ウォーヘッド・アンド・バスターキャノン-TS金髪オレ娘エースは美少女クラスメイト達と宇宙を駆け無双する- 作:ザンザザン!
バイクがカーブを曲がる瞬間、ミエリはイリシアに強くしがみつき、身体を傾けた。金髪ツインテのイケメン女子が駆るバイクにタンデムしている。追走するバイクを駆るのは試作小隊の電子戦担当リーゼだ。
彼女達に誘われ、ミエリはアロウヘッドによるモーターレースへの参加を決めた。
海沿いの道路を疾走しており、地上の景色としか思えないが、ここは巨大航宙艦《袰月》の居住区だ。
「ありがとなイリシア、爽快だったぜ。やっぱバイクっていいな」
イリシアのバイクから降り、ミエリは言った。実は二人乗り初体験なのだが、バイクを奔らせるイリシアと呼吸を合わせる一体感は実に快かった。
「それは良かった。私もミエリと一緒に乗れて楽しかったよ」
涼やかに微笑む金髪ツインテールの女子高生。レザージャケットの下はワイシャツにネクタイ、ボトムスは黒いホットパンツ。私服姿のイリシアだ。
豊満な双丘がワイシャツを押し上げ、存在を強く主張している。ホットパンツはぴっちりとお尻に張り付き、健康的な白肌を引き立てている。
「いずれオレも買ってみるかバイク。いや、でも」
「でも?」
イリシアのアイスブルーの瞳がミエリを見つめる。
「このちっこい身体じゃ乗っても様にならねえか」
身長154cmの身体に少し大きめなフライトジャケットを羽織ったミエリは自分自身を見た。
「わたしはそんなことは無いと思うけどな~」
リーゼが口を挟んだ。淫魔めいた雰囲気の黒髪JKは、バイクジャケットにジーンズでしっかり着込んでいた。
「こんなちっこくい可愛い娘が大きなバイクに乗ってたら素敵だよ。ギャップですぐにでもイタズラしたくなっちゃう――――こんな風にね」
「わわ、急に抱き締めるな! 胸で挟むな! むぅ! むぐぅぅぅぅ~~~!」
身長170cmオーバーの長身で、リーゼはミエリを抱き締め、他者を魅了して止まない双丘でがっちり捕えた。
「それそれ~リーゼお姉ちゃんのおっぱいで昇天しちゃえ♪」
(溺れるぅ~! おっぱいに溺れ死ぬぅ~~!!)
もがくミエリだが、息を吸い込むほどにリーゼの甘い香りを吸ってしまう。息苦しいのに天国のように心地よく、腰砕けになってしまう。
金髪のオレ娘の可愛さと弄り甲斐に、嗜虐的な笑顔を剥き出しにするリーゼ。
大親友兼相棒の悪い癖が出たことを察すると金髪JKはツインテールを靡かせ、動いた。
「嫌がっているだろう」
「ちょっとイリシア、酷いよぉ」
イリシアは魔法のように拘束からミエリを救出した。そのまま、お姫様抱っこする。
「助けてくれたのは本当ありがたいんだが、この恰好はその……めっちゃ恥ずかしい」
ミエリは生まれて初めてお姫様抱っこされた。イリシアの豊かな胸とミエリのボーイッシュな胸が接触している。
雷に打たれたような衝撃を感じているのは、イリシアと見つめ合っているせいだ。顔だ、やはり顔が良すぎるぞこの金髪ツインテ。
(やっぱイリシアの顔、反則だろ――――綺麗で、格好良くて頼れる)
美形揃いのJK達の中でも際立った美しさを誇る金髪ツインテの美貌。
金髪のオレ娘の胸が高鳴り、頬が赤くなる。また一歩、女の子の階段を上ってしまった気がしてならないミエリである。
当人もイケメン女子的な属性を備える金髪のオレ娘だが、イリシアは圧倒的に上、ある種の食物連鎖めいた構造が出来上がっている。
「すまない、つい癖でな」
イリシアは優しく下ろしてくれた。お姫様抱っこする癖ってなんだよ!と内心で突っ込んでしまう。
「ごめんねミエリ。ちょっとやり過ぎちゃった」
一方、頭を下げるリーゼである。
「仲直りに手繋ごうか。手が塞がってれば変なこともできないし、安心でしょ?」
まるで反省していないぞ、この女。ニコニコしながら近寄る黒髪の淫魔系JK。
しかし、ミエリは「嫌っ!」と大袈裟に拒み、イリシアの引き締まった腰に抱き着いて保護を求める。
「そっそんなぁ~」
金髪オレ娘の反応にリーゼはかなりのショックを受けた。
ヘッドフラッグ・レース――――
《袰月》の運営協会は競技人口の増加に力を入れており、ミエリが大会参加を申し出ると喜んで対応してくれた。
ミエリは幾つか提示されたレンタル機から乗機を選んでいた。高価なマシンであるアロウヘッドを貸し出すだけでなく、機体の修理から怪我や肉体的死の完全補償までも行うのは、銀河中でも《袰月》くらいのものだ。
今回、ミエリ達が参加するのは《袰月》の企業が主催するプロライセンスを必要としない大会だ。《袰月》内外から参加者を募っており、実力もプロレベルから素人まで幅広い。カオスと番狂わせが醍醐味のレースである。
