ウォーヘッド・アンド・バスターキャノン-TS金髪オレ娘エースは美少女クラスメイト達と宇宙を駆け無双する-   作:ザンザザン!

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トラベル・クルージングⅠ

 

 突撃小隊と妖精小隊のお泊り会からしばらくが経った頃。

 

 ここは世界艦《袰月》の軍用ドック。

 全長1km超の特務巡洋艦フェンリルは長距離打撃戦隊の女子高生達を乗せ、出航しようとしていた。

 

 今回は装備試験と外交の任務。それに合わせた人員が追加で乗艦することになっている。

 

 所属は違っても同じ防衛艦隊群の仲間だ。以前、白頭鷲主義連合(イーグル・ステイツ)のマスコミを迎えたときに比べれば全然気楽だった。

 

 

「防衛艦隊群の一員として全身全霊で励んで参ります」

 

「灰姉やミエ姉に少しでも追いつけるように頑張ります!」

 

 乗艦直前。勢揃いした長距離打撃戦隊のJKの前で、緊張しながら意気込みを述べるベルカとチェルシーの姿があった。

 

 銀髪双子が身に纏うのは厚さ0.01mmの超極薄ぴっちり戦闘装備、ナノシェルスーツ。

 

 姉であるクールな戦闘少女、灰音と同じ黒紫色のナノスキンと黒い装甲のナノシェルスーツは強力過ぎる異能の反動から肉体を保護する特注品である。

 

 中等部に属するベルカとチェルシーだが、次元兵装搭載型アロウヘッドのテストライダーに指名されている。

 

 搭乗機として割り当てられた機体は双子の持つ異能を最大限発揮できるよう専用にカスマタイズされたもの。

 

 背筋をぴんと伸ばした姿勢で挨拶する下級生を、長距離打撃戦隊の女子高生一同は暖かく見守った。

 

「うむ、良い心意気だ」

 

「フェンリルの艦長としてお二人を歓迎します。困ったことがあったら何でも相談してくださいね」

 

 金髪のお子様先生ゼラとクラス委員長兼艦長のゼフィリスがクラスを代表して応じる。

 

 成人しているが、お子様と形容される可愛らしい容姿と背丈のゼラは握り拳の両手を腰に当てて胸を張っている。

 

 その隣で微笑むゼフィリスは成熟した長身の肉体と妖艶な美貌の持ち主。

 

 青いスキンの薄さを四肢や股間の黒い装甲が引き立てるナノシェルスーツを纏った佇まいは気品がある。ゼフィリスのほうが先生みたいだ。

 

 

 銀髪赤眼のエースにして、双子の姉である灰音がおもむろに進み出る。ヒール状のナノシェルブーツを響かせて、ベルカとチェルシーの元に歩む。

 

「ほら、チビ助も行ってやれよ」

「おっおう」

 

 灰髪の凶狼風JK、ラヴィに背中を押されるミエリ。極限まで鍛えられ、引き締められた筋肉美を誇る不良姉御の手は優しくも力強い。

 

 促された金髪オレ娘は足早に歩き、灰音と肩を並べる。

 

 灰音がベルカの手を取り、ミエリはチェルシーの手を取った。ナノシェルスーツのプロテクターに遮られ、体温は感じられないが、二人とも嬉しそうに握り返す。

 

「案内する」

 

 双子と手を繋いで歩き出す灰音とミエリ。JK達が一斉に拍手で銀髪の双子を迎える。

 殲滅小隊の小隊長である紅髪の残忍シルフ、エイリも後ろのほうでしっかり歓迎の拍手をしていた。

 

 ベルカとチェルシーを囲むようにして、長距離打撃戦隊の美少女たちはフェンリルに乗り込んだ。

 

 

 ミエリは数人のクラスメイトと連れ立って、ゼフィリスの後に続いていた。

 赤髪の上品なクラス委員長の後ろ姿は背中からお尻まで優美なラインを描いており、脚も長い。

 

 きゅっと引き締まった豊満なヒップは誇りと気品に満ちており、瑞々しく情熱的に揺れていた。思わず背筋を正したくなる律動的な歩み方である。

 

「さあ、着きましたよ」

 

 ゼフィリスが振り向き、銀髪双子の双子に言った。ベルカとチェルシーはブリッジクルーではなく、見学である。

 

 大股で歩き、ミエリはシートにキュートなお尻に下ろした。

 

 可愛らしい丸みの金髪オレ娘のお尻だが、鍛錬期間の不足は補う猛烈なトレーニングで鍛えられた筋肉が描く曲線である。

 そんなミエリは艦内管制を担当する。

 

「火器管制システム、正常に起動しました。兵装を展開し、動作確認に移ります」

 

 火器管制シートに座るのは試作小隊長の令嬢、十二歳で長距離打撃戦隊に飛び級してきたアナスタシアだ。

 豪奢な縦ロールの幼い令嬢はピアノを弾くかのようにコンソールをタッチしている。

 

 ナノシェルが張り付いただけの未成熟な肢体は儚げだが、腹筋が綺麗に割れているのが流石《袰月》の戦乙女である。

 

「インターフェースはアロウヘッドと共通しているのですね」

 

 ベルカはアナスタシアの隣に立ち、その所作を敬意に満ちた眼差しで観察している。艦橋の保安要員という立場でメイドのノエッタも付き従っていた。

 

 アナスタシアに仕える彼女はぴっちりしたナノシェルスーツ姿でホワイトブリムを装着している。

 

(お嬢様もベルカ様もお美しい……)

 

