GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
「ハァ…ハァ…ハァ…!」
キュアスカイとキュアプリズムが暗闇の中を走っている。
2人の後を大きな敵が追いかけてきていた。
「危ねぇ!」
敵の攻撃をクウが防ごうとするが敵の攻撃は強力で3人は吹っ飛ばされてしまう。
『うわぁぁぁぁーーー!!』
敵の攻撃で倒れるクウ達。
クウとプリズムに敵の魔の手が迫る。
「や、やめてください…!」
スカイは2人を助けに行こうとするが体が思うように動かなかった。
そして、無情にも敵の攻撃でクウとプリズムは…
「クウ!ましろさん!」
ソラはベッドから起き上がる。
ソラは自室にベッドの上におり、ゆりかごの中でエルも眠っていた。
「また、あの夢…」
先程の光景はソラが見ていた夢だ。
ソラはここ何日か同じような悪夢を見ており、クウとプリズムが倒される度に目を覚ますのだ。
「クウ…ましろさん…どうすれば…!」
ソラは俯き、小さく呟いた…
次の日の朝、クウはましろからある相談を受けていた。
「最近ソラの様子が変?どういう事だ?」
「ソラちゃんね、最近ぐっすり眠れてないみたい…クウちゃん、ソラちゃんが眠れない理由に心当たりないかな?」
「う~ん…オラには心当たりがねぇな。そういや…」
「どうしたの?」
「この前ソラと一緒に寝たんだけどよ、何かうなされてるみてぇだったんだよ」
「ソラちゃん、悪い夢でも見てるのかな?」
「…考えたってしょうがねぇさ。本人に聞いてみねぇとわかんねぇんだし」
「う~ん…直接聞いちゃっても良いのかな?」
「ましろさん、クウさん、ちょっと良いかしら?」
そこへヨヨがやって来てクウとましろに話しかける。
「どうしたの、おばあちゃん?」
「ソラさんとましろさんのあの力についてわかった事があるの」
「それって…キュアスカイとキュアプリズムの事か?」
「えぇ。ソラさんにも声をかけてあるから、後で私の部屋に来てちょうだい」
「うん」
そう言ってヨヨは自分の部屋へと戻っていった。
「それじゃあ行ってみっか!」
「そうだね!」
ヨヨの部屋にやって来たクウ達はヨヨからスカイランドに古くから伝わる伝承を聞かされる。
大昔、闇の世界の魔物がスカイランドに攻め込んできた…
それから、スカイランドと闇の世界の魔物の戦いが始まり、スカイランドは滅亡の危機に晒された。
絶望的な状況の中、スカイランドの姫が祈りを捧げる
”ヒーローが現れて、青い空とみんなの笑顔を取り戻してくれますように…”
その時、祈りに応えるように、ヒーローが現れた。
「そのヒーローの名はプリキュア」
「プリキュア…」
「プリキュアは闇の魔物を倒し、スカイランドに平和をもたらしたそうよ」
「そんじゃあソラとましろはそのプリキュアっちゅうんになったって事か?」
「それで間違いない筈よ」
「伝説の戦士…プリキュア!」
ましろはプリキュアの伝説に感銘を受けたのか、テンションを上げてしまう。
「エルちゃん!もう安心だよ!伝説の戦士が味方だよ!」
「える?」
「そっか~!エルちゃんの不思議な力はスカイランドのプリンセスパワーだったんだね!私、ますますやる気になってきちゃったよ!」
「じゃあまたランニングでもすっか?ましろはまず体力をつけねぇといけねぇからな」
「そうだね!ソラちゃんも一緒に…」
「…ヨヨさん。この世界とスカイランドを繋ぐトンネルはいつ開いてもらえるんですか?」
「ソラ?」
「もう少し時間をちょうだい。トンネルを開く作業は簡単ではないの…」
「カバトンは簡単にトンネルを開いたじゃありませんか!!」
ソラの叫びが部屋中に響き渡る。
「っ…ごめんなさい!」
流石に不味いと感じたソラは慌てて謝罪して部屋から出ていった。
「…優しい子ね」
「ソラちゃん…」
「…」
あれからソラは自室に籠っていた。
「ソラ、ちょっといいか?」
