ちょっと!!勉強の邪魔しないでよ!!   作:狂骨

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感覚ズレてるやつに取り調べしたって無駄

 

 

その後、腕を破壊された死柄木はその場から逃走。当事者であった緑谷と拳太郎は警察官に事情聴取を受けることとなったのであった。

 

拳太郎は情報の錯誤を避けるために当事者である緑谷とは別の部屋で、取り調べを受けていた。

 

「取り敢えず、君!危ない真似はよしたまえ!指定団体のリーダーの後を追うなんて、へたをすれば命が危なかったんだよ!?」

 

そう言い、全く緊張感も自覚もない拳太郎を、担当となった刑事は叱りつけていた。それもそうだ。特級の危険団体である敵連合の首領と接触どころか、後を追ったのだから。

 

「え?でも落とし物拾ったら落とし主に届けるのが当たり前ですよね?」

 

「いや…確かにそうだよ!うん!!そうなんだけどもだ!!!人が人だよ!?相手は危険団体『敵連合(ヴィランれんごう)』のリーダーなんだよ!?分かっているのかい!?」 

 

「敵連合……」

 

その言葉を耳にした拳太郎は動きを止めた。

 

「ふぅ…やっと分かってくれたか」

 

その様子に刑事もようやく事の重大性を理解してくれたと思い安堵の息をつく。

 

すると

 

「……僕も10歳ぐらいの時、そんな設定 考えてましたね」

 

「いやちっがぁぁぁぁう!!!!」

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー

 

それからしばらくして。

 

「はぁ…まぁ何はともあれ…君も怪我がなくて良かったよ。___

 

 

 

______……わかりました」

 

ようやく注意と取り調べを終えた刑事は、背後の扉から現れた『塚内』という刑事の指示の元、部屋を出ていった。

 

「あれ?もう終わりですか?」

 

「うん。もう帰って大丈夫だよ。今、君の両親に連絡して迎えに来てもらうから。外に出よう」

 

刑事と入れ替わるように入ってきた塚内は拳太郎の質問に答えると、彼を部屋から出して署の入り口へと向かった。

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー

 

「…ん?やぁ神堂少年!君も無事で何よりだ!」

 

「オールマイトさん?」

 

「NoNo!ヒーローネームにさんはいらんよ!」

 

入り口へと向かうと、そこには筋骨隆々な巨漢であり、No. 1ヒーローである『オールマイト』の姿があった。

 

「なぜここに…?」

 

「君達を安全に見送るためだよ。相手が相手だからね。待ち伏せでもされたらとんでもないからさ!」

 

「そうなんですか。なるほどなるほど…そうなると緑谷くんはもう帰った感じですね」

 

 

すると

 

「け…警部…神堂くんのご両親なんですが…ここまで来るのは少し難しいようです…」

 

背後から先程、拳太郎を取り調べした刑事が現れ、何やら塚内へと耳打ちする。

 

「…え?」

 

その言葉を耳にした塚内は目を点にすると恐る恐る拳太郎へと尋ねた。

 

「君…まさか下宿もせずに…毎日、秋田の実家から雄英に通っているのかい…?」

 

 

 

 

「えぇ。そうですが?」

 

 

「「「「「…………」」」」」

 

その後、その場はとてつもなく寒い空気に包まれていった。緑谷を見送ったオールマイトは以前、彼と面談した際に話を聞いていたために塚内達よりかはリアクションは薄いものの、それでもノーリアクションとまではいかなかったようだ。

 

 

 

そんな中であった。

 

「…え?はい!はい!分かりました!」

 

ガチャ

 

背後から何やら通話を終えたのか先程の刑事が出てくる。

 

「神堂くんのご両親に代わって知り合いの生徒の両親が迎えに来るそうです」

 

「いまはそれどころじゃ……いや、まぁいい。取り敢えず保護者が見つかってよかった…」

 

「え?」

その話を耳にした塚内は安心し息をついた。だが、その様子を見ていた拳太郎は首を傾げていた。

 

「知り合い…?誰ですかそれ?」

 

「ん?えっと…確かいま、ご両親が実家から来てる___」

 

拳太郎から尋ねられた塚内がその名前をゆっくりと読み上げる。

 

「___波動さんだったかな。娘さんは君と同じ雄英生だよ」

 

 

その瞬間

 

ガシッ

 

「ひぃ!?」

 

突如として背後から手が伸び拳太郎の両肩を掴んだ。その手の感触と背後から感じる気配、そして匂いに拳太郎は身体を震わせた。

 

「ま…まさ…か…」

 

その感触と声に拳太郎は身体を震わせながら恐る恐る振り返る。

 

そこには

 

「えへへ〜♪拳ちゃ〜ん♪」

 

「あ“あ"…」

満面の笑みを浮かべているねじれの姿があった。それに続いて彼女の両親も入り口を通って現れた。

 

「ちょっと!!僕普通に帰れま___ふぐ!?」

 

ねじれの姿を見た拳太郎がすぐさま声をあげようすると、その口をねじれが手で塞ぐ。

 

「ん?どうしたんだい?」

 

「なんでもないで〜す。ねぇ拳ちゃ〜ん♪」

「むごごぉ…!!!」

 

その後、拳太郎はねじれに引きずられるようにして下宿へと連れ去られたのであった。

 

因みに彼女の両親は秋田へと帰る途中であったために、ねじれが拳太郎を家へと引き摺り込む様子を確認するとすぐさま新幹線で帰っていったようだ。

 

それは即ちどういう事か…?

 

ーーーーーーー

ーーーー

 

雄英高校から二駅ほど離れた場所に建てられたアパート。外観としては高級とも、ボロとも言えない普通のものであり、間取りも1DKとやや広めだ。ねじれが借りているその部屋の中は____

 

 

 

 

 

 

____何枚もの拳太郎の写真が貼り出されていた。

 

右を見れば腕立て伏せをする拳太郎。左を見ればランニングをする拳太郎、そして上には笑みを浮かべている子供の頃の拳太郎などなど、多種類の拳太郎の写真が貼り出されており、どれもこれも両親が撮った写真であった。

 

「な……なに…これ…」

 

所々に自身が知らない写真が貼り出されている謎の異質な空間へと足を踏み入れた拳太郎は震えた声を漏らす。

 

 

すると

 

 

ガチャン

 

背後から拳太郎をまるで逃がさないかのように後から入ってきたねじれが鍵を掛けた。

 

「寂しかったんだよ〜。入学してから会いにきてくれないし、家に戻った時もどっか行ってていなかったし。ようやく会えた時も全然話してくれなかったし〜」

 

そしてゆっくりと拳太郎の肩に手を置いた。

 

「でも、や〜っと2人きりになれたね…拳ちゃん♪」

 

 

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