GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
邪悪龍を倒した悟空はクウ・ハレワタールという少女として、スカイランドに転生していた。
転生して14年、不穏な気を感じたクウはそこへ向かい始める。
一方スカイランドのお城に向かっていたクウの双子の妹、ソラも城で何かが起きていると察知して城下町まで向かっていくのであった。
「あれって、ソラが言ってた城じゃねぇか?」
邪悪な気が感じる場所までやって来たクウ。
そこはなんとソラが向かっていたスカイランドのお城であった。
城下町の方もあちこち壊されており、国民達も慌てふためいていた。
「なんかてぇへんな事になってんのは確かだな…よし!あの城の王様に何があったか聞いてみっか!」
クウはお城に向かって飛んでいく。
「ああっ!なんということだ!プリンセスが攫われてしまうとは!」
「あ、あなた!落ち着いてください!」
「そなたこそ慌てているではないか!」
お城のベランダで何やら動揺している国王と王妃らしき2人を見つけたクウは2人の元に降り立つ。
「オッス!」
「「えっ?」」
突然目の前に現れたクウを見て国王と王妃は声を漏らしてしまう。
「あ、あなたは…?」
「オラ、クウ・ハレワタールだ!あんた達が王様と王妃様か?」
「あ、ああ…そなた、今空を飛んでこちらへ来なかったか?」
「ああ、オラ舞空術っちゅう技で飛んで来たんだ」
「ぶくうじゅつ?」
「それよりさ、なんかあったんか?」
「そ、そうだった!実は先程、私達の可愛いプリンセスが攫われてしまったのだ!」
「プリンセス?」
国王によればどうやらスカイランドのプリンセスが何者かに攫われてしまったようだ。
「ああ、プリンセス…いったいどうすればいいの…?」
「…よし!オラがそのプリンセスを連れ戻してやっぞ!」
クウはプリンセスを助け出すと国王と王妃に宣言する。
「ほ、本当ですか!」
「ああ!」
「し、しかし…こう言っては何なのだが、そなたのような少女に任せても良いのだろうか…」
国王は少し不安な表情をしながらクウを見る。
「オラ女だけんど、腕には自信があんだ!」
クウは素早く素振りや蹴りを2人に見せる。
「まぁ!素晴らしい身のこなしですね!」
「ヘッヘー!だろ?」
「ああ!そなたならプリンセスを助け出せるかもしれない!頼んだぞ!」
「おう!そんでよ、プリンセスを攫ったのはどんな奴なんだ?」
「プリンセスを攫ったのは…豚のような顔をした大柄な男でした」
「確か、カバトンと名乗っていた筈だ」
「えっと~、豚の顔をしたカバトンって奴だな。そんじゃあ探してくる!」
クウは舞空術でその場から飛び去っていった。
「おっかしいな~、オラが追ってきた気が感じねぇぞ?」
あれからクウはプリンセスを攫ったカバトンなる者を探していたが見つける事が出来ず、更にはクウが感じていた不穏な気も消えてしまっていた。
「そういや、ここに来てる筈のソラもどこにもいねぇな…あ、もしかしてソラもカバトンっちゅうんを探してんじゃねぇかな?」
正義感が強く、ヒーローを目指しているソラの事だ。もしかしたらカバトンが悪さをしているのを見て追いかけていったのかもしれない。
「うん、何だあれ?」
カバトンを探していたクウは町の外で歪んでいる穴のような物を見つける。
穴はどこかに繋がっているようであった。
クウはすぐさま穴が開いている場所まで降り立つ。
「この穴、どっかに繋がってるみてぇだな…オラが感じた気とちょっと似てるし、きっとこの先にカバトンがいるに違えねぇ!よし、さっそく通ってみっか!」
クウは何の躊躇いもなく目の前に開いている穴を通っていった。
クウが通っていった穴は少しずつ小さくなっていき、消えてしまった…
「わあぁぁぁぁーーーー!!」
その頃、ソラは赤子を抱えながら空中から落っこちていた。
ソラが抱えている赤子こそスカイランドのプリンセス・エルである。
クウの考え通り、ソラはエルを攫ったカバトンを追いかけていき、一度はエルを救出したが不意を突かれてしまい、またしてもエルはカバトンに捕まってしまった。
カバトンは穴を開いてそこから逃げ出していき、ソラもカバトンを追いかける為に穴に入っていった。
穴の中でソラはエルを救出し、カバトンはどこかに落ちていった。
ソラとエルも気がついたら空中におり、そのまま真っ逆さまに落ち始める。
段々と見えてくる地面には長い小豆色の髪をした少女の姿があった。
「そこの人!どいてくださーーーい!!」
「え、えぇ~~!?」
ソラが落ちてくる光景を目の当たりにした少女は驚いてしまっていた。
(このままじゃ、私達もあの人もタダではすみません…こうなったら!)
