実は気づいてなかったけど、転生先がキングダムだった話、する? 作:匈奴人
「では、父上、ご武運を」
「うむ、行ってくる。お前も励めよ」
「はっ」
首都シャピンの門のちょうど下のあたりにて。
馬に乗った俺は、同じく馬に乗ったナンミルと言葉を交わしていた。
これより俺は中華侵攻の前哨戦として、サビ落としをするために北東胡、そして時間が許すならば南東胡まで攻める。
少なくとも北東胡は一撃で併合してしまうつもりだ。
そしてこれ以降、一切の単于としての政務はナンミルに一任されることになる。
既に数日前にはその話はしていたが、俺が首都を離れてしまうといよいよ全てがナンミルにかかることになる。
まあそれについては俺は一切心配していない。
ナンミルは軍で将軍まで出世し、それを即座に蹴って文官の下について統治と政治について学んだ男だ。
いきなり国家を無茶苦茶にするようなアホなことはしないだろう。
それに、一応専制政治ではあるが単于に意見できる文官を大勢と育てているので、単于が悪いからと全てが駄目になる心配はない。
故に俺は、これから戦と中華への侵攻に集中することが出来る。
ナンミルと互いに拱手を向けあった俺は、馬の向きを変えると、俺を待ってくれていた側近団に合流する。
「よろしかったのですか? 陛下」
「何がだ?」
話しかけてきたのは、ルルシウス。
俺の軍の第三軍の将を務める将軍である。
もともとは第九近衛兵団団長を務めていた男だ。
軍は既に出発してシャピンの大通りを歩き国民からの歓声を受けているが、将である俺達はこんなところで一塊になっている。
実際千人将とかならともかく、五千人将以上とかになると大将の側近として側に仕えることが多くなってくるので、これはなんらおかしなことではない。
それに俺も将達と話しやすくてこちらの方が良い。
もちろん前線に近づいてからは、各将はそれぞれの軍の位置についていつでも戦闘が出来るような態勢を整えることになるが。
「ナンミル様と交わされる言葉が、ずいぶん少なかったようですが」
「ああ、そんなことか」
ルルシウスが心配しているのは、俺とナンミルがもっと言葉を交わしておくべきではないか、ということらしい。
確かに父と子、王と次代の別れと言えば、感動的な会話が行われそうなものではある。
だが、俺とナンミルの間にそんなものは必要ない。
「俺はナンミルが単于としての役割を果たすことが出来るのを知っている。そしてナンミルは、俺が死んで帰ってくるような男ではないと知っている。ならば、交わす言葉は多くはいらんのだ」
「……失礼しました。このルルシウス、単于様と次代様の互いへの信頼に感服いたしました」
「お前はいちいち仰々しいな」
「これは失礼を」
「良い。そちらの方がお前らしい」
ルルシウスという男は、元の性格がそうなのか、それとも大草騎国に来てから覚えた言葉が偏ってしまったのか、少々仰々しい言葉と態度を取るきらいがある男だ。
おそらくは本人の性格の方が強いのだろうが。
「さあ、陛下」
「うむ。行くか」
戦に向けて出陣するためにこの門を潜るのはいつぶりか。
そんなことを考えながら、側近等とともに首都の一番中心部の門を潜る。
と言っても城として首都は、守りやすくするために何重にも壁が内部に作られているので、一つ門を超えたところでまあ王都の中で、民の歓声を浴びているのだが。
とはいえ、久しぶりの出陣である。
気分が高まるというものだ。
俺がグッ、と握った拳を掲げると民衆の歓声が次第に静かになっていき、やがて軍の行進する音ばかりが響くようになる。
その時を見計って、頭の横あたりに掲げていた握り拳を前に突き出しながら開き、言う。
「前進」
途端、軍が、民衆が爆発する。
かつて俺が戦に出ていた頃によくやっていた合図だ。
