ちょっと!!勉強の邪魔しないでよ!!   作:狂骨

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ブチギレたら思うままにやれ

 

【オーバーホール】

 

それは対象を分解するのみならず、瞬時に修復し融合させたりすることができ、更にそれらを応用することで新たなる物体を作り出すことができるのだ。それは自分も例外ではない。

 

即ち、どんな傷を負ったとしても個性によって瞬時に回復させることができるのだ。

 

「さぁ…エリを返してもらおうか…!!」

 

そして、道端で倒れていた幹部の1人である力也を分解して己と融合させ異形な怪物と化した治崎は拳太郎の背負うエリに目掛けて巨大な4本の手を向けた。

 

「ソイツの個性は世の理を覆す…お前らでは手に余る…!!!」

 

「う〜わしつこいですね。ストーカーですか?というか、個性でしか人を見ないなんて随分と腐ってますね」

 

治崎に対して拳太郎は背負っているエリを守るかのように構える。

 

すると

 

「神堂くん!エリちゃんを連れて離れてて!!」

 

「ここは俺達が!!」

 

拳太郎の前に緑谷とミリオが立ち、治崎に向けて構えた。それだけではない。

 

「まぁ話は後にしよう…今回の目的はその子の救出も入っているからな」

 

後方で控えていたサー・ナイトアイやその他のヒーロー達が拳太郎を守るように前に出始めていった。

 

「いいんですか?下がってて」

 

「寧ろお前にはエリちゃんを守っててもらった方が良い。頼んだぞ」

 

そう言い相澤は拳太郎の肩に手を置きながら皆と共に前に立った。

 

それに対して治崎は眉間に皺を寄せ始め不快感を露わにする。

 

「どいつもコイツも…俺の邪魔をしやがって…!!!」

 

そして、治崎は目の前に立ち塞がった緑谷達を蹴散らすかのように巨大な手を振り上げた。

 

「そこをどけぇえええ!!!!病人共がぁぁぁ!!!!!」

 

その叫び声と共に数メートル以上もの腕を振り回した。それを緑谷達は避けるものの、その当たった箇所はコンクリートであるにも関わらず、粉々に粉砕されていった。

 

 

「ヴォォァアアア!!!」

 

更に治崎は両手を振り回しながら進軍し、エリを背負う拳太郎の元へとヒーローや警察を蹴散らしながら進んで行った。

 

それを見た緑谷は叫ぶ。

 

「神堂くん!!走って!!絶対にその子を治崎に渡しちゃだめだ!!!」

 

「あ、分かりました。じゃあエリちゃん、僕と北海道行ってラーメン食べよっか」

 

「できればもっと近い場所でお願いできる!?」

 

「合点」

 

緑谷の声に拳太郎は軽く答えると、そのままエリを連れて歩き出した。そしてそれを見た緑谷とミリオは治崎へと向かっていった。

 

「治崎ぃ!!!お前はここで止める!!!」

 

その言葉と共に、緑谷の全身が発光すると共に、治崎に向けて脚を振り回した。

 

「スマァァァァッシュッ!!!」

 

 

____ッ!!!!

 

その瞬間 鈍い音と共に緑谷の一撃が治崎の巨体を揺らす。

 

「ぐ!?邪魔…がぁ!?」

 

治崎はすぐさま体勢を立て直そうとすると、今度はその両腕を巨大な竜が両腕で押さえ込んだ。

 

「リューキュウ!?」

 

「私が抑えとくから!!さっさとやっちゃいな!!!」

 

「はい!」

リューキュウの言葉に緑谷達は頷き、再び治崎へと向かっていった。

 

 

 

 

その時であった。

 

「エリぃいい!!!!!!」

 

 

突然と治崎が拳太郎の背中にしがみついていたエリへと叫んだ。

 

背後から聞こえてくるその悍ましい声にエリは驚き耳を塞ぐが、塞いだとしてもその声は彼女の脳内へと響き渡ってきた。

 

「また死ぬぞ!?お前の行動でまた人が何人も死ぬぞ!?これがお前の望みなのかぁ!?」

 

「…!」

 

その言葉と共にエリの身体が震え、拳太郎の背中から離れ始めた

 

「うぉ!?どうしたの!?そんなにラーメンが嫌い!?」

 

そして、拳太郎の背中から降りたエリは治崎の元へと身体を震わせながら走り出す。

 

「ちょっと待ってエリちゃん!向こうに戻ったらあの変質者がいるんだよ!?危ないよ!!」

 

「離して!!!私いやだ!!!私のせいで人が死ぬの見たくない!!!こんなの……望んでない!!!」

 

そう言いエリは拳太郎から離れるようにして駆け出していく。

 

「エリ!!コイツらでこの状況がどうにかなると思うか!?」

 

「思…わない…」

 

「ならどうする!?」

 

「戻る…」

 

その声を聞いた治崎は更に追い討ちをかけるようにエリへと叫ぶ。

 

