華月麟の幻想記   作:華月麟

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正気すらも失いし現人神

~博麗神社~

 

 

サッサッサッ

 

霊「掃き掃除すると、ゴミに花びらがチラホラ…もう春なのねぇ〜」

 

麟「くか〜…」 スヤスヤ

 

理性を失った早苗が博麗神社に迫っているとは知らず、霊夢と麟は春を感じながらいつも通りの日常を過ごしていた。

 

 

ギュアァーン…!!!

 

 

霊「うん?」

 

 

ブアッ…!!

 

早(スタッ…)

 

霊「あら早苗?またうちに来たのね」

 

早「…」

 

霊「ちょっと早苗?無視されると傷つくんだけど…」

 

早「…この3日間、力を得た私は考えました」

 

霊「へ?」

 

早「初めて幻想郷に来て、博麗神社に宣戦布告して負けたあの日から…私の時は止まっていました…。でも…それも今日でおしまいです」

 

霊「…あんた、何を言っているの?」

 

早「博麗霊夢、私は貴女が嫌いだ」

 

霊「(ガーンッ!?)うちに来て早々傷付く事言うわね!?」

 

早「貴女が居る限り、この幻想郷では私の存在は霞んでしまう。(キッ!!)でも今は違う!!」

 

ブアッ!!

 

霊「っ!?」

 

早「(ギャウゥゥゥゥゥッ!!)この力があれば全て思い通りになる!私は博麗霊夢になる事は出来ない…でもこの力があれば博麗霊夢を超える事は出来る!この力さえあれば…私は誰にも負ける事は無い!!」

 

霊「早苗…あんたまさか力に呑まれて…!」

 

早「博麗霊夢…」 スッ…

・霊夢を指差し

 

 

「「私と勝負しろ!」」

 

 

理性を失い、力に呑まれた現人神は、幻想郷最強の巫女・博麗霊夢に決闘を申し込んだ。

 

 

ギュアァーン…!!

 

神「(ブアッ!)よせ早苗!!」 スタッ

 

諏「(ブアッ!)もう、そこいらでやめときな早苗!」 スタッ

 

 

ようやく二柱も早苗に追い付き、博麗神社へ到着。

 

早「お二人共、私の邪魔をしないでください」

 

神「正気になれ!今更、霊夢に挑んで何になると言うんだ!?」

 

早「博麗の時代に幕を下ろさせ、守矢の時代を作るのです」

 

諏「私達はそんな事を望んじゃいない!そんな事したって何も変わりやしないよ!」

 

早「黙れ…黙れ黙れ黙れ!!私の邪魔をすると言うのなら、貴女方であっても容赦はしない!」

 

神「なっ…!?」

 

諏「さ、早苗…!?」

 

霊(か、完全に理性が失われてる…それどころか早苗の性格すら豹変してる…?)

 

 

ガチャ

 

 

 

隠「お取り込み中のとこ申し訳ないねぇ」

 

 

霊「隠岐奈!?」

 

神・諏

「「摩多羅隠岐奈ぁっ!!」」

 

またまた絶妙に悪いタイミングで摩多羅隠岐奈登場!もはやわざとだろ。

 

霊「…何しに来たのよクソ秘神」

 

隠「はっはっはっ!相変わらず手厳しい呼ばれ方だねぇ?流石の私も心に効きそうだよ」

 

神「まぁいい…これは好都合だ…!摩多羅隠岐奈、今すぐ早苗を呑み込もうとしている力を取り除け!」

 

隠「断る」 キッパリ

 

諏「なんだと!?貴様、正気か!?」

 

隠「逆に、ここでハッキリさせた方が良いと思わないか?」

 

神「な、何をハッキリさせようと言うんだ!?」

 

隠「今の東風谷早苗が、博麗霊夢に通用するか否かという事を」

 

神「そんな事…どうでもいいだろう!」

 

早「それは良い考えです、早速始めましょう」 ザッ…

・身構え

 

諏「早苗!?」

 

隠「本人もやる気満々なんだ。ここは大人しく、早苗君の言う事を聞いてみてはいかがかな?」

 

神「諏訪子…どうする…!?」

 

諏「今の早苗は…もう私達ですら止められない。これしか方法はないのかもしれない…」

 

隠「霊夢、君はどうする?」

 

霊「はぁ…分かったわよ。早苗、あんたのくだらない野望も夢も…この手で粉々にして、目を覚ましてあげるわ」

 

早「私は二度と…あんたには負けない…!」

 

 

バチバチバチィッ…!!

 

 

一触即発状態に入った2人。このままでは博麗神社を巻き込んでの戦闘が開始されてしまうが?!

 

 

隠「おぉっと、今ここで戦うんじゃないぞ?博麗神社は、この幻想郷にとってなくてはならない場所なのだからな」

 

霊「は?じゃあどこで戦えってのよ」

 

隠「後戸の国で君達の決闘をするに相応しい舞台を用意させてもらった、だから私に着いてきなさい」

 

霊「だそうよ早苗」

 

早「良いでしょう…ならばそちらで思う存分戦いましょう」

 

隠「守矢の二柱も着いてきたまえ」 スタスタ

 

神「あ、あぁ…」

 

諏「…ここは大人しく従うか」

 

隠(パチンッ)

 

 

ガチャ

 

 

隠「さあさ、入りたまえ」

 

霊・早

(スタスタ)

 

神「行くぞ諏訪子」 スタスタ

 

諏「お、おーっ…」 スタスタ

 

4人は隠岐奈が開いた扉の中に入り、彼女が用意したという決闘の舞台へ。

 

隠「よし、私も行こう」 スタスタ

 

4人が扉の向こうへ行った事を確認した隠岐奈自身も、扉の向こうへと進んでいった。

 

…扉を"開けっ放し"にしたまま。

 

 

 

 

 

 

麟「くかー…ふがっ…!?(キョロキョロ)…ん?なんだあの扉」

 

 

 

パッカーンッ

・開けっ放しの扉

 

 

 

麟「…中から異様な気を感じる。もしかして早苗の奴だったり…したとしても、俺には関係ないから(ゴロンッ)もう一眠りしてから扉の中に行くとしましょうかね…」

 

 

 

 

「くかー…」

 

 

 

 

特に大した異変でも無いと判断した麟はものの数秒で、もう一度夢の世界へと旅立って行った。

 

…呑気な奴。

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