ちょっと!!勉強の邪魔しないでよ!!   作:狂骨

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文化祭当日

 

それからしばらくして、各々が準備を終えたと同時に、遂に文化祭当日が来たのであった。

 

当日の朝。最終調整をするために拳太郎は校舎へと向かっていた。

 

 

すると

 

「拳ちゃ〜ん!!!!」

 

「むご!?」

 

突然と目の前からねじれが飛び出し拳太郎の姿を見つけると両手を広げながら抱きつき、頬を擦り寄せた。

 

「ね…ねじれさん!?」

 

「やっと会えたね〜!寂しかったよ!ミスコン終わったら一緒に回ろう!!ね!?ね!?」

 

「くぎ!?は…離してくださ____え?ミスコン出るんですか?」

 

彼女の言葉に驚いた拳太郎が思わず尋ねるとねじれは頷いた。

 

「うん!前は準優勝だったけど、今年は絶対優勝するんだ!だって最後なんだもん!」

 

「確かに…今年が最後でしたよね」

 

「そうそう!だからさ……」

そう言いねじれは“いつもの狂気じみた笑み”ではなく年相応の女子のように可愛らしい笑みを見せるや否や、少しばかりがモジモジとし始める。

 

「今年は見に来てくれる…かな?」

 

確かに言われてみれば彼女がミスコンを見に来て欲しいと頼んでも見に行った事はない上に、今年は彼女の最後の文化祭だ。そんな彼女の晴れ舞台への誘いを断る理由などないだろう。

 

拳太郎は笑みを浮かべながら頷いた。

 

「勿論行きますよ!」

 

「ほわぁ〜!!」

 

その答えを聞いたねじれは頬を真っ赤に染め上げる程の満面の笑みを浮かべると拳太郎へと抱きついた。

 

「ありがとぉー!!!私頑張るから!そうだ!頑張るためにいっぱいチューさせてぇ〜!!」

 

「いやぁぁぁあ!!朝っぱらからやめてぇえええ!!」

 

 

結局10回された。

 

ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー

 

 

その後、それぞれのクラスが出し物の最終調整を終え、いよいよ前夜祭にあたる公演の始まりとなった。トップバッターは勿論、期待のA組である。

 

会場は既にざわついており、妬む者やワクワクする者など、様々な声が飛び交っている。

 

そして、その中で、普通科の列に立ちながらステージを見上げていた拳太郎は首を傾げていた。

 

「…妙ですね。緑谷くんの姿が」

 

「確かに…さっきから見えねぇな」

 

先程から緑谷の姿が見えないのだ。準備のために動いているA組の皆の姿は見えるのだが、緑谷のみ、その場にいなかった。

 

「どうするんだろ…せっかく壊理ちゃんと約束したのに」

 

そう言い拳太郎は後ろでミリオに肩車をされながら不安な表情を浮かべる壊理を見る。

 

「まぁ何か予定があったんじゃねぇのか?ほら、始まるぞ」

 

「うん」

 

心操に言われた拳太郎は弾幕へと目を向ける。

 

 

すると、周囲が真っ暗になると共に弾幕が開かれた。

 

 

その瞬間______

 

 

 

 

______まばゆい光と共にA組の皆が現れた。その中には緑谷の姿もあり、ミリオに抱き抱えられている壊理へと手を振った。

 

「おぉ!!緑谷くん!!」

 

 

そして

 

_____ッ!!!!!

 

ロックと声を飾る耳郎の声と共にダンスが始まった。

 

 

そのダンスは光という物質のみではない。耳郎の歌声や爆豪、八百万、上鳴、常闇の4名が奏でる音楽に加えてA組一人一人の個性的な面々が見せるアクションがよりインパクトを醸し出し、遂には_______

 

 

 

 

 

「「「「「うぉおおおおおおお!!!!!」」」

 

 

____会場を更にヒートアップさせていった。

 

 

その光景に見ていた心操も歓声の声を漏らす。

 

「す…すげぇな…ん…?神堂?…なぁ!?」

 

心操が横へと目を向けるとそこにはどこから取り出したのかサイリウムを振り回す拳太郎の姿があった。

 

「うぉおおおおお!!!!!!すごぉぉおいい!!!最高だよA組ぃいいい!!!!!」

 

「どっから持ってきたんだよ!?」

 

 

そのダンスは最後まで勢いを落とすことなく、会場を盛り上がらせていった。

 

 

そのダンスが終えると同時に最後までその場に響いていたのは盛大な拍手と共に掛けられる歓声であった。

 

ーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「いやぁ〜!!凄かったね!!!」

 

「お…おう。お前ってそんなキャラだっけ…?」

その後、B組の劇を軽く見通し体育館を出た拳太郎はA組の感動が収まらず顔を真っ赤にしており、その様子を見ていた心操は若干ながら引いていた。

 

「こりゃ僕達も気を抜いちゃいられないね!!すぐお化け屋敷をグレードアップしよう!!木材持ってくるから!」

 

「いらんいらん!!やめろ!!」

 

すると、

 

「…ん?あれって…」

 

歩いていく先へと目を向けると、そこには緑谷とミリオと壊理の姿があった。見れば壊理の頬は赤く染まり、腕を震わせながら緑谷に何かを伝えていた。

 

それを見た拳太郎は手を振る。

 

「お〜い!緑谷くん!通形先輩!壊理ちゃ〜ん!!」

 

すると、その声に振り向いた3人のうち、壊理は拳太郎の姿を見た途端、笑みを浮かべながら駆け寄った。

 

 

「パパ〜!!!!!!」

 

「あっはっは!コラコラあまり走りすぎると転んじゃう………え?」

 

「……え?」

その瞬間 拳太郎と心操の身体が固まった。

 

「え…?あれ…聞き間違い…かな?うん。まぁ聞き間違いだよね……おいで〜!!壊理ちゃん!」

 

 

その一方で駆け寄った壊理は両手を広がると拳太郎へと抱きついた。

 

 

「パパ!さっきの凄かった!キラキラして!ワクワクした!!」

 

「ぎゃぁぁぁ!!!聞き違いじゃない!!!ガッツリ『パパ』って言ってるぅぅぅぅ!!!!!」

 

聞き違いかと思っていたが、聞き間違いではない。明らかにパパって呼んでる。

 

「えぇ!?なんで心くん!?なんでぇ!?_____あれ?」

 

拳太郎はパニックになり、現実を受け止めきれず、思わず心操に頼ろうとするが、既に彼の姿はなかった。

 

「あんの野郎〜!!!逃げやがったな!?」

 

その一方で、抱きついた壊理は笑顔を輝かせながら頭に乗る。

 

 

「パパ!ママのところ行きたい!行こう!!」

 

「ま…ママ…?」

 

パパと呼ばれた事の衝撃がまだ残っているが、即座にママという単語が出てきた事で拳太郎は驚くどころか、寧ろ身体を硬直させた。

 

「え…?ママ…?いや…それよりも緑谷くん!!なんで僕がパパって!?」

 

「いやぁ…それがね…神堂くんと波動先輩が何度もお見舞いに行ってる内に壊理ちゃんが凄く懐いちゃって……____あ!そうだ!!神堂くんも行こう!!そろそろ始まっちゃうよ!ミスコン!」

 

「えぇ…?」

 

拳太郎の質問に答えないまま、緑谷はミリオや壊理と共にミスコンの会場へと向かっていった。

 

「待って…ってことはママって…まさか…!?」

 

その後、拳太郎の読みは見事に当たり、彼の表情はとんでもなくやつれたという。

 

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