「なんだ、先遣隊か?」
『いや、自主的にゴッド・カオスを攻撃している者たちだ。イサミ、私たちも加勢するぞ!』
高速移動形態ブレイサンダーに変形し、戦場へ駆け付けていたブレイバーンのモニター越しで、イサミ・アオは天人らがゴッド・カオスと戦闘を始めているのを目撃した。
天人らを先遣隊と思っていたイサミであるが、ブレイバーンより自主的に攻撃している者たちと知らされ、自分たちもその攻撃に加わる。
「チェーンジ! ブレイバーン!!」
叫びながらブレイサンダーからブレイバーンに変形すれば、この戦いの為に製作した新兵器を取り出す。
「バーンライフル! 説明しよう! イサミの熱い要望にこの私ブレイバーンが遂に折れ、製作したイサミとの愛の結晶とも言えるライフルである!」
その新兵器とは、長い銃身のブレイバーンサイズのライフルであった。これを説明しながら構えれば、案の定、イサミからのツッコミが入る。
「説明すんじゃねぇ! つか、作ったんなら先に知らせろ!!」
そう指摘し、イサミはコクピットにいつの間にか備わっていたライフルの照準器を取り出し、手近な敵に照準を定め、ブレイバーンと共にライフルを発射する。狙いはブレイバーンが作っただけであって、制度は異常なまでに高く、照準器に捉えた敵機に吸い込まれるように当たる。
「すげぇ精度に貫通力…! まるで対物ライフルじゃねぇか…!」
精度のみならず、貫通力は凄まじい物であった。
一撃で貫通して撃墜してしまうほどの威力でありながら、ただ照準器に合わせ、引き金を引くだけで命中してしまうほどの精度を誇るバーンライフルに、イサミは自身の乗機であり、製作したブレイバーンに感謝の気持ちを伝えたいが、当の本人があの性格なので、礼の言葉を言えずにいた。
『どうだイサミ! バーンライフルの精度と威力は!?』
「うるせぇ! いま集中してんだ! 黙って、俺の操縦桿通りに動いてろ!」
『無論、心得ているつもりだ。君以外とこれ程の精密射撃、これほどできる物では…』
「だから集中出来ねぇって!」
礼を言わず、精密射撃で次々と敵機を落として行くイサミに、バーンライフルを自慢するブレイバーンであったが、集中するから黙ってろと注意された。
『中々の狙撃だ。流石はスーパーロボットと言ったところだな』
「私たちも負けられないね!」
『そうだな。では、我らも参るとしよう』
バーンライフルで次々と敵を撃ち落としていくブレイバーンに、新条アカネとエボルトが感心する中、仮面ライダージャスティスエボルとして、両名も戦場に乱入する。
「仮面ライダーだ! コーブラー!!」
そんなジャスティスエボルに襲い掛かるのは、コブラの戦闘員たちだ。レーザー銃を乱射して襲い掛かるコブラ戦闘員に、ジャスティスエボルは果敢に挑み、徒手で次々と打ち倒していく。
『流石は悪の総本山! 敵の数も多いな!』
「でもやらないと、世界は救えないよ!」
『それもそうだな。なれば、出し惜しみは無しだ。全力で行くぞ!』
「うん!」
コブラ戦闘員と交戦しつつ、ジャスティスエボルは出し惜しみ無しで全力で大多数の敵に挑んだ。
「ゴッド・カオス! 帝王バンバやガイゼルに勝るとも劣らない究極の外道! ここで倒す! チェスト!!」
ライジンゴーに乗って戦場に馳せ参じたイナズマンは、ライジンゴーのミサイル砲四門による攻撃で目前に映る敵を薙ぎ倒した後、主翼を展開して空を飛んだ。
飛行形態となったライジンゴーは、フロント部分の口のように展開させ、咆哮を挙げながら敵巨大ロボに噛み付き、その頑丈な装甲を容易く噛み砕いて撃破する。
「ここで一気に片をつける! 行くわよ!」
巨大蜘蛛型ロボ「ゴッドタランチュラ」を駆るスパイダーグウェンことスパイダー・クモノスは、一気に殲滅するために出し惜しみ無しで敵陣に突っ込んだ。
スパイダーマンの如く糸を放って縦横無尽に移動しつつ、右手のタランチュラバスターで目に映る敵を撃破し、近付いた敵に対しては、両肩のタランチュラ・アームで粉砕する。敵はこれを止めようとするが、余り足を止められていない。