「ならさっさと来い!!お前は呪われた存在なんだッ!!!お前が縋った奴は必ず死ぬ!!そうだろ!?今まで何度も何度も見せて言い聞かせた筈だぁ!!!」

 

「治崎ぃいいい!!!!!やめろぉおお!!!!」

 

立て続けに放たれたその言葉に緑谷やミリオは怒りが頂点に達し、治崎に向けて拳を振るった。

 

だが、その巨大な手を交差させる形で防いだ治崎は腕を振り回し、緑谷達を薙ぎ払った。

 

「個性によって成り立つこの世界の理を壊す!それが壊理の力だ!!!テメェらのような価値が分からんガキどもが利用できる代物じゃない!!」

 

そして治崎は4本の巨大な手で周囲の瓦礫へと触れた。

 

 

その瞬間 4本の巨大な石の槍が形成された。

 

「おいおい!?まだこんな力待ってたのかよ…!?」

 

「全員離れろ!!!」

 

それを見た警察達はすぐさま離れるも、既に遅く、治崎の鋭い目が緑谷達を捉えていた。

 

「俺が壊すのはこの腐った世界……目の前の小さな感情論だけで動くヒーロー気取りが_____

 

 

 

 

 

____俺の邪魔をするなアァァァァ!!!!!!」

 

 

その言葉と共に形成された石の槍がしなりながら緑谷に目掛けて放たれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時であった。

 

「お前マジでいい加減にしろよ」

 

 

_____ッ!!!!!!!

 

突如としてその場に響いた声と共に緑谷達へと向かっていった石の槍が木っ端微塵となった。

 

「な…」

 

突然と起こったその現象に治崎は驚き、一体誰がやったのか確認するべく、周囲へと目を向けようとした。だが、それを行うよりも早く、その正体を見つけることができた。

 

「お前…!!!」

 

見れば自身の目の前には先程まで向こう側の住宅街にまで走っていた拳太郎の姿があったのだ。そしてその背中には必死にしがみつくエリの姿もあった。

 

「懐理…!!!」

 

それをみた治崎はゆっくりと手を伸ばそうとした。

 

 

その時であった。

 

 

「小さい子になんて事言ってんだぁぁぁぉ!!!こんのスッタコがぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

突然の叫び声と共に拳太郎の拳が治崎の頬へと炸裂した。

 

 

「が…はぁ!?」

 

その一撃は治崎の形成されたペストマスクを粉々に粉砕しながら彼の頬へと深く抉り込み、ゆっくりと顔を歪ませていく。

 

 

 

そして

 

 

 

_______その巨体をその場から庭に空いた大穴目掛けて叩きつけていったのであった。

 

 

「「「「「「「えええええええええ!?」」」」」」」

 

その光景に緑谷やミリオは勿論だが、サー達も驚きの声を上げた。

 

 

そんな中、治崎を一撃で吹き飛ばした拳太郎が目の前に着地した。

 

「すみません。どうしても許せなかったので1発殴っちゃいました」

 

「あ…いや!?あの…うん。ま…まぁエリちゃんが無事だから…大丈夫…かな…!?」

 

「そうだね…うん…」

拳太郎の言葉に緑谷は震えた声で答え、ミリオも全身を震わせながら頷くのであった。

 

「さて、エリちゃん。君はもう自由だよ。あんなクソのとこに戻らなくてもいい……ん?」

 

 

その時であった。

 

「あ…ああ!!!」

 

「んん!?」

 

エリの全身が輝き出し、想像を絶するほどの量の光が溢れ出した。それを見た緑谷は驚きの声を上げる。

 

「これは!まさか個性が!!」

 

「え?個性?」

 

拳太郎は驚き、背中で発光するエリへと目を向けた。見るとその額からは一本の角が生えており、その角から輝いていたのだ。

 

そして、その光は遂に拳太郎を包み込み、周囲へと溢れ出していったのだ。

 

それによって、殴り飛ばされた治崎の巨体が元の人間の身体へと戻り、融合のために扱われた力也も元へと戻っていった。

 

「神堂くん!!」

 

そんな中、緑谷は拳太郎に向けて叫ぶ。だが、エリを背負っていた拳太郎は全くその個性の影響を受けることはなく、エリを落ち着かせるようにしてあやしていた。

 

「あれ?どうしました?ね〜んねんころ〜り〜」

 

「いや違う違う違う!!暴走してるんだよ!!早いところ止めないと!!」

 

「なるほど。よしエリちゃん!僕の大好きなエナドリをあげよう!だから泣くのはおよし!」

 

「ちがぁぁぁう!!!感情じゃなくて個性の方!!」

 

「え?」

 

拳太郎が首を傾げる中、その光は更に広がっていった。

 

「あれ?これがあれば暗い夜道も安全ってことですかね?」

 

「なんでそんなに余裕なの!?というか何で何ともないの!?」

 

その後、相澤が間に入り、自身の個性を発動させた事で何とか暴走は治ったようだ。

 

 

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