華月麟の幻想記   作:華月麟

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禁断のスペルカード

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

パラパラ…

 

 

麟「ごはっ…!」

 

 

ギュアァーンッ…!!

 

スタッ

 

 

霊「麟っ!!」 ダッ!!

 

魔「大丈…っ!?こ、こいつはひでぇ…!」

 

八千慧

「麟!大丈夫ですか…!」

 

麟「な、なんとかってと…ごふっ…!」

 

饕餮

「り、麟!」

 

早鬼

「おい八千慧、麟の具合はどうなんだ!?」

 

八千慧

「おそらく…餓者髑髏に握り潰されかけた事で、身体中の骨がほぼ全部粉々になっていると言っていいでしょう…!むしろこんな状態で生きていられる生命力に脱帽ですよ…!」

 

饕餮

「おい魔理沙!お前、魔法使いなんだろ!?回復魔法で麟を回復出来ないのか!?」

 

魔「で、出来るけど…こんなに傷が酷すぎるんじゃ…あまりにも時間がかかっちまうよ!」

 

霊「私と魔理沙で回復魔法をかけたって…すぐには直せないわ…」

 

饕餮

「くそっ…!」

 

 

餓『ぐはははははっ!次は貴様らも殺してやるよ!そいつと同じようになぁっ!!』 ズァォッ!!!

 

 

魔「やばいっ!?(バッ!)マスタースパーク!」 ズドァッ!!

 

 

ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!

 

ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

魔「はぁ…はぁ…はぁ…!あ、危なかったぜ…!」

 

 

餓『ちっ…小癪な』

 

 

早鬼

「あ、あいつ…本当に手負いの状態なのか…!?とても私達の一撃を食らったとは思えない程元気じゃないか!?」

 

饕餮

「んな事はどうでもいい!さっさと応戦しないと麟が殺される!」 ドゥッ!

 

八千慧

「と、饕餮!?くっ…こちらも先程の一撃でかなり体力を持っていかれているというのに…!」 ドゥッ!

 

早鬼

「身体の持つ限り…やれるだけの事をやる!」 ドゥッ!

 

魔「このまま麟を見殺しにしてたまるか!」 ドゥッ!

 

霊「麟が作ってくれた好機…無駄にしないわ!」 ドゥッ!

 

 

5人

『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

 

 

餓『無駄な事を!!』

 

 

5人は瀕死の麟を守る為に奮闘するが

 

バギィッ!!

 

早鬼

「ごぁっ…!」

 

 

ドガァァァァァァッ!!!

 

八千慧

「ぐあぁぁっ!!」

 

 

ズドンッ!!!

 

饕餮

「ごはっ…!?」

 

 

バギャァッ!

 

魔「うぐぁっ!?」

 

 

ドグァッ!!

 

霊「あぁっ!!」

 

 

奮闘虚しく、餓者髑髏に良いように弄ばれていた。

 

 

ドガンッ…!! ドガンッ…!! ドガンッ…!!

 

 

麟「ま…まずい…このままじゃ全滅する…」

(だが…今の俺の身体は右腕を動かすのが限界レベルのダメージを負っている…。どうすれば…)

 

 

ピラッ…

 

 

その時、1枚のスペルカードが彼の胸元に舞い落ちてきた。

 

麟「こ、これは…」

 

それは、不死鳥の絵を模した1枚のスペルカードだった。

 

麟「…!そうか…これなら…」

 

麟は『このスペルカードを使えば身体のダメージを完全に治す事が出来る』という確信を持った。だが…その時彼はある事を思い出したのだ。

 

 

~かなり前のこと~

 

 

霖之助

『なに…?また僕に見てほしいスペルカードがあるのかい?』

 

麟『そうなんだよ霖之助さん。この前、豪徳寺(ごうとくじ)ミケっていう化け猫から回収したスペルカードとはまた別のスペルカードを見せるのをすっかり忘れてて』

 

霖『構わないさ。それで?そのスペルカードってのはどれだい』

 

麟『(スッ…)これなんだけど』

 

霖『ほう…?不死鳥を模した絵が描かれたスペルカードか…』

 

麟『天弓千亦(てんきゅうちまた)っていう、商売の神様から〖お近づきの印に〗って貰ったスペルカードなんだけど…どういう効果があるか分かる?』

 

霖『ああ…もう分かったさ』

 

麟『え、はやっ!?』

 

霖『それはそうさ、不死鳥が描かれたスペルカードにどんな効果があるかなんて一目瞭然ってやつさ』

 

麟『あ、そうなの?』

 

霖『このスペルカードは…』

 

 

『『永劫〖エターナルフェニックス〗』』

 

 

霖『というスペルカードだ』

 

麟『名前だけ聞くとかっこいいね?』

 

霖『名前だけはね。だが…このスペルカードの力は、恐らく幻想郷の掟に反するものだろう。…何故だか分かるかね?麟君』

 

麟『え?えーと…不死鳥だから、スペルカードを発動すると〖使用者が不老不死になる〗とか?』

 

霖『正解だ…』

 

麟『…マジで?』

 

霖『大マジだ。もしこのスペルカードを使ってしまったら最後、もう後戻り出来なくなるだろうね?しかし…僕はこれまでに様々な道具やスペルカードを見てきたけど…〖根絶 その時だった〗に続いて、こんな恐ろしいスペルカードにお目にかかれるとはね。まったく…長生きというものはしてみるものだね?』

 

麟『あはは…そうだね?』

 

霖『しかし…天弓千亦という商売の神様はどういう神経をしているんだい?このスペルカード、とてもじゃないがお近づきの印に渡していいレベルのスペルカードではないよ』

 

麟『まあでも…実際に使う用に渡された物じゃないだろうし?それは弾幕ごっこ用じゃなくてコレクションする用のスペルカードだと思うし…』

 

霖『逆にそうでないと困るんだよ。こんな物が出回ったら、それこそ大事になってしまうからね』

 

麟『そ、そうだね』

 

霖『さて…このスペルカードが君に返すが、僕から1つだけ忠告させてもらうよ』

 

麟『忠告?』

 

霖『簡潔に言わせてもらう…麟君』

 

 

『『そのスペルカード…絶対に使うんじゃないよ?』』

 

 

麟『!』

 

霖『それだけさ。まあ…君は魔理沙と違って、そういう事は絶対にしないタイプの子だと思うから大して心配はしていないけどね』

 

麟『そりゃ掟に反するスペルカードだって分かってるなら、使うなんて事はしないよ』

 

霖『はははっ♪それもそうだね』

 

 

森近霖之助から『このスペルカードは幻想郷の掟に反する能力を持っている』と教えられ、尚且つ『使用してしまえば後戻り出来なくなる』という忠告を受けていたからだった。

 

だが今の彼は…

 

麟「悪い…霖之助さん、約束破るわ…」 ギリッ…!!

 

躊躇いを捨て、禁断のスペルカードの使用を決意していた。たとえそれが…

 

 

 

この幻想郷(せかい)の掟を破り、永遠というを背負う事となり、後戻り出来なくなってしまっても…

 

 

 

麟(スペルカードはお守りじゃない…使うべき時に使わなきゃ、意味が無いんだ…)

「…スペル発動」

 

 

 

「「永劫〖エターナルフェニックス〗…!」」

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