トクトクトク…
コトッ
袿「お茶をどうぞ♪」
麟「おっ、異界初の飲料系だ(カチャ…)果たしてどんな味がするのかな?」
ズズッ…
袿「どうかしら?」
麟「(ニパッ♪)美味い!」
袿「それは何よりだわ♪…といっても、畜生界から盗んできた茶葉だけど」
麟「ブッフゥッ!?ち、畜生界から盗んできたァ!?」
磨「我々はこの場所で勢力を広げ始めてから日が浅い…だから畜生界に忍び込んでは度々必要な物資をくすねているのだ。まったく…奴等さえ倒れてしまえば、袿姫様にこんなひもじい思いをさせなくて済むというのに…」
袿「ま、もう少しの辛抱よ磨弓ちゃん。それで…貴方が知りたい事とは何だったかしら?華月麟」
麟「ん?あ、忘れてた忘れてた(コトッ)あんたには色々と聞きたい事があるからね、順々に聞いていっても良いかな?」
袿「もちろん、答えられる範囲で答えてみせるわ」
麟「そりゃどうも。まず1つ目、この霊長園という施設は誰が何の為に作った?」
袿「いきなりこの施設から聞くのね。いいでしょう…まず、この施設を作ったのは畜生界のヤクザ共です」
麟「…やっぱりな、そんなこったろうと思ったよ。そこの番人さんと動物霊達の言い争いを聞いていて、動物霊達の言っている事がだんだんと怪しくなっていたから、もしかしてとは思ってたけど…予想通りだな」
袿「奴等は貴方達人間を上手く騙す為に、私達が作ったという嘘を吹き込んだのでしょうね。ああそうだ、貴方はこの施設が何の目的で作られたかも聞きましたね?」
麟「おうよ!動物霊達は『自分達を閉じ込めて労働力にする為』とか言っていたけど、実際はどうなんだ?」
袿「実際のところは、畜生界の最下級層に位置する人間霊達をここで管理する為の施設です」
麟「人間霊達を管理?そりゃまたなんでそんな事…」
磨「人間霊は畜生界のヤクザ達にとっては大切な労働力、絶滅されては困るからこの霊長園にて管理しようといった具合だろう」
麟「なるほど…絶滅しないように人間霊を管理してる…か。…あ、1個気になってたんだが、さっき人間霊達は畜生界の最下級層に位置するとか言ってたけど…ここってそんなハッキリした縦社会なのか?」
袿「縦社会というよりか…人間霊のヒエラルキーが畜生界ではただただ一番低いってだけですよ」
磨「畜生界では動物霊達やヤクザ共がヒエラルキーの頂点に君臨しているのだ」
麟「なるほどね…で?袿姫さんはどういう経緯でこの霊長園の長的な立ち位置に君臨したんだ?」
袿「え、私?そうですねぇ…人間霊達が畜生共からの虐げに耐えかねて祈りを捧げ続けていたら、その願いが私に届いてこの霊長園に私自ら舞い降りたってとこかしら!♪なんたって私は人間霊達最後の希望なのだから!♪」
磨「そして人間霊達を守る為に、袿姫様は私や埴輪兵達を作り上げて埴輪兵団を創設、畜生共をここから追いやったといったところだ」
麟「なるほどねぇ…。で…動物霊達はその労働力を取り戻す為に、事を起こして地上にまでやってきたってことか…。はぁ…こりゃなかなかに面倒だな」 ポリポリ
袿「随分と面倒な事に巻き込まれたわね華月さん♪」
麟「まっ…畜生共を霊夢達と一緒に叩き潰せば、それで良いだけ」
袿「あら、意外と受け入れがあっさりしてるわね?」
麟「あいつらが偽りの事を喋っていたのは前々から、なんとなくだけど察してたからな…あんたらの知っている事を聞いて、それの結論が確実になっただけ」