「俺を敵に回した時点で、お前らはグッドじゃなくてバッドだぜ!」
レイジングニンジャフォーム形態の仮面ライダーグッドは、襲い掛かる敵の忍者集団とコブラ遺伝子兵等に、自分と戦う時点でバッドだと突き付け、逆手持ちの忍者刀で次々と敵を斬り伏せていく。
攻撃に対しては、アクロバットなバク転で躱し、手裏剣を投げ付けて次々と敵の忍者やコブラ遺伝子兵等を斃して前進する。
「か、め、はめ…はぁーッ!!」
亀仙人は必殺技であるかめはめ波を放ち、無数の敵を粉砕して戦士たちの突破口を開いた。
「そちらが数で来るというのなら、こちらも手数を増やすまで! 群成の操兵!」
こちらの進軍を妨害しようと、数任せに迎え撃とうとするゴッド・カオスの軍勢に機神エザフォスを駆るロサ・ニュムパは、少しでも味方の数を増やす為、一つ目の眷属のマシンを多数生み出し、敵軍と総力戦を開始する。
召喚された多数の一つ目の眷属機は、迎え撃つ敵軍と交戦。撃破される個体も居たが、連携を生かして奮戦しており、軍勢の進軍の低下を防いでいる。
「スサノオコンボイ、トランスフォーム!」
搭載機を展開した空中空母からトランスフォームしたスサノオコンボイは、襲い掛かる同じTFのデストロン軍団と交戦する。
「サイバトロンめ、スクラップにしてやるぜ!」
「フン、志無き武に意味など無し! 故に貴様らに価値など無し!」
「けっ! だったらテメェも、価値のねぇガラクタにしてやるぜぇ!!」
戦闘機や戦車、その他諸々の兵器で襲い掛かるデストロン軍団に対し、志無き武に意味が無く、故にデストロンには価値が無いと宣言した後、レーザーガンを出し、品の無い言葉で言い返してくるデストロン軍団と交戦を始める。
「諸悪の根源め! 今日こそここで終いにしてやる!」
タイタニアムレンジャーとなり、いきなりマックスビクトリーロボに乗っている安守ミノリは、諸悪の根源であるゴッド・カオスを斃すべく、イナズマンやクモノス、ニュムパと同じく全力を出していた。
迎え撃たんと立ちはだかる敵を、自作の戦闘兵器で次々と打ち倒し、ゴッド・カオスの元へ向かおうとする。
「オラオラ! 牙提督のゲルシャーク様のお通りだ!」
サイボーグ化されたサメにトランスフォームした状態で、元新大日本帝国海軍で現ドレッドノック所属の海賊艦隊を次々と粉砕しながら前進するゲルシャーク。複数のフリゲートや駆逐艦を沈め、空母の船底から飛行甲板まで抜けた後、人型の形態へと変形する。
「ゲルシャーク、変身! シャークトーピード!!」
人型へ変形した後、直ぐに魚雷型シャークトーピードを放ち、迎撃しようとする戦闘ヘリ数機を撃破した。
「続けてアンカーアーム!」
続けざまに左腕のアンカーアームを敵戦艦に向けて発射。それで艦橋を破壊して敵艦の指揮能力を奪った後、胸の水晶体より強力な光線「メーザーストーム」を放った。
「これでとどめだ! メーザーストーム!」
ゲルシャークの叫びと共に水晶体より発射された光線は中枢か弾薬庫に直撃したのか、戦艦は大爆発を起こし、真っ二つに割れて轟沈する。
「どうだ!? 前回は酷い扱いだったからな! これで俺の株が上がるってもんだ!!」
敵艦数十隻を轟沈させ、その自身の成果を見て、ゲルシャークは大いに喜んでいた。それも自身が破壊した空母の飛行甲板の上で、何度も跳ねている。まるで子供のようである。
だが、天人とポーラの連合軍の快進撃も、ここで止まる。
「ほぅ、なかなか手応えがありそうだな。先の消した世界では、つまらない的ばかりだったからな。楽しめそうだ」
仮面ライダーゴルドドライブは進撃してくる天人とポーラの連合軍を見て、自分が消した世界の軍隊よりも手応えがあると判断し、遂に動き出す。
「コブラコマンダーめ、コブラ遺伝子兵を与えてやったのにも関わらず、この体たらくか! 大蛇丸、お前の出番だ! ジョー共を含め、奴らを始末せよ!」
「御意にサーペンター様! コーブラ!」
