GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです   作:のぞむ

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今回から新章『逆襲のカバトン編』が始まります!

それでは本編をどうぞ!


逆襲のカバトン編
プニバード族


「実は…気になる事があるんです」

 

夕食を食べている最中、ソラが突然このような事を口にする。

 

「気になる事?」

 

「なんだそれ?」

 

クウとましろはソラに聞く。

 

「今日のお昼頃、私の部屋にいたエルちゃんの近くに誰かの気を感じたんです」

 

「誰かの気?」

 

「はい。誰なのかはわからなかったんですけど…」

 

「勘違い…じゃないよね?」

 

「はい…それに、ベッドの上に置いてあった筈のガラガラをエルちゃんが持っていたんです!これは間違いなく誰かがいました!」

 

「…なぁソラ、オメェの部屋にはエルの他に誰もいなかったんか?」

 

「うん…窓の外も見たけど、そこにいたのは鳥さんだけだったよ」

 

「鳥さん?」

 

「もしかして、あの黄色い鳥の事か?」

 

黄色い鳥というのはこの家で見かける丸い鳥の事であろう。

 

「うん。鳥さんに誰かいなかったか聞いてみたけど、何も答えてくれなかったよ…あ、そういえばこちらの世界の鳥さんは喋らないんだったっけ…」

 

ソラは少し恥ずかしそうにする。

 

「もしかして…スカイランドの鳥は人間の言葉を話すの!?」

 

「あれ?言ってなかったか?」

 

「聞いてないよ~!」

 

「ハハッ!わりぃわりぃ!」

 

「スカイランドでは人間と鳥はとても仲が良いんです!荷物を運ぶお手伝いをしてくれたり、モデルをしていたり、人間に変身できる鳥もいるんです!」

 

「人間になれる鳥ってプニバード族だろ?オラその里に行った事あっぞ!」

 

「アハハ、こうしてスカイランドの話を聞くと2人ってファンタジー世界人なんだって改めて思うよ…」

 

「私としては、こんなに美味しい物がチーンしただけで食べられる方がよっぽどファンタジーです!…う~ん!カライライス、最高です!」

 

「違ぇぞソラ。カレーライスだって…うめぇ~!」

 

クウはカレーライスを平らげていく。

 

「…って、それより今は謎の気の正体です!」

 

「ソラちゃん落ち着いて!とにかく今はカレーライスを食べよ?エルちゃんもここにいるんだし。ね?」

 

「える!」

 

ましろの問いかけにエルは元気に返事をする。

 

「…そうですね!まずはカライライスを食べましょう!エルちゃんは必ず守り抜いてみせます!」

 

「える?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、クウは自室で明日の学校の準備をしていた。

 

「さてと、こんなもんかな!」

 

明日の準備を終えたクウは寝る準備を始めようとする。

 

 

 

 

 

 

「あなた!いったい誰なんですか!?」

 

「ん?」

 

突然ソラの叫び声が聞こえてきて、気になったクウは部屋を出てソラの部屋まで行く。

ソラは部屋の中を睨みつけていた。

 

「ソラ、何してんだ?…あれ?」

 

ソラの部屋の中にはオレンジ色の髪の少年がいた。

少年は片目を長い前髪で隠しており、どこか不思議な雰囲気を纏っていた。

 

「オメェ…」

 

「あ、あの、僕はその…」

 

「もしかして…カバトンの仲間ですか!?」

 

「ち、違います!えっと…」

 

少年は怖くなったのか、窓から飛び出していった。

何やら飛んで行こうとしていたが、そのまま少年は落っこちてしまう。

 

「ヤァーッ!!」

 

すぐさまソラは窓から飛び降りて少年を捕らえる。

クウも窓から飛び降り、ソラの元まで駆け寄る。

 

「ん?オメェ…」

 

「ソラちゃん!どうしたの!?」

 

騒ぎを聞いていたましろが自室の窓から顔を出してソラに何があったかを聞く。

 

「ましろさん!怪しい人を捕まえました!」

 

「怪しい人って…その鳥さん?」

 

「はい!…え?」

 

