モモンガ様、総愛され物語   作:風煉

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死の支配者、転生する【自称正妃!とその父襲来編②】

「モモンガさん、折角ですから秘密基地みたいな拠点にしましょうよ!」

「というと?」

「地下にドドンと作るんです! 燃えません!?」

「お前の趣味は聞いてねぇよ愚弟、モモンガさん、基本こいつの意見は無視していいからね?」

「ひでぇよ姉ちゃん!?」

 

一方その頃、モモンガは自分たちの拠点を拡張するための話し合いをしていた。

ある程度の方針は定まって着々と進行しているが、将来を見越しての意見をペロロンチーノが提示する。

アンデッド的に惹かれなくもないが、今でも引き籠もっていることを踏まえると、あまり乗り気ではなかった。

それを後押しするのとは違うが、姉であるぶくぶく茶釜が一蹴する。

二人と家族が越してきてから賑やかになり、充実した日々を彼らは過ごしていた。

そんな一日が今日も続くと思いつつ、死の支配者(オーバーロード)は使いに出ている少女がまだ戻らないかと森を見つめる。

 

「モモンガさん、心配なのは分かるけどアウラなら大丈夫よ」

「あぁっ、それはもちろんですけど、今日は俺の客もいるので」

「そういえば、どんな人なんですか? もしやーー!」

「おいっ、それ以上先でくだらねぇこと言い出したら容赦しねぇからな?」

 

心配そうにする姿に、茶釜はアウラは問題ないと主として断言した。

それについてはモモンガも同意するが、何やら別の気がかりがあるのか、浮かない瞳をしている。

そこへペロロンチーノがやってくる客に対して、己の欲望をぶつけようとしたところで、絶対者たる姉の殺気に当てられた。

マジで殺されてしまうと本能で悟り、それ以上は口を噤む。

二人のやり取りに苦笑していると、森の方から話し声が聞こえてきた。

やっと来たとして、三人が振り返るとそこにはアウラを筆頭にもう二つの姿がある。

 

「ーーあれって、サキュバス? それにもう一人はブレ……」

「モモンガ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」

「へっ、どわぁっ〜〜!?」

「なっ!? と、トンデモ美女がモモンガさんを押し倒したぁっ!?」

 

初めて見る姿に惚けていた茶釜の横をすり抜け、とは言えない早さでアンデッドに白く美しい(ケダモノ)が飛びかかった。

勢いのまま押し倒され、胸の中に収まる美女の顔を見たペロロンチーノが叫ぶ。

その姿を後ろからげんなりしたアウラと、客の一人である異形種が苦笑しながら見ている。

 

「あ、アルベド……? 驚いたな、見違えたぞ」

「ーーはいっ! 貴方様の妻たるアルベドで御座います! ようやく、ようやく貴方様にふさわしい自分になれました!」

「そ、そうか、君は昔から……、こっこらっ!? 何をしている!?」

「もう我慢できません! あぁっ、野外でこんな大勢の衆目の中で私は初めてを迎えるのですね! ご安心ください、モモンガ様に苦労などおかけしません! 私が一から丁寧に全て行いますので、モモンガ様は見ているだけで結構です!」

「相変わらずだな、逆に安心したぞ!? あっ!? こら、脱がすな、撫でるな、挟み込もうとするんじゃない!? ど、どこを触っているんだ!? だ、誰か!? 彼女を引き剥がしてくれ!!」

「……やっぱりこうなったか」

「うわぁ……」

「はいは〜い、お嬢さんちょっと落ち着こうかぁ〜」

「姉ちゃん邪魔すんなよ! 今いいところーー、ぶごぉぉぉっ!?!?」

 

感情を爆発させたアルベドは、ずっと会いたかったアンデッドを強烈に抱きしめる。

その腕力はかなりのもので、モモンガ的には痛みを感じるほどだ。

だが男として女性を傷つけてはならないと、久しぶりの挨拶もほぼないまま、事が動く。

押し倒されて上を取られたこともあり、サキュバスとしての本能を果たそうと彼女は全力を出した。

大勢が見ている中で男女の秘め事が繰り広げられそうになるのを、アウラとタブラは呆れてしまう。

一方で突然のムフフ展開に興奮隠せないペロロンチーノをしばき倒し、極めて冷静に茶釜が二人を引き剥がした。

 

