山猿
『キーッ…!!』
麟「あはは…そら警戒するわな」
山猿
『(グゥゥゥ…)キィ…』
麟「そっか、やけにガリガリだからなんだろうと思ってたけど…もしかして他の動物との縄張り争いに負けたか、同じ種族間の争いに負けて餌が食べれない日々を過ごしてたかって事か。安心しろ、俺はお前に危害を加えはしないから」 ゴソゴソ
山猿
(ジー…)
・一つ一つの行動に警戒
見ず知らずの人間に遭遇してしまったガリガリの山猿は、まだ麟の事を敵視し、一つ一つの行動を警戒していた。少しでもおかしな動きをすれば、少しでも抵抗しようという算段だ。
麟「腹減ってんだろ(スッ)ほら、残ったおにぎり食えよ」
山猿
『…!』
ネムノから貰ったおにぎり、もちろん食い切れるやけもなく半分食べて半分残していた。まさかこんなタイミングで消費するとは誰も思わなかっただろう。
山猿
(ジー…)
麟「ほら、毒なんて入ってないから安心して食えよ」
山猿
(ガシッ!! バッ!!)
麟「ありゃ〜?」
麟からおにぎりの入った包み紙をすぐさま奪い取った直後、すぐさま木の後ろに隠れた山猿。
山猿
(スンスン…パクッ…)
麟「美味いと思うけど」
(そもそも…猿におにぎりって良いのかな?)
山猿
『…!』 バクバクバク!
麟「そんなに慌てて食べなくても…(ゴソゴソ)ほら、水も飲みな」
山猿
(ガシッ!! ゴクッゴクッ!!)
麟「軽く1週間は飲まず食わず…かな?」
山猿
『(ケフッ…)キィ~…』
麟「(ニコッ)腹は満たされたか?」
山猿
『ウキ!』 コクコク
麟「…気のせいか、お前も回復したからなのか分からないけど…若干毛並みが綺麗になったような…?幻想郷の動物って、傷とか空腹が無くなると毛並みが美しくなるのかな…」
山猿
『ウキ?』
麟「気にすんな気にすんな、ただの独り言だよ。あ、そうだ!ちょっと失礼」 スッ…
山猿
『ウキ!?』 ビクゥ!?
ポンポンッ…ナデナデ
麟「しっしっしっ♪」 ナデナデ
山猿
『ウキ…?』
麟「よく飲まず食わずの状況でも、諦めずに耐えたな山猿。そんな俺が、お前にいい物をあげるよ」 ナデナデ
山猿
『…?』 キョトン
麟(あまり俺の力を与え過ぎると…それこそ大きな問題に発展する可能性があるからな…せめてこいつを虐げていた山猿共に仕返しが出来る程度の力を…!)
「はぁ…!」 ズッ…
パァァァァァァァァ…
山猿
『ウ、ウキ!?』
麟(このくらいだな…!)
「(フゥ…)よし、これでOKだよ」
山猿
『ウ、ウキ…!?』
麟は山猿に、自身の力をほんの僅かに与えた。その理由は…自分自身を虐げた山猿達へ抵抗する力を身につけさせる為に。山猿は自分自身の身体に満ち溢れる力があまりにも強力なため、驚きを隠せなかった。
麟「にっしっし♪これで、もしお前が群れに戻ったとしても…自分自身を虐げてきた仲間の山猿共に、お前が二度と負けることは無い」
山猿
『ウ、ウキ…!!』 ペコペコ
麟「…本っ当に知能が高いなぁ山猿って。そのお辞儀はお礼として受け取っておくよ♪その代わり、次は負けるなよ?♪」
山猿
『ウキ!(ドウッ!)ウキーッ!!』 ヒョイッヒョイッ
麟「ちょちょ!?さよならも無しに行くのかよ…」
力を得た山猿は、自分自身を虐げて続けていた山猿共にリベンジマッチを挑む為、さよならの挨拶も無しに森の中へと消えていった…。
シーンッ…
麟「やれやれ…ま〜た動物絡みで時間を食っちまったな。けど…もう1つの尊い生命を助けられただけ、良しとするか(スクッ)さて…今度こそ天狗の里に向かおう…!」 ザッザッザッ
山猿との出会いで時間をそれなりに浪費してしまったが…彼はめげる事無く天狗の里へと今度こそ歩き出した。
?「(ヌッ…)ほう…?あれほど弱りきっていた山猿が…全回復するどころか、更なる力を身につけてしまうほど、彼奴があの山猿に与えた力は凄まじいというわけか…。しかし…あんな小さい姿だというのに、山猿に対してあれほどの力を与えられるとは…なかなかに面白い小僧よのぉ…?それはそうと…彼奴が助けた山犬に山猿…この2匹に儂の血肉を与えれば、それは従順な手下が出来るやもしれんな…。くっくっく…彼奴によって救われた生命、儂の計画の為に利用させてもらおうではないか…!」
山猿だと!?
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またこいつもどこかで再登場?
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こいつは違うでしょ