~地霊虹洞~
ピチャンッ…ピチャンッ…
ザッ…ザッ…ザッ…
麟「…この洞窟、なんでこんなに水浸しなんだ?しかも湿気のせいで蒸し蒸ししてるな…」 パタパタ…
現在、麟は旧都へと繋がる地霊虹洞を歩いていたが、その虹洞はまるで洪水の被害があったかのような程に水浸しだった。あまりにも蒸し暑いので、手で軽く扇ぎたくなるくらいだ。
ザッ…ザッ…ザッ…
麟「…ん?」
チョコンッ
・唐傘が置かれている
麟「あの唐傘は…さてはあいつだな…?」 スタスタ
こんなだだっ広い洞窟に、ちょこんと置かれた唐傘…その唐傘を見るだけで誰なのか察しがつくだろう。
麟(ザッザッザッ…)
バッ!!
小傘
「「驚け〜っ!♪」」 ガオーッ♪
麟「…うん、だろうと思った」
小傘
「あれ…反応が薄い」
1つ目妖怪・多々良小傘のご登場だ。
麟「ごめん、お前の唐傘は特徴的だからバレバレなのよ」
小傘
「あちゃ〜…この子ってそんなに特徴的?」
唐傘
(ムスーッ)
麟「そんなに特徴的。唐傘、調子はどうだ?」
唐傘
(ニパッ♪)
麟「良さそうな顔だな」
小傘
「わちきもこの子も毎日元気だよ!♪」
麟「それは良かった良かった。…で?お前ら2人はこんなとこで何してんだ?」
小傘
「別に?ここを通りがかる人達を片っ端から驚かしてるだけだよ〜♪」
唐傘
『ケラケラケラ♪』
麟「今は地底辺りで異変が発生中だから…あんまここには居てほしくないんだけどなぁ…」
小傘
「あ、そうなの?だから聖様は村紗と一緒に地底へ…あ」
麟「…ん?今、聖さんが村紗と一緒に地底へって言ったか?」
小傘
「い、言ってない言ってない!」 アタフタ!?
麟「いや言ったろ」
小傘
「い、言ってないよ!」
麟「…どうしてそこまでして否定する?何か隠してるんじゃあるまいな…正直に言わないと…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
小傘
「あわわわわっ!?く、詳しくは言えないけど、ここの洞窟がこんな水浸しなのは村紗が動いてるからとまでしか言えないよぉ〜っ!?」
麟「(フゥ…)聖さんも、黒い水関連で動いてるってことか?」
小傘
「そ、そうだよ!村紗だけじゃなくて、聖様も今回の異変で動いてるんだよ。あ、そういえば…寺に居た時、賢者様に連れられて紅魔館って屋敷に連れて行かれたっけ?」
麟「あの人も、黒い水関連の協力者として紫さんが連れてきてたな」
小傘
「(ポンッ)だーからなのか…ふむふむ」
麟「他に何か有益な情報はないか?答えられる分でいい」
小傘
「えー…他に有益な情報ー…?」
麟「今回の異変…誰が動き始めてるのか全く分からない。ましてや命蓮寺まで動き出すなんて…想定外だからな」
小傘
「聖様は元は外からやってきたお方、きっと黒い水が危険な物だって判断したから村紗と地底へ行ったんだと思うよ?…おっと、あんま言いすぎると洒落にならないからお口チャックしないと…」
麟「別に聖さんも黒い水を止めようとしてるんだったら、それは俺も同じ。別にそこまで口を閉じる必要はないんじゃ?」
小傘
「どこで誰が聞いてるか分からないってのもあるんだよぉ」
麟「なるほどね…」
小傘
「あ、そういえば…有益な情報かは分からないけど、1つだけ気になる事があるよ」
麟「うん?なんだ?些細な事でもいいから教えてくれ」
小傘
「金髪と紺色の髪の2人組だったかな?『一儲けして億万長者〜!♪』って大きい声出しながら地底に向かってたよ」
麟「金髪と紺色の髪の2人組?まさか…?なあ小傘…もしかしてだけど、片方は小傘も知ってる奴じゃないよね?」
小傘
「う、うーん…残念な事に、多分麟さんも知ってる子だと思うよ?いつも目にうるさい格好をした…」
麟「あいつらかぁ…どこで黒い水の話を耳にしたんだ…?まあいいや…有益な情報ありがとう」
小傘
「ううん、わちきの情報が役に立ったなら嬉しいよ♪異変解決頑張って〜!」
麟「応援ありがとさん」 ドゥッ!
ギュアァーンッ…!
小傘からいくつかの情報を入手した麟は、そのまま旧都へと歩みを進めるのだった。