GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです   作:のぞむ

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キュアプリズム参上!

「フッ!ダリャッ!」

 

ソラ達が出かけていった後、クウは再び道着に着替えて虹ヶ丘家の庭で素振りをして身体を動かしていた。

 

(多分今のオラは初めてベジータと戦った時くれぇの力しか持ってねぇ…こっちの世界にサイヤ人やフリーザとかがいるのかわかんねぇけど、あいつらに負けねぇくれぇ強くなりてぇ!)

 

今のクウは前世で戦ったサイヤ人ナッパと終生のライバルベジータと戦った時くらいの戦闘力を有していたが、それではフリーザはおろか、フリーザ軍の側近クラスにも敵わないであろう。

 

「ん?」

 

目線を感じたクウは屋根の上を見る。

 

屋根の上には黄色く、まん丸の鳥がいた。

 

「オッス!」

 

クウは鳥に話しかける。

 

「オメェ確かずっとここにいるよな?もしかしてここに住んでんのか?」

 

クウからの問いかけに鳥は何も答えない。

 

「あ、わりぃ!スカイランドの鳥じゃねぇのに喋るわけねぇよな」

 

クウは気を取り直し、修行を再開しようとする。

 

「ん…?」

 

しかしそれは出来なかった…

 

「この気…カバトンとランボーグのだ!近くにソラ達の気も感じっぞ!」

 

クウはカバトンとランボーグの気を感じ、すぐさま宙に浮かぶ。

 

「待ってろみんな!すぐ行くぞ!」

 

そのままクウは舞空術でソラ達の元へと向かっていった。

 

「…」

 

鳥はクウが飛んでいった先をジッと見つけていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…!」

 

「ましろん!急いで!」

 

ましろとあげははエルを連れて保育学校の屋上に逃げ込む。

 

あげはと一緒に保育学校に来ていたソラ、ましろ、エル。

しかしソラがカバトンの罠にかかってしまい、ミラージュペンを奪われてしまう。

カバトンは先日虹ヶ丘家の裏山で拾った毒キノコをランボーグに変え、そのままソラを捕らえてしまった。

残されたましろとエルはあげはに連れられ校舎の中に逃げ込むがランボーグが小型の分身を作り。ましろ達を追跡させていた。

あげははランボーグが入ってこれないように屋上のドアをロープで固定する。

 

「大丈夫だよエルちゃん!お姉ちゃんが守ってあげるからね…」

 

「あ~、マイクテス、マイクテス…無駄な抵抗はやめて、大人しくプリンセスを連れて出てくるのねん!」

 

校舎の外にいるカバトンがメガホンを使い、ましろ達に出てくるように促す。

カバトンのそばにはランボーグの触手で拘束されているソラの姿もあった。

 

「ほら!お前からも何か言ってやるのねん!そうしたら逃がしてや…」

 

「ましろさん!私は大丈夫です!だから出てきては…」

 

「お口チャ~ック!」

 

カバトンは額の宝石の能力でガムテープを出し、ソラの口を塞ぐ。

 

「ソラちゃん!」

 

「ましろん!行っちゃダメ!」

 

今にも飛び出していきそうなましろをあげはが止める。

 

「でも…!」

 

「出てこないのねん?それじゃあ…」

 

カバトンが指を鳴らすとソラを捕らえているランボーグが複数の触手を出し、ソラの頬を抓って攻撃する。

 

「ソラちゃん!」

 

「どこかに落ちてる金属バットを拾って戦えばワンチャン…いや無理!あーもう!何か良い手は…」

 

あげはがソラを助け出す方法を考えるが良い案が何一つ浮かばない。

 

「ほらほら!さっさと出てこないとこいつをもっとひどい目に合わせるのねん!」

 

(クウ…!)

