ウォーヘッド・アンド・バスターキャノン-TS金髪オレ娘エースは美少女クラスメイト達と宇宙を駆け無双する-   作:ザンザザン!

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ランダムデイズ・トラブルデイズ
アサルトガールズ&シスターズⅠ


 

 世界艦《袰月》。防衛艦隊群教導学園、中等部。民を護る次代の防人を育む学び舎だ。

 中等部までは一般教育の比率が大きく、実戦参加は基本的に高等部から。

 例外を認められるのは初等部から飛び級した試作小隊長のアナスタシアのような、肉体的・精神的に成熟した生徒だ。

 

 放課後となった今は、部活に励む少女達の掛け声が元気よく響いている。

 

 金髪のオレ娘、ミエリ・ライオネルは中等部を訪れていた。

 高等部の制服にカーディガンを羽織った小柄な姿は、時折すれ違う中等部の女子生徒と大差ない身長。同伴している二人に10cm以上の差を付けられている。

 鋭い眼差しの凛々しい顔立ちだが、そのちっこさのために可愛いらしいという、元男性として不本意な印象を抱かれてしまいがちである。

 

 ミニスカートと黒のニーハイソックスの組み合わせが、白い肌の美脚が眩しく演出している。細身の体だが、太股は肉感的。丁寧な編み上げた綺麗な金髪とキュートなラインのお尻に並び、ミエリのチャームポイントだった。 

 

 

 ミエリの隣には銀髪赤眼の美少女がいる。虚来 灰音(ウツロギ ハイネ)

 長距離打撃戦隊のトップエースであり、かつて自動殺戮兵団(プラネット・マーダー)最強の個体タナトスの生体コアであった少女だ。

 冷徹に振る舞う戦闘少女だが、豊かな感性を持ち、ファーストフード愛好家である。

 

 不意に風が吹き付け、JKたちのミニスカートを揺らした。スカートを片手で抑えるミエリ、灰音は銀髪を風に吹かせるままにした。

 

「今日は風が強いな。秋の風は人肌が恋しくなる」

「ちょっ急にくっつくなよ。じゃれてるのを中等部の子に見られたら恥ずかしいだろ」

「絆の深さを周りに示すのは、恥ずかしいことでも変なことでもない」

 

 金髪オレ娘に近寄ってくる銀髪娘。とにかくミエリへの好き好きオーラが凄く、何かとスキンシップを図ってくる。

 昨夜など一緒にお風呂に入ったし、なすがままにされ、ミエリは髪も身体も銀髪赤眼の美少女にそれはもう丁寧に洗われてしまった。

 悔しいけど身長差があるから、攻められると弱い。

 

「仲がいいわね。良いことよ」

 

 二人を先導しているピンク色の髪の女王様が振り向いて言った。抱き締められ、頬擦りされている金髪のオレ娘を助ける気はなく、むしろ楽しそうに見物している。

 

 制服にハイヒールブーツを合わせたメティス。不良小隊――本当は直掩小隊という呼称なのだが、自他ともに認める不良JKどもがそう呼ばせている母艦直掩部隊のメンバーだ。

 

 女王様が再び歩き始めると、灰音はミエリを解放してくれた。この辺りの加減は良く分かっているのが銀髪娘である。

 

「覚えてろよ灰音」

「仕返しは望むところだぞ、ミエリ。パンツ穿かずに待ってる」

 

 ミエリの冗談に、無表情でとんでもないことを言ってのける銀髪娘。

 見つめられて思わず後退りそうになる金髪のオレ娘。

 

「お腹冷やすからパンツは穿け」

 

 というのが、なんとか言い返せたセリフ。赤面していた。スカートにすっかり慣れたが、"はいてない"なんて、他人のことでも考えるだけで恥ずかしいミエリである。

 

 なにかと性的な接触を心待ちにしているフシがある灰音であった。最近は試作小隊のセクハラ淫魔(リーゼ)に師事したようで、ミエリは危険を感じている。

 

 ちなみにミエリの目の前を歩いているメティスも一見穿いていないように見えるし、スカートが短すぎて、磨き抜かれた豊満なヒップの下側が露出している。

 

 ふと思い出す。階段を昇っていると、前にいるピンク髪の女王様のお尻の大部分が覗いた。

 まさか下に何も付けていないのかとぎょっとしたミエリだったが、股間を覆う細い布地や尻の谷間に割りこむ紐の黒がちらりと見えたので安堵した。メティスはGストリング、紐状のTバックを装着していたのである。

 

 Gストリングにしても、ハイヒールのブーツにしてもとにかく派手。それがメティスという女だった。

 しかし、派手派手しくサディスティックな振る舞いは気遣い上手な本性を隠すためのモノ、という気がしてならない。

 今だって、こうやって付き添いをしてくれている。

 本人に言うとピンク色の髪を弄びながら「勘違いよ」と否定されるが。

 

 

 さて、ミエリ達は体育館に続く渡り廊下を歩いているところである。同じくタナトスから救出された灰音の妹二人の様子を見に行く。ベルカとチェルシーは体操部に入り、熱心に練習に励んでいる。是非、来て欲しいと銀髪赤眼の姉妹に誘われていた。

 

 何故メティスに案内されているのかと言えば。ピンク髪の女王様は中等部時代に体操部で活躍しており、話を通してくれたのだ。ついでに自ら足を運んで、顔を出すことに。

 

 

「さあ、着いたわよ」

 

 メティスが扉を開けると、熱気と掛け声に出迎えられた。

 