「なっ!? 私相手にこんな……!? 離して! モモンガ様がこの場にいるのよ、私はずっとこの方だけのモノになりたくて……!」

「分かるよ、同じ女性として分かるけど、流石に時と場所を考えてほしいかなぁ〜と、あとうちの子の情操教育に良くないからヤメて」

 

べりっと、あっさり離されて驚くアルベドを尻目に茶釜の活躍により、モモンガは窮地を脱する。

この機会を逃したくないと訴えるサキュバスに、女性として応援したいが、親として勘弁してもらいたいと痛感した。

そのため引きずりながら、やけに疲れてそうな少女の下まで来ると、その理由を尋ねる。

 

「お疲れ様、何があったの?」

「ぶくぶく茶釜様……、ここまで来るのにその人がモモンガ様の魅力を延々と語ってまして……」

「あ〜、なるほどね。 語ると同時に牽制してたわけか」

「すみません、娘がご迷惑をおかけして……」

「いえいえ、お気になさらずに〜」

 

茶釜に気遣われ、アウラとしては苦労が報われたと感じて、肩の荷が下りた。

未だ暴れるアルベドを見事に抑え込む姿にタブラが軽く頭を下げてから、モモンガへと近づく。

身の危険を脱したアンデッドが立ち上がると、久しぶりに会う知人に、ようやく声をかけることが出来た。

 

「お久しぶりですね、モモンガさん」

「本当にそうですね、タブラさん! お手紙頂いたときはびっくりしましたよ!」

「今回は長い旅でしたからね、こっちに戻るのも一苦労でしたよぉ」

「そうです! 大体お父様は無計画すぎます、私はずっとモモンガ様に会いたかったのに!」

「悪かった、そう言ってるじゃないか。 だからこうしていの一番に来たんじゃないか」

 

握手する二人は久方ぶりの再会を喜ぶ姿に、面々はどういう知り合いなのかと考える。

アルベドは自分よりも父親がモモンガと親しそうにしているのが気に食わないのか、鬼の形相を浮かべていた。

不満や文句を遠慮なく垂れる様に、アウラは世の中には色々な従者がいるのだと勉強する。

一つ幸いなことといえば、ここに身内の吸血姫がいないことだろうと考えた時だ。

間の悪いことというのはいつも、唐突にやってくるものなのである。

 

「茶釜さん、もう平気ですからアルベドを離してください」

「でも……」

「アルベド、もし次にご迷惑かけたらお前だけを転移させるからな?」

「迷惑だなんて! モモンガ様であれば、どのようなことでも私は問題などございません!」

「そうじゃなくてだな……、まぁいいや。 そちらの方、離していいてすよ」

「じゃあ……」

「モモンガ様! 改めまして、お久しぶりでございます! アルベドはずっと、お会いしとうございました!」

「そうだな、私も会いたかったよ」

「ーーっっ!!!! お父様、聞きましたか聞きましたよね!? モモンガ様が私に会いたかったと! これはもう婚儀を挙げなくては!」

「娘よ、相変わらずの飛躍ぶりに安心するぞ」

「モモンガ様! 式の準備などは私にお任せを! 衣装や場所などの計画はもうバッチリとーー」

「……おいってめぇ、何モモンガ様に色目使ってやがるんだ?」

 

主同士の挨拶が終わり、二人は茶釜にアルベドを離すよう頼む。

本当に平気かとスライムと闇妖精(ダークエルフ)の主従は顔を向け合い、恐る恐る女を解放した。

すると突進した時よりは幾分かスピードを落として、モモンガの前へ向かう。

興奮気味に話し、自分だけの世界ができ上がったサキュバスに向けて、世界を震わす殺気が轟いた。

その声に茶釜とアウラがビクリと体を震わし、視線を向けると一番来てはいけない彼女がいる。

普段は人形のように美しい身なりをしている少女の顔は、異形種と呼ぶに相応しき美しい怪物へと変貌していた。

その威圧感は経験に関係なく恐怖を与えるものだが、向けられている当人は気にした素振りを一切見せていない。

 

