オーバーロードが好きなので衝動的に
書いてみました。
好きであってガチ勢ではないので、
原作からかけ離れすぎる設定やおかしな点があれば、報告してくれると嬉しいです。
Side:オリ主
男は走っていた
今日はユグドラシルのサービス終了日である。
男―花田湊は、自分の運のなさに舌打ちをしたい気分を必死に抑えながらやっと見えてきた自分の住んでいるアパートに駆け込む。時間を見てみると軽く11時は超えていた。
そもそもこうやって急いで帰らなくてはならくなった理由は、あのクソ上司のせいだ。
ちょうど、サービス終了の日は、幸運にも取れた有給を使って一日中、インして我らがギルド長モモンガさんや、もしかしたら最終日ということで来てくれるかもしれないかつての39人の仲間たちと一緒に思い出を語り尽くしたいと思っていたのだ。
それをあのクソ上司ときたら、朝一番に突然呼び出しやがって、やれ人手が足りないだ、なんだ言ってきた。
いや、今はそんなことどうでもいい。
とにかく急いでゲームを起動した。
Side:モモンガ
モモンガは、既にログアウトしてしまったヘロヘロが言っていた言葉を思い出し湧き上がった怒りとともに振り上げた拳を机に叩きつけ、ドン!!と大きな音を立てながら「…ふざけんなよ!!」と言った。
モモンガとて、リアルとこちらの両立が難しいことぐらいわかっているのだ。
だが、モモンガは、仲間たちがいつ帰ってきてもいいように 残ってくれた仲間と共に日々、資金調達をしてナザリックを維持してきていたのだ。
それなのに…
と、そこまで考えて仕方の無いことなのかもしれないと一旦、感情を制御しようと息を吐いた。
しかし、落ち着き始めた頃、ふと一緒に資金調達に勤しんだ仲間が今日はまだログインしていないことに不安感を覚えた。
(彼は来ないのだろうか)とモモンガが不安を募らせていると
突然、円卓の向かい側にゲームでしか見ないような修道服に身を包んだドラゴンの翼を背中に生やした女性アバターのプレイヤーが現れた。
モモンガは彼を知っている。彼はフレアと呼ばれている異形種プレイヤーだ。彼との出会いは、まだアインズ・ウール・ゴウンができる前のナインズ・オウン・ゴール時代に出会ったプレイヤーであり、リアルの性別は男だが、女性のアバターを選択している(所謂ネカマと言うやつだと親友であるペロロンチーノから聞いたことがある)
「ふ、フレアさん!!」とモモンガは先程まで、来ないかもと疑ってしまっていた人が急に現れ、少し挙動不審になっていた。
「? 遅れてしまいすみません。少し、急ぎの仕事が入ってしまって」と慌てたモモンガを、少し疑問に思いつつも、今日一日はここに居ようと思っていたのに、遅れてしまったことを詫びた。
「! い、いえ 来てくれたことを、感謝こそすれ、怒るわけないじゃないですか!」とモモンガは慌てて言った。
その相手を思いやる優しげな声を聞き、ホッと息をつきながら、花田湊ことフレアは女声を意識しながら「もしかして私が最後ですか?」ともしかしたらみんな来ているのかもという一縷の望みをかけてモモンガに聞いた。
「…いえ、さっきまでヘロヘロさんがいたのですが…」とモモンガが言えば
「ヘロヘロさんが?! 入れ違いだったのかー(>_<)
出来れば挨拶したかったのになー」とフレアが残念そうに言った。
そのあとも他愛ない会話を二人でしていると、
サービス終了まで、あと十分ほどになってしまったことに気づいたモモンガはフレアに
「もし良ければ、最後は玉座の間で迎えませんか?」と言うと、名案だとばかりに
「そうしましょうか!! あと、せっかくなんでスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンも持っていきましょうよ!!」とフレアは、テンション高めに言ってきた。
「ふふ、そうですね。せっかく皆で作ったのに最後まで使われないなんて……可哀想ですもんね。」
そう言ってかつての仲間たちを思い出しながら、自分たちの最高傑作であるスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを手に取った。
