勇気爆発バーンブレイバーンに登場する不審なスーパーロボット。
あらゆる
イサミ・アオ
上記の不審なスーパーロボットであるブレイバーンに、勝手にパイロットにされた不運で哀れな奴。陸上自衛隊所属の三等陸尉(通常の軍隊における陸軍少尉)。
もう麻痺しているのか、それとも自棄になったか慣れているのか、動じない。
次元、あるいはユニバース、または世界、それとも多元宇宙と呼ぼうか。
時間、空間、現実。それは一本の直線ではない。無限の可能性を秘めたプリズムなのだ。
一つの選択肢で無数の現実が枝分かれし、君の知らない別の世界が誕生する。
私の名はウォッチャー。果てしなく広がる現実の案内人だ。
今、各世界ではカオスとも呼べる自体が多発している。
その根源の正体は混沌を好む神、ゴッド・カオスだ。ゴッド・カオスはあらゆる世界に自身が気に入って蘇生させた刺客たちを解き放ち、彼らが巻き起こす混沌で快楽を得ているのだ。
生きる目的でやっていると思われがちだが、大した理由はない。
理由はごく単純、ただ自分が楽しいからやっている、それだけだ。たったそれだけの理由で、大勢の人々を苦しめ、死に追いやっている。恐ろしい神だ。
そんなゴッド・カオスの凶行を危惧した秩序の神ポーラは対抗すべく、各世界の戦士や英霊たちを己の世界に集結させた。
「イサミ、紹介しよう。彼女は秩序の神ポーラだ」
次元の歪みを利用して開いた転移魔法ワープホールを潜って現れたのは、全高九メートルのスーパーロボット、ブレイバーンだ。ブレイバーンはトランスフォーマーのような機械生命体であり、人のように会話が可能で考える事も出来る。が、何故か胴体にコクピットを有している。
この世界に居る秩序の神ポーラを見たプレイバーンは、そこで各世界の戦士や英霊たちを集結させている彼女を、自身に乗り込んでいるパイロットであるイサミ・アオに紹介する。
「爆発勇者ブレイバーンよ、そなたを呼んだ覚えは無いぞ!」
「てめぇ、勝手に来たのか!?」
現れたブレイバーンに、ポーラは呼んだ覚えはないと激怒した。これをモニター越しで見ていたイサミは、乗っているブレイバーンに勝手に来たのかと問う。
「何を言うイサミ、各世界で行われている
「なに勝手に決めてんだ!? それにあの婆さんは、俺たちがお呼びじゃねぇって言ってるぞ!」
「イサミ、敵はデスドライヴズより遥かに強力であるが、この世界に集結した戦士や英霊たちは、それと同等の力を持つ者達ばかりだ。そんな者たちと肩を並べ、世界を救うために戦う事は、大変名誉なことだぞ」
「話聞け!」
「こ、こやつ、一体何なのじゃ…!? は、早う追い出さなさければ!」
搭乗者の最もな言い分に、ブレイバーンは一切聞いておらず、勝手にこの戦いに参加しようとしていた。これには流石のポーラも困惑しており、速く追い返そうとしたが、爆発勇者の異名を持つブレイバーンと共に戦っていた戦友たちも呼び出されており、その特徴的なデザインの所為で直ぐに注目を集め、戦友たちに見付かってしまった。
「おっ、爆発勇者ブレイバーン殿では無いか!」
「ブレイバーンも呼ばれていたか! こりゃ助かるな!」
「あのロボット、すげぇバリってんな!」
集まって来たブレイバーンの戦友たちの中には、トランスフォーマーのサイバトロン戦士や先の戦いでストライクフリーダムガンダムを召還したマイティ・ソーも含まれていた。
「(ぬぅ、まさかこやつの戦友共も集結していたとは! だが、これは私の不覚。今は猫の手も借りたい状況よ。ここは致し方あるまい!)」
ここでブレイバーンを追い出せば、集結させた戦友たちが反発しかねないので、ポーラはやむを得ず、この一方的に勝手に参加したスーパーロボットの参加を認めた。
「良かろう。其方の戦友等に免じ、其方の参加を認めよう…!」
「おい! 認めんのかよ!?」