「あら? 何かしら、貴女?」

「何じゃねぇよ、妾のモモンガ様に気安く近づくなって言ってんだよ」

「ちょっ!?」

「……貴女の? 戯言も大概になさい、私はこの御方の正妃になるべき者よ。 分をわきまえなさい、小娘」

「なっ!? てめぇ、ふざけたこと抜かすなよ! モモンガ様の正妃は妾に決まってるでありんす!」

「妄言も極まるとすごいわね。 良い? 私は約束をいただいてから既に20年以上経過しているのよ? つまり、私はモモンガ様の婚約者ということよ!」

「ーーはっ? はっ、はぁぁぁぁっ!?!?」

「……タブラさん?」

「はっはっはっ、すみません、そうやって言い含めないと納得しなかったんですよね……」

 

生者を恐れ慄かさせる表情を浮かべたシャルティアの殺気に、アルベドは全く気にしていない。

むしろ怯むどころか喧嘩を売る始末であり、真祖(トゥルーヴァンパイア)は驚きを隠せなかった。

平然と自分こそモモンガの妻であると宣う様に、吸血姫の怒りは最高潮に達する。

その横で、身に覚えのない約束にモモンガが隣の友人に問いかけた。

つまり、彼が娘を宥めるために付いた嘘も方便というものである。

 

「な、な、な……! いきなり何なのよアンタは!? だ、大体! 20年とかそんなの無効に決まってるでありんす!」

「何を言ってるのよ、その間にどれだけ愛する御方を想い、自分を鍛え上げるには短いくらいよ。 いい、結婚なんて儀式的なものであって、その先こそが夫婦にとって正念場なの! そして私は、これからモモンガ様と消滅するまで、ずっとやっていけるだけの努力をしていける下地を作り上げてあるのよ!」

「タブラさん?」

「ふん! 考え方がオバさんでありんすね! 賞味期限切れ寸前の行き遅れなんかより、永遠の若さがある妾のがずっと有利でありんす!」

()()()()()()()()()()()()の、間違いじゃないかしら? モモンガ様は貞淑だけでなく、妻として夫を支えられる者をご所望なのよ!」

「タブラさぁぁぁん……?」

「ほ、他にもありんす! そ、そうっ! 強さ!」

「そうね、前に出て肉の盾にするには十分ね、それで私達を守って潔く消滅しなさい」

「巫山戯るなでありんす!」

「タブラぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「ごめんなさい、モモンガさん、本当にっ、ごめんなさい……!」

 

唖然とするシャルティアだったが、彼女とてここで引き下がるわけにはいかない。

吸血姫にして死体愛好家である真祖にとって、モモンガはまさに理想的すぎる相手だった。

ペロロンチーノにも敬愛以上の念は抱いているが、目の前のアンデッドは自分の望みが具現化したようなもの。

あっさりアルベドに言い負かされて譲るなどあり得ないと奮闘するも、口で勝てる気が全くしなかった。

また見るからに自分と同格の強さも有しているのも分かり、さらに彼女自身がどんな秘策を隠しているかも定かではない。

ならば、今できることは何かをシャルティアは慣れないながらも頭脳をフル回転させた。

 

「モモンガ様、如何されましたか? お父様が粗相をされました? ならばお任せを、私は父であろうと情け容赦なく圧殺してみせます!」

「モモンガさんの前だからって、そこは父を優先してほしいなぁ〜」

「何を仰っているのです? 愛する御方と父では比べるほどのーー」

「! かくなる上は先手必勝!どりゃぁぁぁぁぁ!!!!」

「あっ!? シャルティア!?」

「ちょっ、やめなさい!?」

 

