死の王と脳筋聖女   作:モモンガ様を見守り隊

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ゼーハーゼーハー、な、何とか書いてやったぜ!
ということで第2話どうぞ!!


変容する精神と身体

 

 

Side:モモンガ

 

終わったんだと思っていた、モモンガは12時を過ぎたにも関わらず、いつまでも変わらない風景に苛立ちを感じていた。

(クソ!! 最後くらいきちっと終わらせろよ!

クソ運営だとは思っていたがここまでとは思わなかった、とりあえずGMコールをして早く出してもらわなくては。)とふつふつと煮えたぎる怒りを運営にぶつけていると、突然、溢れた感情を何者かに押さえつけられたような不快感に襲われた。

 

(なんだ!? 急に感情が抑圧された!! …まさか種族による『精神異常無効』が発動したのか?)

(このスキルは、種族によるパッシブスキルだったはずだ。 だが、ユグドラシルでは、焦っていたり、怒っている時にこんなふうに感情の抑圧などおきなかった。 つまり、今とユグドラシルのスキルの効果が変わっているのか? であるなら他のスキルは、どうなっているのだ?)

 

そうして、スキルを確認しようとコンソールを操作しようとして、

 

(何!? コンソールがでてこないだと!? )

(どういうことだ!?)

 

そうやって、状況を把握しようとして、

ふと、さっきまで一緒にいたフレアが、何やら動いている反応がすることに気がついた。

 

そして、フレアの方を見てみると、

「モモンガさん、……も、揉めます。」

 

「……は?」何言ってんだと思ったモモンガ

 

「いや、だから揉めちゃうんですって!」

「自分のアバターのアレを感触付きで揉めちゃえるんですよ!!」と、驚いたような顔をして近づいてくるフレア

 

「うわぁ!? ちょ、ちょっと!! 自分の胸揉みながらこっち来ないでくださいよ!」

 

そして、近づいてきたことにより自分の鼻をくすぐるようにフレアからいい香りがしてきた

 

(うわ!フレアさんから、いい匂いがする!)

と、リアルでも魔法使いだったモモンガは

今まで嗅いだことのないまるで豊穣な大地を思わせるような良い香りに、意識が揺さぶられる感覚を味わいながらも今の状況を冷静に俯瞰した。

 

(どういうことだ? ユグドラシルはR-18行為は禁止されているはず、しかも嗅覚だって…いくらクソな運営でも、違法行為に手を出すとは…)

 

そんなことを考えていると、

「あ、あの、モモンガ様、フレア様いかがなされましたか?」

 

そう、フレアではない声を聞き、モモンガは自分たち以外に、プレイヤーはいなかったはずだと思い、仮に敵対者なら不味いと、モモンガとフレアは声のした方を警戒しながら、そちらを向いた。

 

そこには、先程まで物言わぬNPCであった、アルベドがこちらを心配そうに見ていた。

 

そう、()()()()に見ていたのだ。

 

(!? な、なんだと!! NPCが喋っている!)

(ユグドラシルⅡか? いや、そんなわけない、こんな技術 到底ユグドラシルでは実現できるわけがない。)

モモンガは、そのような道に明るくない、

だが、そんな素人であるモモンガだって

一瞬にして、NPCに表情を与え、話せるように

プログラムして、それだけに飽き足らず、プレイヤーに触覚、さらには嗅覚までもリアルと遜色ないレベルで感じさせることができるなどとは、思っていない

 

(ということは、現実?)

 

そう、深い思考の海に沈んでいると、

フレアが、

「いや、大したことじゃ無いんだけど、GMコールが使えないんだ」と、アルベドに言っていたのが聞こえてきた。

 

すると、アルベドが「おゆるしを……無知な私ではGMコールなるものを知りません。もし、私にこの失態を払拭する機会を与えてくださるのであれば、それに勝る喜びはございません。」と深々と頭を下げながら、返事をしていた。

 

(会話が成り立っている。

……ここまで来ると、もはやただの大幅アップデートなどでは説明がつかないな。ということは、やはりここは現実なのか?)