この決定に、いつのまにかブレイバーンより降りていたイサミはそれで良いのかと指摘するが、これに周りは気にすることなく、異議も無かった。
「爆発勇者、ブレイバーンも来たぞ!」
「これで百人力だ!」
「直ぐにこちらから仕掛けて、カオスの奴らを血祭りに上げようぜ!」
特にブレイバーンと共に戦っていた戦士たちは歓喜し、先にこちらから仕掛けようと血気盛んな事を口にする始末だ。余ほど好戦的な戦士の集まりと見て取れる。
「(十中八九、ブレイバーンの野郎と同類だな。だが、あいつの戦友だけであって、相当な場数を踏んでやがる…! こんな奴ら、漫画かアニメとかゲームとかでしか見た事ねぇぞ!)」
あのブレイバーンと肩を並べて戦ってきた戦士たちを観察したイサミは、その雰囲気だけで歴戦錬磨の戦士であると分かった。イサミも地獄を味わったことはあるが、ブレイバーンの戦友たちは自分の想像を絶するほどの場数を踏んできたように見える。
彼らだけでなく、ポーラによって招集された戦士や英霊たち全員がそうなのだ。例え子供の姿に見えても、実戦経験はイサミより多いだろう。
「彼らの雰囲気に圧倒されているようだな、イサミ。秩序の神ポーラが直々に招集した戦士や英霊たちだ。この私でも、彼らに比べれば、単なる一戦士に過ぎないことを実感させられる」
「お前がそこまで言うとはな…! 確かにこいつ等が俺らの世界に居れば、デスドライヴズなんて物の数じゃねぇ。一日で全滅させられる…!」
イサミが周りの者たちに圧倒されているのを見逃さなかったブレイバーンは、この中では自分は単なる一戦士に過ぎないと笑顔で言う。自分を一方的に好いているブレイバーンがそう言うので、イサミもこれには同意せざるおえず、目前の歴戦錬磨な戦士たちが居れば、自分の世界の敵であるデスドライヴズが物の数ではないと確信する。
「ん、なんだ?」
彼らを見て負ける気はしないと感じるイサミであるが、ここへ来て数分もしない内に、戦わざる負えない状況に陥る。
『コ~ブラ~!』
『我々は、火星の後継者!』
『イクサだぁぁぁッ!!』
「うわっ!? こ、コブラだ!!」
ゴッド・カオスの差し金か。ポーラが集結場所と指定したこの場を攻撃する一団が現れた。これに驚いた戦士たちは応戦しようとするが、前触れもない奇襲攻撃の為、数名が青い戦闘服の集団が持つレーザー銃で射殺された。
「ババアが集めた奴らを殺せぇ! 皆殺しにするんだァ!!」
青いヘルメットを被り、顔には鉄仮面を着けた全身青尽くめのコブラ軍団のリーダーであるコブラコマンダーは、突撃を行う配下のコブラ兵等に、ポーラが集めた戦士や英霊たちを皆殺しにするように、コブラヒスと呼ばれる戦車の上から指示を出す。
青尽くめの兵士たちの他にも、忍者やバットと呼ばれる機械兵士たち、いかにもならず者の集団であるドレッドノック軍団、火星の後継者が運用する機動兵器である夜天光や
コブラ軍団だけではない。悪のトランスフォーマーのデストロン軍団のみならず、戦争を何よりも好む宇宙怪獣オルクの大群、分離主義者のバトルドロイド軍団などのその他諸々の集団が戦士や英霊たちに襲い掛かる。
『GIジョーッ!』
「こっちから来る手間が省けたなァ! 大爆殺神ダイナマイトの力、見せ付けてやんゼェ!!」
「よぉーし、細切れにしてやる!」
これに戦士や英霊たちは直ぐに体勢を立て直し、襲い掛かるゴッド・カオスの手先たちに応戦した。集結地はたちまち激しい乱戦場へと変わる。
「そこのバリバリしてるロボットめぃ! 鉄屑にして食ってやるぅ! トランスフォーム!」
ロボット昆虫に変形するインセクトロンの諜報工作兵キックバック、心理工作兵ボンブシェル、電子工作兵シャープネルの三名が、ブレイバーンに攻撃せんと迫る。
メカバッタに変形するのがキックバック、メカカブトムシに変形するのはボンブシェル、メカクワガタに変形するのがシャープネルだ。それぞれの形態にトランスフォームした三名は、臨戦態勢を取るブレイバーンに襲い掛かった。
