欲しくなるかも」

 

華「なら、お餅に少し塩味を加えさせればいいんじゃないかしら?」

 

霊「なるほど…ちょっと作ってみるわ」

 

コネコネ

 

トントントンッ

 

麟「…てか、なんでやしょうまなんか作ってんの」

 

華「涅槃会の時期は食べる風習もあるのよ」

 

麟「納得」

 

霊「出来たわよ、はいあーん♪」

 

麟「あ~(パクッ)んっ」 モグモグ

 

霊「どう?」

 

麟「(モグモグ ゴクン…)あ、これ好き」

 

霊「やった♪」

 

早「ヨシ!!!なら、もっとやしょうまを作りましょう霊夢さん!」

 

霊「そうね!さぁ作るわよ〜!」

 

麟・華

「「まてまてまてまて!!?」」

 

霊・早

「「え?」」

 

麟「いや…既にさぁ…」

 

 

デンッ☆

 

 

華「そんなに作ってあるのに…まだ作るの?」

 

既に大量のやしょうまが5段ほど積み上げられている。

 

麟「そもそもなんで作ってんだよ」

 

霊「(ニヤァ)決まってるじゃない…」

 

 

「「命蓮寺で前代未聞のやしょうま屋台を開いて売るのよ!」」

 

 

早「おーっ!」

 

麟・華

「「はぁーっ!?」」

 

早「霊夢さんから大仏の正体を聞きました!それを使えば特等席で屋台を出す事が出来るって!」

 

麟「えー…」

 

霊「命蓮寺の弱みを握ったもん…このチャンスを逃すものですか!」

 

早「イエェェェェェェェェェェイッ!!」

 

麟・華

「「(チラッ)はぁ…」」

 

麟と華扇はお互いに顔を見合って大きなため息を付いた。

 

霊「麟、見てこれ♪」

 

麟「うん?」

 

霊「私そっくりな、やしょうま♪」 チラッ

 

麟「…本当にそっくりだなぁおい」

 

早「私のもありますよ〜♪」

 

華「そっくりねぇ…」

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