 ノエッタは感情を殺した無表情で立っているが、アナスタシアとベルカが仲睦まじく会話する姿に感極まり、瞳を潤ませている。

 

 素早い身のこなしで航法シートに向かうのは薄金髪の褐色JK。殲滅小隊の不思議系レギだ。腰掛けるかと思いきや立ち止まる。

 

 シートの後ろで伸脚して、綺麗な形のお尻が床につくスレスレまで脚を伸ばす。これを左右交互に行う。

 

 こうして軽くストレッチしてから「今日、良い波、来ている」と謎めいた一言をゼフィリスに向けて呟いてシートに座るレギであった。

 

 中央にある艦長席の前方に操舵席がある。以前はミエリが使ったその席はバイクシート型になっている。

 

 颯爽とした歩みが金髪のロングツインテールを靡かせる、涼やかな美貌のJKがそこに跨った。

 

 試作小隊のイケメス、イリシアがフェンリルを操る。

 

 普段からバイクを乗り回しているだけあって様になっている。お尻を突き出すように跨る姿が格好よく見える。

 

「頼りにさせてもらいます、イリシア」

「全力で応えよう」

 

 肩越しに振り向き、イシリアはクールに言った。

 向き直ると操縦桿を握り、イリシアは前傾姿勢になる。ゼフィリスの期待に応えるかのように、金髪ツインテールのイケ雌JKのお尻が緊張した。

 

 艦長席のアームレストに寄りかかり、チェルシーはゼフィリスを見上げる。

 

「ゼフィリスはこんなにおっきい船を一人で動かしてるの?」

「ええ。手透きの時は皆に手伝ってもらっているけど、フェンリルのオペレーションは艦長一人で行うのが原則よ」

「凄いや!」

 

 次元兵装艦という兵器は各勢力の主力や決戦兵器として広く使われてる。

 

 

 しかし、異能者を媒介に膨大な高次元エネルギーを引き出し、比較的小型かつ決戦兵器級の次元兵装艦に匹敵する能力を発揮できるフェンリルは唯一の存在だ。

 その性能ゆえに適合者は限られる。その一人がゼフィリスだった。

 

 

 出航前に《袰月》の管制AIである袰月コノハから挨拶があった。クラシカルなメイド服に脇腹まで露出するサイドスリットを入れた正装。

 

 下着を穿いていないように見える腰や肉感的な白い脚を露わにした扇情的な服装に見えるが、護り導く《袰月》の民に偽りない忠誠を示す意志と覚悟を現す装束である。

 

コノハは挨拶の結びに

 

「カイネのことはよろしくお願いします。バカンス気分でいるので」

 

 と頼んだ。連合の領域を訪れる外交任務であり、連合に敬意を示すべく《袰月》の代表として管制AIの分体が赴く。

 

「ヘマはせぬ、安心せい」

 

 ドアがスライドして入室してきた桜色の髪に金色の瞳の美女が、古風な口調でコノハに応える。

 コノハと同じデザインのメイド服で肉感的な太股を露出させている。この美女が袰月カイネである。

 

 鷹揚たる態度とメイド服を押し上げる双丘の巨大さが、高い背丈をより大きく見せていた。

 

「おう、すまんな。用を足していたら遅くなってしまったわ」

 

 桜色髪の古風口調美女メイドは有機体ベースの実体に宿っている。

 下腹部を撫でる明け透けなジェスチャーをするが、下品さは欠片もなく、むしろ悠然とした態度が魅力的だ。

 

 管制AIの有機体は人間と同じ生理機能を備えており、人工知性にとっては非効率的な行為を楽しんでいる。

 

 

 管制AI中最大サイズの豊かなバストを誇示するように腕を組み、カイネは空間投影されたコノハと見つめ合う。

 管制AI同士の無言の時間は一瞬だった。

 

「それでは、失礼いたします」

 

 恭しく一礼してからコノハは通信を終える。

 

「やれやれ。コノハは心配性じゃのう」

 

 呟いてからカイネは並んで立っていたベルカとチェルシーの元に近寄り、

 

「おー愛い愛い。ベルカもチェルシーも良い子じゃ」

 

 白い手で優しく撫でた。超然として冷たい印象の白い肌だが、人間が快く感じる体温に調整されている。

 

「カイネ様……」

「落ち着く……」

 

 銀髪の双子はカイネの感触やメイド服の肌触りの心地よさを顔を埋めるようにして堪能する。

 微笑ましい少女達の姿にブリッジの空気が和らぐ。

 

「さて、と」

 

 双子の様子を見守ってから、ミエリはディスプレイに目を奔らせ、搭乗予定の乗員を示す表示がすべて緑になったのを確かめる。

 

 連合から派遣された技術者、科学者を含めて乗艦している。

 

 乗員名簿にノイミ・ローレンの名前を認め、ミエリは嬉しくなった。

 

「全乗員搭乗完了、船体の異常なし」

 

 金髪オレ娘の報告に艦長兼クラス委員長が頷く。

 

「フェンリル、抜錨します!」

 

 リラックスしながらも赤髪ツインテールの美少女艦長は凛々しい声で宣言した。

 

 白亜の艦体がゆっくりとドックから宇宙空間に前進する。

 

 下部に全長以上に長大なレールキャノンを装備したフェンリルは武骨ながら鋭いフォルムで、艦艇というより宇宙戦闘機に見えた。

 

 公宙域でベルカとチェルシーの機体をテストしてから白頭鷲主義連合がテラフォーミングを完了した惑星に出向き、記念式典に参加する、というのが大まかな任務となる。

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