聖焔の軌跡 〜Miracle Lucas〜   作:ムササ

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なんか最近方向性ずれてるとリア友に言われたムササでございます。
リア友よ今度も少しずれてるぞ。


#94 ラッキー?

 

『さあ、注目の一戦!新旧アマリリスの隊長とそれを支えた副隊長同士の戦いです!さあ今此処に開戦!』

 

その言葉を合図に四人が一斉に動き出した。

アキトとリラ、ジントとミサトという二つの戦いに分かれ、かつて最強と言われたアルビレオの第一部隊の主力に相応しく、激戦が繰り広げられる。

 

『アトミックゲイザー!』

『スプラッシュハリケーン!』

 

アキトがリラに向かい、熱線を撃ち出す。

それをリラは紙一重で躱すと、水を纏った竜巻を作り出す。

それは互いに本気であり、手加減の欠片もない。

それは互いに対する信頼の証でもあった。

 

『ブラストインパクト!』

『メテオブラスト!』

 

リラの撃ち出した隕石をアキトが砕く。

いきなりの全力に会場は大いに湧いた。

一方ジントとミサトは熱中しすぎの二人に対し、冷静に戦っていた。

 

『グラビトンツイスト!』

 

ジントが重力で凄まじい旋風を巻き起こす。

 

『あら、手加減なんていらないのよ?』

『そりゃどうも!』

 

ミサトはそれを空中に飛ぶことで回避、空気中の水分を凝結させ、氷の槍として降り注がせる。

 

『甘い!』

 

ジントはそれを全て重力を無にすることで空中に止め、それを逆にミサトに向けて投げつける。

 

『氷は凍らせられないよな!』

『そうね、だけど!』

 

ミサトはそれらを全てシルガで防ぐ、そしてそのままの状態でジントの足元を凍りつかせる。

 

『ありゃ、こりゃやべえな』

『まだまだ、行くわよ!』

 

ミサトは自分の両手を氷で纏い、氷の刃を作り出す。

ジントはそれを重力刀で迎え撃つ。

二つの刃が重なり合い、甲高い音がなる。

 

『残念、これで終わりだ』

 

ジントがニヤリと笑う。

 

『何を…』

『覚えてるか?ミサト。俺の魔法はどんな物でも重力を加えられる』

『……!!しまった!!』

『もう遅い!グラビトンショック!』

『フリーズワールド!』

 

ジントは二人の上の大気を重力によって落としたのだ。

二人の頭上から圧縮された大気がドンドン加速しながら落下してくる。

ミサトはシルガとフリーズワールドを重ねがけしながら必死に耐える。

 

『なんちゃって、読んでるわよそんな事。何年貴方と一緒に戦ってると思ってるの?』

 

ミサトは頭上の大気に横から氷の刃を突っ込ませ、大気を分散させる。

二人はその衝撃波に巻き込まれ、両方共吹き飛ばされる。

だが、その被害を最も受けたのは二人に背を向けていた隣で戦っているアキトである。

そう、別にアキトとはジントは何年間も一緒に戦っている訳ではない。

 

『アキト危ない!』

 

咄嗟の事でつい、リラが声をあげる。

 

『え?』

 

だが、時既に遅し、アキトは無情にも衝撃波に巻き込まれた。

アキトは衝撃で空中へと投げ出され、そのままリラの方へと吹き飛ばされた。

ずこっ!

そのまま、リラと揉みくちゃになりながら転がった。

 

『きゃ!』

『うわっ!』

『おおーっと!ここで決着かー⁉︎』

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

『おおーっと!ここで決着かー⁉︎』

 

痛てて、酷い目にあった。

全くジントさんとミサトさん、もう少し位周りへの配慮もしてくれよ。

 

『おっと、どうやらまだ全員意識があるようです!』

 

おお、まだ平気なのか、じゃあ俺も早く立たないとな。

ふにっ。

ん?なんか手の下にあるな。ああ、今手を付いてるのか。

 

『あっ……………』

 

ん?なんだ急に静かになったぞ。

 

『ジントさん、無事ですか!』

『ああ………』

 

なんだ、なんかジントさんがこっちを見てくれないぞ?

あれ?なんかミサトさんが笑ってる。なんだ?

まあ、いいや。早く立たないと。そう言えばリラは?

 

『あれ?リラー?』

 

あれ?ドンドン空気が凍てついてくな。ミサトさんフリーズワールド使ってないのになんでだ?

 

『ここ……』

 

俺の真下から声がする。

ん?真下?

そう思って俺は初めて下を向く。

そこにはリラが押し倒される様にして倒れていた。

ふにっ、ふにふにっ。

ふにっ?

ああ、もうなんだ!何が手に当たってるんだ?

 

俺は手の方に目線を向ける。

そして見なければ良かったと後悔する事となる。

そこにはリラの柔らかな膨らみを俺が右手で鷲掴みにしている光景が広がっていた。

決して大きいとは言えないが、小さくもなく、丁度いい……じゃ無くって!

 

『あのー………リラさん?』

 

俺は恐る恐るリラから離れる。

リラはもう半分涙目である。

 

『あ、アキトの…………馬鹿っ!!!!』

『へぶっ!』

 

容赦のない黄金の右ストレートが俺の顔面にクリーンヒットする。

 

『馬鹿!馬鹿!馬鹿っ!!!』

『へぶっ!へぶっ!へぶっ!』

『最初はアキトの部屋が良かったのに……』

 

ん?なんだ急に寒く小声になって聞こえなかったぞ?

 

『馬鹿っ!!!!!!』

 

えっ、ちょっ、リラさん。それコンクリート……

リラは壊れた会場のコンクリート片を手に持っていた。

そこで俺の意識は途切れた。

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

『そこまで!勝者はリラ、ミサトチーム!』

 

アキトが意識不明になった為リラ達の勝ちである。

 

『…………』

『…………』

『アキト?アキト⁉︎』

 

どうやら正気に戻ったらしくアキトの名前を呼びながら必死に揺らす。

 

『まあ、その……なんだ。決勝進出おめでとう』

『あっ!そっ、そうねありがとう』

 

なんか釈然としないまま、ジントはそう告げる。

 

『じゃあ、私が優勝したら貴方に手伝ってもらうから。よろしくね』

 

そう言ってミサトは半ば錯乱状態のリラを連れて戻っていった。

 

『はぁー。負けちまったか、しゃーないちょっと頑張ってみますか』

 

そう言うジントの顔が少し嬉しそうだったのは誰にも見えなかった。

 

 

 

 

 




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