モモンガ様、総愛され物語   作:風煉

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更新は一回だけと言ったな、アレは訂正だ!
少し短めです。


異形種ども、集結する【武人主従・自然科学者編③】

「ふぅん、あたし達がいない間にそんなことになってたんだ」

「まぁ、それは良いとしても……、ウルベルトさん笑いすぎでは?」

 

数時間後、拠点を離れていたぶくぶく茶釜とペロロンチーノは目の前の事態を見て説明を受けている。

二人が目にしているのは、辺りに戦った跡と思われる穴がいくつも生まれ、地面も抉れた箇所が多々あった。

それだけ激しい戦闘だったことを思わせながらも、鳥人がそっと視線を向けた先の光景に苦笑する。

そこには地面に蹲り、全身を震わせながら笑いを堪えきれないウルベルトがいた。

ちなみに茶釜たちに説明をしているのはモモンガとたっちで、二人の背後に客人二名もいる。

 

「いやぁ、まさかあそこまでやるとはな! たっちさん、アンタが認めるだけあるな!」

「……ありがとうございます」

「建御雷さんもお強いですよね、思わず俺も本気になっちゃいましたよ!」

「ありがとな、モモンガさん! それに、ここなら退屈はしなさそうだ! コキュートス、お前はどうだ?」

「異存ハゴザイマセン。 パンドラズ・アクタートヤラ、先ホドハ見事デアッタゾ」

「んぁりがとうぉ、ございまっす! 私も擬態能力を戦闘に用いるのは初めてでしたので、とても有意義な時間でございまし、た!」

「……そ、それは良かっーー、ぶふぅっ!」

「ね、姉ちゃん、笑っちゃーー、ぶはぁっ!」

「ーーッッ! いつまで私の姿でいるんだ!? 頼むから変身を解いてくれ、お願いだから!」

ギャハハハハハハハハッ!?!? はぁーっ! はぁーっ! や、やめろパンドラ! 俺を笑い殺す気か、アハハハハハハハハハッ!!!!

「このクソ山羊! 貴方はいつまで笑ってるんだ!」

 

試合をした建御雷とモモンガは、お互いの実力を認め合うまでに仲を深めることができた。

その甲斐あって、新たに二人のメンバーが加わることが決定したのは喜ばしい。

茶釜とペロロンチーノもそれは同じ気持ちだが、二人は別の意味で我慢を強いられていた。

その理由に、コキュートスと呼ばれた蟲人が話しかけたパンドラズ・アクターが原因である。

彼の姿はいつもののっぺらぼうではなく、頭の天辺から爪先まで、聖騎士そのものだった。

二重の影の能力である擬態を駆使し、たっち・みーへ変身したが、問題は見た目だけでなく声まで瓜二つということ。

見た目はその人のままなのに、口調はいつもの演技じみた語りに場の雰囲気は台無しだった。

先程から体を震わせていた、たっち本人は我慢の限界に達し、ほぼ全員が笑いを堪えられなくなる。

その最たる被害者と言えそうなウルベルトは、お腹を抱えて大爆笑するのだった。

 

「しかしすげぇよな、見た目や声だけじゃなくて能力もほぼ再現するだなんて!」

「ハイ、アノ動キハマサニタッチ様ノモノデシタ。 久方ブリニ有意義ナ時間ヲ過ゴセタゾ、感謝スル」

「いえいえ! 私もお二人には感謝しております、私の活躍をモモンガ様! にお見せできたのですから! 父上! パンドラズ・アクターは貴方様の下僕として恥じぬ戦いができたでしょうか!」

「もちろんだ、素晴らしかったぞ。 ただ、その外見で仰々しく振る舞うのは控えなさい、色々な意味で心を抉られる人が多いからな……」

「そうですか? ではーー」

「おっ、意外と簡単に戻れるんだな」

「みたいですね。 それで、ご満足いただけましたか?」

「ーーふっ、クククッ……! 喧嘩吹っ掛けたのは俺なのに、律儀だな。 気に入ったぜモモンガさん、息子共々アンタらに助力するぜ!」

「ええっ、よろしくお願いします! ブループラネットさん、是非貴方にも協力してもらいたいんです、どうですか?」

「国興しですよね? うーーん、私も戦闘なら多少できますけど、戦力云々よりは学者寄りなので……」

「もちろん、ブループラネットさんには農園やら自然関係でご助力してくださると助かります!」

「おっ? もしや以前お渡した本を活用しているんですか? アンデッドが農園か、後で見せてもらえます?」

 

とても有意義な時間を過ごせた、そう誇らしげにすらしている建御雷の心は晴れ晴れとしている。

コキュートスも例外ではなく、パンドラとの一戦は蟲王にとって充実した時間だったようだ。

モモンガは二人の様子に満足してもらえたと安堵する。

その姿に武人はにこやかな雰囲気で手を差し出し、仲間になることを宣言するのだった。

そのやりとりを横で見ていたブループラネットにもアンデッドが声をかけ、力を貸してほしいと嘆願する。

自分に何ができるかとブループラネットは悩むも、得意分野で力を発揮してほしいと言われたので、一気に興味は傾いた。

こうして新たに3人の異形種共が、モモンガたちの仲間入りを果たす。

その横で、兜まで真っ赤にしたたっちが剣を片手に、笑い続ける悪魔を追いかけ回していた。

一方で、主の姿で好き勝手し放題していたパンドラはセバスに捕まり、その場で正座・お説教タイムへと突入していた。




ご指摘のあった、ペロロンチーノと茶釜の兄弟設定、言われて確かにと思ったので、どこかで幕間として自分なりに考えたものをアップしようと思います。

従僕たちについても、いつかそれぞれにピックアップして書こうと思うので、気長にお待ちいただければ幸いです。
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