GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
街の方では電車のランボーグが暴れ回っており、運転席にはアンダーグ・エナジーの注ぎ過ぎた影響で痩せ細っているカバトンの姿があった。
「オラオラ!さっさと出てくるのねん!誰が本当にTUEEEのかハッキリさせてやる!」
「やめなさい!」
そこへスカイが飛んでやって来る。
「来たな!…ん?お前1人だけなのねん?」
「その通りです!独りぼっちを恐れない!それがヒーロー!」
スカイはランボーグに向かっていく。
「ヒーローガール!スカイパーンチ!!」
スカイは浄化技を使ってランボーグを浄化しようとする。
しかし、今回のランボーグはそれを耐えていた。
「そんな!?」
「今までのランボーグだと思わない事なのねん!こいつにはありったけのアンダーグ・エナジーを注ぎ込んだ!もうお前なんかが勝てる奴じゃないのねん!」
「ランボー…グーーーーッ!!」
「ああぁぁぁーー!!」
スカイはランボーグの攻撃に押し負けてしまい、ビルの屋上に落下してしまった。
「うっ…!」
「ランボーグ!とどめをさすのねん!」
「ランボーグー!!」
ランボーグはスカイが動けない隙にとどめをさそうとする。
しかし、ランボーグの攻撃がスカイに当たる事はなかった。
「でぇ丈夫かスカイ?」
「クウ…!?」
間一髪のところでクウが駆け付けてソラを助け出したからだ。
クウのそばにはプリズムとエルの姿もあった。
「あ、あいつら!」
「スカイ!大丈夫!立てる?」
「…私は平気です」
プリズムはスカイに手を差し伸べるが当のスカイは素っ気ない態度でその手を取ろうとしなかった。
「プリンセスはもらったぁーー!!」
チャンスとばかりにカバトンとランボーグはエルを奪おうとクウ達に所に向かって来る。
「オメェ達!目を瞑れ!」
「う、うん!」
スカイ達はクウの言う通りにして目を瞑る。
「
「うわっ!?」
「ランッ!?」
クウは太陽拳という技で光を出し、カバトンとランボーグに目くらましをする。
「ク、クソ~…!」
あまりの眩しさで目を開けられなかったカバトン。
しばらくして目を開くがそこにクウ達の姿は既になかった。
「に、逃げられたのね~ん!」
一方クウ達は路地裏に逃げ込んで身を隠していた。
「ここまで来りゃあ、ひとまずでぇ丈夫だろ」
「…ねぇスカイ。一緒に戦った方が絶対に良いよ!だから…」
「出来ません…」
プリズムは一緒に戦おうと提案するがスカイの答えは先程と変わらなかった。
「でも!「友達だから…」え…?」
「ましろさんは…私の初めての友達だから!!」
スカイは叫ぶようにそう口にする。
「それだけじゃない…クウが…私の大好きなお姉ちゃんが傷つくなんて…耐えられない!」
「スカイ…」
スカイの本音を聞いたプリズムはどう言ったらいいのかわからず、黙ってしまう。
「あの日…クウとあの人に助けられたあの瞬間から、私はヒーローになるためにクウに鍛えてもらいました…」
『タァッ!』
これは、クウとソラが修行していた数年前の光景だ。
『良いぞソラ!この数年で随分強くなってきたじゃねぇか!』
『ううん、まだまだ未熟だよ。もっともっと強くならないとね!』
『その意気だ!そんじゃあ、そろそろ休憩すっか!』
『えぇっ!?そこはもっと頑張るところじゃないの!?』
『これ以上無理したって強くなれるわけじゃねぇぞ。それに休むことだってちゃんとした修行だ』
『…そうだね。それじゃあ…』
近くを歩いていた女の子2人がソラの目に入る。
女の子たちは楽しそうに会話をしていた。
『…なぁソラ。オメェ仲が良い友達とかいねぇんか?」
『…いないよ。でも大丈夫。ヒーローになるためにもっと強くならないといけないから!』
『そっか…』
そして現在…
「…スカイはそれで寂しくなかったの?」
