華月麟の幻想記   作:華月麟

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ヤマアメ

鬼に金棒とはこの事

 

我らが魂音泉

 

良いとこさ 気軽に何度でもおいで

 

 

~旧都~

 

 

ガヤガヤ

 

ザワザワ

 

 

麟「(キョロキョロ)地底には…まだ石油は湧き出てないか。でも…(クンクン)臭うな、死の臭いが…ということはどこかしらに湧き出てるはずだ…」

 

 

旧都に到着した麟。

旧都にも石油から放たれる死の臭いを嗅ぎ取ったが、旧都のどこにも石油は見受けられなかった。

 

 

『おっ!麟さんじゃないかい♪』

 

麟「あ、ども」

 

『今日は何用で地底に来てくれたんだい?』

 

麟「ちょっと調査したい事があって地底まできたところだよ」

 

『おや…何かトラブルでも?』

 

麟「ん~…まあ、それなりには?」

 

『おっと、そいつは楽しみだ♪』

 

麟「楽しみって…」

 

『地底はいつだって騒がしい、それが日常さ♪』

 

麟「…忘れてた、地底ってそんな場所だったわ」

 

『くっくっく♪あ、せっかく地底に来たんだ、美味しい美味しい飴ちゃんはいかがかな?♪』

 

麟「飴ちゃん?」

 

『最近売り始めた新商品さ♪』

 

麟「へえ~、どんな飴なんだ?」

 

『飴玉verだったり、わたあめverだったり、ソフトキャンディーverだったりがあるよ♪』

 

麟「お~美味しそう」

 

『実は、この飴を開発したのはヤマメちゃんだったりするんだな~』

 

麟「ヤマメが作ったの!?」

 

『名付けて〖ヤマアメ〗!ここ最近の地底では結構人気な飴だよ~♪』

 

麟「ヤマメの奴、どうやってこの飴作ってるんだ…?」

 

『さぁ?うちもそこまでは知らないね。なにせヤマメちゃん本人が直接この商品を納品してくれるからね』

 

麟「自分の家で自作して納品してんのかあいつ…凄いな?」

 

『だろ〜?で、どうする?買ってくかい?♪』

 

麟「…とりあえず全種類、適当に包んでくれない?」

 

『毎度あり〜っ!!♪ち・な・み・に、ヤマメちゃんとするキスは…ほんのり甘い味がするって話だよ…♪』

 

麟「…最後の情報はいらん(汗)」

 

 

黒谷ヤマメ作、通称〖ヤマアメ〗土蜘蛛が作った飴はどんな味がするのか、そんな好奇心・探究心が湧き出た麟はちゃっかり全種類のヤマアメを購入。この光景をヤマメが見たらニッコリするだろう。

 

…ヤマメとするキスって、本当に甘い味がするんだろうか?(至極どうでもいい)

 

 

チャリーンッ¥

 

『ありがとうございました〜!♪』

 

 

ザッザッザッ…

 

麟「(ハムハム…)ふつーに美味いなこれ…♪たまに人里で買うわたあめとほぼ変わらない味だな?」 ルンルン♪

 

 

ヤマアメのお味は意外にも好評、地上の人里で食べる飴と大差ない味らしい。

 

 

シュルシュルシュル…

 

ヤマメ

「やあやあ麟さ〜ん♪」 プラーンプラーン

 

 

キコキコキコ…

 

キスメ

「麟さん久しぶり〜♪」

 

 

麟「ん、ヤマメとキスメか、久しぶり」 ハムハム

 

ヤマメ・キスメ

「「久しぶり〜♪」」

 

 

ヤマアメ(わたあめver)を呑気に食べ歩きしていたら、上からヤマメとキスメが降りてきた。

 

 

麟「それにしても…ヤマメは糸を地底のてっぺんに付けて降りてきてるかもなんだが、キスメはどんな方法で滑車に乗りながら降りてきてるんだ…?地底のてっぺんにはキスメ用のレールが付いてるとか?」

 

キスメ

「(スタッ)企業秘密ってやつだよ麟さん♪」

 

麟「気にしたら負けってやつか…」 ハムハム…

 

ヤマメ

「あれっ?麟さんが今食べてるわたあめって…」

 

麟「最近、地底で話題になっているヤマアメ。結構美味いよこれ」

 

ヤマメ

「本当に!?やったぁ♪」

 

キスメ

「よかったねヤマメ♪」

 

麟「このわたあめ、どうやって作ってんの?」

 

ヤマメ

「え?簡単だよ♪いつもみたいに糸を出して、それを棒にグルグルグル〜って巻き付けるだけ!」

 

麟「なるほどね…にしてもこのわたあめ美味いな。ん?じゃあソフトキャンディーと普通の飴玉はどうやって?」

 

ヤマメ

「ソフトキャンディーはパルスィに手伝って加工、飴玉ちゃんは勇儀姐にギュッ!ってして固めてもらうんだよ〜♪」

 