磨「お前は…奴等の嘘に巻き込まれた側だというのに、どんな根性をしているんだ…」
袿「鋼のメンタルってやつね!」
麟「くっくっく…俺達を騙した罪は重いぞ、畜生共め…!」 ニタァ…
袿・磨
(うっわぁ…悪い顔してるぅ…)
麟「さてさて…知りたい事は知ったし、俺も畜生界に上陸するとしますかね」
袿「あら、貴方1人だけ畜生界へ行くつもり?私の磨弓ちゃんも連れて行ったらどうかしら?…ちょっと修復するのに時間がかかるけど」
麟「いや、別に大丈夫です」
磨「わ、私では役不足だろうか!?確かに私は打撃や衝撃に弱い身体をしているが…それでも多少の戦力には…!」
麟「あんたは袿姫さんの傍を離れるな、あんたは俺達が畜生共を倒すまで袿姫さんの傍に居て彼女を守れ」
袿「あら、私があんな弱小動物霊達に負ける程やわだと?」
麟「どんな奴でも、数で責められたら隙を見せてしまうもの…だと思うが?」
袿「うっ…それは否めない」
麟「てなわけで、そうしてくれるとありがたい」
磨「心得た。袿姫様の最高傑作でもあるこの私が、この命を賭けて我が主人を守ろう」
袿「あらヤダイケメン…♡」
磨「貴女の最高傑作でもあるこの私が、自身の主人を守れないなんて愚の骨頂です」
袿「期待してるわよ磨弓ちゃん♪」
磨「はいっ!」
麟「さて…これで知りたい事は知れた、後は畜生界に行くだけだが…」
(このまま畜生界に行けば、確実に霊長園での件を聞かれる事は確実…ただ相手とお話だけしてきましただなんて事は口が裂けても言えない…だとしたら、どうする…?) チラッ
磨「袿姫様、改めてもう一度だけ…。貴女様はこの杖刀偶磨弓が命を賭けてでもお守り致します」 ペコリ
袿「ふふっ♪期待してるわよ?私のナイト様♪」
磨「はっ!」
麟「…!あぁ…そうすればいいのか…!」 ニヤリ…
霊長園でただ1人、今回の異変の真実を知る為に霊長園に残った麟。霊長園の主・埴安神袿姫との対話によって知りたい真実を知る事が出来た麟は、霊夢達の後を追う為に自身も畜生界へ行こうとしたが…このまま手ぶらで畜生界へ行き『霊長園の主の対話してきました♪』なんて報告をすれば、霊夢達は納得するが、動物霊達は絶対に物的証拠を見ない限り納得はしないだろうと予想している麟。
畜生共が納得するような物的証拠をどうにかして入手しなければと考えていた彼は…杖刀偶磨弓と埴安神袿姫の2人を視界に入れた時、とある事を思いついた。
麟「くくく…ハムラビ王の名のもとに、古の法に拠りて罰を与えん…。目には目を…歯には歯を…」
「「虚言には虚言を…!」」
袿「…貴方、さっきから何を1人でブツブツ言っているの?」
磨「しかもニヤニヤしながら独り言…まったく恐ろしい人間だな?」
麟「ん?ああ…申し訳ない。これから畜生界に向かおうとは思っているんだが、ある"物"が無いと少し面倒な事が起きると思っててな」
袿「あら、畜生界へ行く為に何か必要な物があるの?私で良ければ今ここで作りましょうか?」
麟「おや…俺の欲しい物を、今ここで作ってくれるのか?」
袿「造形神たるもの、貴方の欲しい物を作るのなんて造作もない事よ♪」
麟「そうかそうか♪ならそのお言葉に甘えさせてもらおうかな」
袿「良いわよ良いわよ♪それで、貴方が今欲しい物は何かしら?」
麟「ふっ…俺が今欲しい物は…」
「「埴安神袿姫、貴様の首だ…!」」
ラスト手前のセリフ
ハムラビ王の〖同態復讐法〗という実在する法典です。