なんと先程ソラが捕まえた少年が黄色い鳥に変わっていた。

 

「ど、どうなっているんですか!?私、確かに…」

 

「ソラさん、その子を放してあげて…」

 

そこへヨヨがやって来てそう言う。

 

「で、でも…」

 

「私の知り合いなの…お願い」

 

「…はい」

 

ソラは渋々鳥を放す。

 

「…お騒がせしてすみませんでした」

 

なんと鳥が人間の言葉を発し、クウ達に謝罪をしてくる。

 

「と、鳥が喋った!?」

 

鳥が喋った事で案の定ましろは驚いてしまう。

 

「言葉を話し、人間に変身できる鳥さん…あなたはもしや、スカイランドのプニバード族ですか!?」

 

「はい…僕の名前は」

 

 

「あぁーーーーーーーっ!!」

 

 

プニバード族の少年が自己紹介をしようとするとクウが声を上げて少年を指差す。

 

「ど、どうしたのクウちゃん!?」

 

「思い出したぞ!オメェツバサだろ?」

 

クウは少年をツバサと呼ぶ。

 

「…お久しぶりです、クウさん」

 

「えっと…知り合いなの?」

 

ソラがクウに聞く。

 

「ああ!昔修行の旅に行ってる時に会ったんだ!元気そうだな~。今も頑張って…」

 

「ク、クウさん!あの事は言わないでください!」

 

「あ…そういやそうだっけ…わりぃな」

 

「…」

 

クウとツバサの会話を聞いていたソラは懐疑的な表情で2人を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…1年とちょっと前、僕はこの世界に落ちてきました」

 

家の中に戻ったクウ達はツバサからこちらの世界に来た経緯を聞いていた。

ツバサの話では、嵐の日にこちら世界に落ちてきたらしく、それ以来ツバサはこの家で世話になっているとの事だ。

 

「1年前って…私がこっちに引っ越してきた頃だよね?ずっとただの鳥のフリをしてたって事?」

 

「信じてもらえないと思ったので…」

 

「ターイム!!」

 

「わっ!?」

 

ソラの声にビックリしたツバサは人間の姿になる。

 

「戻っちゃった…」

 

「ビックリするとつい…」

 

「話を逸らさないでください!私とクウとエルちゃんがこっちに来た後なら、いつでもスカイランドの事を話せた筈です!なのにどうして黙ってたんですか!?」

 

「そ、それは…」

 

「怖い顔になってるよ?ソラちゃん…」

 

「ワン!」

 

ソラは犬のように吠える。

 

「落ち着けってソラ。犬みてぇになってんぞ?」

 

「クウもクウだよ!ツバサくんがどうして黙っているのかわかっているんでしょ!?」

 

「…検討はついてっけど、オラの口からは言えねぇな。ツバサが言いたくねぇって言ってんだしさ」

 

「クウさん…」

 

「ソラ、オメェの気持ちもわからなくはねぇさ。とにかく今は落ち着けって」

 

「そんなの…そんなの落ち着けないよっ!!」

 

「え…えるぅ~!!」

 

ソラの大声でエルが泣き出してしまう。

 

このままでは埒が明かない事もあり、今日の所は全員寝る事にしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、クウとましろは家を出て学校へと向かっていたが、この場にソラの姿がなかった。

なんでも昨夜からずっと寝ずにエルのそばにいたらしく、学校を休むことにしたそうだ。

 

「ソラちゃん、大丈夫かな?」

 

「ソラの奴、あれで結構責任感が強ぇからな…たぶんツバサがカバトンの仲間だったらとか考えちまってるんだと思う。けんど昨日ちょっとだけ話して、ツバサがわりぃ奴じゃねぇってのはわかってる筈だ。ましろ、オメェはどう思う?」

 

「私もツバサくんは悪い子じゃないと思うよ」

 

「そっか!ツバサの奴、今も頑張ってんのかな…」

 

「え?」

 

「あ、いや!えっと…」

 

「…ううん、話さなくて大丈夫だよ」

 

「そ、そっか…サンキュー!」

 

それから2人は学校に着くまでの間、雑談をしたのであった。




次回も楽しみに待っていてください!
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