これで先鋒の軍が突撃し、敵とぶつかり合って戦うのである。
今回民衆も歓声を上げたのは、軍だけでなく、民衆の多くもその動作を知っていた、ということだ。
この大草騎国という国は、その成り立ちから全員が戦士として、何かのために戦い作り上げてきた国という経緯がある。
故にこそ、民の軍に対する理解は中華と比べて遥かに深いのだ。
「さあ、行こうか」
「「「「おおっ!!」」」」
再度、今度は近くにいる者たちだけにかけた俺の言葉に、今の側近四将の声が、天高く首都シャピンの空へと響き渡った。
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首都シャピンを発った俺の軍四万は、そのまま一路北東へと軍を進めつつ、道中のいくつかの中継点で兵を吸収していった。
中央からの軍、というのはめったにないことだが、この有事の際における中継点にからの軍の吸収というのはもともと想定された中継点の使い方である。
中継点は、防衛の面においてだが、未だに遊牧の民が多い匈奴の国である大草騎国において、中華の小規模な城邑のような役割を果たしている場所だ。
そのため、戦などで多くの軍が必要になったときに、近くの中継点から軍を集める事ができるように、そして普段は各地の中継点に少数の軍が控えているようにと、それぞれに規模や防衛計画に合わせた軍が配置されているのである。
俺達の軍は、今回の東胡攻めのために、その中から兵を引き抜いても南東胡や北東胡の逆襲に対して影響が出ない範囲を計算しつつ、あちこちの中継点に人を走らせては集めつつ、一路北東部防衛の要、ルハという都市を目指して行軍を続けた。
なお、遊牧民族の軍と聞くと、軍に家族やら家畜やらもついてくるイメージをするかもしれないが、俺がまとめあげて国家という形を取るようになってからは、家族はついてこずに近くの都市や中継点で待機するようになり、家畜は食料に出来てかつ行軍に影響が出ない程度につれてくることになっている。
そのため、その行軍の様子は、全員が騎乗しているという点を除けば、中華の軍の行軍とほとんど変わらない。
全員が騎乗している点でぜんぜん違うと言えばそれはそうなのだが、ちゃんと軍の行軍である、ということだ。
そして軍の規模がおよそ10万まで膨らんだところで、ちょうどルハに到着する。
もちろん北東胡を攻めるための軍として規模を計算したうえでのことだ。
さておき、このルハという都市は、大草騎国の領域の中でも最も北東方向に突出した位置にある都市だ。
この都市の東の方には東胡の連中が住み着いているし、この北の方にはアイボの出身である狩猟民族が住んでいる地域がある。
なんならそのルハの防衛圏は、大草騎国の領土から飛び出し、北東胡の領土に食い込むような形になっている。
こんな領土の形になっているのは当然理由がある。
といっても単純な話で、ルハ周辺が守りやすく攻めにくい要地であり、かついずれ東胡を攻め滅ぼすならその楔となるような位置に存在しているからだ。
それこそ関わる国の数は違うが、山陽に近いものがあると思って良い。
「開門! 開門! 単于様の御一軍だ! 開門!」
そんなルハの近くまで来て、親衛隊の兵士が声を張り上げて開門を要求する。
なお親衛隊は、各軍から出してもらった二千からそれぞれ二五〇人ずつ、合わせて千人として形成している。
もっとがっつり練兵する余裕があれば、俺の直下軍八〇〇〇全てを俺の考える最強の精兵レベルまで鍛え上げられるのだが、まずはこの二五〇を、今回の出征を通して鍛え上げていくことにする。
もちろん他も鍛えることに代わりはないが、より重点を置く、という話だ。
俺が先頭近くに立ち門が開くのを待っていると、しばらくして開いた門の先に二人ほどの将と、数十の騎馬がいるのが目に入る。
