GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
「…結局私達、全ての種目で学園の新記録を出してしまいました~!」
スポーツテストを終え、廊下を歩いていたソラは大声でそう口にする。
スポーツテストの全ての種目でソラが学園の新記録を出したかと思えば、クウがその記録を塗り替えたのだ。
「そんなに落ち込まなくても良いんじゃないかな?…それって凄い事だと思うよ」
「そうだぞソラ。それだけオメェが修行を頑張って来たってことじゃねぇか」
「そう言ってくれるのはクウとましろさんだけです…こんなに目立ってしまって、もしそれで別の世界から来た事がバレてしまったら…皆さんと友達になることが出来ません!」
「それじゃあ、ソラちゃんが目立ちたくなかった一番の理由って、みんなと友達になりたかったから?」
「はい…」
ましろの質問にソラは頷いて答える。
「だったらよ、ソラの事をもっと知ってもらえば良いんじゃねぇか?」
「え?」
「スカイランドの事の事は隠した方が良いかもしれねぇけんど、オメェが得意な事やオメェがなりてぇもんは話しても良いと思うぞ。まぁオラもスカイランドの事は気をつけねぇといけねぇけんどな!ハハッ!」
そう言ってクウは微笑む。
「お~い!」
3人の元にあさひ、つむぎ、るいがやって来る。
「2人とも、すっごくカッコよかったよ!」
「今度俺にも宙返り教えてよ!みんなも教えてほしいって!」
「あんたグイグイ行き過ぎ。2人が困っちゃうでしょ?」
「そっか、ごめん…」
「オラは構わねぇぞ!ソラも良いよな?」
「…はい!私達で良ければ!」
「やった~!」
「それじゃあまた後でね!」
「おう!」
3人は教室に戻る為にこの場から離れていった。
「…クウちゃん、ソラちゃん、ちょっと良いかな?」
「はい?」
「なんだ?」
「見てほしい物があるの」
「わぁ~…!」
2人はましろに連れられて校舎の屋上までやって来る。
屋上を見下ろした先にあったのは大きな桜の木であった。
「ひゃ~!デッケェ桜の木だな~!」
「桜の木?」
「あの木はこの学園が出来た時からあってね、春になったら満開の花がたくさん咲くんだよ!」
「…とっても綺麗です!」
初めて見る桜の木にソラは感激していた。
「…ソラちゃん。クウちゃんの言う通り、もっと自分を出しても良いと思うよ?」
「え…?」
「私もね、入学したばかりの頃は新しい友達と上手く話せなかったんだ…どうしよう、どうしようって気持ち気持ちばっかり焦っちゃって…その時にこの桜から勇気を貰ったんだ」
しみじみと呟くましろを見てクウはある結論に至った。
「ましろ、もしかしてそれでオラ達を?」
「うん。私がこの桜から勇気を貰ったように、クウちゃんとソラちゃんにも勇気を上げたかったんだ。まぁ、クウちゃんは大丈夫かなって思ったんだけどね…」
「ああ!オラはいつも細けぇ事は考えてねぇからな!」
「…ましろさん、ありがとうございます!ここからは、いつもの私にチェンジです!」
桜の木を見ていたソラはましろの話を聞き、完全に吹っ切れたようだ。
「頑張って!ソラちゃん!」
「はい!…クウ、一緒にやってほしい事があるの!」
「なんだ?」
「フフッ、それはね…」
ソラは笑みを浮かべながらクウにやりたい事を説明する。
「…わかった!オメェのやりてぇようにやればいいさ!」
「ありがとう!」
「皆さん!お食事中にすみません!」
教室でクラスメイト達が昼食を食べている最中、黒板の前に立っているソラがそう口にする。
ソラの隣にはクウの姿もあり、ましろは少し離れた所から2人を見守っていた。
「もう一度、転校の挨拶をやらせてください!」
そう言ってクウとソラは黒板に大きく自分の名前を書いていく。
クウは上手く自分の名前を書くことが出来たが、ソラはハレワタールのルを反転させてしまっていた。
まぁ、その事はこの際気にしないでおこう…
「私はソラ・ハレワタールです!姉のクウと一緒にましろさんのお家でお世話になっています!」
「オラはクウ・ハレワタール!ソラの姉ちゃんだ!」
「最初の時と一緒じゃん」
「「しーっ!!」」
あさひがそう口を出してくるがつむぎとるいが彼を黙らせる。