 

モモンガが、そう考えていると、フレアが、セバスたちに、何やら命令をし終えてこちらを見てきた。

 

「……モモンガさん、生きてますか?」と少し心配してるようにこちらを覗き込んできた。

 

(流石に、考え過ぎていたか…)とずっと返事をしてこなかったために、心配させてしまったことに気づき、

「すみません、フレアさん。少しこの現状について、考えていたんです。」と申し訳なく思いながらフレアにそう返事をした。

 

そして、モモンガはさっきまで考えていたことについて、フレアに言った。

 

「……といった感じで、多分ここはユグドラシルではなく現実なんじゃないかと思ったんです。」

「…確かにそうかもしれませんね。

私も、アルベドやセバスたちと話した感じプログラムによる返事じゃなくて自分で考えて話しているって感じでしたもん。」と少し考えた後に、モモンガの言ったことに賛同した。

 

そしてフレアは、セバスやアルベドに命令した事をモモンガに告げ、「とりあえず、アルベドやセバスたちの忠誠心は本物だとは思いました。ですが、他の守護者もそうとは限らないので、仮に守護者達が敵対してきた場合、私が前衛を務めて、少しの間、全守護者を押しとどめますので、その間に2人でリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンで、宝物殿に転移しましょう。」と、提案した。

 

(確かに、宝物殿なら、俺の作ったNPC(黒歴史)以外はいないし、フレアさんのビルドであれば、たとえ、守護者たちや第8階層の()()()であっても2、3分なら耐えることはできるようになっている。 だが…)

 

「でも… たとえ、私が危険に晒されても

()までは絶対にかけないでくださいね。」と、モモンガは厳しめの口調で言い聞かせた。

 

 

Side:フレア

 

 

……終わらない、いくら待てども、変わらない景色に、少しばかり不安になりながらも、現状を把握するために、横にいたはずのモモンガを見た。

 

しかし、モモンガは、何やら空中を触っていた。

 

(……いや、怖!! 何この人、ただの不審者じゃん! どうしたのモモンガさん?大丈夫?)と心の中で気を紛らわすためにモモンガにツッコミを入れていた。

 

そのおかげか、少し余裕ができて、(あぁ!! もしかしてモモンガさん、GMコール入れようとしてるのかな?)という考えに至った。

 

(じゃあ、俺も連絡いれなくっちゃなぁ)と、この問題を軽ーく捉えていた。

 

(……うん? コンソール出なくね?)

 

コンソールが、出ないことに気がつき、モモンガのように空中を触ったりもしたが、当然のことながらコンソールが出るわけもなく、ただ手が空を切るだけだった。

 

そして、ここでようやく、事態の深刻さに気づいたフレアは、焦りまくった。

(まずいヾ(・ω・`;)ノぁゎゎ)と、無意識のうちに、自身の翼をはばたかせていることに目がいき、

(うん? 翼が動いている? しかも、意識すれば止めることも、動かすこともできる…気がする。)

と、ユグドラシルとは、仕様が変わっていることに気がついた。(って言うか、俺のこの身体、脈あるよね?)と、自身の身体が、まるでここにあるかのように感じた。

 

……それに、さっきから気にしないように、していたんだけど胸の辺りが"重い"

 

突然だが、皆はゲームでアバターを作る時、現実ではなし得ない、いわゆる『理想の身体』というものを本気で作ったりした事はないだろうか?

俺?勿論だとも、なんならそれが、今のこの身体だよ!!

 

ユグドラシルでは、R-18と呼ばれる行為は、禁止されている。つまり、今自分の身体で実行し、その対象となり、運営に見つけてもらえるかもしれない。そう、決して触ってみたいとかではない!!

 

(ちょ、ちょっとだけなら、イイヨネ!!)とフレアは、おそるおそる自分の胸を触った。

 

ぷに、そんな音が聞こえてきそうな感触だった。(もう、BANされてもいいや…)そんな気分だった。少しして、まだBANされないので、こちらを向いてきたモモンガにR-18行為ができることを伝えると、固まってしまった。

 

そうして、しばらく硬直状態が続いていたが、唐突に、自分たちに声をかけてくる人物がいた。

 

そう、アルベドである。

 

えっ、あんまり驚いてないのかって?

まぁ、NPCが急に喋り出した!!と、少し驚いたが、胸を揉めることに比べれば、

しょぼいな( ⋅֊⋅ )ドャ などと思いながらとりあえず、運営に連絡ができないことを告げる。

 

すると、アルベドは、やはり、「分からない」と答えた。まぁ、そうかなとは思ってたけどね。

そうして黙っていたら、何を勘違いしたのか、「も、申し訳ございませんでした!! フレア様のご希望におこたえられない罪、この身をもって償わせていただきます!」と、止めなければ今すぐにでも、自害しそうな雰囲気で、若干、引きながらも

 

「…いいよ、次から気をつければね」と、自分でも何に気をつけるのか分からないが、とりあえず、上手くまとまったかな、とフレアは思った。

 

 

 

そうして、地表探索をセバスたちに命令した事を、モモンガさんに言ったり、さっきまで考えていたであろうモモンガなりの考察を聞いたり、命大事にと言われたりしながら、玉座の間で少し時間を潰した。

 

「さて、そろそろ闘技場に行きましょうか」と モモンガが言った。

 