先頭の二人が将だとわかるのは、他の兵士とは異なる鎧を着ているからだ。
これよりもっと後の時代、鉄砲とかが出てくる時代にもなれば、指揮官が目立つ格好をしているのは的になってしまうので危険なのだが、この時代はまだ、遠距離武器も弓ぐらいなので、狙撃の可能性があるとはいえ、将は基本的に目立つ格好をしている。
俺も久しぶりに、長い事蔵の中で眠っていた戦に明け暮れた頃の鎧を今の体格に合わせて整備させて装備してきている。
将二人と騎馬数十騎。
危険はまったくないと判断して俺がわずかに馬を進めると、先頭の二騎が俺の前まで来て拱手とともに恭しく頭を下げた。
「単于様、お元気そうで何よりにございます」
「相変わらず元気そうですなあ」
まだ俺と同じ年ぐらいに見える男性と、明らかに好々爺然とした年をとった顔に見える二人の将。
軍を一旦その場に留めて、俺は彼らと言葉を交わす。
あるいは軍を先に入れさせても良かったかも知れないが、軍が入場するというのはその城、都市に住む住人からすれば一つのパレードのようなものである。
それが単于の軍ともなれば重要度はことさらであり、俺が先頭にいないと格好がつかないのだ。
そのため、彼らと言葉を交わす僅かな間、軍をその場に止める。
「二人も相変わらず壮健だな。ザイニイは相変わらず老け方が半端ないが、そんな様子で大丈夫か?」
「うはははは、大丈夫ですとも! このザイニイ死ぬまで現役ですからなあ」
「ヌルテ将軍も相変わらず元気そうで何よりだ。聞けば、北東胡のカジン一族の親玉を討ち取ったそうではないか」
「敵が蛮勇でしたからな。策にはめてしまえばあっという間でした」
「そうか。それは頼もしいな」
彼らは、ザイニイ上将軍とヌルテ上将軍。
この北東の地の守りを担う大将軍たちだ。
それぞれに数万から大きな戦になれば十万以上を率いる名将である。
なお他に将軍が三人ほど配属されているのが、このルハという都市の重要性を示しているといえる。
なにせここ数年では、弱体化著しい北東胡と、アイボを始めとして一部の流入が始まった北方の狩猟民族。
それらとの接触点となっているのがこのルハだ。
防衛拠点という意味合い以上に、この大草騎国の今後にとって大きな意味を持つ都市にこのルハはなりつつあるのである。
それこそ先に上げた、北東胡に対する楔というのも、ここに来て事さらに効いてきているようで、北東胡は勢力を失いつつある。
それがわかるからこそ北東胡もこの肥沃かつ守りやすい土地を奪おうと攻めてくるのだが……まあ俺の信頼する将軍、上将軍が守る土地をそうたやすく奪うことが出来るはずがない。
更にルハへの補給線と、兵を送るための中継点や都市の連携などもバッチリだ。
「二人共、後で酒を飲みながら話でもしよう」
「はっ」
「単于様と酒ですか! これは今日はいい酒が飲めそうだ!」
そこで一旦二人との会話を中断して、城の前に整列するほどに待たせてしまっていた軍を順に都市の中に入れていく。
都市の中はいくつかの区画にわかれていて、その一部が外部から来た軍などに提供される。
ルハは北東部第一の都市だけありその規模は大きいので、十万規模の軍がやってきても余裕で養うことが出来るのだ。
「全軍休ませよ。数日の後に、再び出兵するぞ」
「「「「ははっ」」」」
側近として近くに控えていた四将に指示を出して、俺は護衛の兵たちと共に一足先にルハの中心にある城の部分へと移動する。
そこでは、今度は多数の文官たちが俺を出迎える形で、門の向こう側で待っていた。
「ようこそおいでくださいました単于様。お出迎えに上がれなかったこと、誠に申し訳ありません」
「良い。両将軍から歓迎は受けている。それに、お前たちはお前たちで、歓迎の用意をしてくれているのだろう?」
