隠・饕餮
「「…」」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
紫苑・女苑
「「…」」 オロオロ…
旧血の池地獄の管理者2人が、旧血の池地獄観光などと愚かな行いをしていた依神姉妹に怒りの念を滾らせているというのに
マミ
「ほれ麟、あ〜ん♡」
麟「あ〜、んっ!♪」 モグモグ♪
霊「麟、こっちもあ〜ん♡」
麟「あ〜、んっ!♪」 モグモグ♪
<イチャイチャ♡
美宵・店主
「『…(汗)』」
蚊帳の外では、呑気に麟へあ〜んをする巫女と棟梁が場の空気をぶち壊している。おかげて真面目な空気であるべきこの場が、3人とイチャイチャで色々と台無しだ。
<イチャイチャァ♡
饕餮
「…ったく(汗)」
隠「さ、さて…気を取り直して…(ギロリ…)貴様ら、何故私達がこれほど怒りの念を滾らせているか…分かっているだろうな?」
紫苑
「え…あ…その…」 アタフタ
女苑
「な、なんの事か…私達にはさっぱり…」
隠
「「とぼけるなっ!!!」」 バンッ!!!
紫苑・女苑
「「ひぃっ!?」」
隠「貴様らはどこまでふてぶてしいんだ…(バッ!)貴様ら姉妹が持っていたこのチラシ…これが動かぬ証拠だ!こんな決定的な証拠を持っておきながら…まだシラを切るつもりか!」
女苑のふてぶてしい態度に、隠岐奈の怒りが爆発。怒りに身を任せるがままに机へ叩きつけたチラシには
〖依神ツーリストの血の池ツアー〗
と書かれていた。そしてそのチラシの右下に小さく
〖血の池地獄までの道中は安全保障!目的地に到着したら自己責任〗
と書かれていた。なんとも2人らしいと言ったら2人らしいやり口だ。
紫苑・女苑
「「うぅ…」」
隠「おおよそこんなくだらない事を始めた理由は麟君から聞いている。貴様ら…今回の異変で湧き出た石油を担保にしていたのだろう?」
紫苑
「そ、そうです…」
饕餮
「で、あいつが石油を止めちまったから、お前らは多額の負債を抱える羽目になった。そんで、その負債を少しでも減らす為にこんなツアーを考えたと…」
女苑
「は、はい…」
麟「(ヒョコッ)しかも面白いのが、右下に小さく〖目的地に着いたら自己責任〗って書かれてる事だよな♪」
マミ
「どこが面白いものか…ただの詐欺まがいなやり口じゃろうて」
霊「面白いじゃなくて汚いって表現が正解よね」
麟「しっしっし♪だから言ったろ?石油は正しい者が手にすれば富を得るが、下賎な奴が手にすれば破滅へと誘われるって」
女苑
「うっさいわね!?そもそもあんたが石油を止めなきゃ、こんな事をする必要はなかったのよ!」
麟・隠・饕餮
『少しは反省しろ!』
女苑
「うぅ…(泣)」
霊・美宵
「「泣いちゃった…」」
饕餮
「さて…おい隠岐奈、こいつらどうする?」
隠「ふむ…私の手で始末するのも容易い事だが、今回は大目に見るか…」
紫苑・女苑
「「…え?」」
饕餮
「マジで言ってるのか?お前」
隠「もちろん罰は与えるとも。そうだな…貴様ら依神姉妹には、1ヶ月私の下で働いてもらおうじゃないか」
女苑
「あんたの下で働く…?具体的に何をさせるつもりよ?」
隠「( ^∀^)ニタァ…それは来てからのお楽しみ、ということで。ちなみに拒否したら旧血の池地獄で饕餮と一緒に1ヶ月管理職だからな?」
女苑
「どっちにしても地獄しか待ってないじゃない…」
饕餮
「せいぜい違う点を挙げるなら、美味い飯が出るのが隠岐奈、そもそも飯が出ないのが私だ」
紫苑・女苑
「「摩多羅隠岐奈様でお願いします(土下座)」」
隠「それで良い…それでな…」
麟「あ、女苑〜」
女苑
「なによ…」
麟「ついでに俺との約束も果たしてもらおうか」
女苑
「約束ぅ?」
麟「俺が五体満足で帰ってきたら、お前が俺に飯を奢るって約束」
女苑
「私があんたにご飯を…はっ!?」
麟「…その感じ、忘れてたな?」
女苑
「は…?まさか…今ここでそれを行使する気じゃ…」
麟「くだらない事をしでかした罰にちょうどいいだろ。てことで美宵、ここでの食事代は女苑にツケといてくれ」 スタスタ
美宵
「わ、分かりました〜」
女苑
「ちょちょちょ待ちなさい!?どこ行く気よあんた!」
ガララッ
麟「え?腹いっぱいになったから、帰るだけだよ。んじゃ皆様、また会おう!」
美宵
「またのお越しを〜♪」
隠「今度、私が君に1杯奢ろう!」
饕餮
「また今度、一緒に飯を食おうな♪」
麟「んじゃな〜♪」
女苑
「待て待て待て待て待て!?」
パタンッ
マミ
「…行ってしまったのぉ」
霊「…ね」
女苑
「あ、あんにゃろぉぉぉ…!?勝手に話を進めるだけ進めて帰りやがったわ…!」
美宵
「あ、あの…女苑さん…」
女苑
「なによ!?」
美宵
「そ、そのぉ…麟さん達のお食事代です…」 スッ…
女苑
「分かったわよ!(パシッ!)で!?あいつはいくら分食べたの…ってぇ!?」
紫苑
「女苑、どうした…(チラッ)へ!?」
美宵から渡された請求書に書かれていた金額は
紫苑・女苑
「「に、29000円…!?」」
まあお高い食事代だこと。…たっか
隠「こ、この金額…恐らく半分は麟君と饕餮の食事代で…」
饕餮
「も、もう半分はあいつらがイチャイチャしながら食ってた分の代金…ってことだよな…?」
女苑
「は!?(バッ!)ちょ…あんたら!?」
霊・マミ
「「…てへ」」
女苑
「ふ…」 ワナワナワナ…
「「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」」
こうして、〖旧血の池地獄観光ツアー〗などとふざけた事をしでかした依神姉妹を確保したことで、旧血の池地獄に入り込む人間や妖怪は1人もいなくなった。
今回の問題を引き起こした2人は、後戸の国で隠岐奈と里乃と舞にこれでもかと扱かれながら、与えられた業務を行うという苦行を1ヶ月間行うこととなった。
そして…摩多羅隠岐奈に旧血の池地獄の管理者に任命された饕餮尤魔はというと
~旧血の池地獄~
オォォォォォォォォォォォォォォォォォォ…
饕餮
「くはははははははっ!やはりいつ見てもここは素晴らしい!旧血の池地獄の管理…私にとっては最高の天職だぁっ!!!」
旧血の池地獄の閉塞感をその身一つで堪能しながら、毎日狂喜乱舞しながら血の池地獄の管理業務に勤しんでいる。
最後の最後、高額な支払いをする羽目になった女苑は
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気の毒
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自業自得