「自分で決めた事です…でも、友達が出来ました…ワガママなのはわかっています。でも怖いんです!クウとましろさんが傷つくなんて、絶対に嫌だ!」
「スカイ…」
「だったら1人の方が良い…私1人で戦います!」
スカイはそう言って戦いへ戻ろうとする。
クウはすぐさまスカイの肩を掴んで戦いに行こうとするソラを止める。
「クウ、離して」
「まぁ待てって!ちょっとくれぇプリズムの話を聞いてやっても良いんじゃねぇか?」
「話す事なんてないよ!私が行かないと…!」
「…じゃあオラが行く!」
「え…?」
「オラがあのランボーグと戦って来る!そうすりゃ2人で話ができっだろ?」
「クウちゃん!?」
「ダ、ダメ!行っちゃダメだよ!」
スカイはすぐさまクウを止めようとする。
「でぇ丈夫だ!確かにあのランボーグは今までの奴らより相当強ぇ。だけんどオラならなんとか戦えっぞ!」
「…クウは、怖くないの?」
「怖くねぇわけじゃねぇさ。けんどそれ以上にワクワクすんだ!強ぇ奴との戦ぇにさ!」
「クウ…」
「プリズム!オメェも言いてぇ事をスカイに言ってやれ。そうすりゃスカイもわかってくれっさ!」
「…うん!」
「そんじゃあ、いっちょやってみっか!」
クウは舞空術でカバトンとランボーグの元へと向かっていった。
カバトンとランボーグは逃げていったクウ達を探していた。
「クッソ~!あいつらどこに逃げたのねん!?」
クウ達が見つからずカバトンはイラついている。
「オメェ達!見つけたぞ!」
そこへクウが飛んでやって来る。
「お、お前1人なのねん?」
「ああ。あいつらは今
「フン!粋がるのも今の内なのねん!お前をボッコボコにして、あとの2人もやっつけてからプリンセス・エルを頂くのねん!ランボーグ!やっちまえ!」
「ランボーグー!」
クウはランボーグの攻撃を両手で防ぐ。
「こりゃスゲェな!今までの奴よりパワーが桁違ぇだ!」
「当然なのねん!このランボーグにはありったけのアンダーグ・エナジーが注ぎ込まれているのねん!もうお前なんかに負ける筈がないのねん!TUEEEのは俺様だぁーー!!」
「くっ!」
ランボーグは攻撃を押し通してクウを吹っ飛ばす。
「なんの!」
しかしクウはビルの壁をキックしてその勢いを維持しながらランボーグに突撃する。
「ダリャーッ!!」
「ラン!?」
クウのパンチを喰らったランボーグ怯んでしまう。
「ラ、ランボーグ!しっかりするのねん!」
「確かにそのランボーグは強ぇけど、まだまだオラには及ばねぇようだな」
「そ、そんなハッタリは俺には通じねぇ!ランボーグ!」
「ランボーグ!」
その頃、スカイ達はクウとランボーグの戦いをビルの屋上で見ていた。
「凄い…本当にクウちゃんは強いね」
「クウ…」
「スカイ。クウちゃんなら大丈夫だよ!もしかしたら、あのランボーグだって倒してくれるかもしれないよ!」
「…それでも、やっぱりクウとましろさんには戦ってほしくありません」
「…前にね、クウちゃんが話してくれたの。クウちゃんは強い人と戦うのが大好きだって…その時のクウちゃんの顔、ホントに楽しそうだった」
「…クウらしいですね」
クウの話を聞き、それまで仏頂面をしていたソラは思わず微笑んでしまう。
「それにね、なんて言うのかな?…クウちゃんと一緒にいるとなんだかポカポカした気持ちになるの」
プリズムはそう口にする。
「…スカイ。あなたもクウちゃんも私の大切な友達…あなた達が心配だよ、助けたいよ…気持ちは同じ。難しい理由なんかない…これって、一緒に戦う理由にならないかな?」
そう言いながらプリズムはスカイに手を差し伸べる。
(…私、何をしていたの?こんなにも私の事を想ってくれている友達の気持ちを無下にして…それだけじゃありません。私は、大好きなお姉ちゃんの楽しみを奪おうとしていました…私は…!)