外からノック音が聞こえ、道着に着替えたクウが部屋に入って来る。
「…さっきはごめんね。私…」
「…ソラ、久しぶりにオラと組手しねぇか?」
「?…急にどうしたの?」
「いいからいいから!ほら行くぞ!」
「う、うん…」
一同は裏山から少し離れた草原までやって来る。
ちなみにましろは2人の組手を見学するためエルも連れて一緒に来ていた。
「ここなら人も動物もいねぇだろ」
「クウちゃん、この草原よく見つけたね」
「この前良い修行場所を探してたら見つけたんだ」
クウはジャージに着替えているソラと向き合う。
「…行くよ、クウ!」
「来い、ソラ!」
2人は一気に間合いを詰めて互いに拳を突き出す。
「ダリャーッ!!」
「ハァーッ!!」
2人は目にも留まらぬスピードで戦いを繰り広げる。
「ぜ、全然見えないよ~!」
「えるぅ…」
あまりにハイスピードな戦いの為ましろには2人の戦いが見えていなかった。
クウとソラは一旦間合いを取る。
「ハァ…ハァ…」
「…やっぱオメェ、何か悩んでんだろ?」
「っ!…そんな事は…」
「だってよ、オメェの戦ぇ方にいつもより迷いが出てっぞ?」
「…クウ、ましろさん」
ソラは構えるのをやめ、クウとましろにある言葉を告げた。
「もう、一緒に戦わないでほしいんです」
「そっか、そんな夢を見たんだね…」
「わかっています。ただの夢だと言う事は…」
「ならどうして気にすんだ?」
「…怖いんです!私は、クウとましろさんに傷ついてほしくない!」
「ソラちゃん…」
「でぇ丈夫だって!たとえソラの夢に出たわりぃ奴が現れたってオラがやっつけて…」
「そんなに簡単に言わないでよ!!」
ソラはクウにそう言う。
「もしもその敵が私達より強かったらどうするの!下手したら死んじゃうんだよっ!?」
「ソ、ソラちゃん落ち着いて!ソラちゃんが私達を心配してくれてるのはわかったよ!でも、エルちゃんを守るならみんなで一緒に戦った方が良いよ!」
「1人でやります!私がもっと強くなれば良いだけの話です!」
ましろは全員で力を合わせてエルを守るべきだと言うがソラは聞く耳を持たなかった。
「…オメェ達、今は言い争ってる場合じゃなさそうだぞ」
「えっ?」
「クウちゃん、もしかして…」
「ああ。街の方でランボーグの気を感じっぞ…それも今までのランボーグより強ぇ気だ」
「今までのランボーグより…!?」
「…クウ、ましろさん、エルちゃんをお願いします」
ソラはキュアスカイに変身し、舞空術で宙に浮かぶ。
「待てスカイ!1人で行くんじゃねぇ!」
クウの制止を聞かずにスカイはランボーグがいる場所まで飛んでいった。
「…ましろ、オメェはエルと一緒に家に帰ぇるんだ!」
「…ううん!私も行くよ!」
「える!」
「我儘言うな!オメェでも敵わねぇかもしれねぇんだぞ!」
「…たとえ敵わなくても、私はクウちゃんとソラちゃんと一緒に戦いたい!あなた達の力になりたいの!」
「ましろ…」
ましろの言葉にクウはしばらく考え、口を開く。
「…わかった!だけんど無茶はするんじゃねぇぞ!」
「うん!でも、私達が戦ってる間エルちゃんは…」
そう、3人が戦いに赴くとエルを守る者はいなくなるのだ。
その隙にカバトンがエルを捕らえるかもしれない…
そんな中、エルが入っていたゆりかごが光る。
なんとゆりかごが宙に浮かんだのだ。
「える?える!えるぅ~!」
「えぇっ!?どうなってんだ!?」
「…そういえば、スカイジュエルを取りに裏山に行く時におばあちゃんが…」
『色々と、役に立つと思うわ』
「ヨヨのばあちゃん、こんなスゲェモンも持ってたんだな!」
「おばあちゃん、ありがとうすぎるよ!これなら!」
ましろはミラージュペンを取り出し、キュアプリズムに変身する。
「行くぞ!プリズム!エル!振り落とされんじゃねぇぞ!」
「うん!」
「える!」
プリズムとエルをおんぶしたクウは舞空術でランボーグがいる場所まで飛んでいった。
次回も楽しみに待っていてください!