「もう私たちの出番のようだな! イサミ!」
自分の足元で、棍棒や雑多な凶器を持って襲い掛かるオルク等に、護身用のP220自動拳銃で応戦する自分らの出番だと告げるブレイバーン。これにイサミは振るわれた棍棒を躱し、そのオルクを掴んで背負い投げして地面に叩き付けてから答える。
「あぁ、そうだろうな! クソっ、急過ぎるだろうが!」
起き上がろうとするオルクにとどめの銃弾を撃ち込んだイサミは、情況を把握するよりも前に戦闘が始まった事に苛立ちながらも、ブレイバーンが差し出した左手に乗り込み、急いでコクピットへと飛び込む。
「細かい事は、虫野郎共をぶっ潰してからだ!」
『了解だイサミ! インセクトロンを撃退する!』
イサミがコクピットに乗ったことで、ブレイバーンのパワーは上がった。それに伴い、ブレイバーンのテーマソングが流れ、周囲に響き渡る。
「この歌はなんだ!?」
「あの機械生命体から流れているようだ。拡声機を装備しているようだな」
「ハハハッ! 熱い歌じゃねぇか! 歌おうぜェ!」
ブラスターピストルとナイフで押し寄せる敵と交戦するアーマーの男は、周囲に聞こえて来るテーマソングを耳にすれば、何処から聞こえるのかと問う。二挺拳銃で戦う細身の同じ声の男は、ブレイバーンから聞こえると、ゴーグルを使いながら答える。それに大柄で同じ声をしている男は、自慢の怪力で周囲のB1バトルドロイドを叩き潰しながらブレイバーンのテーマソングを熱い歌であると評価し、一緒に歌いたいと告げる。
「こ、こいつゥ! 肉ケラを乗せただけでパワーアップしてるぞォ!?」
「そんなもの関係あるかァ! 鉄屑にして食うまでよォ!」
「喧しい奴だァ! 乗っている肉ケラごとぶっ殺してやるゥ!」
そんなテーマソングを大音量で流すブレイバーンに、空かレーザーを撃って襲い掛かるインセクトロンたちであるが、軽やかに躱す相手に驚く。それでも数は多いで、レーザーを乱射しながら突撃した。
「バーンブレイド!」
『バーンブレイドッ!!』
武器を出すためにイサミがその武器の名前を叫べば、ブレイバーンも叫んで肩部のスラスターより剣の柄を射出し、それを右手で取る。取った瞬間にエネルギー状の刀身が現れ、数秒後には
「メーンッ!」
『ハァァァッ!』
イサミが剣道の構えで操縦桿を振るえば、ブレイバーンも同じく叫んでバーンブレイドを振るって先頭に居るキックバックを斬ろうとした。だが、寸でのところで躱されてしまい、反撃のキックを仕掛けられてしまう。
「馬鹿めェ! この俺のキックを受けて見ろォ!」
「フン!」
「な、なにィーッ!?」
メカバッタに変形したキックバックのキックが繰り出されたが、ブレイバーンもそれを躱し、逆に空いている左手で掴み、続けて攻撃しようとするボンブシェルとシャープネルに向けて投げ付けた。
「こ、この野郎!」
「ぶっ殺してやるゥ! トランスフォーム!!」
ボールをぶつけられたコーンの吹き飛んだボンブシェルとシャープネルは、体勢を立て直したキックバックと共に人型にトランスフォームしてブレイバーンに反撃してくる。彼らが持つレーザーライフルによる攻撃に、ブレイバーンはただ躱すだけしかない。
「いい加減に銃とか持てよ!」
『それは私の主義に反する! 何よりカッコよくない!』
「んなもん一々気にすんじゃねぇ! 馬鹿!!」
放たれるレーザー攻撃に、イサミはなんでライフルの類を武器にしないのかとブレイバーンに問う。これにブレイバーンは自分の主義に反すると答えれば、イサミは気にして戦うなと激怒する。
ブレイバーンはブレイブシュババババーンと呼ばれる光線技を持っているが、インセクトロンからの総攻撃を受けているので、発動できない。