 

ソラは自分がピンチの時、いつも助けてくれる(ヒーロー)の姿を思い浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

「ダリャーッ!!」

 

するとどこからともなく気弾が飛んでくる。

その気弾で辺りが煙に包まれる。

 

「えっ?何あれ!?」

 

「あ…!」

 

あげはは何が何だかわからず混乱していたが、ましろには気弾を撃った人物がわかっているようだ。

 

「クソッ!よく見えないのねん!」

 

「ランッ!?」

 

しばらく経ってから煙が消えるとランボーグが倒れており、捕らえていた筈のソラの姿がなかった。

 

「なっ!ソラの奴がいないのねん!?」

 

 

 

 

「また懲りずに悪さしてんのか!カバトン!」

 

上空にはソラをお姫様抱っこしているクウの姿があった。

クウはあの煙の中、即座にソラを救出したのだ。

 

「クウちゃん!」

 

「ま、ましろん!クウちゃんが宙に浮かんでるよ!どういう事!?」

 

「あはは…話せば長くなるから後でね…」

 

ましろはそう言ってあげはへの説明を後回しにする。

 

「でぇ丈夫か?ソラ」

 

「うん。またクウに助けられちゃったね…ありがとう!」

 

ソラはクウに礼を言う。

 

クウとソラは地面に下りてカバトンとランボーグを見る。

 

「お前~!よくも邪魔してくれたのねん!」

 

「どうだ?まだやんのか?」

 

「…グフフ、勝った気でいるつもりなのねん?」

 

そう言ってカバトンはソラから奪ったミラージュペンをクウに見せる。

 

「あっ!ソラのミラージュペンじゃねぇか!なんでオメェが持ってんだ!?」

 

「ギャハハー!俺様の華麗な罠にソラが引っかかってくれたおかげで奪う事が出来たのねん!」

 

「ごめんねクウ!小さな豚さんに化けたカバトンが自分から罠に向かっていたから放っておけなくて!」

 

「…ソラ、多分ましろはそれが罠だって気づいてたと思うぞ?」

 

「えっ?…そうなの?」

 

「ああ。オラでも罠だってわかるぞ」

 

「ま…ましろさんだけじゃなくてクウまで気づいていたなんて…未熟です!」

 

クウの一言でソラは少し落ち込んでしまう。

 

「とりえぇずカバトン!そのミラージュペンを返してもらうぞ!」

 

「フン…俺ばっか気にしてていいのねん?」

 

「どういう事だ?」

 

 

 

 

 

 

「キャアァーーーッ!!」

 

すると校舎の屋上から悲鳴が聞こえてくる。

 

ましろ達を追っていた小型ランボーグが屋上のドアを突き破り、今にも入ってきそうな状況であった。

 

「ましろさん!エルちゃん!あげはさん!」

 

「今行くぞ!」

 

「そうはさせないのねん!」

 

「わっ!?」

 

屋上に気を取られている隙にソラが再びランボーグの触手に拘束されてしまう。

 

「ソラ!…!?」

 

「ラン…ボーグー!」

 

なんとクウに背後にもう一体のキノコランボーグが現れ、触手でクウを捕らえ拘束する。

屋上のランボーグと同じく小さい上、気配を消して隠れていた為クウでも気づけなかったのだ。

 

「もう一体分身を作らせて正解だったのねん」

 

「この!ほどけねぇ…!」

 

クウは触手から抜け出そうとするが思いのほかランボーグの力が強かった為抜け出せないでいた。

 

「諦めるのねん!…一応もう一回口を塞いどくのねん。カバトントン」

 

カバトンは2人の口をガムテープで塞ぐ。

 

「これって、かなりヤバくない…?」

 

「えるぅ…」

 

あげははこの絶望的な状況に弱音を吐き、エルは今にも泣きそうな顔をしていた。

 

「…助けなきゃ…クウちゃんとソラちゃんを助けなきゃ…」

 

「そんなのわかってる!でも!」

 

「それでも…それでも行かなきゃだよ!」

 

 

 

 

その時、ましろの気持ちに呼応するように胸から光が現れる。

 

「ましろん…?」

 

「える…」

 

「お、おいおい…!」

 

光を見たカバトンはただ事ではないと感じ、ランボーグの身体を伸ばして屋上を見る。

 

ましろから出てきた光はミラージュペンへと形を変えたのであった。

 

「嘘だろ!?あんな脇役が!?」

 