「そうですね。」と言いながら、フレアは自分のガチ装備に着替えた。

 

「うわ、フレアさんのガチ装備、久しぶりに見ましたよ!」とモモンガが言うのを聞いて、そういえばこれ着たのいつぶりだろ、と思うフレアであった。

 

 

 

Side:アウラ

 

 

アウラは、いつもと変わらない日々を過ごしていた。いつも通り第6階層を見回り、いつも通りマーレと話し、いつも通り『ぶくぶく茶釜さま』やその他の『至高の御方』を待っていた。

 

今日もまた、そういった日だと思っていた。しかし、見回りをしていると突然、思わず跪きたくなる心地の良い気配を感じた。

 

(誰か、至高の御方が来られたんだ!!)と、胸の動悸を抑えながらも、風とまちがえるほどの速さで、闘技場に向かった。

 

(あぁ!! 入り口を開けるのも、惜しい!)と、周りにある木を蹴って闘技場の上に飛び、観客席に着地した。

 

(良かった、まだ、入られてなかったみたい。)と、埃や汚れを落として、完璧な状態にする時間があることに安堵した。

 

そして、近くに姉が上から来たことに驚いているマーレを本当にそれで御方をお迎えするにふさわしい格好であるか確認していると、

 

至高の御方々が、この闘技場に入ってこられた。

そう認識した瞬間に、御方々をお待たせさせる訳にはいかないと、そこから飛び降り、目の前まで行っていた。

 

 

Side:モモンガ

 

……すっごいキラキラした目でこちらを見てる!これは、白だな。

いや、まだ安心はできない。だけど茶釜さんが作った、言わば娘がこんなにキラキラした目でこちらを見ているんだぞ。こんなの、警戒してたこちらは毒気が抜かれるというものだ。

 

「元気にしていたか?」

「はい!! いつも元気いっぱいです!」

「そ、そうか 元気そうでなによりだ。

ところでその……そう! マーレはどうした?」

食い気味に、こられたモモンガは、少したじろぎながらも双子の片割れのマーレがいないことに気づき、それを話のタネにしようとした。

 

すると、アウラは当然、来ているものだと思っていたのか隣にいないマーレに驚き、未だ観客席の上にいるマーレに向かって大声で

「マーレ!! モモンガさまとフレアさまに失礼でしょ!早く飛び降りなさいよ!!」と言った。

 

しかし、その声を聞き、さらに怯えるマーレは、「む、無理だよ、お姉ちゃん…」と震えた声で下を見た。

 

その声を受けたアウラは、さらに激怒し

「マーレ!!」と言った。

 

「まぁまぁ。私が連れてきてあげるよ。」と今まで無言を貫いてきたフレアが提案してきた。至高の御方にそのようなことをしていただくわけにはいかないと、口にしようとした瞬間にはもうマーレをお姫様抱っこした状態のフレアがいた。

 

そのことに、アウラはもちろんのこと抱えられているマーレも驚いた。

 

愕然とした表情をうけたフレアは、

(? みんな、なんでそんなに驚いた顔してるんだろう?)とそんな顔されるようなことはしてないよなというようなことを考えていた。

 

(このままじゃ、話が進まないな)

 

そう思ったモモンガは、端的に要件を伝える。

 

「アウラよ、これから私たちは、スキル及び魔法の確認を行う。的の準備を頼めるか?」とモモンガ

 

「は、はい!! 今すぐ、用意させていただきます!」と緊張した面持ちで、配下のドラゴンの血縁(ドラゴン・キン)に藁人形を持ってこさせた。

 

モモンガはそれらに魔法を撃ちこみ、ユグドラシルとの相違点を見つけた。(ふむ、魔法は狙ったところに正確にいくか……)(それに、魔力に関しては意識すれば見えてくる。魔力量においては、まるで湖の水のように大量にあるな。)と確認していた。

 

ふと、隣でつまらなそうにしているフレアを見て、モモンガは「フレアさん、これからスタッフを使った召喚を行いますんで、もし良けれは模擬戦闘しませんか?」と聞いた。

 

すると、フレアはパァーっと言う音が聞こえそうな見ていて微笑ましい表情をした。

 

「ふふ、それじゃあファイヤーエレメントを召喚します」そう言ってスタッフについている赤い宝石から、ファイヤーエレメントを2体召喚した。

 

「ファイヤーエレメント! フレアさんを攻撃せよ!」と命令すると、アウラとマーレは驚いてモモンガにむかって

 

「も、モモンガさま!? 何なさっているんですか!?」「ふ、フレアさまが危ないです!」と言ってきた。

「ふむ、アウラやマーレはフレアさんが我々以外の者からなんと言われているか知っているか?」と聞いた。

 

