日本ダービーまであと1ヶ月ここから始まる快進撃…
ー日本ダービー前ー
日本ダービーまであと1ヶ月。
彼女はとても緊張していた。
それはそうだろう。
彼女の憧れである紅蓮のスーパーカーことマルゼンスキーだって出たことのない大舞台だ。
それに今回のダービーでは、ライバルであるヤエノムテキにメジロアルダン、ディクタストライカが出走する。
それゆえ、彼女は緊張していた。
ーその時、教室ー
「わぁ、すごいオーラ」
『今度も1着は譲らないよ、チヨノオーさん』
「いえ、今度こそ絶対、私が勝たせていただきます。」
そうして牽制し合っていると、隣から声が響いた。
’私もよろしくお願いしますね。’
「アルダンさん…アルダンさんにも1着は譲りません。」
’それでは、このあと練習があるので…ヤエノさんやチヨノオーさんも頑張ってください。’
『それでは私も。』
「それでは。」
みんなと別れて練習に向かった。
決意がもっと固まった気がした。
ーミーティングー
”日本ダービーは芝のコースだ。だからこそ芝のコースでの走りを増やす。
それと平坦なコースだ。だから落ち着いていけば全然勝てる!”
「トレーナーさん…はいっ!絶対、勝ってみせます!」
チヨノ決意を聞けて嬉しくなる。
”あぁ!一緒に勝利を勝ち取るんだ”
「負けるな。チヨノ、”オー”」
そんな可愛い掛け声とともに練習場に行く。
そんな時、チヨの耳が動いた。
「これから、一緒に時を過ごすトレーナーさんに、格言を一つ。桜は山で成長、ワカメは海で成長
です。それではよろしくお願いします。」
相変わらず意味は、わからないが、
自信満々でそういう彼女は頼もしかった。
「どうでしたか。トレーナーさん」
”いつものようなタイムだ”
「いつものですか…」
”焦っちゃダメだよ。落ち着いていこう”
「はい…。」
最近タイムが上がらなく、彼女の元気がなくなってきている。
どうにかしないと…
でも何をすればいいんだ?
そうトレーニングが終わった後一人で考えていると…。
〜チヨちゃんのトレーナーさん?〜
”うわっ、びっくりした!”
〜そんなに驚かれちゃうと、あたし悲しくなってくるわ!〜
”どうして君がこんなところに?”
〜実は、うちの可愛いチヨちゃんが元気がないって言っていたから…〜
「それでマルゼンさんがどうしてここに?」
”今日は併走をしてもらいます。”
〜よろしくね、チヨちゃん!〜
「はい、よろしくお願いします!
日本ダービーに挑むような気持ちで、走り、ます!」
〜ふふ、ありがとう。
じゃあ…あたしも、全力で走らせてもらうわね!〜
そして二人の併走が始まろうとしていた。
観衆)あれってチヨちゃんとマルゼンスキー先輩じゃない?
チヨちゃん先輩と併走するのか。頑張って欲しいね。
ちらほらとギャラリーが集まる中、コースは2400メートル芝を左回りで
その勝負は始まった。
〜ふっ…〜
観衆)おぉ、マルゼンさんすごい勢いで逃げてる!でもチヨちゃんは冷静だね。私だったらギアあげちゃいそう……。
「(落ち着け、落ち着いて、自分のペースで……!
もうすぐ、最終コーナー……!)
…ここからっ! はぁああああ!」
〜(すごい加速!足がこんなに残ってたなんて、ちょっぴり想定、外。
そっか、チヨちゃん。本気で勝つ気なのね)
ふふっいいじゃない!〜
「!!ったぁああああ!」
観衆)うわーマルゼンスキーさんもっと加速してる。
ってあれ、チヨちゃん、追い上げてる⁉︎
〜ふふっ〜
「!ーはぁっ!っ、まだ、まだまだ!」
「…っは、は…はぁ…っ!(届かなかった。やっぱり、まだまだは遠い。)」
〜チヨちゃん。
いいレースをありがとう!久しぶりにゾクゾクしちゃったわ!
…本物の日本ダービーでも頑張ってね。あたしの想い、託しちゃう!〜
「…マルゼンさんの、想いを…私に?」
〜チヨちゃんじゃないと託せないわ!〜
「…………」
「…っぐす!私っ!く、挫けそうでした!
あなたの背中が大きくて、届かなくて!
走っている時も、怖くて、レースも勝てなかった…!
