ちっちゃい魔女の相談所 ~地球生まれの魔女、両親に冷たくされたのでお姉ちゃんと家出します。異世界からちっちゃい魔女をたくさん呼んでのんびり遊びたい~   作:龍翠

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閑話 リコリスのわくわく観光

 

「な、な、な……。なんですか、ここ……!」

「遊園地」

 

 クロとリコリスちゃんを連れて、私は遊園地に来ていた。

 いや、ね。リコリスちゃんはずっと魔族との戦争に参加していたらしいから、それも終わったことだし、全力で遊んでほしいと思ったんだよね。そうして選んだのが、ここ、遊園地だ。

 ちなみにミリアちゃんやドラコちゃん、エリーゼちゃんも来てるけど、その三人はリオちゃんが引率してくれてる。魔法でリオちゃんの姿は大人に見えるようになっているらしいから、止められることはないと思う。

 私はクロと一緒にリコリスちゃんを歓迎する役目だね。もっとも、クロも遊園地は初めてだから、クロにも楽しんでほしいと思う。

 

「リコリス。のる。のる。どれ?」

「そうですね……。クロちゃんは、どれが……?」

「これ。かんらんしゃ」

「いいですね……。わたしは、その……。この、くるくる回る乗り物、とか……?」

 

 メリーゴーランド、だね。意外なチョイスだ。もちろん両方とも行こう。

 まずは、観覧車。ただただゆっくりと高い場所まで上るもの。ただそれだけなのに、何故か特別に感じるよね。

 

「たかい。すごい。たかい」

「わあ……。本当にすごい街、です……。広い……」

「まあ、そっちの世界と比べたらね」

 

 日本は小さい国とかいろいろ言われてるけど、他の世界の国と比べるとかなり広い方だと思う。いや、国土で考えると日本も小さくないらしいし、異世界の国もかなり広いらしいけどね。

 人が住んでる街の広さで言えば、あっちよりずっと広いんじゃないかな。

 次に乗ったのは、メリーゴーランド。馬とか馬車の乗り物に乗って、ぐるぐる回るだけ。

 

「おー……」

「わあ……ふわふわしてる……」

 

 魔法と比べると微妙と思うんだけど、二人にとってはそうでもなかったみたい。何もしてないのに自動で動く、というのは新鮮みたいだね。

 

「次はどれに行く?」

「ん……。じぇっとこーすたー」

「この、車? というものに……」

 

 リコリスちゃんが言ってるのはゴーカートかな。子供用の車みたいなもので、そんなにスピードも出ないからきっと楽しいと思う。

 とりあえず、まずはジェットコースターに行こうか。いや、待って……。クロたちの背丈で乗れるのかな……?

 結果的に言えば、ぎりぎりセーフ。無事に乗ることができた。

 

「すごい。とてもすごい。ぐわーって」

「あんなの初めてです……!」

 

 ジェットコースターはとても楽しんでくれたみたい。二人とも、最前列ですごく叫んでいたから。いや、クロは叫んでなかったか。興奮はしてたみたいだったけど。

 その次は、ゴーカート。子供用の小さい車で、小さいコースをぐるっと一周するだけ。ヘルメットもあるしそんなにスピードは出ないから見た目ほど危険じゃない、らしい。

 

「クロちゃん……勝負、です……!」

「ん……!」

 

 二人はレースで勝負するみたいだね。どっちが勝つか楽しみだ。

 ちなみに四人ずつだから、あと二人、他の子も乗るみたい。そっちは当然一般人だから、魔法は禁止だ。まあ、事前に伝えてあるからか、遊園地に来てから一度も魔法は使ってないけど。

 そして二人の勝負結果は、同着。白熱した戦いだったよ……。最下位争いだったけど。いつかのレースゲームといい、こういうのは魔女は苦手なのかな。

 まあ、でも。

 

「楽しかった……です……!」

「くるま、たのしい」

 

 楽しんでくれたみたいだから良し、かな?

 次は、お昼ご飯。いったん集合だ。

 

「ドラコちゃん、なにそれ……?」

「うはは! いいじゃろ!」

 

 キャラクターのかぶり物をみんなしてる。リオちゃんもだ。お土産屋さんで買ったらしくて、買い物がメインだったらしい。乗り物も乗ったらしいけど、買い物で盛り上がった、だって。

 

「おねえちゃん……」

「うん。お昼ご飯の後に行こっか」

 

 お土産屋さんは最後でいいと思ったけど、これを見るとクロもリコリスちゃんも興味を持ったみたいだし、お昼ご飯の後は必ず行こう。

 お昼ご飯は、ちょっと割高のメニュー。まあ遊園地だしね。

 そうして、お土産屋さん。二人は早速かぶり物を見てる。この遊園地のマスコットのかぶり物で、結構かわいい。犬耳だよ犬耳。

 

「わんこ!」

「かわいいです……!」

 

 うんうん。こういうところは、二人とも年相応って感じだ。見ていてとても和む。

 二人そろってかぶり物をしてお店を出ると、出くわしたのはそのマスコット。もちろん着ぐるみだけど。

 二人は目を丸くして驚いていたけど、他の子供と同じように抱きついていた。

 

「ふわふわ!」

「ふわふわです!」

「おもちかえりしたい……!」

「それはだめだと思います!」

 

 さすがにね。大きいぬいぐるみなら買ってもいいけど、お持ち帰りはその、中の人が困るからね。

 マスコットさんは二人を撫でて、こっちに目を向けてくる。写真だね、分かるとも。

 ぱしゃりとスマホで写真を撮って、マスコットさんと一緒に確認。うん、かわいく撮れた。

 

「ありがとうございます」

 

 お礼を言うと、マスコットさんはサムズアップして去って行った。かっこいい。

 

「さて、次はどこに行こっか」

「これ。これ」

「わたしは……これに乗りたい、です……!」

 

 二人ともたくさん楽しんでくれてるみたいで、連れてきて良かったよ。本当に。

 

 

 

 そうして、たくさん楽しんでお家に帰ってきて。

 小さい魔女ちゃんたちはみんな遊び疲れたのか、大広間で眠ってしまった。寒くないように体を寄せ合って眠ってる。とてもかわいい。

 

「ん……。小夜。おつかれ」

「リオちゃんも。ごめんね、引率頼んじゃって」

「んーん。昔を思い出して、楽しかった」

 

 相変わらず不思議な子だけど……。でもみんな楽しんでくれたのなら、良し、だね。

 




壁|w・)書きだめがなくなりました。
次回から不定期更新になります……が、満足したのでもうすぐ完結予定、です……!
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