「い、いえ ただ、ぶくぶく茶釜さまからはとても強いとだけ聞いたことがあります。」

 

「ふむ、その認識で間違えはないな。」とだけ言った。(まぁ、あの人、敵対ギルドから『脳筋聖女』だの『環境破壊ゴリラ』だの酷い言われようだったからなぁ)と思い出し、昔の感傷に浸り、少しいい気分になった。

 

すると、フレアが物理攻撃があまり効かないエレメントの一体を時間をかけて倒して、そしてもう一体に取り掛かろうとしたのを見て、目の前でソワソワしているアウラたちに「フレアさんなら、すぐに倒せるだろうがお前たちもフレアさんに加勢してきなさい。」と命令してみた。

 

すると、2人は「「はい、行ってきます!」」と息のあった返事をして、走っていった。

 

(ふむ、アウラたちの忠誠心は本物だということがとりあえず、わかったな)(あとは、他の守護者たちがどうかだな)と、意識を引き締め直した。

 

(そうだ、フレアさんは、最後まで一緒にいてくれた俺の大切な仲間だ。何があっても俺が守ってみせる。)と心のなかで決意しているともう一体のファイヤーエレメントを倒し終えたフレアとアウラたちがこちらに来ていた。

 

「早かったな、フレアさん。」

「いやいや、アウラたちがいたおかげだよ。」とアウラたちの頭を撫でた。すると、アウラたちは、顔を真っ赤にしながら嬉しそうに目を細めた。

 

 

Side:フレア

 

(か、可愛い!! 何この生き物!! ずっと愛でてたい!)と、触り心地のよい髪を撫で続けていた。

 

(ってか、これ俺、女のアバターだからまだいいけど、男だったらやばい絵面になってたな)と思った。

 

でも、照れながら真っ赤にした耳をピコピコさせているアウラや、もじもじしているマーレを見て、ナニカが切れた。

 

( ˘ω˘ )スゥッッッ ギュー((*´꒳` )´꒳`*))スリスリ

 

 

 

フレアの翼で、双子を包んでいると、真っ赤っかで、まるで茹でダコのようになっているアウラたちを見て、

「…なにか言い残したいことはありますか

( ꐦ ◜ω◝)」とモモンガさんが(骨だから分からないが)怒った顔をして、こちらに向かってきた。

 

「わ、私は自分の心に従ったんだ!」

「……で、反省は?」

「正直言って、罪悪感なし!!」

心臓掌握(グラスプ・ハート)!!」

「ひでぶっ!!」と、くだらないやり取りをしていると、後ろの方で、転移門が開かれた。

 

「おんやぁ、妾が1番でありんすか。」と、特徴のある喋り方をする()()のヴァンパイアが出てきた。

 

「あぁ!! モモンガ様! 私が唯一、支配できぬ我が君!」と、モモンガに飛びついた。そうすると、彼女の豊かな胸がモモンガに当たった。

(うぉ、でっかいなぁ。もしかして、俺のよりでかい?)などと益体のないことを考えていると、

先程まで茹でダコになっていたアウラが、小さな、しかしここにいる皆に聞こえる声で「……偽乳」と呟いたのが聞こえた。

(…え、パットなの!?)

「な、なんで知って…!!」

(はぇーパットであんなにリアルにできるんだ。)などと考えていると

 

別のところから、「騒々シイゾ、御方々ノ前ダ。」と擦れた金属音のような声が聞こえた。

 

あの、蒼く、てかった身体の六腕の大きな蟲は確か…

 

「コキュートスか…」と考えていたことが口に出ていた。

 

「ハ、御方々ノオ呼ビトアラバ、即座ニ。」という反応が返ってきた。

 

(ふむ、一言話しただけだけれど、コキュートスや、守護者最強たるシャルティア、それにアウラやマーレからも敵対的な意志を全く感じないな。)と思っていると

 

「おや、我々が最後でしたか。」と奥の方からアルベドと一緒に歩いてくるやり手のビジネスマンのような褐色の男-デミウルゴスがそう言いながらこちらに来た。

 

そして、ここに来ることが出来ないヴィクティムやガルガンチュアを抜いた、全守護者が揃った。

 

(もしものことがあれば、その時は……)と気を引き締め直した。

 

「……では、皆、至高の御方々に忠誠の儀を」

 

そういって、先程まで前に立っていた、全ての守護者たちが揃った動きで、私たちの前に跪いた。

 

 

……あぁ、これガチなやつだ……




時間がかかってしまい申し訳ないです。
まぁ、こんな感じでちょくちょく投稿していこうかなと思っているので、気長に待っていただけると助かります。
これからも我らがモモンガ様を陰ながら応援していく所存であります!
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