カバトンは信じられないと言わんばかりに叫んでしまう。

 

「これって、私のミラージュペン?…私が…」

 

ましろはミラージュペンを手に取ろうとする。

 

「やめろ!!」

 

「っ…!」

 

カバトンの叫びでましろは手を止めてしまう。

 

「お前みたいな脇役が変身出来るもんか!お前に何の力がある!自分だってわかってんだろ!?」

 

「…私がやらなきゃ…でも、私なんかが…」

 

ましろは中々一歩踏み出せず、ミラージュペンを掴めずにいた。

 

「…ましろん」

 

「あげはちゃん…?」

 

「私が引っ越していった時の事、覚えてる?」

 

「う、うん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その昔…あげはが引っ越していく事になり、ましろとお別れする事になった時の事である。

 

あげはは家を飛び出していき、河原で泣きじゃくっていた。

その時、あげはが飛び出していったことを知ったましろがやって来る。

 

『あげはちゃん…私、お手紙出すよ…電話にも出るよ…帰ろ、あげはちゃん。あげはちゃんのママも心配してるよ…?』

 

『…ましろんは…ましろんは寂しくないのっ!?』

 

『…寂しいよ』

 

その一言を聞いたあげははましろの顔を見る。

 

ましろの目から涙がこぼれ落ちていた。

 

『でも…私が泣いちゃったら、あげはちゃんはもっと泣いちゃうでしょ…?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの日、ましろんに教えてもらったよ。優しいっていうのは、強いっていう事なんだって…私なんか?そんな事言うな!そんな事誰にも言わせるな!ましろんには優しさっていう、誰にも負けない強さがあるんだよ!」

 

「あげはちゃん…」

 

(あげはの言うとおりだ!)

 

「えっ!?クウちゃん!?」

 

突然クウの声が聞こえてきて、ましろは声を漏らして驚いてしまう。

クウがましろの心に直接語り掛けているのだ。

 

(カバトンの評価なんてカンケーねぇ!オメェはオメェの信じるもんを信じろ!)

 

「私の信じる物…」

 

ましろは以前クウとソラから言われた言葉を思い出す。

 

 

『難しい事はよくわかんねぇけどよ、自分の事を悪く言うのは良くねぇぞ。ましろにはましろだけの良さもあるさ』

 

『ましろさんは、今のましろさんのままで良いんです』

 

 

「…確かに私、クウちゃんとソラちゃんみたいに強くないし、空も飛べないよ…だけど、私もクウちゃん達と戦いたい!力になりたい!」

 

ましろはそう言ってミラージュペンを掴む。

 

「ぷいきゅあ~!」

 

それを見たエルはすぐさまスカイトーンをましろに飛ばした。

ましろはスカイトーンをキャッチして構える。

 

 

 

「ヒーローの出番だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スカイミラージュ!トーンコネクト!」

 

「ひろがるチェンジ!プリズム!」

 

 

「きらめきHOP!」

 

「さわやかSTEP!」

 

「はればれJUMP!」

 

 

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キュ…キュアプリズムだとぉ!?」

 

「カ…カッコよ!」

 

「えるぅ~!」

 

ましろがキュアプリズムに変身し、あげはが思わず声を漏らす。

 

「ランッ!?」

 

カバトンが呆気に取られている隙にクウは自分を捕らえていたランボーグに思いっきり蹴りを入れる。

その痛みでランボーグは触手を緩め、そこからクウは抜け出して自分の口を塞いでいたガムテープを剥がす。

 

「ダリャッ!」

 

「グハッ!?」

 

「ランッ!?」

 

クウは超スピードでカバトンとソラを捕らえているランボーグを攻撃する。

これによりソラは触手から抜け出し、カバトンはミラージュペンを手放した。

 

「しまったぁ~!」

 

「ソラ!受け取れ!」

 

ソラはクウが投げてきたミラージュペンをキャッチして口を塞ぐガムテープを剥がした。

 

「ヒーローの出番です!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!!」

 

ソラはキュアスカイに変身し、地面に降り立つ。

 

「えぇ~!ジャンプ力強すぎだよ~!」

 

