華月麟の幻想記   作:華月麟

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絶体絶命

ブワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!

 

 

魔「やったぜ!餓者髑髏の骨が遂に割れたぜ!」

 

霊「餓者髑髏の体内に閉じ込められていた魂達が解放されていくわ!」

 

早鬼

「あ、あんなに食われていたのか!?」

 

八千慧

「あの身体を動かすには相当数の魂が必要だったのでしょう…」

 

饕餮

「ああ…あんなバカでかい身体を動かすには、あれぐらい吸収しないと動かせないだろうな」

 

 

餓者髑髏の骨格が破壊され、数多の魂が解放された。誰しもが『これで、無事に異変解決だ!』と思っていた。

 

…だが

 

麟「そ、そんな…っ!?」

 

ただ1人だけ、その顔は喜びではなく〖驚き〗と〖絶望〗の感情が入り混じった表情をしていた。

 

フワフワフワ~

 

オオカミ霊

『あ、兄貴〜っ!』

 

麟「お、お前は…?」

 

オオカミ霊

『餓者髑髏の体内から解放してもらった、動物霊の1人っす!』

 

麟「ちょうどいい…!」

 

オオカミ霊

『へ?な、何がすか?』

 

麟「他の魂は…どうした…?俺達がここへ到着した時は、もっと多くの魂達がここに居たはずだ…!それなのに、餓者髑髏の体内から解放された魂の数が明らかに足りないんだ!」

 

オオカミ霊

『…!』

 

彼がそんな表情をしていた理由はただ一つ

 

〖餓者髑髏から解放された魂達の数が、明らかに減少していたから〗

 

であった。多くの魂が餓者髑髏から解放された…だがそれでも、到着した直後はもっと大勢の魂が存在していたのだ。

 

麟「教えてくれオオカミ霊…!今、解放された以外の魂達はどうした…!?」

 

オオカミ霊

『今、解放された以外の魂のは…』

 

 

『『餓者髑髏が攻撃を放つ度に、餓者髑髏のエネルギーとして吸収されちまいました…』』

 

 

麟「や、やっぱりか…!?」

 

魂の数が減少した理由…それは

 

〖餓者髑髏自身のエネルギーと攻撃エネルギーとして消化されてしまった〗

 

が故に、魂達の数が全く合わなかった。

 

オオカミ霊

『そ、それでも兄貴達は多くの魂を救ってくれましたよ!』

 

麟「それでも…俺達は遅かったんだ…!もっと早くここへ辿り着いていれば、もっと多くの魂を救う事が出来たんだ…!くそっ…!ここまで来るのに手間取り過ぎたのか…!」

 

麟がその事実に絶望していた時

 

オオカミ霊

『あっ!?あ、兄貴!危ないっ!!』

 

 

グァッ…!

 

 

麟「!?」

 

 

ガシィッ!!

 

 

麟「ぐあぁっ!?」

 

オオカミ霊

『あ、兄貴ぃっ!!』

 

 

魔「ん?(チラッ)お、おい!?麟の奴が!」

 

霊「えっ!?(バッ!!)あっ…!?」

 

 

餓『はぁ…はぁ…はぁ…き、貴様ぁっ…!!』 ギリギリギリ…!!

 

 

なんと、体内の魂達を全て解放させられてしまった餓者髑髏が再び動き出しのだ。そして麟はその餓者髑髏の手に捕まり、凄まじい握力で握り潰されそうになってしまっていた。

 

霊・魔

「「り、麟っ!!!」」

 

早鬼

「そ、そんなバカな…!?」

 

饕餮

「あいつ…まだ動けるのか!?」

 

八千慧

「こんな時に限って最悪の自体を招く羽目になるとは…!?」

 

 

ギリギリギリ…!!

 

 

麟「ぐ…あ…っ…!」

 

餓『貴様のせいで…俺の計画が全て水の泡だ!どこまでもこの俺の邪魔をする、忌々しい奴め!』 ギリギリギリ!!

 

バキバキ…!!

 

麟「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

餓『ふ…ふはははははっ!俺の計画は狂ったが、同時に喜ばしい瞬間が訪れたぞ!貴様をこの手で葬る事の出来るこの瞬間をな!』

 

麟「あ…ぐあ…っ…!」

 

激しい憎悪によって餓者髑髏の握力が強まり、麟の身体中の骨が無惨に砕ける音が聞こえた。

 

早鬼

「ま、まずい!?あのままじゃ麟が死ぬぞ!」 ギャンッ!!!

 

饕餮

「待ってろ、すぐ行くぞ!」 ドゥッ!!!

 

八千慧

「こんな所で華月麟を失う訳にはいかない!」 ドゥッ!!!

 

魔「霊夢!急げ!」 ギャンッ!!!

 

霊「分かってるわよ!」 ギャンッ!!!

 

5人はすぐさま麟の救助へ急行。

 

 

5人

(ガギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!)

 

 

餓『ん?ちっ…良いところだというのに、邪魔が入るか!ならこうするまでだ!』 ブォンッ!!!

 

 

ズドンッ!!!

 

 

麟「ごあ…っ!」

 

 

ギュンッ!!

 

 

早鬼

「う、うおっ!?な、なんだ今のは!?」

 

八千慧

「し、しまった!?彼が!」

 

饕餮

「餓者髑髏の奴、麟を投げ飛ばしやがったな!?」

 

魔「や、やばい!このままじゃ地面に叩きつけられちまう!」

 

霊「麟っ!」 ギャンッ!!!

 

5人が自分の邪魔をしてくると感知した餓者髑髏は、麟が絶対に助からないように凄まじい力を込めて地面と投げ飛ばした。あまりにも速い速度で5人の間を通過した為に、全員の反応が遅れてしまった。

 

霊夢はすぐさま麟を追いかけるが…

 

 

ズンッ…!!

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!

 

 

麟「ごっ…はぁっ…!!」

 

 

時すでに遅く、麟は凄まじい勢いで地面に叩きつけられてしまった。

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