前線で戦うコブラコマンダーが推され気味なのを見て苛立つサーペンターは、新たな右腕とした大蛇丸に出撃を命じる。これに大蛇丸は一礼した後、腰の大太刀「大蛇丸」を抜き、掛け声を挙げながら配下の軍団を引き連れ、連合軍の迎撃に向かう。
「や、奴らの増援だ!」
「あの中に、仮面ライダー!? ドライブか!?」
「怯むな! 奴らも叩き潰せ! GIジョー!!」
敵の増援として現れたゴルドドライブと大蛇丸に一同は驚くが、勢いに任せて進撃を続ける。
強者同士がぶつかり合い、激しい乱戦が巻き起こる中、ゴルドドライブはその圧倒的な力を連合軍に見せ付けた。
「うわぁぁぁっ!?」
「フン、所詮は木偶の棒か」
ヴィルヘルミーナのフリードリヒ・グローセが、ゴルドドライブのゴルドコンバージョンの力で吹き飛ばされた。フリードリヒは巨大なスーパーロボットであるはずだが、ドライブの世界よりも強化されており、並のヒーローでは対処できない。
「今度の相手は、仮面ライダーか」
「こいつ、ゴルドドライブか!?」
『奴は悪その物だ。手加減はいらんぞ、アカネ』
「もちろん、そのつもりだよ!」
「束になって来ようが、この私には敵わん!」
そんなゴルドドライブに、仮面ライダーのジャスティスエボルとグッドが挑んだ。束になろうが自分には敵わないと豪語するゴルドドライブに対し、仮面ライダーたちは果敢に自分の得物を持って立ち向かう。
自身には向かう仮面ライダーたちに、ゴルドドライブはゴルドコンバーションで内蔵データからシフトカーやドライブ系ライダーの武器を次々と召喚し、自身は動くことなくそれらに対処させる。
襲い掛かる無数のシフトカーと武器、それに他の科学系ライダーの武器に対処するジャスティスエボルとグッドであるが、余りの数の多さに迎撃しきれず、攻撃の嵐に呑み込まれる。
『うわぁぁぁっ!!』
「はははっ! 貴様らが全能たるこの私に敵うはずが無いのだ!!」
嵐のような攻撃を受け、火花を散らして悶え苦しむライダーたちに、ゴルドドライブは自分には敵わないと告げる。
他の連合軍の戦士たちもゴルドドライブのゴルドコンバーションによる武器やサポートアイテムによるデータ召喚を受けており、その被害を拡大させていた。
「なんだ、あいつは!?」
「GIジョー! 我が主、サーペンター様の命により抹殺する! コーブラ!!」
コブラたちを蹴散らしながら前進するGIジョーと連合軍の戦士等の前に立ちはだかる大蛇丸。それを見たGIジョーと戦士等はそれぞれの得物で対処するも、コブラ遺伝子兵の中で随一の戦闘力を誇る大蛇丸を止められず、次々と彼が振るう大太刀で薙ぎ倒されていく。
「ヌワァァァッ!?」
「な、なんて強さだ!」
「我が大蛇丸の前に、貴様らは敵にあらず!」
その大蛇丸の圧倒的な強さに、連合軍の進撃は止まった。
「ワシに任せい!」
「フン、ジジイめ! 置いた武闘家が、この大蛇丸に敵うものか!」
連合軍を圧倒する大蛇丸に、果敢に挑んだ亀仙人であったが、大蛇丸はその圧倒的な力の一撃で吹き飛ばしてしまう。
「バワァァァッ!?」
連合軍の進撃を止めたのは、ゴルドドライブや大蛇丸だけではない。超巨大な敵のスーパーロボット「ビッグ・カオス」がマスターセリオンのリベル・レギスを一撃の拳で吹き飛ばした。その一撃を受けたリベル・レギスを駆るセリオンは、凄まじい叫び声を上げながら機体と共に遥か彼方へと吹き飛んでいく。
「な、何なんだあいつは!?」
サポートよりのラフトクランズ・カロクアラを駆るトモヤは、尋常ではないビッグ・カオスの戦闘力を目にして戦慄を覚える。
「強大な悪、絶対に許さんぞ!」
「あれを止めないと!」
「全力でやります! 大地の捕縛!」
このビッグ・カオスを討ち取ろうと、ゴッドタランチュラ、マックスビクトリーロボ、機神エザフォスが立ち向かう。先にエザフォスが大地の捕縛で堅牢の檻でビッグ・カオスを拘束し、残る二機がとどめの一撃を放たんと迫るが、混沌の巨人はその拘束をいとも容易く粉砕した。
「まさか! 大地の捕縛の檻をいとも容易く!?」
何者にも絶対的に敗れぬ檻を容易く粉砕したビッグ・カオスに、ロサ・ニュムパは激しく動揺を覚える。