わずかに香るいい匂いに鼻をひくつかせて見せながら言うと、このルハという都市を治める文官の長である男が、一層うやうやしく拝手をしながら言葉を続ける。
「は、心ばかりではありますが、宴の用意をさせていただいております。単于様の軍の将軍様方にも、お受けいただければと思いまする」
「それはありがたい。皆長い行軍で腹を減らしているからな。感謝するぞ」
「そう言っていただければ、我らルハの役員一同、光栄の極みにございます」
その後、滞在中に俺が使う部屋などに案内されてそこで甲冑を脱いだり湯船に使ったりといろいろした後、ルハの文官等と将校の中でも高位の者たち、そして俺が連れてきた軍の将校たちで宴が開催された。
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「呑んでおりますかな、アイショウ様」
「ん、おお、呑んでいるぞザイニイ。やはり清酒はそれだけで楽しむに限るな。お前も飲むか?」
「ははっ、ではそれがしもいただきまする」
宴もたけなわで、騒ぐ者たちが出てくる中、俺は場所を端の方へ移動して静かに酒を呑んでいた。
どうも健康体というチートを貰ったせいか、俺は枠かというぐらいに酒に強く、宴でガブガブ呑んでもほろ酔い程度で泥酔するということがない。
そのため宴の際は、あえて中心で大量に飲むのではなく、部下たち配下たちが呑んで酔っ払い、騒いでいるのを隅っこの方の席から一人眺めている。
もともと大きな祭りも、中心になってはしゃぐより、そのはしゃぐまでの準備に楽しさを見出す方の人間だった前世もあって、大抵人の輪の中心にいる今生だが、人の輪を外から眺めるのも好きなのである。
「……うむ、やはり美味いですな。泥酔してこれを飲むのはもったいない」
「だろう?」
この清酒は、いわゆるにごり酒には灰を入れたら綺麗になる、みたいな俺のふわっとした知識を元に、研究者達が開発してくれた酒だ。
おそらくこれが、俺達の領地の酒の中で一番美味い酒だと俺は思っている。
少しの間、ザイニイ将軍と二人並んで酒を飲みながら、将校たちや文官達が騒いでいるのを眺める。
なお、もうひとりの上将軍であるヌルテ将軍は酒に非常に弱く既に潰れており、他の将校たちは俺とザイニイが話しているのを見て遠慮して間に入ってくるようなことはしなかった。
しばしの間の後、ザイニイが口を開く。
「いよいよ、北の奴らを滅ぼしますか」
「ああ、そうなる」
俺の言葉に、酒を揺らすように見ながらザイニイは言う。
「長い戦いでした。多くの兵や将を失った」
「……そうだな」
こういう話をするとき、四十代の俺よりもそれなりに年上で、おそらく五十代後半から六十代のザイニイの持つ渋みというのは、この単于である俺にとってもことさら重たいものに感じられる様になる。
普段の好々爺然としたザイニイとも、戰場で鬼神と化すザイニイとも全く異なる、長い歴史を積んできた賢者としての表情だ。
だが、俺は部下にそんな顔をさせるつもりはない。
そんな、せっかくの酒が不味くなりそうな顔を。
「ただ、滅ぼすだけでは済まさぬ」
「……ほう、どうなさるおつもりか?」
あえて宣言するように言う俺に、ザイニイは、周囲の者たちにも聞こえるように尋ねてくる。
周囲の者たちがそれによって耳を済ませるのを感じながら、俺もあえて、俺の思う今後の戦について語ることにする。
「奴らの軍を打ち倒し、領土を支配しただけでは奴らを滅ぼしたことにならない」
「……ならば一人残らず殺しますかな?」
「それは否だ。それをやっても、いずれは火を持つものが再びそれぞれの炎を掲げて立ち向かってくる」
「ではどうなさる」
打倒しきれない者、殺しきれないものを、それでも滅ぼしたいときにどうするか?