 複数ある体育館のうち一つが、まるごと体操部の練習に使われていて、練習用のレオタードを身に着けた中等部の少女たちが、真剣な表情で肢体を躍動させている。

 

 部長に出迎えられ、メティスはお話中だ。金髪オレ娘が横目はその様子を窺ったが、クラスメイトと話すときよりも柔らかい態度で、やっぱり優しい娘なのだと感じる。

 

 体操部の生徒が着ているのは、肢体をぴったり縁取り、脚捌き良いカットが股座に施された白いレオタードで統一されている。

 

「ベルカとチェルシーは――おっやってるな」

 

 可憐な銀髪の姉妹が、真剣な眼差しで演技の練習に取り組んでいた。

 穏やかなお嬢様風でウェーブのかかった銀髪のベルカは平均台で逆立ちして前後に開脚する優美なポージング。

 ショートカットで少年風、それでいて淑女的な気品もあるチェルシーはアクロバティックな床演技に挑戦中だ。

 

 銀髪赤眼の姉妹は人形のような無表情で練習している。

 だが、ミエリ達に気付くと、二人はパッと明るい笑顔になり、練習を中断して駆けてきた。

 

 レオタード姿が目の前に並ぶ。

 

「灰姉様、来てくださったのですね。嬉しいです」

「ミエ姉とメティスさんまで!」

 

 胸に片手を置くベルカ、チェルシーは飛び跳ねそうな勢い。姉妹の個性で喜びを表現している。

 調律によって《袰月》の一般常識を学び、自我を急速に育んでいた。姉妹にとっては体験することの全てが新鮮で興味深い。

 灰音のことは当然姉という認識なのだが、ミエリも同時に姉扱いされて、懐かれていた。

 

「うむ、来た」

 

 そう言ってから、灰音は二人の妹をぎゅっと抱き寄せる。

 

「んっ汗の匂いがする」と呟くと、ベルカとチェルシーは頬を朱色に染めた。

 

「ごめんなさい姉様」

 

「二人が頑張っている証拠だ。いい匂いだぞ」

 

 謝る妹たちをベルカとチェルシーをもっと強く抱きしめる灰音。

 以前、ミエリは灰音に抱き締められ、慰められたのを思い出した。とても優しく包容力のある抱き方だった。

 灰音の腕のなかで、銀髪の双子は幸せそうだ。

 

「灰姉様」と切なそうに呟く銀髪の双子のレオタードに覆われたお尻がきゅぅっとシンクロするように引き締まる。姉妹だけあって、息がぴったりのようだ。

 

「来て良かったわ。我が戦隊のエースの意外な一面が見れたんだもの」

 

 豊かなバストを下から持ち上げるように腕を組み、メティスは尊大な立ち姿。そんな彼女を見上げてるミエリ。メティスの身長は170cmを超えており、対する金髪オレ娘は150cm前半で、見上げる形になってしまう。

 

「なんか注目されてないか?」

 

「私が来たのだから当然よ。それに貴女たちだって有名人なわけだし」

 

 周りはにわかに騒がしくなっており、ミエリ達はレオタードの女子中学生たちに取り囲まれ、挨拶されたり握手を求められた。最強のアロウヘッド、ファイアイーターを駆る長距離打撃戦隊のエースとなれば、超有名人なわけで、こうなるのは必然だったのかもしれない。

 

 それからしばらくして、部長の号令で練習は再開された。

 

「見ていてくださいねお姉様たち」

 

「ボクが頑張っているところ見守っていて!」

 

 銀髪赤眼の双子もレオタード姿での体操に戻る。十分ほどミエリは体操部の練習を眺めていたのだが。

 

「そろそろミエリにも意外な一面を見せてもらおうかしら」

 

 白レオタードに着替えたピンク髪の女王様がやってきた。ミエリはメティスがトイレに行ったのかと思っていたが、更衣室で着替えていたようだ。

 

 伸縮性に優れたサイズフリーのレオタードなので、長身で胸もお尻もでっかいJKでも余裕で着られる。

 

 もっとも下腹部に余裕はない。ハイレグカットが凄まじい鋭角で女王様のVラインを締め付けており、危険な色気を放っている。股間に痛みを感じる食い込み加減のはず。想像してミエリは息を呑んだ。

 

 しかし、自信に溢れる笑みでメティスはレオタードを着こなしている。

 背後には従者のような無無表情で女子部員が控え、ミエリと灰音の分のレオタードを広げていた。中等部の娘も楽しんでいるようだ。

 

「本当に着なきゃダメか?」

 

「ハレとククリスにお土産の一つでも必要でしょう?」

 

「うむ。メティスの言うことは正しい」

 

 二対一では勝てない。観念して更衣室に向かい、レオタードを身に着けて戻ってきた。

 

 基本的な動きを軽く練習してから、ミエリと灰音は演技に取り組んだ。

 

「もう少し脚を広げてください灰音様。そう頑張って、辛いでしょうけど表情は格好よくキープして」

「体の柔らかさには自信があったんだが、これは辛いな」

 

「ミエ姉、視線がブレてるよ! 視線も演技の一部だから意識して!」

「おっおう。中々、難しいな体操は」

 

 練習はベルカとチェルシーの傍で行い、双子の華麗な動きを手本にしながら演技する。関節の柔軟さをアピールするために脚を広げたり、宙返りをしたり、無心になって体操するのは楽しい。

 

(これ、ハマるかも)

 

 飛び跳ね、声援を浴びるミエリは晴れやかな笑顔であった。

 

 すっかり汗だくになり、その姿のまま、メティスと双子を交えて記念撮影までした。それが、突撃小隊の仲間へのお土産だった。

 

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