「でも動きは止まっている!」
「何もやらせん!」
一時的に動きを止めたので、構わずに突っ込んだゴッドタランチュラとマックスビクトリーロボであるが、ビッグ・カオスの力は恐ろしく、二機のスーパーロボットを振り払いだけで吹き飛ばしてしまった。
「これほどの力がある敵が…!?」
初めて自信を遥かに超える敵との遭遇に、ロサは動揺して対処が遅れてしまう。そんな彼女の事などお構いなしに、手を翳して波動、その名も混沌の波動を放ってエザフォスを吹き飛ばした。
「調子に乗るなよ! たかが神如き、このセレスティアルズに敵おうと思うてか!?」
その次に合体した五人の天人のガオガイガーがビッグ・カオスに挑んだ。
世界の、否、神を超える宇宙の頂点に立つ天人は、天下無敵の存在として何物にも負けないという絶対的な慢心があった。が、ゴッド・カオスが生み出した最強の渾沌巨人ビッグ・カオスは、それを遥かに凌ぐ物だった。
「ば、馬鹿な!? この天人が、この天人が一撃で敗れるなど!?」
『あ、あり得ぬ! 我らが、我らが敗北するなどと!!』
リベル・レギスを一撃で吹っ飛ばす力を誇るビッグ・カオスの拳は、勇者王の異名を持つガオガイガーですら一撃で吹き飛ばしてしまう。その一撃を受けた天人らは、自分等の敗北に動揺しながら吹き飛んでいく。
続けざまにビッグ・カオスに挑むスーパーロボットも居たが、結果は空しく繰り出される拳と蹴りでただ弾き飛ばされていくだけであった。
「ノワァァァッ!?」
「オワァァァッ!?
次にスーパーヒーローらも挑むも、例外は無くロボットと同様に敵わなかった。イナズマンやマイティ・ソーとで全く手も足も出ず、混沌の波動を受けて他のヒーローたちと共に吹き飛んでいくだけだ。
「おぉ…な、なんと言う強さだ…! これが破壊大帝ガルバトロン…!」
単独で複数のデストロンを圧倒していたスサノオコンボイであったが、怒れる破壊大帝ガルバトロンの前には単なるサイバトロンに過ぎなかった。
「貴様の首を引っこ抜いて、サッカーボールにしてくれるぞ!」
メガトロンと同じく、右腕に融合カノン砲を着けた紫色の身体のガルバトロンは、倒れてこちらを睨み付けるスサノオコンボイに、恐ろしい言葉で罵り、その言葉通りに飛び掛かって来る。
「この混沌、もはや何者にも、どこへ逃げようとも逃れる事は出来ん。抗ったところで、苦しみが長引くだけよ…!」
『イサミ! 奴の言葉に耳を貸すな! ここで私たちが戦わねば、全ての世界、いや、宇宙が混沌に呑み込まれるぞ!!』
夜天光を駆る北辰より、自分等の遥か先を行く戦士たちの敗北を見せられたイサミは、絶望を覚えていた。彼をコクピットに乗せて共に戦うブレイバーンは必死に鼓舞して戦意を保てようとするも、その言葉は耳に届いていない。イサミは目前の敵機に乗る北辰の精神攻撃で、戦意を喪失し始めているのだ。
「故にこの混沌、受け入れるべし。抗ったところで、彼奴等のように無意味に苦しみ、死すだけぞ」
目前の夜天光など、ブレイバーンの敵では無いが、それを駆る北辰は脅威であった。圧倒的な強さを持つブレイバーンに全く動じず、それに乗るイサミに周囲の状況を使っての精神攻撃を行い、戦意を喪失させる。
ブレイバーンが必死にイサミを引き留めようと動きを止め、説得する様子を眺めていた北辰は、あと一押しで落ちると確信し、次々とやられていく連合軍の戦士たちの様を見せ付け、とどめを刺す。
「もう貴様らに勝機は無い、後は渾沌に呑み込まれるだけ。貴様の仲間は無惨に挑んで敗れ、儚く散り行くばかりよ。次は貴様の番かもしれぬぞ? それでも抗うというのか?」
『聞くなイサミ! 正気を、正気を保て!!』
とどめの言葉に、イサミの心は戦意と共に完全に砕けだ。ブレイバーンの必死の説得も耳には届かず、イサミは絶望のあまり絶叫した。
「ウワァァァッ! アァァァッ!!」
はたして、戦士たちの命運は…!?
取り敢えず、次回で最終回になるかな。
応募してくださった方々、敗北シーンを書いてごめんなさい。