コツコツコツ…
天「…あれ、中は意外にも前来た時と変わらない」
麟「え、そうなのか?」
小町
「おいおい…本当にただの留守だったから封印の術をかけてたとかじゃないだろうね?」
天「そ、そんなわけあるか…!あれだけ強固に施錠するくらいだ、何か隠してるに決まってる!」
麟・小町
「「いや…そうじゃないとただの空き巣になるから…」」
無事に封印を破壊し、歌仙の屋敷内へ入れたのは良かったものの…屋敷内に大した手がかりが無く、『このままじゃ自分達、ただ空き巣に来ただけになる!?』状態となっていた。
コツコツコツ…
麟「そういや小町、映姫さんに霊夢の話は聞いてくれたのか?」
小町
「ああ、もちろん聞いてきたよ」
天「なんて言ってた?」
小町
「地獄で霊夢を見たという噂はあるにはあるそうだよ。でも、仮に霊夢が地獄にいたとして…正規のルートで地獄に入ってきていないから、鬼達の管理下にはならないんだとさ」
麟「くそ…所詮、生霊の一つや二つが紛れ込んでも判るわけないってか?」
小町
「それだけ地獄が無駄に広いというわけだ」
天「地獄の鬼共が、どうやって全ての生霊を見張る事が出来るんだかね」
小「鬼か…鬼といえば、あの仙人もわざわざあの格好をしてるけど「ちょっと待て」え?」
ピタッ
天「…」
麟「どうした、天子」
天「(チラッ)あの部屋だ…あの部屋から嫌な匂いがするぞ…」
麟「あの部屋?(ピクッ)ウッ…!?な、なんだこの匂い…血生臭くてたまらん…!!」 バッ!
・咄嗟に鼻を塞ぐ
小町
「(ポリポリ)あたいには、その匂いってやつはよく分かんないけど…あの部屋だけ…異様なオーラを放ってるのだけは分かるよ」
麟「とにかく…この部屋が大当たりだって事だけは確かだ!」 ゴッ…
バキィッ!!
キィィ…バタンッ
麟は勢いよく部屋の扉を蹴破ったが…蹴りの威力が強すぎて、扉が外れてしまった。
小町
「やりすぎじゃね〜…?」
天「…カッコいい///」 ボソッ
小町
「おいおい…」
~書斎~
麟「ここは…書斎か?」
小町
「…にしては」
グチャア…
・本が散乱、足の踏み場無し
麟・小町
「「汚ねぇ部屋だこって…」」
天「まあ気持ちは分かるが、これも何かを隠す為に散らかしているのかもしれないな」
麟「じゃあ…整理整頓しますか」
小町
「空き巣に来たあたいらが他人の家の整理整頓するってなんだよ…」
空き巣に来たって言っちゃったよ。
バサッ…バサッ…バサッ
3人は散乱した本を整理し、霊夢発見の手がかりが無いか地道に探し始めた。
天「死神〜何か見つかったか〜?」
小町
「こっちは特に何も〜…麟はどうだい?」
(逆にこのまま見つからないで欲しいけどねぇ…)
麟「こっちも何も…(ヒョイ)…ん?おい2人共!見つけたぞ!」
天・小町
「「なにぃっ!?」」
ドタドタドタ!!