麟「ソフトキャンディーは分かったとして…飴玉の作り方、だいぶパワープレイだな?」

 

キスメ

「でも美味しいでしょ〜?♪」

 

麟「…美味い」

 

ヤマメ

「よかったぁ♪あ、今日は何用で地底に来たの?」

 

麟「…ちょっと、厄介な異変が起きたんでな」

 

キスメ

「あー…もしかして、石油の事?」

 

麟「…な、なんでその事を!?」

 

ヤマメ

「この前、勇儀姐が深刻そうな顔で『なんで石油が地底に湧き出た…!?まさかあそこに何かしらの異変が発生したか…?』ってブツブツ言ってたから」

 

麟「やっぱり地底にも湧き出てたか…」

 

キスメ

「…もしかして、結構深刻?」

 

麟「下手に火を石油に近づけたら、全てが吹き飛ぶ」

 

ヤマメ・キスメ

(サァーッ…)

 

麟「まあ…それを防ぐ為に動いてるんだけどな」

 

ヤマメ・キスメ

「「ホッ…」」

 

麟「心配しなさんな、必ず解決するから」

 

キスメ

「頼りになるなぁ…」

 

ヤマメ

「ねぇ〜♪あ、ねえねえ麟さん、ヤマアメの感想を聞かせてほしいな!」

 

麟「感想?」

 

ヤマメ

「生産者として気になるじゃん?」

 

麟「感想ねぇ…普通に美味いとしか言いようがないけど」

 

ヤマメ

「そっかぁ♪美味しいのかぁ♪」

 

麟「あ、ヤマメ」

 

ヤマメ

「うん?なに?」

 

麟「このヤマアメが理由なんだろうけど、旧都内で『ヤマメとするキスはほんのり甘い』とか変な噂が立ってたぞ」

 

ヤマメ

「(カァッ///)…はい?///」

 

キスメ

「な、何その変な噂…///」

 

麟「ヤマメがどうやって甘い糸を出してヤマアメ作ってるか知らないけど、多分それが理由でそんなくだらない噂が立ってるんだろ」

 

キスメ

「あー…///」

 

ヤマメ

(モジモジ…///)

 

麟「…ヤマメ?」

 

ヤマメ

「り、麟さんはさ…その噂が本当か気になるの…?///」

 

麟「は?」

 

キスメ

「ヤマメさん!?」

 

ヤマメ

「ど、どうなの…?///」

 

麟「気にならないと言ったら嘘になるけど…正直どうでもいい」

 

ヤマメ

「ま、まあそうだよね…///」

 

麟「うむ…」

 

キスメ

「ヤマメ…麟さんはそこまで煩悩まみれじゃないよ?そこら辺の妖怪と一緒にしちゃダメだよ…」

 

ヤマメ

「でもぉ…///」 バッ!!

 

 

シュルシュルシュルシュルッ

 

ギュッ!!

 

麟「は!?」

 

 

キスメ

「ヤマメ!?」

 

 

掛かり状態のヤマメ、急に麟を自分の糸でぐるぐる巻きにして拘束。…まさか?

 

麟「おいヤマメ!いきなり何するんだよ!?」

 

キスメ

「ヤマメ!?なんで麟さんを糸で!?」

 

ヤマメ

「ふふふ…♡///」 スタスタ

 

キスメ

「ちょっとヤマメ!?聞いてるの!?」

 

今のヤマメに、キスメの声は届かない。

 

ヤマメ

「(ザッ…)麟さんになら…その噂が本当かどうか知ってもらっても良いかな…?♡///」

・目と鼻の先に立つ

 

麟「何言ってんだお前!?」 ジタバタ!!

(か、かってぇなこの糸!?どんな強度してんだ!?)

 

ヤマメ

「ふふふ…♡///」 ソォーッ…

 

麟「いぃっ!?」

 

キスメ

「あわわわわっ!?///」

 

 

 

「「おいヤマメ」」 バッ…!

 

ヌゥ~ッ…ガシィッ!

 

 

 

ヤマメ

「…え?」

 

麟「(チラッ)あ…」

 

 

麟の純潔が奪われる直前、誰かの手がヤマメの頭を鷲掴みした事で、彼の純潔はギリギリのところで守られた。…え?誰がヤマメを止めたのかって?それはもちろん…

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!

 

勇儀

「(ニコニコ♪)誰の許可を得て、麟の唇を奪おうとしてるんだい?しかも無理矢理拘束ときた」 ギリギリッ…

 

 

ヤマメ

「ゆ、勇儀姐…!?(絶望)」

 

麟「勇儀…!」

 

旧都の棟梁・星熊勇儀様にございます。

 

勇「ヤーマーメー?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

ヤマメ

「えへへ…許してヒヤシンス♪」 キュルンッ☆

 

 

「「天誅!!」」 ガシッ!! ブォンッ!!

 

 

バゴォォンッ!!!

 

 

ヤマメ

「ごっふぅっ…!?」

 

星熊勇儀、見事な一本背負いでヤマメをノックダウン。

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