モモンガの怒声が聞こえたのか、くるりと目の前の相手を無視してアルベドは無防備な姿を晒す。

淡白すぎるくらいに父であるタブラを抹殺してみせると公言しているのは、それだけ本気なのだという証拠だ。

親として悲しすぎる娘の言い回しに軽い親子喧嘩になりそうな瞬間に、シャルティアは隙とみなして攻撃を仕掛ける。

後ろからアウラと茶釜の制止など無視し、今は目の前の天敵を倒さなければという思いをぶつけるよう、サキュバスの腹部へ全力のパンチを繰り出した。

直後、まるでサンドバックが許容できる以上の衝撃を受けて綺麗に破裂するかの如く、乾いた音が響き渡る。

この事態にモモンガが黙っているわけがなく、あとで必死に謝らなければとスライムと闇妖精が頭を抱えるが、事態は思わぬ方向へ動いた。

殴ったはずの少女はなぜか動きを止め、次第にその体を震わせている。

異様な姿に、姉のような妹のような少女が心配して声をかけた。

 

「シャルティア? どうしたの?」

「……いっ」

「い?」

「ーーいったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!?!? 痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃぃぃぃ!?!?」

「あら? 貴女いま、何かしたかしら?」

「したかしら? じゃないわよ、このゴリラ女! 何なのよその腹筋、アダマンタイト!? いやヒヒイロカネレベルの鋼鉄なの!?」

「失礼な()ね。 モモンガ様、粛清してもよろしいですか?」

「あぁ、うん、とりあえず落ち着きなさい……」

 

時間が止まったような瞬間を裂くように、少女の悲鳴のような絶叫が木霊する。

吸血姫でありアンデッドであるシャルティアにとって痛みなど些末なものだが、今のはそのレベルではなかった。

例えるなら、自分の全力を受け止めただけでなく、さらに倍化させて反射してきたといえるくらいに強力無比な攻撃を受けたようなもの。

自業自得ではあるが、あまりの痛がりぶりに茶釜たちは慌てて慰めるが、殴られたアルベド本人は全く気にしていなかった。

それどころか殴ってきたことすら感知していないように、見てもつまらない無様を晒すシャルティアを処分したいとモモンガに懇願する。

頭を抱え、落ち着くよう言われたらそれはもう、素直すぎるほどに『モモンガ様がそう仰られるなら!』と、あっさりと落ち着いてみせた。

 

「まさか、シャルティアのあの攻撃を受けてビクともしないとは……」

「うぅっ……、ヴァンパイアなのにこんな痛いなんて……」

「情けない真祖ね? それでモモンガ様の守護を満足にできるのかしら?」

「黙りなさい!? 大体、あんたサキュバスじゃない! とっかえひっかえ男を貪るような痴女が、モモンガ様の正妃になんてーー」

「……くふぅ」

「ーーっ? な、何よ?」

 

涙目で赤く腫れ上がり、久しぶりの痛覚にシャルティアは姿相応のか弱さを見せる。

仕掛けたのは彼女だが、返り討ち以上のダメージを負っているので、茶釜にしろ、アウラにしろ小言は可哀想だと何も言わなかった。

そんな少女に追撃とばかりアルベドが口撃してきたのに、売り言葉に買い言葉と吸血姫の指摘が辺りを凍りつかせる。

ここは異形種たちが国を造ろうとしている場所なので、その発言はある意味御法度だ。

やはり叱らなければいけないかと主たちが考えたとき、サキュバスは不敵な笑みを浮かべる。

それは勝者の余裕と言わんばかりの態度に、シャルティアは思わず普段の花魁言葉を忘れてしまうくらい怯んでしまった。

 

「何を勘違いしているのか知らないけれど、私がそんな破廉恥な真似をするように見えるかしら?」

「へっ? い、いやーー」

「そもそも、この完璧な肢体を有象無象に触らせるほど、私は軽い女ではないのよ? ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!!!」

「えっ? さ、サキュバスなのに??」

「そうよ、それこそが一番の問題だったのよ! そりゃ、お約束をいただいてまだ初めの頃は、本能で思わず手を伸ばしそうになったことがあったの。 でも気持ち悪くて、迫ってきた男たちを鏖殺してやったわ!」