ソラは地面に激突してしまう前に舞空術で空中を浮遊する。
「えっ…?」
ソラが宙に浮かぶ光景を目の当たりにした少女は声を漏らし、唖然としていた。
ソラはゆっくり地面に着地し、一息吐いてから少女のそばに駆け寄る。
「ご、ごめんなさい!ビックリしましたよね!?かくいう私も相当ビックリしていますが…私、誘拐現場に偶然出くわしてしまって!この子を誘拐していた人を追いかけて不思議な穴に飛び込んだら空の上いて…えっ!?」
マシンガントークをしていたソラは街中を見て驚いてしまう。
「な、何ですかこの変な街は!?あの鉄の箱は!?あの建物は!?もしかしてここって、魔法の世界なんですか~!?」
「ターーイム!!」
少女はそう言ってソラのマシンガントークを止める。
ソラと少女は一度深呼吸し、そして…
「「これ、夢だぁ…」」
2人はまったく同じ結論に至った。
「初めまして、夢の中の人。私、ソラ・ハレワタールです」
「私はましろ、虹ヶ丘ましろだよ」
ソラと少女、ましろは互いに自己紹介をする。
「それにしても、鉄の箱が道を走っているなんて、夢の世界は凄いですね!この夢の街、名前はなんて言うんですか?」
「ここ?ソラシド市だよ」
「ソラシド市…あっ!それは!」
ソラはましろが持っている物を見て声を出す。
ましろが持っているのはソラのヒーロー手帳であった。
この手帳にはソラが幼い頃から書き記しているヒーローの極意が書かれているのだ。
おそらくあの穴の中で落としてしまい、それをましろが拾ったのであろう。
「もしかして、あなたの?」
「はい!拾ってくれてありがとうございます!とても大切な手帳なんです!」
ソラはましろから手帳を受け取る。
「ねぇ、その手帳にはなんて書いてあるの?見た事ない文字だから読めないんだ…」
「これですか?これはスカイランドの文字…」
ソラが手帳の事をましろに教えようとした矢先にドシーンという大きな音が聞こえてくる。
「許さないのねん、ソラ…!」
「えるっ…!」
音が聞こえてきた方向を見ると、そこには豚の顔をした大柄な男の姿があり、男を見たエルは怯えてしまう。
この男こそ、プリンセス・エルを誘拐しようとしたカバトンである。
「あなたは!」
「お前をボッコボコのギッタンギッタンして、そのガキンチョを頂くのねん!」
「えるぅ…」
「大丈夫です。私が守りますから」
「グフフ…守れるかな?」
カバトンは近くの工事現場に置いてあるショベルカーに目をつけ、突然地面に手を添える。
「カモン!アンダーグ・エナジー!」
カバトンの手から紫色のエナジーが放たれ、ショベルカーを包み込む。
「ランボーグ!」
なんと、ショベルカーは怪物へと姿を変えてしまった。
「ショ、ショベルカーが怪物になっちゃった!」
ましろは突然の事に驚いてしまう。
それは街にいた大勢の一般人も同様であった。
「ランボーグー!」
怪物、ランボーグは暴れだし、身の危険を感じた一般人達は逃げていった。
「普通に痛いよ!これ夢じゃないの!?」
ましろは自分の両頬を抓り、その痛みでこの出来事が夢ではないと自覚していた。
「…ましろさん、この子をお願いします」
ソラはましろにエルを預け、ランボーグを見る。
「ソ、ソラちゃんだっけ?一緒に逃げ…」
ましろが一緒に逃げようとソラに言うが当のソラはランボーグに向かっていこうとする。
「ダメ!」
ランボーグに向かおうとするソラの手をましろが掴む。
ソラの手を掴んだましろはある事に気づく。
(ふ、震えてる…)
そう、ソラの手が震えていたのだ。
「スゥー…ハァー…」
ソラは一度深呼吸をする。
「…相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く。それがヒーロー!」
そう言ってソラはランボーグに向かって走っていった。
「ソラちゃん!」
「早く逃げてください!」
ソラにそう言われ、ましろはエルを連れて逃げていった。
カバトンとランボーグの元までやって来たソラは動きを止める。
「ギャハハハ!お前にこのランボーグを倒す事は出来ないのねん!さっさと降参した方が身の為なのねん!」
「…やってみなければわかりませんよ?」
ソラがそう言うと辺りに地響きが起こる。
「な、なんだぁ…?」
突然の事にカバトンも少し動揺してしまう。
「ハァーーーッ!!」
するとソラからオーラのようなものが溢れ出てくる。
おそらく気を解放したのであろう。
「あなた達は、私が止めます!!」
先に言っておきましょう…
この小説はおそらく戦闘力のインフレまみれになるでしょう!
次回も楽しみに待っていてください!