するとプリズムが屋上から大ジャンプをしていた。

屋上にいつの間にか小型ランボーグが来ていた為、おそらく攻撃を避けようとしたがパワーを制御できず高くジャンプしてしまったのだろう。

 

「クウ!ましろさん達をお願い!」

 

「おう!」

 

クウは屋上までジャンプしてあげは達の前に出る。

 

「あげは!エルと一緒に下がってろ!」

 

「う、うん!」

 

 

 

「ヤァーッ!!」

 

プリズムは近くのビルの壁を蹴ってすぐさまこちらに戻り、小型ランボーグを蹴り飛ばす。

小型ランボーグは屋上から落ちていった。

 

「ひゃ~!スゲーなましろ!…いや、今はプリズムだっけ?」

 

「これが、私の力…私も一緒に戦える!」

 

「…プリズム!オメェの強さ、カバトンに見せてやれ!」

 

「うん!」

 

プリズムは屋上から降りて戦いへと向かっていった。

 

「これでひとまずでぇ丈夫だな!オメェ達、でぇ丈夫か?」

 

「える!」

 

「うん…ねぇクウちゃん、いったいどういう事?空を飛んだり手からビーム出したりソラちゃんとましろんが変身したり…」

 

「そ、それはだな~…え~っと…」

 

「ム~…!」

 

クウはどう説明しようか考えていたがあげはがジト目で圧をかけてくる。

 

「…わかった!全部話すぞ」

 

 

 

クウは今日までに起こった事を全てあげはに話した。

 

「えっと…つまりクウちゃん達は異世界から来たって事?」

 

「ああ。そんでエルを狙ってるカバトンからエルを守ってんだ」

 

「そうだったんだ…」

 

「隠しててわるかったな。ましろからの提案でスカイランドの事を話さねぇ事にしてたんだ」

 

「あ、クウちゃんが謝る事ないよ!私こそごめんね。秘密を聞いちゃうような事しちゃって…クウちゃん、ちょっといい?」

 

「なんだ?」

 

「あのビームを撃ったり空を飛ぶ事って、私にも出来るの?」

 

「ああ!気っちゅうんを上手くコントロールすれば出来るようになるぞ」

 

「…今度でいいから、私に教えてくれない?気のコントロールのやり方を」

 

「えっ?いいけんど…どうしてだ?」

 

「…私も、ましろんとソラちゃんの力になりたい!そんな話を聞かされて、黙って見ているだけなんて出来ないよ!お願い、クウちゃん!」

 

「…わかった!オラに任せとけ!」

 

「ホント!?ありがと!」

 

「だけんど、簡単に出来るようになるわけじゃねぇぞ」

 

「大丈夫!私、最強の保育士目指してるし!」

 

「最強の保育士か!デッケェ目標持ってんだな!」

 

 

 

 

「ヒーローガール!スカイパーンチ!!」

 

「ヒーローガール!プリズムショット!!」

 

スカイとプリズムが浄化技をランボーグに放ち、ランボーグを全て浄化された。

それを見たカバトンはすぐさま撤退していった。

 

「終わったみてぇだな!」

 

クウは屋上から降りてソラとましろの元に駆け寄り、2人は変身を解除する。

するとましろが地面に倒れそうになり、クウがましろを支える。

 

「ましろさん!」

 

「でぇ丈夫か?」

 

「大丈夫…ちょっとフニャ~ってなっちゃっただけだよ…」

 

「ごめんなさい!私が未熟なせいで…私なんか、放っておいてくれれば!」

 

「…ソラちゃん」

 

ましろはソラの手を優しく握る。

 

「私なんか…なんて言っちゃダメ。ソラちゃんは、大事な友達なんだから」

 

「ましろさん…」

 

「ましろの言う通りだぞ。ましろはオラ達を助けになりたくて変身したんだ。だから気にする事なんてねぇ」

 

「クウ…はい!」

 

クウとましろの優しさに触れてソラは笑顔になる。

 

 

こうしてこの日の騒動は無事に解決したのであった…




次回も楽しみに待っていてください!
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