割り当てられた格納庫に入れば、そこには機種の異なる二機のアロウヘッドが直立姿勢で待機していた。
「ハキタ・ワークス六式
ミエリは空中機動に特化した人型マシンを見上げ、その名を口にした。カラーリングはオレンジ色と白。この烈鷹は《袰月》の民間企業が開発したレーシング・アロウヘッドだ。戦闘用ではないため、バスターキャノンを装備していない。
空力性能を重視した機種で、大気圏内では抜群の運動性を発揮する。エンジン出力がやや不足気味なのがネックだが、その点は腕前でカバーするつもりだ。
機体と直接対面したのは今日が初めてだが、デルタセイバー・タイプFのテストに励む傍ら、オンライン上でセッティングのオーダーを出していた。シミュレータでのテストを重ねてもある。
「そっちは
提示されていたレンタルアロウヘッドの一覧にイリシア達が乗る機種もあった。《袰月》防衛群払下げの機体だ。加速性能の高さが特徴である。
今、ミエリの目の前にある機体は空力カウルが追加されるなど、レーシングマシンらしく仕立てる改修が施されている。このアロウヘッドはイリシアとリーゼが共同で所有する私物なのだ。
機体色は目が覚めるような蒼。複座仕様でリーゼがナビや機体の制御を担当する。
アロウヘッドを前にすると、自然と戦意が高まっていくのはアロウライダーの本能だろう。
「手加減は無用だぜ」
「言われなくとも。最初からそのつもりだ」
ミエリとイリシアは好敵手として視線を交わし合う。黒髪シニヨンの女子高生はというと、ミエリの分まで用意してきたレーシングスーツを荷物から取り出していた。
「じゃーん、これがレーシングスーツでーす。どう?」
ミエリはリーゼが広げて見せた、自分用のレーシングスーツを凝視する。カラーリングは白を基調に黒いラインで縁取る形だ。
「派手だな。それに滅茶苦茶食い込みそう」
感想を正直に述べる。これから身に着けるスーツが股間にかける圧力を想像してしまう。スーツの股間部分はハイレグ状にカットされており、露出度が非常に高い。大気圏内での仕様を想定したスーツだった。
「けど、涼しそうではあるな」
ハイレグカットされたコスチュームの動きやすさは競泳水着で確かに実感している。だが、この恰好で大勢の前に出るのを想像すると恥ずかしくなるミエリであった。
「実際涼しくて快適だよ。それにミエリやイリシアみたいなタイプの娘にはすっごく似合うんだ。ほらほら、早く着替えよ」
更衣室を指し示し、リーゼは急かした。
首から下の衣服を全部脱いで、スーツを着込む。ナノシェルスーツのように着用してからスイッチでフィットさせるのではなく、レオタードや競泳水着のように密着するスーツを柔肌に滑らせていく。
「んっ」
引っ張り上げた時、予想していた通りの感覚が金髪オレ娘の股間に襲い掛かった。鋭角な逆三角形が痺れるような刺激を与え、ミエリは思わず片目を瞑った。そして、予想していない後ろ側の涼しさに気付き、片手でお尻を覆った。
「殆ど丸見えじゃないか、これ」
ミエリは恥ずかしそうに呟く。軽量さと涼しさが売りのモデルであるため、布面積が少ない。股間の角度がとてつもない鋭角なだけではない。お尻部分が殆どカバーされていないのだ。
振り向いてイリシアとリーゼの様子を確かめると、着慣れているためか平然としていた。四肢を保護するロンググローブとサイハイブーツを身に着けて、装着を完了している。
鍛え上げた丸いお尻の間に指を差し入れ、イリシアはスーツの食い込みを直していた。リーゼはその隣で軽くストレッチ。妖艶な腰付きで肉厚なお尻を振っているのは、ミエリへの挑発だろう。慌てて二人から視線を逸らし、ミエリは着替えを終わらせた。
「うん、よく似合っているな」
「想像以上の格好良さだよミエリ!」
ハイレグなレーシングスーツを身に着けたミエリの勇姿は絶賛された。ちなみにイリシアのスーツは青と白、リーゼは黒と紫のカラーリングだ。ただでさえ長い脚なのに鋭角なVカットでさらに長く、美しく、艶やかに演出されている。
更衣室を出ると並んだイリシアとリーゼの後に続く。少し歩くだけで、股間とお尻にかかる圧力の強さで羞恥を煽られた。思わず内股になりそうだが、それを堪え、前にいる高身長JK達の足運びを真似て進む。
(ここで恥ずかしがっていたらイリシア達に勝てない! ファイトだオレ!)
イリシア達をはじめ、経験者が多数出場するが、レースに出るからには優勝を狙いたいミエリだった。金髪オレ娘は決心して二人を追い越した。
「先に行くぜ!」
足早に烈鷹に向かい、乗り込む。コクピットに滑り込み、お尻をシートに乗せる。
座面と生の臀部が直に触れるのは不思議な感じだった。
「やる気満々だな」
「わたし達も急ごう」
アロウライダーらしい闘志を覗かせる黒髪シニヨンの相棒に笑顔で応え、イリシアはアロウヘッドに急いだ。