そんなことは、俺の知る歴史が証明している。
「飲み込むのだ」
「……何を?」
「東胡という民族を。東胡として生きる人々を。東胡という文化を。飲み込むのだ」
そこで多くの者達が聞いていることに気づいた俺は立ちあがり、演説するように言い放つ。
「我らの侵略は、けして敵を討ち滅ぼし、支配するだけのものではない。敵の全てを飲み込み、敵に我らの教えを叩き込み、敵の文化を我らのものとし。そしていつの日か、奴らの子に、子の子らにこう言わせるのだ。『俺達は匈奴だ。大草騎国の民なんだ』と。それでようやく、我らは東胡という一族を滅ぼし、我らを拡大することが出来る。だが!」
そこで声を張り上げ、注目を集める。
「忘れるな! 東胡は我らが飲み込むものの一つでしかない。西には月氏や烏孫、姜氏どもが。南には燕国の東を根城とする数多部族成す蛮族共が。そして巨大な中華には、自分たちこそが世界の覇者たらんと傲慢な考えを持つ漢民族どもがいる! 遥かな西方にはまだ見ぬ者等が、そしてまた東の大いなる海の向こうにも我らの知らぬ者等がいる」
声を張り上げるところと、染み込ませるように語るところをわけると響きやすい、というのは、単于としての経験で得た教訓だ。
こんなことなら、ヒトラーの演説方法でも勉強しておけば良かった、と何回か思ったことがあるが、今のところは、俺なりの演説でこれまでもうまくやってこれている。
「我らは我らと、その子らと、子の子らと、例え何代かかろうと、何年かかろうと、一つずつ確実に、奴らを飲み込み、支配し、我らの一部へと変えていくのだ。けして、短絡的に滅ぼそうなどと思うな。奴らの全てを我らのものにし、我らの力を更に増す! 常にその覚悟でいよ! 良いな!!」
「「「「「「「おおおおおおおおお!!!!」」」」」」」
宴の場なのに、ついつい熱くなって演説をぶってしまった。
そう気恥ずかしく思いながら座り込む俺に、今度はザイニイが酒の入った杯を差し出してくる。
「見事なお言葉、このザイニイ感服いたした」
「宴の席では、こういうのはやらないと決めていたのだがな。つい流れで言ってしまった」
「単于様もまだまだお若いということでしょうな」
「ザイニイ将軍に言わせては、皆若造になってしまうではないか」
「ボスマのやつを除いては、ですな」
「ははっ。そのとおりだ」
ちなみにこのザイニイ将軍、我らが大草騎国の上将軍の中で最高齢級だったりする。
もう一人の最高齢級が、西に張っている上将軍のボスマという将軍だ。
この二人は大草騎国黎明期からいたザイニイと後から併合によって加入したボスマと、相性があまり良くない、ように見せかけて実は良かったりするのでよくわからない連中である。
ただ、年寄同士思うところがあるのだろう、会ったときには二人で静かにつるんでいるのを見かけることが稀にあった。
国がデカくなり領土も固まった現在ではそうそう東西の将軍同士が会うことはないが。
「……私や単于様が生きているうちに、どこまでいけましょうな」
「なんだ、ザイニイ。今日はいつもの勢いがないな。流石のザイニイも歳には勝てなかったか?」
俺がそうからかうと、好々爺然とした顔でほっほと笑いながら、ザイニイは言い返してくる。
「いえいえ、死ぬまで兜の緒を締め続けねばと、そう思った次第ですよ。今度も激しい戦になりそうですからなあ」
「お、ということは今回共に戦うのはザイニイの軍なのか。よくヌルテが許したな」
そう俺が言うと、またザイニイは笑いながら言う。
「はっは、今決めましたからな」
それを聞いて、俺も思わず笑いだしてしまった。
「はっははは、それは後でヌルテに怒られそうだ」
「そのときは単于様もご一緒に」
「なんでだよ。一人で怒られてこい」
そう言って互いにからかいあいながら、笑って、酒を飲む。
俺は、部族の長として、将として、単于として人を引っ張る立場にあった。
しかしだからこそ、こんなふうに、対等な立場で語らえる年上との会話を、事さらに大切にしたいと思うのだ。
それぞれにそれぞれの思いを抱えながら、宴の夜はふけていくのだった。
最新話の後もう一戦南東胡とする戦の描写、欲しい?
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欲しい(趙・匈奴の戦いレベルでしっかり)
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欲しい(今回の戦ぐらい短めで)
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それより早くあの将軍と会え
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合従軍まだ?