「私は…この学校に来た時に目立たないようにしようと決めました。皆さんと友達になれるならそれでも良いと…でも、ましろさんのおかげで気づいたんです!ちゃんと自分の事を知ってもらわなきゃダメだって…私は、ヒーローを目指しています!」
ソラはハッキリヒーローを目指していると口にする。
「小さい頃、私はクウとある人に助けられました。2人のようなヒーローになりたい…それからクウに鍛えてもらいました!だから運動には自信があります!私はここに来たばかりで、慣れないことも多いです…でも、ましろさんと友達になって、新しい事をたくさん知って、この学校に通うのも楽しみで…私は、皆さんと友達になりたいです!よろしくお願いします!」
ソラは深々と頭を下げる。
しばらくして頭を上げたソラはクウにアイコンタクトを送る。
「オラは、強ぇ奴と戦うんが大好きだ!そんな奴らに負けねぇようにオラ、いっぺぇ修行をしてんだ。けんど勉強は苦手でよ、あんまし学校には行きたくなかったんだ…だけんどオメェ達と授業を受けて、スポーツテストをして思ったんだ。学校も案外悪くねぇかもなって…オラ、ここでもっともっと、色んな事を学びてぇ!だから、これからもよろしく頼むぞ!」
クウはそう言って転校の挨拶を終える。
転校の挨拶を聞いたクラスメイト達は2人に拍手を送る。
「話してくれてありがとう!」
「遠い国からようこそ!ヒーロー姉妹!」
「私達、もうとっくに友達だよ!」
「皆さん…!」
「オラ、ヒーローやってるわけじゃねぇんだけんど…」
「ううん!ソラちゃんを助けたってだけで立派なヒーローだよ!」
「う~ん…ま、いっか!」
「ソラちゃん!クウちゃん!一緒にお昼ご飯食べよ!」
2人の元につむぎ、るい、あさひがやって来て2人を昼食に誘う。
誘いを聞いた途端、クウのお腹が鳴る音が聞こえてくる。
「そういやオラ腹減っちまった~!早く食おうぜ!」
「うん!ましろんも一緒に食べよ!」
「うん!」
こうして6人は一緒に昼食を食べる事になった。
「「「デカっ!?」」」
5段も重なっている弁当を見たつむぎ、るい、あさひは声を上げて驚いてしまう。
「クウちゃん、そんなに食べれるの!?」
「あったりめぇだろ?そんじゃ、いただきまーす!」
クウはとてつもない勢いで弁当に入ったおかずを平らげていく。
慣れているソラとましろは特にリアクションを取っていなかったが他の3人は呆然としていた。
「ソ、ソラちゃん、ましろん、クウちゃんっていつもこれくらい食べるの?」
「はい」
「最初は私もビックリしちゃったけど、慣れちゃえばちょっと可愛く見えるよ?」
「へ、へぇ…」
「あ~!食った食った~!」
「「「速っ!?」」」
クウがあっという間に弁当を食べ終えてしまい、3人はまたしても驚きの声を上げてしまう。
昼食を食べ終えたクウ達は授業開始直前で自分達の席に戻る。
しかし、授業開始時間を過ぎても担任の先生はやって来なかった。
「何かあったのかな?」
「私、様子を見てきます!」
ソラが席を立って先生の様子を見に行こうとする。
すると学校中にピンポンパンポーンと音が鳴り響く。
『全校生徒に告ぐ、全校生徒に告ぐ…』
「なんだ?」
「どうしたんだろ?」
校内放送で男の声が聞こえてくる。
突然の事にクラスメイト達は動揺していた。
『この学園は我々レッドリボンが占拠した!お前達はこれから我らの人質になってもらう。命が惜しければ無駄な抵抗はやめる事だ』
「レッドリボン…」
放送で聞こえたレッドリボンという単語にクウは反応を示す。
「レッドリボンって、過激派の!?」
「どうしてあいつらがここに来てんだよ!」
「レッドリボンって何ですか?」
クラスメイト達が慌てふためいている中、ソラがましろにレッドリボンの事を聞く。
「世界中で悪い事をしてる過激派だよ。そこまで大きな組織じゃないみたいだけど、強い人ばかりが集まってるから警察の人にも手が負えないんだって…」
「そんな人達がいるんですか!?許せません!私達が退治…」
「大人しくしろ!!」
ソラがレッドリボンを退治すると宣言したタイミングで数名の男達が教室に押し入ってきた…
次回も楽しみに待っていてください!