「そんなことしたのか!?」

「あぁ、あれかぁ〜。 あれであの街にいられなくなったんだよなぁ〜」

「それから私は断固として本能と戦ってきたわ! 耐えきれない時は発散するために、この身を鍛えに鍛えて、そして遂にある程度制御するまでに至ったのよ!」

「あっ、うん、その、おめで、とう……?」

「アルベド、お前がサキュバスらしくないなぁとは思っていたけど、それが必死に筋トレしてていた理由だったかぁ〜。 仕方ない、これはもうモモンガさんに任せるしかないな♪」

「ちょっ!?」

「お父様、では!?」

「うむ、押し倒してしまいなさい!」

「はい! モモンガ様、お父様のお許しもいただきましたので、今この瞬間よりアルベドは貴方様の妻として生涯尽くさせていただきます! つきましてはまず初夜を! 私もう辛抱たまりませんの〜〜〜!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!? 喰われるぅぅ、むしゃぶられるぅぅ〜〜!?!?」

「ーーはっ!? あ、あまりの圧に圧倒されていたでありんす! って、テメェ! モモンガ様の正妃は私だって言ってんだろうがぁ!」

 

アルベドの堂々すぎる発言に圧倒されるシャルティアを無視して、サキュバスは自己語りを続ける。

それは誰もが仰天するものであり、サキュバスでありながら汚れを知らない無垢な乙女だというのだ。

アウラの当然すぎる疑問に、過去の過ちを恥じらいながら話す姿こそ可憐だが、内容の物騒さにモモンガは愕然、タブラは思い当たる凄惨な事件を思い出す。

ある意味それが分岐路だったのか、アルベドは本能と戦うには強靭な肉体が必要と判断したようだ。

結果、シャルティアの全力パンチを受け止めてもダメージを負わないまでに、逞しい肉体を獲得する。

どう反応したものかと悩みつつ、とりあえず祝っておけば良いかなと茶釜は、アルベドの偉業を讃えた。

娘の本気度に根負けした、というよりはもうどうしようもないとして、父親はやってしまえと命令する。

人生でこれほど嬉しいことはないとばかり、アルベドは淑女の顔を完全に捨てて、涎を抑えきれずに再びモモンガへと迫った。

例えるなら自分と同レベルの戦士が問答無用で迫ってくる様子に、耐えきれず死の支配者の絹を裂く悲鳴が響く。

それに反応し、配下のアンデッドが主の危機とばかり駆けつけ、アルベドを抑えるための乱闘が展開した。

いつになく混沌とした状況に、茶釜たちは唖然と見ている中で、自分も黙ってはいられないとシャルティアが混戦へ突入する。

 

「……おい、愚弟。 起きてるんだろう?」

「ーー分かる?」

「私とアウラはアルベドさんを止めるから、お前は主としてシャルティアをなんとかしろ」

「うん、分かった……」

 

その後、茶釜とペロロンチーノも加わり、被害はそれなりにあったが、誰も欠けることなく終着した。

モモンガとしては、女性に迫られるというよりは犯されるかもしれないという恐ろしさを、身を以て教えこまれてしまう。




ーアルベド、本能と戦う編ー
ア「(あぁ、いけないわ、こんなの。 でも、抑えきれない)」
モブ1「へぇ、良い女じゃねぇか」
モブ2「ぐへへ、楽しめそうだぜ!」
ア「……や、やっぱりイヤぁぁぁ!!」
モブ1「アベシ!?」
ア「いや !いや、イヤ! 私の初めてはモモンガ様のためにあるのよ!? こんな虫どもに捧げるためじゃないわ!!」
モブ2「あぶぁぁぁ!?!?」

ア「……決めたわ! この忌々しい本能、断固として制御してみせる!」

?「お父様、可愛い妹の方が、街で人間を見るも無残な肉塊にしたようですが……」
タ「何をしているんだ、あの娘は……」
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