華月麟の幻想記   作:華月麟

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組長共、脱走!?

ズキズキ…

 

早鬼・八千慧

「「うぅぅぅ…っ」」

 

 

その後、喧嘩をしようとして身体中のダメージが叫び声を上げ始めてしまった驪駒早鬼と吉弔八千慧は、畜生界内に所在する病院にて入院中である。部下達からは

 

『組長はまだ安静にしててください』

 

と言われた。まあ部下達の本音としては

 

『まだ回復しきってない組長は邪魔なんだから入院してろ』

 

という意味が含まれている…かもしれないが。

 

早鬼

「身体の丈夫さだけには自信があったこの私が…こんな無様な姿を部下達の前で晒す羽目になるとはな…」

 

八千慧

「まったく…組織を纏め上げる者として、なんと無様な姿なのでしょう…これでは部下達に示しがつかない…」

 

早鬼

「しっかし困ったなぁ…身体のダメージが完全に無くなるまで、私達はずっとベットで寝てろと?」

 

八千慧

「それが怪我人の務めというものでしょう」

 

早鬼

「うっそだろ…!?こんなにもやる事が無くて暇だってのに、あと何日ここに居ろってんだ?」

 

八千慧

「知るか。あと、私は少し眠るので静かにしてもらえませんか?」

 

早鬼

「へいへい、やっちゃんはよく寝る子だね~」

 

八千慧

「…いくら大怪我を負っているとはいえ、貴様をあの世に送るくらいは出来るからな?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

早鬼

「それは楽しみだ♪」

 

八千慧

「ちっ…相変わらず気持ち悪い奴ですねお前は」

 

早鬼

「今更だろ?」

 

八千慧

「…ふんっ」 ゴロンッ

・ふて寝

 

早鬼

「…寝ちゃった。さて…冗談抜きで明日から暇になるな…?どうしたものか…」

 

八千慧

「すう…すう…」

 

早鬼

「こうなったら…部下の目を盗んで、地上へ上がるか?」

 

八千慧

「…」 ピクッ

 

早鬼

「きっと博麗神社という場所に、華月麟が居る可能性は高い…」

 

八千慧

「…」

 

早鬼

「となれば、明日にでも地上へ行くか…。問題は、部下に見つからないようにしなくちゃいけないのが難点だが…」

 

八千慧

「…おい驪駒」

 

早鬼

「(ビックゥッ!?)お、起きてたのか八千慧!?」

 

八千慧

「全部丸聞こえなんですよバカ」

 

早鬼

「だって、寝るって言うからさ~…」

 

八千慧

「だからって声量を抑えずにブツブツと喋る奴がどこにいる…?」

 

早鬼

「…てへ」

 

八千慧

「何がてへだ気色悪い・・」

 

早鬼

(ガーンッ!!?)

 

八千慧

「それにしても…ここを抜け出して地上視察ですか、貴女にしては悪くない事を思いつきますね」

 

早鬼

「あ?お前も着いてくる気か?」

 

八千慧

「貴女だけ抜け駆けなんて、この私が許しませんよ」

 

早鬼

「そうかそうか♪なら明日、一緒に病院を抜け出して地上へ行くぞ!」

 

八千慧

「地上までの経路は私が考えておきましょう」

 

早鬼

「おっ、良いのか!?」

 

八千慧

「貴方のことです、どうせ窓から飛び出して行くぞ~としか考えていないのでしょう?」

 

早鬼

「当たり前だが?」

 

八千慧

「それでは部下に見つかる可能性があるでしょうが…」

 

早鬼

「まあ、お前が地上へ出るまでのルートを考えてくれるんだろ?」

 

八千慧

「ええ、貴女ではどうせ思いつきもしないでしょうからね」

 

早鬼

「んじゃ任せた」

 

八千慧

「はいはい、分かりましたよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

 

 

八千慧

「静かに行きますよ驪駒…!」 ヒソヒソ…

 

早鬼

「分かってるって…!」 ヒソヒソ…

 

 

ソサクサ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラーッ

 

 

『組長、お身体の方は…』

 

 

 

カラッ…

 

 

 

『…は?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『組長達が脱走しやがったぁぁぁぁぁっ!!?』』

 

 

 

翌日、部下達の監視の目をかいくぐって病院を脱走した2人は地上へ向かった。

 

そして案の定、すぐさま部下にバレて、畜生界が大騒ぎになってしまうが…当の本人達にとっては知ったこっちゃない事だろう…。

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