華月麟の幻想記   作:華月麟

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行く手を阻む鬼

パラパラ…

 

 

ヤマメ

「キュ~…」 ピヨピヨ…

 

 

勇「まったく…(パンパンッ)麟を縛り上げて無理矢理キスをしようだなんて、何考えてんだ…」

 

萃香

「なっはっは!お前だって人の事、言える立場か?」

 

勇「やかましいっ!あ、よう麟♪今日は何しに旧都へ来たんだい?あ、もしかしてあたしに逢いに来たのか…?♡」

 

麟「んなわけあるか、こっちは一刻を争うってのに」 キッパリ

 

勇「(グサァッ!!)そ、そんなはっきり言わなくてもいいじゃないか(泣)」

 

麟「こっちはこっちで忙しいんだよ。ていうか…俺がどうしてここまで来たのか、一番理解してるのはお前だと思うけど?勇儀…」

 

勇「…石油の事かい?」

 

麟「ああ、ヤマメとキスメから大体話は聞かせてもらった。どうやら地底にも吹き出たらしいな?」

 

萃「確かに吹き出たけど、すぐに私らで穴は塞いだよ」

 

麟「それならよかった」

 

勇「…お前さん、わざわざ石油を止める為に地底まで来たのかい?」

 

麟「ああ…まあ、俺の予想じゃ石油が湧き出てるのはここじゃなくて、地底よりももっと地下だと推測してるけどな」

 

勇「…そこまで分かるのかい」

 

麟「石油から臭う死の臭い、この旧都からも臭うけど少し臭いが薄い…つまりはここが根っこじゃないって事はすぐに分かったよ」

 

萃「はっはっはっ!そこまで分かってるとは驚きだよ!♪」

 

勇「お前さんの推測通り…石油はこの旧都より遥か下〖旧血の池地獄〗から吹き出ているのさ」

 

麟「旧血の池地獄…どうやってそこまで行けばいい?」

 

勇「あそこに行くなら…間欠泉地下センターの最下層にある灼熱地獄を更に下まで降りれば辿り着くはずさ。むしろ今となっては…そこが唯一の行き方かもしれないねぇ」

 

麟「なるほど…間欠泉地下センターね。ありがとう勇儀、早速そこへ…」

 

 

勇「おぉっと…そう簡単には行かせないよ?」 ザッ…

・立ち塞がる

 

 

麟「…勇儀、何の真似だ?今は一刻を争うと、俺は言ったはずだが」

 

萃「麟、お前さんには悪いけど…そう簡単にはあそこへは行かせられないんだよ」

 

麟「萃香まで…どういうつもりだ」

 

勇「旧血の池地獄はな…私達鬼ですら記憶に残したくもない呪われた危険な場所だ…そんな所にお前さん1人を易々と行かせられると思うのかい?」

 

麟「…」

 

萃「(ヒョコッ)ってのは私達側の建前で、本当は紫の奴から頼まれたんだよ」

 

麟「…はぁ?」

 

勇「おい萃香!?なんでその事をバラしちゃうのさ!せっかくいい感じの雰囲気作りが出来てたのに!」

 

萃「くどい」 ズバッ

 

勇「(ズコッ!?)くどいってお前なぁ…」

 

麟「はぁ…おいお前ら、話が脱線してんぞ」

 

萃「っといけない…で、話を戻すが、私達がお前さん1人で旧血の池地獄に行かせたくはないっても本音なんだが…紫の奴から『麟が旧血の池地獄でも通用する実力を持ってるか確かめて欲しい』って頼まれてねぇ」

 

麟「はぁ…心配してくれるのは嬉しいけど、そこまでされるとダルいなぁ?」 カリカリ…

 

萃「それだけ旧血の池地獄は危険なのさ」

 

麟「で?お前ら2人を倒さなきゃ、先へは進めないってか?」

 

勇「いや、それはこのあたしの役目だ(ザンッ!)お前さんに旧血の池地獄でも通用出来るか、このあたしが直々に確かめようってのさ」 パキッ…パキッ…

 

麟「つまり…お前を倒せと」

 

勇「そうだ。このあたしを倒せたら、先へ進んでも構わないよ」

 

麟「だる…」 グッ…!!

 

 

ボゥッ…!!

 

ギャウゥゥゥゥゥッ!!!

【挿絵表示】

バチバチィッ…!!

 

 

勇「…!いきなりやる気満々って事かい…!」

 

麟「(ザザッ…)悪いけど、お前の相手をしてられる程…自体は軽くないんだよ…!」 バチバチィッ…!!

 

勇「ならあたしからも言わせてもらうが…お前さんが思ってる程、旧血の池地獄は優しくないんだよ…!」

 

麟「そんなに俺を止めたきゃやってみろ…俺は誰にも止められないぞ…!」

 

勇「あたしだって、お前さんに負けたあの日から日々鍛錬を重ねてきた…今度は負けないよ…!」

 

麟「それはどうだかな…!」

 

 

オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ…

 

 

麟・勇

「「(キッ…!!)勝負!!」」

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