玉座の間に着くまでにプレアデスやセバスたちを連れていき「えっと、『 待機』だったよな」とモモンガは、ぼんやりと思い出したコマンドを言うとセバスたちは、立ち止まり横で待機し始めた。
そして、モモンガとフレアは玉座の近くにいるアルベドに目をやると、アルベドの持っているものが、真なる無《ギンヌンガガプ》であることに気づいた。ワールドアイテムはこのゲームにたった200個しかないもので、アインズ・ウール・ゴウンですら11個しかなく、使うためにはギルメンたちの許可が必要なものである。
そのため、モモンガは、アルベドにこのワールドアイテムを渡したであろうタブラ・スマラグディナに軽い憤りを感じた。
しかし、フレアは「まぁ、最終日ぐらいいいじゃないですか?」と朗らかに笑っていた。
(……まぁフレアさんがいいって言うならそこまで気にする必要はないか)、とモモンガは心の中で怒りをしずめながら、そういえばとアルベドのフレーバーテキストを開いた。
そして、そこに書かれた内容を見ようとして、「うわぁ!! 」と驚いた。そこにはテキストの限界ギリギリまで埋められている文字列を見てあまりの文字数に頭が痛くなりそうになった。
そして、一緒にテキストを見ていたフレアは、「そういえば、タブラさんって設定魔でしたね」
と言いながらドンドンとテキストの下の方にスワイプしていった。
まるまる2分ほどかけて、一番下まで到達できたモモンガとフレアは最後に書かれていた内容に驚いた。
「「ちなみにビッチである?!」」
「…ッ! これはちょっと(´・ω・`;)」とモモンガ
「うーん 流石に可哀想な気が……」とフレア
二人してテキストを前に唸っていた。
「…あ 、この部分『 モモンガを愛してる』にしたら?」と名案とばかりにはしゃぐフレアと
「さ、流石に恥ずかしいので『 ギルメンを愛してる』にしましょうよ」とモモンガ
そう、モモンガはチキったのだ。
(ち、チキってなんかないし、ただ自分だけに向けられてよい感情でないだけだからギルメンと書いたんだし)と何処に向けて言ったのか分からない言い訳をモモンガは心の中でしたのだった。
そんなこんなしているうちに、終わりの刻は刻一刻と迫っていた。
突然、今まで女声で話していたフレアどこにでもいるような青年の声でこちらをまっすぐ見ながら、
「ギルド長、今までありがとうごさいました。あなたのおかげで毎日がとても楽しかった。俺の人生に彩りを与えてくれた。今日まで本当にお疲れさまでした。」とモモンガを労わるように、また、本心から告げているのだと言わんばかりの声色で感謝を告げられ、モモンガ自身に自覚はなかったが、リアルの身体では自然と涙がこぼれていた。
「……っ!! こちらこそ今日まで一緒につきあっていただきありがとうございました!!」とモモンガの本心を告げた。
そしてフレアは湿っぽくなった雰囲気を払拭するかのように、
「そうだ! この前、ユグドラシルのような感じのゲームを何個か見つけたんで、もし良かったら一緒に始めませんか?」とモモンガに言った。
モモンガも、もっとフレアと遊びたいと思っていたため快諾した。
そしてフレアは、残り二分を切ったため
「モモンガさん、最後はやっぱりあれでしめましょうよ!」と言った。
それを聞いてモモンガは
「ふふ、そうしましょうか。
フレアよ、よく今まで私と、このナザリック地下大墳墓の守護に務めたな。この先も私の隣にいてくれるな?」と言いながらノリに乗った魔王のロールプレイをした。
フレアは「あぁ、勿論だとも、この先もずっと一緒であることを誓おう」とこちらも負けず劣らぬ様子でロールプレイを披露した。
23時59分01秒
「ふふ、それでこそ我が友だ」
「さて終わりの刻も近い。
しかし、たとえこの世界が崩壊しようとも、ナザリックは不滅だ!!」
23時59分50秒
「アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ!!」
「「「「アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ!!」」」」
0時00分01秒
そうして世界は移り変わる……