スカイはプリズムの手を取る。
「やろう、スカイ!」
「はい、プリズム!」
「やっとその名前で呼んでくれたね!」
「ぷいきゅあ~!」
エルが2つのスカイトーンを2人に向けて飛ばした。
「う、嘘だろ…!?」
カバトンは信じられないと言わんばかりにそう口にする。
これまでの戦いでランボーグは体力を消費し、苦しそうにしていたがクウは何ともなかったかの様に涼しい顔をしていた。
「なんだ、もう終わりか?」
「あ…あぁ…ぁ…!」
カバトンはこれまで自分の強さに絶対的な自信を持っていた。
しかしこの瞬間、決定的な力の差を感じたカバトンは震えながらクウを見ていた。
「そんじゃあそろそろ、オラのとっておきを見せてやる!」
そう言ってクウは両手を合わせる。
「か…め…」
クウの両手に何やらエネルギーが蓄積されていた。
「は…め…」
「カ、カバトントン!」
危険を察知したカバトンはすぐさまランボーグから脱出する。
「波ァーーーーーーーーーーーっ!!」
クウは両手から大きな気功波を出してランボーグに放つ。
これぞ前世の師、亀仙人が編み出した『かめはめ
これによりランボーグは完全に戦闘不能になるが浄化されずにまだこの場に残っていた。
「やっぱしプリキュアじゃねぇと浄化出来ねぇんだな…あいつら上手くいってると…ん?」
クウは上空に浮かぶディスクのような物を見つける。
「な、なんだあれ!?」
「クウ!そこから離れて!」
そこへスカイの声が聞こえてくる。
スカイとプリズムは手を繋ぎながらスカイミラージュを空に向かって上げていた。
「わかった!」
クウはすぐにこの場から離れる。
「「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!!」」
ランボーグはディスクに吸い込まれていき、爆風が起きる。
「スミキッタ~…」
ランボーグは浄化され、元の電車に戻った。
「あいつら、スゲー技習得したみてぇだな…」
そう呟いたクウはスカイとプリズムがいるビルの屋上まで飛んでいく。
「やったなオメェ達!」
「クウとプリズムのおかげです」
「フフッ、ありがとうスカイ!それにしても、さっきの技凄かったね!」
「あれはクウの必殺技の1つ、かめはめ波です!」
「かめはめ波…!」
「えるぅ~!」
エルがゆりかごに入ったままクウの元まで飛んでくる。
「エル!オメェもよく頑張ったな!」
「える!」
エルはクウに頬擦りをする。
「ん?」
「…」
「クウちゃん?スカイ?」
「…そこにいるのはわかってますよ」
「…隠れてねぇで出てきたらどうだ?カバトン」
「えっ!?」
そこへ物陰に隠れていたカバトンが出てくる。
「…よく俺が隠れていることに気づいたのねん」
「オラとスカイは気っちゅうんでオメェのいる場所がわかんだ。それで、どうしてここに来たんだ?」
「…お前、クウって言ったな?」
「ああ」
「クウ、それにキュアスカイ。今日のとこは負けを認めてやるのねん。だが俺はもっとTUEEE奴になって、お前らに勝ってみせるのねん。それまで誰にも負ける事は許さないのねん…カバトントン」
カバトンはこの場から姿を消した。
「逃がしても良かったの?」
「なぁに、また襲ってきたらやっつけりゃ良いだけだ!」
クウはそう言って空を見上げる。
(カバトン。もっと強くなれ。オラも今よりもっともっと強くなってみせる!)
するとスカイとプリズムがクウの手を握ってくる。
「ん?何だオメェ達?」
「えっと…クウの手を握りたくなって…」
「私もクウちゃんと手を繋ぎたくて…良いかな?」
「別に良いけんど…」
クウの許可を貰った2人は嬉しそうにする。
夕陽がクウ達を照らすように輝いていた…
その頃、地球から離れた宇宙空間を4機の宇宙ポッドが飛んでいた。
「それにしてもよ、どうしてあの方はあんな文明レベルの低い惑星を欲しがってんだ?」
「そんな事、俺達が気にする必要はない」
「それにしても、あいつも来られれば良かったのにね」
「あいつの事だ。怪我を治したらすぐこっちに向かって来るだろ」
「それもそうだね」
「さぁ、もうすぐ着くぞ…地球に」
突然ですが次回から新章が始まります!
はたして最後に出てきた奴らは何者なのでしょう…?
楽しみに待っていてください!