天「どれだどれだ!?」
麟「ここら一帯の本をまずはどかそう!」
小町
「…ヨシきた!」
(あー…遂に見つかったかぁ)
麟が手がかりを見つけた辺りに散乱する本を全てどかすと…
麟「こ、これか!?」
天「…ああ、これだ。見ろ、魔法陣のあそこだけ消されてるだろ」
小町
「あほんとだ」
天「…あそこは鬼門と呼ばれる方向なんだ、あそこだけ解放されてる」
麟「つまりこいつは…」
天「これは地獄への通路…」
「「奴は地獄と繋がっている!!」」
麟「…茨木華扇が、地獄と繋がってる…」
小町
「…」
(あーあ…見つかっちったよ…)
遂に地獄への入口を見つけたのは良かったが、3人は早速壁に当たっていた。
天「しっかし…見つけたのはいいが、鬼門の部分だけご丁寧に消されてやがるなぁ…」
麟「鬼門の部分を復元しないと、門は開かないって訳か…」
天「その通り!…でもどうやって開いたもんかな」
小町
「え、そもそも論…この魔法陣を復元する気なのかい?」
天「それしか方法はないだろ?」
小町
「誰が復元を?」
天「私が」
麟「やり方は分かってるのか?」
天「勘」
麟・小町
「「うーん…無理ゲー」」
天「失敬な!?」
麟「まぁ…これは天子にしか出来ない事なんだろ?よろしく頼む」
天「まっかせときんしゃい!」
小町
「本当に大丈夫だかなぁ…?」
天「42…43…44…」 ウロウロウロ…
麟「なあ小町…天子の奴、何してると思う?」
小町
「…魔法陣の前でウロチョロ?」
麟「だよな…」
小町
「おい天人、いつまで魔法陣の周りをウロチョロしているんだい?」
麟「んな事が魔法陣復元に関係あるのか?」
天「地獄は無駄に広いだろ?闇雲に探した所で霊夢は見つからない、だから私が覚えてる奇門遁甲の知識を使ってこの陣の暗号を解こうとしているんだ」
麟「さっきからブツブツ唱えてる歩数とは何か関係が?」
天「あるに決まってるだろう?ただ…お前らが話しかけるから、今が何歩目だったか忘れたけどな…!」 ギロリ…
麟・小町
「「あ…サーセン」」
天「やり直しだやり直し!えっと…1、2、3、4、5…」 ウロウロ
・1からやり直し
小町
「なるほどねぇ…同じ入り口から入れば霊夢は探しやすいけど、あの魔法陣かなり複雑…天人くずれのあいつに出来るとは思えないけどねぇ…」
麟「いいや、あいつなら出来るさ」
小町
「おやおや、お前さんはあいつの能力を高く買ってるのかい?」
麟「あいつは…やる時はしっかりやる凄い…」
天「49…ここだぁっ!!」 パチンッ!!
ピカァッ…!!
・魔法陣の機能復活
小町
「なっ…!?」 ガタッ!
天「出来たぞ!復元成功だ!!」
麟「(ニヤ)天人だと、俺は思ってるぜ」
パァァァァァァァァァ…!!
天子は見事麟の期待に応え、華扇が破壊した魔法陣を復元させた。
小町
「あ、あのよく分からん歩数数えから…どうやって魔法陣復元の答えまで辿り着いたんだい!?」
天「地獄に繋がるから、不吉な歩数が引き金になって開くと思ったら大当たりだったぞ!」
麟「ちなみに何歩目で?」
天「49、安直だが…
小町
「う、嘘だろぉ…!?」
天「どうだ死神?私の事、少しは見直したか?」
小町
「あたいの負けだ負け!あんたは凄い天人様だよ!」 パチパチ
天「当ったり前よ!それはそうと麟、さっき何か言ってなかったか」
麟「うん?ああ、お前は最高の天人だって事を小町に話してたんだよ」 ニッ♪
天「そうでしょそうでしょ!♪」
麟「ふっ…。よし…さあ行くぞ、地獄へ!」
天「おおっ!」
小町
「あたいはここまでだ。後は2人に任せるよ」
麟「ああ、ここまでありがとう小町、助かったよ」
小町
「必ず…霊夢を救うんだよ」
麟「…ああ!」
ザッ…!!
麟「華月麟、出るぞ!!」 ドウッ!!
天「比那名居天子、行くぞぉっ!!」 ドウッ!!
ギュアァーン…!!!
麟と天子は覚悟を決め、霊夢を救い出す為に魔法陣を通って無間地獄へと向かう。
麟「待ってろ霊夢…今行くぞ!!」
ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ…!!!
麟が死の匂いを感じ取れた理由
-
天子以上に嗅覚が鋭くなっている
-
麟の身体に何かしらの変化が発生
-
麟の精神が闇に傾き始めている