「フハハハッ! 剣一本だけのお前をハチの巣にするのは、容易なことだァ!」
「死ねーィ!」
ブレイバーンが剣一本しかないと分かったところで、インセクトロンはレーザーライフルを撃ちながら近付いて来た。これにイサミはやられると思っていたが、ここへ来て、ブレイバーンの戦友たちが助けに来た。
「この虫野郎共! 殺虫剤を食らいやがれ!」
援軍に現れたのは、正義のトランスフォーマー集団であるサイバトロンの警備員アイアンハイドと戦闘員であるクリフだ。アイアンハイドは両手を仕舞い、代わりに殺虫剤を噴射するノズルを出し、インセクトロン等に向けて噴射する。
「特別製のロケット弾だ! これで駆除してやる!」
アイアンハイドと少しばかり小柄のクリフは、ロケットランチャーを何処からともなく取り出し、それをインセクトロンらに向けて放った。
「うわぁぁぁっ!」
「っ! 今だ!」
『勇気一刀流連続ブレイブ斬!!』
アイアンハイドとクリフの攻撃を受けて動きを止めるインセクトロン等に、ブレイバーンはチャンスと判断し、攻撃が止んだところを見計らって一気に接近して三名をバーンブレイドで切り裂いた。凄まじい早業であり、搭乗者のイサミの力も合わさって、インセクトロン三名は躱すことなくブレイバーンの斬撃を受けた。
「グワァァァ! い、インセクトロン撤退ィ!!」
撃破には至らなかったが、致命傷を負わせることには成功した。腹部を切り裂かれたキックバックは、同じく胴体を切り裂かされてオイルが漏れ出ているボンブシェルとシャープネルに撤退を命じ、空を飛んでこの戦場から逃走した。
「クソっ、後もう少しで駆除できたのに!」
「来たらまたやっつければ良いさ! それよりブレイバーン。お前さん、いい加減ライフルの類を持ったらどうだ?」
逃走するインセクトロン等に、アイアンハイドは悔しがる。これにクリフはまた来た時に倒せば良いと告げ、ブレイバーンにライフルの類を持たないのかと問う。
「ライフルの類の武器は、私に似合わぬ武器さ」
「ハハハッ、お前さんらしいや!」
「懐かしい話と色のことは置いておいて、まずは攻めて来たゴット・カオスのクソったれ共を追っ払おう!」
その問いにブレイバーンは射撃武器は似合わないと返答すれば、彼らしい答えだとクリフは笑う。そんな懐かしい再会に話を弾ませようとする二人に、アイアンハイドはカオスの軍団を追い払うのが先だと告げた。
「あぁ! 再会を祝うのは、奴らを撃退してからだ! 行くぞイサミ!!」
それに同調したブレイバーンは、合流して来た他の赤いサイバトロンたちと共に、ゴットカオスが送り込んだ手先たちを撃退すべく、自分のテーマソングを鳴らしながら突撃した。
前回の続き。
「ところでカマラ。ルルのあの格好はなんだ?」
ルイス・スミスは、自分に懐いているルルと呼ばれる少女の格好についてカマラ・カーンに問う。
ルルの格好はいわゆる魔法少女と呼ばれるフリルやミニスカートと言った大変可愛らしい格好であり、それを着ている彼女は、女児向けのキャラクターになりきっている幼い少女のようにはしゃいでいた。
「え、あれ? あの格好は日本アニメの魔法少女系の…」
その問いにカマラは、ルルが着ている衣装の作品について解説していたが、ルイスにはイマイチ理解できない事ばかりだ。二本のアニメは知っているとはいえ、特撮系やヒーロー物ばかりであり、ルイスが唯一理解できたのは、カマラが宗教上、あの露出が少しばかり多い衣装を着られない事だけだ。
「ガガピー! スミスぅ!」
「あれ着たら
「あぁ、凄く
自分に近付いて来るルルの可愛さが際立ち、ルイスは微笑んだ。
「ピーガー!」
「すっごいそのキャラに似てるけど、ガガピーとかピーガーとか言わないだけどな…」
「え、そうなのか…?」
ルルが話す意味不明な言葉を、カマラはその衣装のキャラは喋らないと言えば、ルイスは理解できず、首を傾げた。