でも、でもやっぱり!
…あなたの隣に行きたいです。」
〜…うん〜
「必ず…必ず!『日本ダービー』で、私、勝ってみせます!
日本で一番強いウマ娘になってみせます!
そして強くなった私と…
もう一度走ってもらえませんか…!」
〜…ふふっ、もちろんよ〜
こうしてマルゼンスキーとサクラチヨノオー との勝負は幕を下ろしたのだった。
「トレーナーさん…。あなたのおかげでまた自信を持つことができました。
それで、改めてなんですが…」
チヨは恥ずかしそうにでも、決意を固めて言った
「またマルゼンさんと走るまで隣で見守っててくれませんか!」
”いいよ。というか元々そのつもりで君のトレーナーをしてるからね。”
「はい!改めてですがよろしくお願いします。」
そのひたむきな姿は昔の彼女と一緒で見守って行きたい。
そう思えるものだった。
逆に、断る理由というものがなかった
”こちらこそ、よろしく!”
チヨとの絆が深まった気がした。
本番 控え室
「本番ですか…!」
”大丈夫だ、チヨなら勝てる。”
と抱きしめる。チヨはちょっと前に抱きしめてもらうと落ち着くといっていたからだ。
決して、他意はありません。
「っ……はい!1着を譲る気はありません。
負けるな。チヨノ、”オー!”」
「トレーナーさん……私いってきます!
と笑顔で言う彼女に最大限の笑顔で
”いってらっしゃい”
といった。
一世一代の勝負は刻一刻と近づいていた。
朝日杯で咲いた桜!再びここで花開くか⁉︎2枠5番サクラチヨノオー
皐月賞でまず一冠!無敵の名を刻むとき!4枠11番ヤエノムテキ
3戦全て2位以内!名門メジロ家の誇りと意地を見せつけろ‼︎6枠18番メジロアルダン
驚異の末脚!直線は弾丸シュートで蹴散らせ‼︎8枠22番ディクタストライカ
………
始まりました。
3番手サクラチヨノオー です。
その後4番手にメジロアルダン。
ヤエノムテキは中団の前です。
……
(落ち着け、前のマルゼンさんの時より離れていない、
まだ取り返せる。)
ー最後の直線ですー
「(ここだ!)」
足にグッと力を入れる。
先頭サクラチヨノオー です!
残り200メートル真ん中からメジロアルダンです!
’はぁああ’
「っ!(アルダンさん速い!あんなに足を残しているなんて)」
メジロアルダンが先頭に入ってくるっ!……メジロアルダン先頭です。
(だめかもしれない)
その考えがよぎってからだんだん減速していた。
怖いのだ。
いろんな人がオーラを出しながら走ってる。
そんな中、2つの声が響いた
〜”チヨ(ちゃん)”〜
「(そうだった私はマルゼンさんの想いを背負って走っているんだ。
それに近くで見舞ってくれているトレーナーさんの想いも…)
日本ダービーは…私がっ!私が、勝つんだぁあああああ!」
’⁉︎チヨノオーさんここまで足を…!速いっ’
「はぁあああああ」
サクラチヨノオー が並んだぁー!
”行けぇえええ”
サクラチヨノオー 先頭です
そしてーー
ゴォオオオル!
サクラチヨノオー1 着!サクラチヨノオー1 着ですっ!
「勝った!勝ったぁあああ!」
サクラチヨノオー は勝った。この日本ダービーで…
’チヨノオーさんっ、おめでとうございます…。’
「アルダンさん……はい!ありがとうございます。」
ウイニングライブをセンターで終えた彼女が控え室に戻ってきた。
「トレーナーさん…!」
チヨが小走りに抱きついてきた。
「トレーナーさん!私っ、私勝ちました。この、日本ダービーで。
マルゼンさんやトレーナーさんの想いは叶えられたでしょうか。
”あぁもちろんだ!”
「…トレーナーさん!」
”?”
チヨが恥ずかしそうに誇らしげに言った。
「私日本ダービーで勝ったのでハグにヨシヨシもしてくれませんか?」
そう言われたので撫でてみる。
かすかに「ふふっ」と胸の中から聞こえた気がした。
今回のやつは色々と原作を混ぜました。トレーナー契約時のマルゼンスキーとの併走。現実の1988年日本ダービー。
でもなんとなく工夫していれときました。疲れました。投稿が不定期になると思いますが、投稿されたときはまた見てください。お願いします。