華月麟の幻想記   作:華月麟

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神精樹の実

~闘技場~

 

 

神綺

「てことで今から夢子ちゃんとサラちゃんには、麟ちゃんとこの闘技場で戦ってもらいま〜す!♪」

 

 

サラ

「いえ〜い!」

 

夢子

「果たしてマイを敗走させた人間が如何程か…」

 

 

アリス「いえーいじゃない!そして夢子もなにノリノリになってるのよ!?というかほぼ麟には拒否権が無かったじゃない!?」

 

麟「あはは…(汗)」

 

 

アリスは、最後まで麟との決闘をさせないように神崎に申し出たが…自身の娘に甘過ぎる神綺は、あっさり夢子とサラの『麟と戦いたい』というお願いを承諾。麟には拒否権なんてものは存在しなかった…。

 

神綺

「だってぇ…自分の娘に嫌われたくないしぃ?」

 

アリス「私はいいの!?」

 

神綺

「もちろん嫌よ?でも…麟ちゃんの実力を私だって見たいから♪」

 

アリス「はぁ…(ガックシ)麟、貴方も嫌なら断っても…」

 

麟「いや…魔界の住民と戦えるなんて滅多に無い機会だ、是非戦わせてもらうよ」

 

アリス「そうだった…貴方もどちらかというと夢子やサラ側のタイプだったわね…」

 

麟「…ごめん?」

 

アリス「その代わり、負けないでよ?」

 

麟「…!おいおい…アリスは俺が負けると思うのか?」

 

アリス「…ふふっ、杞憂だったかしら?」

 

 

<キャッキャッ♪

 

 

ユキ

「ぐぬぬ…!?ア、アリスと麟君の距離…近過ぎじゃない!?ルイズお姉ちゃんもそう思わない!?」

 

ルイズ

「…とってもどうでもいいですわ」

 

ユキ

「辛辣!?じゃあマイはどう思う!?」

 

マイ

「…別に、良くない?ユキお姉ちゃん…」

 

ユキ

「ウッ…!2人共まともに相手してくれない…!(泣)」

 

ルイズ・マイ

「「泣いちゃった…」」

 

ユキ…お前はそろそろ諦めというものを覚えろ。

 

 

 

スタッ

 

麟「…それにしても、随分とデカくて広い闘技場だなぁ?」

 

 

先に闘技場へ降りた麟は、改めてその闘技場の広さと大きさに脱帽していた。幻想郷でも、これほど大きな建造物は存在しないだろう。もし存在するとすれば、その建造物は恐らく仙界辺りにあるだろう。

 

 

 

サラ

「んじゃ夢子姉さん、私から行かせてもらうよ!」

 

夢子

「はいはい。その代わり、絶対に手を抜いてはダメよ?始めから全力で行きなさい。…彼は、それほどに強いわ」

 

サラ

「そんなこと、言われなくても分かってるよ…彼はマイを倒した人間だよ?始めから全力で行くに決まってるじゃん!それに(ゴソゴソ スッ…)これを食べるからね」

 

そう言ってサラは、懐からとある果実を取り出した。

 

夢子

「…!貴女がそれを食べるなんて…珍しいわね?」

 

サラ

「なりふり構っていられないからね」 カリッ…

 

 

ボウッ…!!!

 

ギャウゥゥゥゥゥゥゥッ!!!

 

 

麟「…ん!?」

(サラの戦闘力が、急激に跳ね上がった…!?)

 

 

サラ

「よし…行ってきまーっす」 ドゥッ

 

夢子

「健闘を祈るわ」

 

 

 

サラ

「(スタッ)っと…」 オォォォォォォォォォォォッ…!!!

 

 

麟「…ん?」

(なんだ…?この異質な気は…)

 

 

アリス(この感じ…もしかして…!?)

「ちょっとサラ!?まさか貴女…神精樹の実を食べたの!?」

 

 

サラ

「うん?そうだけど、何か問題が?」

 

アリス「それを食べたら、フェアな戦いじゃなくなるじゃない!?」

 

サラ

「だって…彼はマイを倒した人間だし」

 

アリス「そんな横暴が…!ちょっとお母様!?あれはズルに当たらないの!?」

 

神綺

「まあまあ落ち着いて?もし神精樹の実を食べたサラちゃんに、麟ちゃんが敵わなかったら止めてあげるから」

 

アリス「そういう問題じゃ…!?」

 

 

オォォォォォォォォォォォッ…

 

 

麟「…神精樹の実?」

 

サラ

「ん?ああそっか、君は神精樹の実を知らないのか。神精樹の実ってのはね、お母様が魔界の人達に素早く力を身に付けてもらう為に創り出した果実なんだ。食べた者には素晴らしい力を与えるんだけど…神精樹の実を育てるのに1つの国が滅ぼさなきゃならないくらいのエネルギーが必要とされてるんだ…」

 

麟「…そんな物、どうやって栽培してるんだ?」

 

サラ

「幸い、魔界は常に高エネルギーが渦巻く国だからね、神精樹の実を育てるにはもってこいの場所なんだ。だから今のところ、魔界のエネルギーだけで神精樹の実は育てられてるんだ」

 

麟「ふーん…?神精樹の実…ね、言わばドーピングに近いものか…」

 

サラ

「まあ…悪い言い方をすれば、そうなるかな?でも神精樹の実のおかげで、私はここまで戦闘力を上げられてるからね!」 ギャウゥゥゥゥッ!!

 

今までいくつも神精樹の実を食べ続けてきたサラの戦闘力は、幻想郷で会えるそんじゃそこらの妖怪をも遥かに凌駕していた。

 

麟(もしかしたら、フランより強いかもしれない…が)

「ふん、所詮はその程度というわけか…期待外れだな」

 

サラ

「…は?」

 

麟「その力…今まで神精樹の実を食べ続けてきたから得た力であり、お前自身の純粋な力ではない。そんな見せ掛けの付け焼き刃に…俺が負けると思うのか?それに…そんな果実で得た力を自分の力だと勘違いしている辺り、バカだとしか言い様がないな…」

 

サラ

「…随分と大きく出るね君は?私は、君がアリスの友達だからって…手加減するつもりはさらさらないけど?」

 

麟「手加減なんぞ不要。俺はそんな付け焼き刃なんぞに…負けやしない」

 

サラ

「そんな事言って…負けた時に後悔しないでよね?クスクス…」

 

麟「負けるだと?負けて後悔するのは…」

 

 

 

 

「お前だ」

 

 

 

 

グッ…!

 

 

SET TURBO ON!

 

 

IGNITE!

 

 

ブアッ!!

 

 

 

 

サラ

「…!?」

 

 

 

 

 

夢子

「なっ…!?」

 

ルイズ

「あ、あら…!」

 

ユキ

「いぃっ…!?」

 

マイ

「っ…!?」

 

アリス「アチャー…」

(麟ったら、早速本気モードに入っちゃったのね…?)

 

神綺

「これは…」

(意外と予測不可能な事になりそうね…)

 

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!!

 

 

 

 

麟「はあぁぁぁぁっ…!!」

 

 

早速本気モードはと突入した麟。

果たして…サラとの勝負は一体どうなるのか!?

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