饕餮
「…と、いうわけだ」
ちやり
「部下の動物霊達がいない〜?どっかそこら辺ほっつき歩いてんじゃないんすか?」
八千慧
「ほっつき歩いてないからこうやって探しているのです」
ちやり
「影も形も見えないんすか?」
早鬼
「ああ…見えないんだ」
ちやり
「ふ〜ん…」
饕餮
「ちやり、早鬼と八千慧の部下が動物霊達はこの旧血の池地獄へ向かっている姿を見たって言ってたんだが、お前はここで動物霊達の姿を見たか?」
ちやり
「動物霊の姿っすか?うーん…見たような見てないようなってとこっすね」
饕餮
「そうか…」
ちやり
「まあ、旧血の池地獄は広いっちゃ広いっすけど…東西二手に分かれて捜索すりゃ見つかるんじゃないすかね?」
早鬼
「東西二手に分かれる…か。それも1つの手じゃないか?」
八千慧
「しかし…東側の方は、確かあのお方が管理する〖新地獄〗という場所ではありませんでしたか?」
饕餮
「ああ…あそこか」
麟「あのお方?新地獄?」
魔「何の話をしてるのかさっぱり分からん…」
霊「私達にも分かりやすく説明しなさいよ」
早鬼
「新地獄というのはな、残無様が管理している旧地獄とは別の場所の事さ」
麟「残無って誰だ?」
八千慧
「その新地獄を管理する人鬼ですよ。その類まれなるの頭脳と才能を使って、新地獄を支配しているのです」
饕餮
「逆に旧地獄の連中ら全員残夢が大嫌いでな、この地獄で残夢の名前を知らない奴はいないくらいだ」
霊「じゃあ…勇儀とか萃香も、その残夢って奴の事知ってるのかしら?」
魔「あいつらに、今度聞いてみるか」
麟「で?これからどうすんだ」
早鬼
「二手に…分かれるか?」
霊「だとしても…どっちが東側へ行くのよ?」
八千慧
「私は…正直に言って東側は御免ですが?」
饕餮
「八千慧に同感だ。私も東側は御免だ」
麟「そんなに残夢が怖いのか?」
饕餮
「怖いんじゃなくて嫌いなんだよ、残無がな」
八千慧
「あの方は何を考えているか…この私ですら分からない。腹の中は何を考えているのかさっぱり分からないお方ですよ…」
麟「でも…その言い方は、どこか崇拝しているように感じるが?」
八千慧
「私はあのお方の足元にも及ばない存在、あのお方だけには頭が上がりませんからね」
霊「嫌うんだか崇拝するんだか…」
魔「どっちかにして欲しいぜ…」
早鬼
「よし!残夢様なら何か知ってるかもしれないから、私達が東側に行くか!」
八千慧・饕餮
「「嫌だ!」」
早鬼
「だーっ!?こういう時は相変わらず意見が分かれる!」
八千慧
「どうして、わざわざあのお方の元へ行くのですか?」
饕餮
「どうせ私達が上手い具合に遊ばれるだけだ」
麟「…(スンスン)でも、そうも言ってられないかもな」
饕餮
「…あ?」
八千慧
「…何故、そう言い切れるのです」
麟「東側から死の匂いがする…もしかしたら、新地獄に動物霊達はいるのかもしれない」
早鬼
「死の匂い?(クンクン)この生臭い臭いか?」
麟「いや…もっと生臭いものだ」
早鬼
「慧ノ子、麟の言っている事が理解出来るか?私はさっぱりだ」
慧ノ子
「わ、私もさっぱりですよ…」
八千慧
「貴方…どうして死の匂いを嗅ぎ取れるんですか?」
麟「さあな?いいから俺達は東側に行くぞ。霊夢と魔理沙はどうする?」
霊「私は貴方に着いて行くだけよ」
魔「私もだ!♪」
麟「よし…なら行くぞ」 ドゥッ!!
霊「ええ」 ドゥッ
魔「おうさ!」 フワァァ…
ギュアァーンッ…!!
全員と話し合う事もなく、麟の独断で残無とかいう人鬼が支配する新地獄へ霊夢と魔理沙、そして麟は直行。
早鬼
「お、おい待てって!?」 ダッ!
饕餮
「はぁ…なら私も東側に行くか」 スタスタ
八千慧
「ちょ、ちょっと貴女達!?ああもう…!で、では貴女達は西側の捜索をお願いします!」 ダッ!
そして麟達に置いてきぼりにされた組長3人も、彼等の後を追うように東側へ。
その光景を見ていた慧ノ子達は
ちやり
「…どうやら、上手く誘導出来たみたいだ」
慧ノ子
「あの方から『華月麟は死の匂いを嗅ぎ取れる程の鋭い嗅覚を持っている』とは教えてもらってたけど、本当だとは思わなかったなぁ…」
美天
「うっきゃっきゃ♪そりゃ、旦那は私にこれだけの力をくれるほどの人間だぞ?あれくらい出来て同然でしょ!」
慧ノ子
「そうなのかなぁ…?」
ちやり
「そうなんかねぇ…?まあどちらにせよ…」
「「あの人達の計画は、今のところは順調って事で」」
慧ノ子
「…だね」
美天
「…だな」
慧ノ子・美天・ちやり
『ふふふふふふふふ…』
静かに…不敵な笑みを浮かべていた。