蓬莱の薬…どこかで聞いたことある名前だった。
麟「なんだったっけなぁ…確かそこら辺の昔話に出てきたと思うんだけど」
とりあえず考えても仕方ないので読むことにした。
〖蓬莱の薬〗
月の民が作製した薬。飲んだ者は老いる事も死ぬ事もなくなる。
魂が自らの存在の主軸となり、肉体に死が訪れても魂が別の場所に新たな肉体を作り直す事で蘇る事が出来るようになる。(生き埋めや監禁と言う自体になっても脱出が可能という事)
服用した者は怪我の治りも早くなる。飲むと肝に溜まる。この薬は月の都において飲む事が禁忌とされており、飲んだ者は罪人として重い刑を受けることとなる。
この薬を服用して不老不死となった者を指して蓬莱人と呼ぶ。
と書かれていた。
麟「何でこんなのが書いてある書物があるんだ?」
ペラ…
蓬莱の薬を飲んだ〖蓬莱山輝夜〗は不死のため命を奪えない。その為、地上への流刑とする。
麟「蓬莱山輝夜…なぁんかこの名前も聞いたことあるんだよなぁ」
ここら辺は考えていても無駄だろう。とりあえずいい情報は手に入れた。
1つ.今回は月について知っている者が関わっている
2つ.この薬などの書物を見るに相手はかなりの博識
3つ.蓬莱山輝夜は薬を服用して不老不死となった罪人
4つ.不老不死の為地上に流刑となった
麟「とりあえずはこんなものかな…。月の民か…元をたどれば同じ人間だろうに」 スタスタ
そう俺は思いながら書庫を後にした。
スタスタスタ…
また屋敷の中を探索していた。
<ドガァァァァァン‼
どうやら、近くでは戦闘が行われているらしい。
バリッ‼
ヒュゥゥゥ…‼
麟「いぃっ!?」
急に襖を突き抜けて弾がこちらに飛んできた。
麟「うおぉぉ!?」 バッ!
ガラッ‼
バタン‼
ドガァァァァァン‼
寸前のところで後ろの襖を開けて部屋に飛び込んだ。そして弾は襖に直撃した。
麟「ふぃぃぃ…あ、危なかったぁ…!」
咄嗟に飛び込んだ先には長々と続く廊下があった。
スタスタスタ…
歩きながら周りを観察していると分かってきたことがあった。
ここら辺は調理場や浴場といった衣食住のエリアであった。
麟「ほーん、ここは白玉楼みたいに和風の屋敷だな。…ん?」
その奥に明らかに怪しい煌びやかな襖があった。
先ほどまでの廊下の襖のような少し煌びやかな橙色とは違い、こちらの襖は完全に黄金一色、雲や山などの美しい絵が描かれた襖であった。
大体こういった、少し他と違う場所にはだれかしら、重要人物系が居ると相場は決まっている。
麟(中に主犯が居れば倒すのみ!!)
「いざ…お邪魔します!」
ガラッ‼
意を決して襖を開けた。